未利用の熱エネルギーを電力に変換する「半導体増感型熱利用発電(STC)」技術の開発を行う elleThermo(エレサーモ)は5日、プレシリーズ A ラウンドで3.6億円を調達したと発表した。
このラウンドは慶應イノベーション・イニシアティブ(KII)がリードし、みらい創造機構、環境エネルギー投資、三菱 UFJ キャピタル、みずほキャピタル、ヒューリックスタートアップ、KDDI Green Partners Fund が参加した。
これは同社にとって、2023年3月、11月に実施したシードラウンドに続くものだ。みらい創造機構は以前のラウンドに続くフォローオンでの参加。今回調達した資金は、STC の製造設備やビジネス・エンジニア人材の採用、電池の出力向上やエンドユーザとの共同開発に活用される予定だという。
elleThermo が開発する STC 技術は、色素増感型太陽電池の仕組みを応用し、熱エネルギーを直接電気に変換するもので、低温度帯での発電が可能である点が特徴だ。この技術は、恒温槽の熱を利用した Bluetooth 通信や、鉱山の熱を使ったリチウムイオン電池の充電といった多様なユースケースですでに利用実績があるという。
現在、elleThermo はマイクロワットレベルの発電に成功しており、今回の資金をもとにさらなる技術改良を進め、ミリワットからワットレベルの発電を目指す計画だとしている。具体的には、40℃付近の環境下で利用可能な発電技術を確立し、データセンターや鉱山地熱、家電、放射性廃棄物貯蔵施設など多様な分野での実用化を目指している。最終的には、サーモパネルを利用した分散型電源事業を展開し、エネルギー問題の解決に貢献するとしている。
via PR TIMES Summarized by ChatGPT
Members
BRIDGEの会員制度「Members」に登録いただくと無料で会員限定の記事が毎月10本までお読みいただけます。また、有料の「Members Plus」の方は記事が全て読めるほか、BRIDGE HOT 100などのコンテンツや会員限定のオンラインイベントにご参加いただけます。無料で登録する