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連続起業家が初回起業家に語る極意、〝試合〟に勝つための攻略法〜IVS 2021 Fall in 那須から

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本稿は、11月17〜19日に開催された、IVS 2021 Fall in 那須の取材の一部。 イベント1日目の17日の午後には、5つ会場で合計14に及ぶパネルディスカッションやワークショップが進行された。本稿では、この中から、筆者の興味をひいたセッションのひとつ「強くてニューゲーム?連続起業家が語るスタートアップ裏攻略法」を、ポイントをかいつまんで簡単に紹介してみたい。このセッションのスピーカーは…

本稿は、11月17〜19日に開催された、IVS 2021 Fall in 那須の取材の一部。

イベント1日目の17日の午後には、5つ会場で合計14に及ぶパネルディスカッションやワークショップが進行された。本稿では、この中から、筆者の興味をひいたセッションのひとつ「強くてニューゲーム?連続起業家が語るスタートアップ裏攻略法」を、ポイントをかいつまんで簡単に紹介してみたい。このセッションのスピーカーは以下の通り。モデレータは、グロービス・キャピタル・パートナーズの代表パートナー高宮慎一氏が務めた。

(以下は発言の要旨をまとめたものであるため、言い回しなどは発言の通りでない場合があります。)

一度目の起業と比べ、二度目以降の起業はうまくできているか? 初回起業家より連続起業家は有利か?

Fril(フリル)は黒字だったので、VC から調達しなくても事業を回すことができていた。赤字を掘ってトップラインを伸ばすという経営を以前はしてこなかった。競合(メルカリのこと)が出てきて、自分のやってきたサービスがコモディティ化してくると、兵隊の数で試合が決まるということを学んだ。いかに資金を調達して、兵隊の数を確保して試合に勝つか、ということが重要。(堀井氏)

1回目の経験を2回目以降の事業に活かすことができているものはあまり無いかもしれない。採用はこういうことをするとミスする、といったようなことはわかる。また、毎度、起業をする毎に、知り合いから資金調達できるスキームができてきたことは非常にありがたい。

投資家にとっては、投資を検討している起業家が投資家を損させない気概をどの程度持っているか、イグジットの際に起業家がどう動くかは、気にはなることではあるがよくわからなかったりする。以前の起業で投資に参加していれば、それがわかるので投資をしやすいというのはあると思う。また、投資家と起業家は立場の違いから意見の相違が生じることもあるが、ブレずに合理的な判断に基づいた意見を出し合うことが重要。合理性があれば、互いの立場を理解し尊重しあえる。合理性なく「あの時は、あんなに仲良く一緒にやったのに」と言われると辛い。

前の事業を一緒したチームが、そのまま次の起業の時のチームに入ってくれると、前の組織での失敗を引き継ぐことができ、コミュニケーションの擦り合わせコストを減らせるのは大きい。(古川氏)

信頼をフックにして、人とお金を調達できるのは大きい。今の事業も半分くらいは以前の事業からのメンバーだし、VC との付き合いもあったので、スマートバンクで昨年10億円を調達した時には、プロダクトはまだ無かったが、ほぼピッチ資料だけで調達できた。投資家には信頼してもらえる分、プレッシャーも大きいが。信頼残高をフックにし、最初のひと転がしのところから、お金を使ってブーストができるのは大きい。足りないリソースは、だいたいお金で解決できる。フリルの頃はとにかく赤字が怖かったが、今はどれくらいお金が必要かを最初に見極めて、それを調達し勝負するということができる。

お金は集めるのが難しいが、使うのも難しい。調達する人と、事業にそれを張っていく人が会社の中で別の方がいいと思う。その方が調達した資金を積極的に事業に投資していけるから。エンジニアをはじめ、フリルの時の創業メンバーがそのままスマートバンクに入ってくれたので、会社のカルチャーが変わらなかったのは大きい。(堀井氏)

アメリカで VC に就職し、その日本支社を立ち上げる過程で日本の VC 各社に会っていたので、最初の起業をするときの資金調達もやりやすかった。VC の経験から投資契約書(タームシート)の内容も熟知していたので、自分の力で資金調達を実行することができた。ただ、ロケーションバリューの時にはエンジニアを採用するのに苦労したので、スマートラウンド起業の前には誘われていたグーグルに入社し、入社時の挨拶では、3年後にはグーグルのエンジニアを引き連れて辞め起業することを公言した。これは戦略的なものだった。

一度目の起業でイグジットしているので、今の事業からは給料をとっていないものの、仮に失敗しても生きていけるという心の余裕があるのはよい。また、複数回起業をしていると、多く失敗をしているし「この光景、前にも見たことがある」というデジャブで遭遇することがよくある。そういう点で経験は生かされる。また、起業家と投資家を経験した自分の場合は、その両方を経験していないとわからないペインポイントをサービスにしているので、すごく有利だった。(砂川氏)

一度目の起業に戻ってやり直せるとしたら、何をしたいか?

堀井翔太氏

自分の応援団をどれだけ作れるかを意識したい。応援団の人数で事業規模が決まるから。現在は数が増えたが、当時は100億円規模のファンドを持つ VC の数も限られていた。そういった VC を軒並みおさえていきたい(編注:VC は利益相反を避けるために、原則として同業は一社にしか投資しない。自社が投資を受けられれば、その VC は競合には投資しないことになり、自社が投資を受ける著名 VC 各社を味方につければ、必然的に競合が資金調達できる VC は選択肢が限られることになる)。(堀井氏)

もっとかわいくありたい。自分は性格が尖っているので敵を作りがち。スタートアップは、みんなに育ててもらうんだという感覚が必要。リソースも何も無いところから作っていくので、みんなに助けてもらってこそ、何かができるようになる。そのためにはかわいさが必要。しかし、人間はそんなに簡単には変われない。自分はかわいい人間にはなれないので、そういう皆に愛される人(COO の冨田阿里氏)にパートナーとして加わってもらった(砂川氏)

小さく成功したくらいでは喜ばず、逆に大きな挑戦に失敗しても笑ってくれるような株主を入れること。そうすると、チャレンジ量が多くなるので、よかったなと思う。以前の事業のとときは、なんとか形にしなくてはいけないというプレッシャーが大きかったので、事業としては小さくまとまってしまっていたかもしれない。大きな戦略を描くよりも戦術を考える方に社内の意識が向いてしまうと、うまくいかないように思う。(古川氏)

連続起業家から初回投資家へ。何をやるべきか、何をやるべきではないか。

砂川大氏

自分が初回起業家であっても、周りに連続起業家は多くいるだろうから、連続起業家から教わることが大事。コーチされる力、コーチする側にコーチしてあげたい、と思わせる力が必要。いわゆる「coachability」が備わっている人なら、初回起業家だからと言って、連続起業家よりも不利とは限らない。(砂川氏)

初回起業家が連続起業家を相手に戦うときは、その戦場を自分たちにとって有利な戦況にするのがセオリー。たとえば、連続起業家はお金を持っている場合は「彼らはお金で解決しようとしているけど、我々は顧客を大事にするという戦略です」みたいなポジションを取られると、連続起業家はやりづらくなる。同じ土俵で戦うのでなく、「これだったら負けない」という一番になれる要素を持っておき、常に有利な戦況を作ること。やるべきでないことは、その逆のこと。(古川氏)

チームの最初の10人の質を良好に保つこと。最初の10人は企業文化の土台になる人たち。特に黎明期は混沌としたり仕様が変わったりすることが続く時期なので、良い人を集めることに注力する。逆に自分が失敗したなと思うのは、事細かく仕様を作ったり、カスタマサポートに来たメールの返信を続けたりしたこと。自分の代わりになる人を早く採用し、早く権限を移譲すべきだった。マイクロマネジメントせず、一通り役割を任せられる形で人を採用し、起業家は採用か調達に集中して動けるようにすべきだ。(堀井氏)

連続起業家の立場から、初回投資家に「これやられたら嫌だなぁ」というのは何か。

(前述もしたが)国内のトップティア VC を先におさえられること。改めて起業して思うのは、特に C2C サービスは成長にどういうドライバが有効か、どういう優先順位で何を伸ばせばいいのか、最初は手探りで進めることになるが、こういうポイントは精通している人に話を聞いた方が早い。ボードメンバーに自分が戦っている領域に強い人に早く参画しもらうことが大事。特に、競合は精通した上で攻めてくる。今までは、痛手を追いながら自ら学んできたが、週に一度とかのペースで精通している人に業務委託で入ってもらうだけでも、相当無駄な遠回りを回避できる。競合に自分のプロダクトを完全コピーされて、資金を倍集められるのは最も嫌。(堀井氏)

怖いもの知らずの若者が一番怖い(言い換えれば強い)。我々はすでにいろいろ経験してしまっているから用心深く行動することがあるが、それがディスアドバンテージになる可能性はある。投資先の起業家で、結構な金額を資金調達したのに、それを全部、広告に突っ込んで、しかし、蓋を開けてみたら、結果、上手くいったいう事案があった。自分がスタートアップを始めた頃は一回失敗すると NG だったが、今はうまく失敗するとむしろプラスに働く(評価される)ので、恐れずに突っ走るのはアリだと思う。日本のスタートアップシーンの成長のためにも、他人のプロダクトの完全コピーはやめた方がいい。(砂川氏)

通常であれば、ニッチで張らなさそうな領域に、初回投資家が張って成功されたら非常に怖い。市場のメインセグメントではないが、あるターゲットを絞り込んでリソースを集中とかすると、それが正解だということもある。ビジネスモデルを完全コピーされて、行儀の悪いこと(競合優位のために相場より高い金額で需要を取り込み、結局、短期間のうちにその事業をやめてしまうようなこと)、戦略無しでやられて、それで早々に潰れられたりするようなことがあると非常に困る。市場が荒れる。(古川氏)

最初の起業の時、急に数字が伸びてきて成長するなと確信した瞬間は?

「Fril(フリル)」では、読者モデルの人が使ってくれて、ブログに書いてくれたらユーザ数が伸びて、また、読者モデルの人が使ってくれて、ブログに書いてくれたらユーザ数が伸びて、というのが連鎖して続いたことがある。(堀井氏)

ロケーションバリューが提供していた「おてつだいネットワークス(2011年にロケーションバリューから独立分社化、2012年にフルキャストホールディングスが買収)」は、「ワールドビジネスサテライト(テレビ東京)」でローソン本社店舗での実証実験風景が取り上げられ、それをまた別の放送局が取材してくれる、という連鎖が起こった。一局出る毎に採用者が増える事象が繰り返され、最終的には全国のファミリーマートでアルバイト要員欠員時の人材確保手段に採用するまでになった。(砂川氏)

スタートアップにとって、応援されることは大事ということだが、そのためには応援されるための人脈が必要。その人脈はどう築いたか?

古川健介氏

応援されている人の周りは 応援力の高い人が多い。自分の場合は、キングコングの西野亮廣氏に応援してくれるように口説きに行って、その結果、西野氏を応援している人が自分のプロジェクトを応援してくれるようになった。対照的に、斜に構えている人の周りには、斜に構えている人が多いと思う。(古川氏)

自分の場合は、穐田誉輝氏(クックパッド元代表執行役兼取締役)や馬場功淳氏(コロプラ創業者・代表取締役)といった、プロダクトを作る姿勢が自分と近い経営者が、メンター兼投資家として応援してくれた。「ゼロから作った実績があれば、またゼロから作れるよ」と言ってもらえたことはよく覚えている。自分とバックグラウンドが近い人を見つけて口説くのは大事。(堀井氏)

どうやったらベースが作れるかではなく、どうやったらそのキーパーソンを捕まえられるか。自分にかわいげがあれば、向こうから寄ってきてくれるようになる。(砂川氏)

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IVS 2021 Fallのピッチコンペティション「LaunchPad」の優勝は、ミレニアル女性のためのキャリアサービス「SHElikes」が獲得

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本稿は、11月17〜19日に開催される、IVS 2021 Fall in 那須の取材の一部。 本稿における写真は、いずれも IVS 主催者によるもの。 19日夕、IVS では恒例となっているスタートアップ・ピッチコンペティション「LaunchPad」が実施され、ミレニアル女性のためのキャリアサービス「SHElikes」が優勝を獲得した。 LaunchPad の審査員を務めたのは、 朝倉祐介氏 シニ…

本稿は、11月17〜19日に開催される、IVS 2021 Fall in 那須の取材の一部。
本稿における写真は、いずれも IVS 主催者によるもの。

19日夕、IVS では恒例となっているスタートアップ・ピッチコンペティション「LaunchPad」が実施され、ミレニアル女性のためのキャリアサービス「SHElikes」が優勝を獲得した。

LaunchPad の審査員を務めたのは、

  • 朝倉祐介氏 シニフィアン 共同代表
  • 浅田慎二氏 One Capital 代表取締役 CEO
  • 伊藤かつら氏 日本マイクロソフト 執行役員 チーフラーニングオフィサー プロフェッショナルスキル開発本部長
  • 汾陽祥太氏 HENNGE 執行役員 社長室長
  • 木下勝寿氏 北の達人コーポレーション 代表取締役社長
  • 金子剛士氏 East Ventures パートナー
  • 金子好久氏 大和証券 常務取締役
  • 杉江陸氏 Paidy 代表取締役社長 兼 CEO
  • 高宮慎一氏 グロービス・キャピタル・パートナーズ 代表パートナー
  • 千葉功太郎氏 千葉道場 代表取締役/ジェネラルパートナー
  • 手嶋浩己氏 XTech Ventures 代表パートナー
  • 原田明典氏 ディー・エヌ・エー 常務執行役員 CSO 兼 イノベーション戦略統括部 統括部長
  • 平尾丈氏 じげん 代表取締役 社長執行役員 CEO
  • Paul McNani 氏 インキュベイトファンド ジェネラルパートナー
  • キャシー松井氏 MPower Parnters ゼネラルパートナー
  • 松本真尚氏 WiL General Partner & Co-Founder
  • 南章行氏 ココナラ 代表取締役会長
  • 野内敦氏 デジタルホールディングス 代表取締役社長 グループ CEO/Bonds Investment Group 代表取締役 兼 代表パートナー
  • 矢澤麻里子氏 Yazawa Ventures Founder/GP
  • 頼嘉満/Chiamin Lai 氏 UB Ventures Managing Director
  • 渡部恒郎氏 日本 M&A センター 取締役

副賞として、優勝チームには、豪華ディナー券(日本 M&A センター提供)、カタログギフト10万円分(NTT ドコモベンチャーズ提供)、LayerX ワークフロー1年間無料(LayerX 提供)、本当に叶う Amazon ウィッシュリスト(Amazon Web Service 提供)、株主優待カタログ掲載27品すべて(大和証券提供)、オリオン ザ・ドラフト1年分480缶(オリオンビール提供)、那須の築浅別荘4,000万円相当(デジタルシフト)が贈られた。

また、ファイナリストチームには副賞としてファイナリスト全チームに oVice 利用料割引(oVice 提供)、タクシー及びエレベータ CM の優待料金とテレシーアナリティクス無償提供(TELECY 提供)、クオリティスモールオフィス「H1O(エイチワンオー)」6ヶ月間無料(野村不動産提供)、LayerX インボイス 1年間無料(LayerX 提供)、ストックオプション発行またはシェアリング CFO または女性の社外役員に特化した紹介サービス「JOTORY」の無償提供(SOICO 提供)、freee 会計ベーシックプラン1年分無料利用権(freee 提供)、Notion 利用クーポン(Notion 提供)、Visa 加盟店で利用可能なポイント(paild 提供)、優勝〜3位までの入賞者に Daiwa Innovation Network 参加権(大和証券提供)が贈られた。

登壇したのは以下の14社。

【第1位】SHElikes by SHE

働く女性の半分は出産を機に仕事を辞めていて、男女の間には平均収入に3倍以上の差がある。その背景には、どこでも通用するポータブルなスキル、自分らしく働き続けるためのマインドの不測などの理由がある。この問題を解決するため、SHE は自分らしい働き方を叶える、ミレニアル女性のためのキャリアサービス「SHElikes」を運営する。

SHElikes では、在宅ワークや副業などで使える女性のニーズやトレンドを捉えたレッスン動画が80レッスン以上受けられるほか、受講生はさまざまな仕事を疑似体験し、自分にあった仕事やキャリアに出会うことができる。講師は全てロールモデルとなるミレニアル世代の女性達によって提供され、忙しい女性でも子育てや通勤のスキマ時間に受講できる。

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【第2位】Nudge by Nudge

ベリトランスの共同創業者としても知られるシリアルアントレプレナーの沖田貴史氏が取り組むのは、1枚からでも発行できる次世代型提携クレジットカード「Nudge」だ。申込や利用における UI/UX を極限まで最適化することで、特にミレニアル世代に受け入れられることを狙ったクレジットカードだ。月の平均利用額は7万円と、株主であるクレディセゾンユーザの2倍以上に達する。

不正利用に遭った場合にも、アプリからボタン一つで問い合わせが可能で、つながらないコールセンターに連絡する必要もない。提携カードのスキームを活用しており、1枚単位で最短3日間から新しいクレジットカードを発行可能。同社ではクラブ(提携先のスポーツチームやアーティストなど)を応援できるカードを発行している。ユーザがこのカードを使った利用額の一部がクラブに還元される。

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【第3位】NEXT HERO by VALT JAPAN

障がい者が就労することは難しいが、それを支援するのが全国にある就労継続支援事業所だ。ただ、就労支援支援事業所の業務は時給が低く、業務に従事した障がい者が豊かな毎日を送れる収入が得られるとは言い難い。VALT JAPAN がい運営する「NEXT HERO」は、自ら民間企業に業務受託を営業し、引き受けた業務を就労継続支援事業所に再分配することで、適価での業務従事を支援する。

需要の高い単純作業市場、物流市場、ルームメーキング市場に特化。創業後2年間は、全国の障害者就労支援施設・業界団体に足を運び、計約300施設・3,000名の障害者ワーカーのネットワークを構築した。すでに契約している就労支援時事業所はシェア10%を誇る。今年6月、みずほキャピタル、Z Venture Capital から、2億円を資金調達した

【第4位】HAKKI by HAKKI AFRICA

アフリカでは金融サービスが未発達であるため、無担保ローンを借りるのが非常に難しい。特に労働環境が過酷であるにも関わらず報われていないのはタクシードライバーだ。ケニアのタクシードライバーは、毎朝5時に起きて夜の9時まで仕事をしているが、自分の車を持つことができずレンタカーを借りて営業している。1年間車を借りるコストは、車を買えてしまう金額になるくらいだ。

HAKKI AFRICA は、アフリカの中古車に特化した BNPL サービス「HAKKI」を開発・提供。電子マネー(M-PESA)の利用履歴を分析してタクシードライバーの行動を信用評価し、ローンを審査して車を購入できる機会を提供する。多重債務を減点、タクシー売上のウィークリーベースの安定性を加点評価するアルゴリズムを開発し、これを実現している。

【第5位】Qast by Any

企業ではノウハウやナレッジが俗人化している、社内にあるはずの情報が見つからない、同じような質問ばかりで社内対応に時間をとられるといった課題がある。社内で1日に情報を探している時間は114分という統計さえあるほどだ。Any は、社内ナレッジのエンタープライズサーチクラウド「Qast」を開発する。

Qast を使えば、フロー的で流れていた社員同士のやり取りをワンクリックでストック型の情報として蓄積できるほか、テーマを設定し、Q&A 形式で社員が質問・回答を投稿できやすくしている。また、AI がタグを自動付与するため、情報整理の手間も省ける。添付されたファイルの文字列も検索対象となるため、検索効率が向上する。


以下は、惜しくも入賞しなかったが、ファイナリストとして優秀な成績を収められた方々。

Best Beer Japan by Best Beer Japan

クラフトビールの世界では卸業者など大手ブランドビールのようなの中間流通ネットワークが存在しない。クラフトビールを提供する飲食店はクラフトビールの醸造所に直接オーダーを入れ、低温配送などの宅配便などで直送してもらっている。使用後の空になったビア樽は、ブランドビールのように卸業者が回収してくれるしくみは無いため、飲食店は宅配便を使って醸造所に返却している。

Best Beer Japan は、このビア樽を醸造所相乗りのレンタル形式のものに標準化し、空になったビア樽を回収することで店舗の業務を効率化しビア樽回収のコストや手間を極少化する。また、同社は醸造所向けの ERP も開発している。既に空樽を飲食店から回収するシステムは構築済だったが、店舗〜醸造所でビール受発注のオンライン化を実現する。2018年7月2021年2月、主に個人投資家らから資金を調達している。

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Ordee by Mobile Order Lab

コロナ禍で多くの飲食店がフードデリバリを導入したが、複数のフードデリバリサービスを導入すると、店舗の現場担当者は複数のタブレットを操作する必要があり作業が煩雑になる。Mobile Order Lab が提供するのは、飲食店向け注文一元管理ツール「Ordee」だ。Ordee を使えば、タブレットが一つにまとまり、伝票の自動印刷できる上、POS 連携により入力操作も減らすことができる。

ゴーストレストランにも対応で、品切れも受付停止も、複数のフードデリバリ横断でまとめて操作することができる。店舗のみならず、複数店舗をまとめて管理できるチェーン本部向けのダッシュボードも提供。将来は 調理ロボットにも連携することで、注文受付から調理までをシステムで一貫提供できる仕組みを作る目標を持つ。

Canly by Canly

我々が外出先でアテもなく飲食店や小売店を探す場合、9割以上は Google 検索か Google Maps の結果に頼ることになる。したがって、この結果は、飲食店や小売店の業績へのインパクトが大きい。ここで Google 検索や Google Maps で Google マイビジネスの表示順位を向上させるのが MEO(Map Engine Optimization)だ。

店舗数の多いチェーン運営会社などがクラウド上で MEO を一元管理できるようにしたのがカンリーだ。改ざん防止機能などを用いた情報整備や、一括配信・管理機能による情報発信、投稿やクチコミ分析や返信、主要媒体との連携強化、SNS アカウント一括管理により、顧客との双方向のコミュニケーションを強化する。2020年7月と、2021年6月に資金調達。累計調達額は約5.3億円。

東京かあさん by ぴんぴんころり

家事代行だと育児は頼めず、ベビーシッターだと家事代行は頼めない。ぴんぴんころりは、第2のお母さんが家に来てくれる「東京かあさん」を運営。月額12,000円から使えるサブスクで、「お母さん」ができることであれば、何でも頼むことができる。他方、アクティブシニアに就労機会を提供する側面を持つ。

使いやすい勤怠管理システム、手厚いフォローアップなどに徹底的なサービスを提供することで、サービス契約者がサービスを提供するシニアを直接雇用されてしまう中抜きリスクを最小化することに成功した。現在の ARPU は約3万円。登録しているアクティブシニアは500人を突破した。ファーストリテイリングの福利厚生プログラムに採用された。

CREW Express by Azit

Azit は2015年10月から〝乗りたい人〟と〝乗せたい人〟をつなぐ移動のモビリティプラットフォームサービス「CREW」を運営している。このサービスを通じて得た知見をもとに、物流にまで拡大したのが「CREW Express」だ。非稼働時間の解決・オペレーションコストの削減・アルゴリズムによるオンデマンドでの最適配置などの徹底したDXを行うことにより、コストを既存のバイク便比で最大50%削減できる。

さらに、配車アプリでの数十万回に及ぶ乗車経験からのデータを元に、Azit 独自のアルゴリズムを利用することで、効率的な配車が可能となり、Web 上での依頼から約30分以内のオンデマンド配送を実現する。小売業や飲食業を営む企業は、料理や医薬品等の当日配送を安価かつ簡単に行うことできる。Azit は2018年9月に、約10億円を資金調達している

Spir by Spir

Spir は、社外の人とのアポイントメント調整を効率化する SaaS 「Spir(スピア)」を開発している。複数のカレンダーと連携し、自分の予定を確認しながら日程調整したり、参加者の予定を考慮して候補日を自動抽出したりできる。また、ビデオ会議サービス「Zoom」と連携しテレカンの実施準備も自動化可能だ。空いている時間帯の可視化や、相手に選択肢として提示する際の見やすさなどの点で差別化を図る。

現在の Spir は、カレンダー側が Google Calendar と Office 365 の Outlook、テレカンプラットフォーム側が Google Meet と Zoom に対応していて、今後 Microsoft Teams にも対応の予定。将来は、複数のカレンダーアカウントを管理できる機能も提供していきたいという。昨年11月にβローンチ、今年5月にシードラウンドで2億円を調達している。

ScheCon by TIME MACHINE

TIME MACHINE は、日程調整&オンライン名刺交換サービス「ScheCon」を運営。ScheCon は予定調整を16ステップから4ステップに減らせ、PC やスマートフォンでの予定調整がよりシンプルにできるサービスだ。Google カレンダー、Outlook カレンダーと連携し、調整された予定の通知は、カレンダにも自動入力される。Zoom、Google Meet、Microsoft Teams といった Web 会議と連携する。

オンライン名刺機能の連携により、過去に会ったかどうかの履歴も確認することができる。N対N での日程調整が強みで、70名の同時予定調整さえ可能。Zoom、Google Meet、Microsoft Teams といった Web 会議と連携する。これまでに、導入企業は5,000社、ユーザ数20,000人を突破した。

Pricing Sprint by Pricing Studio

サブスクサービスでは価格戦略は大きな部分を占める。顧客にとっては、煩雑な稟議プロセスを経なくても現場判断で導入できるメリットはあるが、料金にはシビアにならざるを得ない。提供側にとっては、同業の競合や既存サービスを意識しながら、機能の充実や利便性と同時に、価格の優位性を常に保ち続ける必要があるだろう。

Pricing Sprint」は、戦略コンサルティングファーム水準の、価格決定のための情報収集・分析の支援。仮に価格を上げたときに、どの水準でどのようなお客さんが離れてしまうのか、ということも手に取るようにわかる。既存ユーザに対し価格戦略のベースとなる情報収集を行い、最適な価格設定に必要な知見を提供する。プライシングスタジオは今年1月、プレシリーズ A ラウンドで1億円を調達した。

proteger by Kiva

Apple Care のように、追加保証料を顧客から受け取ることで延長保証サービスを提供したい事業者は少なくないだろう。しかし、延長保証をサービス提供するのは、EC 事業者にとって契約面と運用面でのハードルが高い。保証会社との契約が必要で、この契約は上位1%の事業者にしか提供されていないという。

Kiva は、どんな EC サイトでも Apple Care のような保証を提供できるサービス「proteger」を提供。proteger の API をEC サイトに埋め込むことで、延長保証サービスが提供できるようになる。保証料は過去の売上データなどから自動的に算出され、EC サイトを訪問したユーザは商品と一緒に延長保証をショッピングカートに入れるだけで契約できる。

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上場まもない起業家3人が、上場までにやるべき鉄則を直伝〜IVS 2021 Fall in 那須から

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本稿は、11月17〜19日に開催される、IVS 2021 Fall in 那須の取材の一部。 コロナ禍で全てが変わった。スタートアップイベントもその多くがオンライン形式やバーチャル形式に移行した。スタートアップ村の住人達はデジタルへの適性は高いはずだが、それでも直接出会って話す体験には変えられないものが無いことを誰もが悟った。科学的根拠は不明瞭であるものの、幸いにも日本国内の新型コロナウイルスの新…

本稿は、11月17〜19日に開催される、IVS 2021 Fall in 那須の取材の一部。

コロナ禍で全てが変わった。スタートアップイベントもその多くがオンライン形式やバーチャル形式に移行した。スタートアップ村の住人達はデジタルへの適性は高いはずだが、それでも直接出会って話す体験には変えられないものが無いことを誰もが悟った。科学的根拠は不明瞭であるものの、幸いにも日本国内の新型コロナウイルスの新規感染者数は劇的に減少し、先月には、緊急事態宣言が解かれた直後、久しぶりの対面式スタートアップイベントして、B Dash Camp が福岡で開催された

B Dash Camp と共に日本の大型スタートアップイベントの一つに数えられる IVS は、参加者が日常業務から距離を置き、ネットワーキングと情報交換に集中する数日間を創り出す意図から、交通至便な地方都市で開催されてきた。今年秋の IVS はリアル開催を前提に準備されてきたが、新型コロナウイルスの感染拡大のため、当初予定の9月から延期され、今週17日から19日まで開催されている。秋と呼ぶには少し肌寒いが、感染リスクが低い那須高原ののオープンエア会場には、起業家や投資家が400名以上集まっている。

IVS の代表を務める島川敏明氏

地の利を活かし、屋外テントを使った出展者ブース、キャンピングカーを使ったサウナ、ヴィラ施設でのワークショップ、隣接する遊園地のジェットコースターに乗っての絶叫ピッチなど、エクスカーションやアクティビティにも趣向が凝らされた。また、IVS の代表を務める島川敏明氏が明らかにしたところでは、本イベント恒例のピッチセッション「LaunchPad」の優勝者には、今回の開催施設の運営者から3,000〜4,000万円相当の別荘が贈呈されるそうだ。LaunchPad の模様は BRIDGE でも19日お伝えする予定だ。

イベント1日目の17日の午後には、5つ会場で合計14に及ぶパネルディスカッションやワークショップが進行された。本稿では、この中から、筆者の興味をひいたセッションのひとつ「スタートアップ必見! 上場するまでにやるべき3つの鉄則」を、ポイントをかいつまんで簡単に紹介してみたい。このセッションのスピーカーは以下の通り。モデレータは、WiL General Partner & Co-founder の松本真尚氏が務めた。

  • 小林泰平氏(Sun Asterisk 代表取締役)…… デジタルクリエイティブスタジオ、エンタープライズ向けインキュベーション支援事業など運営。4カ国に従業員1,800人。 昨年7月上場
  • 南章行氏(ココナラ 代表取締役会長)…… スキルのマーケットプレイスを運営。今年3月上場
  • 河端保志氏(Branding Engineer 代表取締役 CEO)…… DX に課題を持つ企業に IT 人材を提案。大学院の時に創業し、昨年7月上場

(以下は発言の要旨をまとめたものであるため、言い回しなどは発言の通りでない場合があります。)

IPO とは、あなたにとって何か?

事業と金融が両輪、バランスよく回っている会社はいい会社。そういう会社を作りたいと思っていた。その集大成が自分にとっての IPO。(南氏)

イグジットには M&A もあるが、会社として大きくしていきたいなと思った。当初は、感情的な目標設定としての意味も大きかった。IPO について知識を得た今とは異なる。(河端氏)

キャッシュフローのいいビジネスやっていて他ので、資金調達的な意図よりも、むしろ、広報活動の延長的な位置づけが強い。エンタープライズにおいては、スタートアップ村でスタートアップがスタートアップを紹介してくれるような営業の伝播は薄板、め、エンタープライズ向けの広報活動と考えれば IPO はコスパが良かった。信用づくりにもなる。(小林氏)

IPO が近づくと、ステイクホルダーが増えてくる。ステイクホルダーとの付き合い方で大事なことは?

小林泰平氏(Sun Asterisk 代表取締役)

主に証券会社と監査法人。証券審査の時には審査してもらう立場。同じ証券会社でも、営業担当と審査担当は、完全に役割が分かれていることを理解する。また、監査法人には、自分の会社が正しく会計しているかを見極めてもらうことが重要で、事業プランを説明してもあまり意味はない。(河端氏)

IPO 時、発行体である自分の会社、VC、証券会社は、それぞれ立場が異なるので意見は異なる。株式を売り出すかどうかは VC、バリュエーションは証券会社が決めるなど。交渉をしたいなら、場当たり的な対応ではなく、数年かけて考えてきたような、一貫したポリシーを共有することが大事。どういう IPO をしたいのか、IPO した後どう事業を展開するのか共有すべき。(南氏)

これまで独自資本で回してきたため、プレ IPO ラウンドが初の外部調達だった。それまで、社員に IPO を目指すと言ったこともなかったし、仲間に IPO して成長していくことをどう共有するか考えた。

2017年から2018年にかけて IPO を決めた後、半年かけて Corporate Identity を作り直した。このプロセスに社員全員に携わってもらい、当事者になってもらった。のちに、信託型 SO を設計し、社員全員にストックオプション(SO)を発行し、社員の生活と会社の価値向上が同期するようにした。(小林氏)

ストックオプション(SO)について、社員にはどのくらい理解してもらえたか?

南章行氏(ココナラ 代表取締役会長)

社員の9割は、SO のことはよくわからなかったかもしれない。みんなが頑張って市場から認められると資産が増えるんだよ、ということを理解してもらった。(小林氏)

SO は経営層に配る、全社員に配るなど、方針は会社によってさまざま。前職(南氏は、アドバンテッジパートナーズで企業買収ファンドに携わっていた)で関わった会社が全社員に SO 配ったところ、社員が皆ハッピーになった経験がある。成功を皆で分かち合うのはいいなと思い、社内ではバリュエーションとは何か、キャッシュフローとは何かなど、社員に講義をして SO の価値を理解してもらえるよう努めた。

ココナラは IPO で株式を売り出した際に6割が海外投資家となった。証券会社からは上限は49.9%なので前例が無いことで無理だと言われたが、財務局に確認してもらったところ、法律には抵触せず、単なる慣例でしないことがわかった。親引け先(証券会社が株券を発行者の指定する販売先へ売りつけること)にフィデリティがいるが、金融機関が親引け先となるのは異例。これも日本証券業協会のルールでは認められないそうだが、フィデリティとシナジーがあると主張したところ、認めてもらえた。

IPO は多くの人にとっては初めての体験なので、情報の非対称性が大きい。証券会社がこう言った、東証がこう言った、と聞くと、皆、そういうルールなんだと思い込んでしまう。でも法律やルールでは決まっておらず、単なる慣習ということが多くあった。何かしら気になるところがあれば、大いに疑ってみた方がいい。ただ、結果的に、SO はモチベーション向上には期待ほど寄与しないというのが実感。(南氏)

小林氏の事業 (Sun Asterisk)と同様に、大きな資金が調達になる事業ではなかったため、CFO という役割は立てず、資本政策も調達も自分が対応していた。南氏がいう SO がモチベーション向上に期待したほど寄与しない、という意見については、自分もそのように思う。事実、自分の会社でも、数千万円の利益が出るかもしれない SO を行使せずに会社を辞めようとした人がいた。(河端氏)

IPO の前と後で大きく変わったことは? IPO の前にやっておいた方がいいことは?

河端保志氏(Branding Engineer 代表取締役 CEO)

事業しか興味なかったので、あまり準備をしていなかったことを反省している。学生起業だったので、当初はいわゆるブラックな会社だったかもしれないが、それでも創業メンバー同士は楽しく仕事ができた。

しかし、その後、優秀な人材が多く辞め、もっと仕組みづくりをしないといけないと思った。ものすごく働かなても会社が成長する仕組みを作り、来月の売上が読めるようにすることが重要。上場すると、株価から時価総額を常に気にするようになるので、その観点でどう事業を作っていくかを考えられるようになる。

仮に自分が何らかの理由で死んだ時、その人のその時点の資産の約半分が相続税で請求される。このとき、遺された家族は、株は売却できないで現金が手元に無ければ借金して税金を支払うしかない。または、破産することになる。これでは遺された人が困ってしまう。個人は死ぬことはあるかもしれないが、法人は死なないので、資産管理会社は作っておいた方がいい。(河端氏)

Investor Meeting をはじめ、社外へ向けた仕事が増えた。 事業に向かう時間が削られている感が否めないが、投資家に対する説明も重要な仕事であることは確か。また、これまで肩書には社長と付けてこなかったが、IPO 後は金融機関からは社長と呼ばれるようになった。

Corporate Identity をアップデートしておいたのはすごく良かった。この時の経験が活かされ、うちの会社のことを一貫性を持って、人に説明することができる。また、南氏の言っていた慣習は疑った方がいいという意見には。自分達は、目論見書を自由にでフルスクラッチで作った。(小林氏)

上場前の段階からテレビ CM を展開しておいてよかった。赤字だったが、上場前からあれだけ大きいことをやっておいたから、上場後も赤字ながらトップラインを伸ばすことに注力していると投資家に説明できる。

CM はすごく難しい。いろんな会社がいろんな CM を売っているが、CM を打っても無風なところが多い。うちは最初の CM が当たったので、その後、軸をいろいろ変えながらやっているが、上場後に初めて、恐る恐る数億円かけて CM を受けてこけたら、もう二度と CM 展開できない。CM に限らず、大型のマーケティング投資は、上場してからだと投資家に納得してもらうのが難しい。VC がステイクホルダーのうちから試しておくべき。(南氏)

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IVS「LaunchPad Entertainment」、ソーシャルEC「カウシェ」とスポーツギフティング「エンゲート」が同点優勝

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25日午後、Infinity Ventures Summit(IVS)のスピンオフ・ピッチコンペティション「LaunchPad」のエンターテイメントに特化した「LaunchPad Entertainment」が開催され、ソーシャルコマースのカウシェとスポーツギフティングのエンゲートが同点優勝した。 LaunchPad の審査員を務めたのは、 亀山敬司氏 DMM.com 会長 金子好久氏 大和証券 …

25日午後、Infinity Ventures Summit(IVS)のスピンオフ・ピッチコンペティション「LaunchPad」のエンターテイメントに特化した「LaunchPad Entertainment」が開催され、ソーシャルコマースのカウシェとスポーツギフティングのエンゲートが同点優勝した。

LaunchPad の審査員を務めたのは、

  • 亀山敬司氏 DMM.com 会長
  • 金子好久氏 大和証券 専務取締役企業公開担当
  • 金子剛士氏 East Ventures パートナー
  • 高宮慎一氏 グロービス・キャピタル・パートナーズ 代表パートナー
  • 国光宏尚氏 gumi 取締役会長
  • 松本真尚氏 WiL General Partner & Co-founder
  • 千葉功太郎氏 DRONE FUND 創業者/代表パートナー、千葉道場ファンド ジェネラルパートナー、慶應義塾大学 SFC 特別招聘教授
  • 川田尚吾氏 投資家/DeNA 共同創業者
  • 中馬和彦氏 KDDI ビジネスインキュベーション推進部長
  • 朝倉祐介氏 シニフィアン 共同代表
  • 本田謙氏 フリークアウト・ホールディングス 代表取締役社長 Global CEO
  • 矢澤麻里子氏 Yazawa Ventures Founder and CEO
  • Paul McInerney 氏 インキュベイトファンド 代表パートナー

副賞としてファイナリスト全チームに Freee 利用権5万円相当(Freee 提供)、クオリティスモールオフィス「H1O」6ヶ月無料利用権(野村不動産提供)、AMBI ライトプラン6ヶ月無料利用権(エン・ジャパン提供)、優勝から3位入賞者に Daiwa Innovation Network 優先登壇権(大和証券提供)が贈られた。

優勝チームに本当にかなう Amazon Wishlist (Amazon Web Service 提供)、テレシーアナリティクス49万円分と特別価格でのタクシー CM 放映権(TELECY 提供)、AMBI レギュラープラン12ヶ月無料利用権(エン・ジャパン提供)、株主優待カタログ掲載品全27品(大和証券提供)が贈られた。

登壇したのは以下の14社。

【1位タイ】カウシェ by カウシェ

オンラインのショッピング体験を、ソーシャルコマース化するプラットフォーム。友人や家族・知人などと一緒に購入する「シェア買い」をすることで最大で7割引きの特典が受けられる。コミュニケーションしながら友人と一緒に購入するという、ウィンドウショッピングの楽しさをオンラインで再現する。ユーザが周りに購入しようという呼びかけをシェアすることから、出店側にとっても PR 効果が見込める。

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【1位タイ】エンゲート by エンゲート

ポイントを購入し、お気に入りのアスリートやチームにデジタルギフトが送れるプラットフォーム。ギフトを受け取ったアスリートは、送ってくれたユーザにお礼のメッセージを返すことができる。また、一定のギフトを贈ったチームからは、ユーザはリワードとして、リアルなオリジナルアイテムを受け取ることもできる。新サービス「ギフティング NFT」をローンチする。

【3位】VARK by VARK

VARK は、一気通貫で必要な機能が提供できるバーチャルライブプラットフォームだ。アーティストは最寄りのモーションキャプチャースタジオに行くだけでライブ配信ができる。ファンは「Oculus Quest 2」を装着するだけで、会場にいるような臨場感でライブイベントを楽しむことができる。HMD が無くても各種 web サービスでも参加することが可能だ。

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【4位】Fanme by TORIHADA

「Fanme」は、SNS クリエイターのためのマネタイズプラットフォーム。同社は国内最大の TikToker の MCN「PPP STUDIO」を運営しており、クリエイターに広告など限られたマネタイズ手段しかなく、投稿内容の炎上などの課題の存在を認識。そこで、限定コンテンツ、サブスク、ギフト、オリジナルの ECショップやクラウドファンディングなどで、広告を使わずファンをマネタイズできる仕組みを開発した。

【5位】ジャングルBet by ジャングルX

アスリートファーストのスポーツベッティングプラットフォーム。アジア企業として初めて、イギリスのベッティングライセンスを保有する。特許取得の UI/UX により、ゲーム観戦を邪魔されずにベッティングを楽しむことができる。1ゲーム1回だけでなく、ゲーム中に複数回ベッティングが楽しめる「in-play betting」を開発。

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入賞しなかったものの、予選を通過し決勝に登壇した残り9社は次の通り。

Radiotalk by Radiotalk

話すことで食べていくトーカーを生み出すプラットフォーム。モバイルアプリだけで、収録配信またはライブ配信ができる。視覚が妨げられず耳だけの占有で盛り上がることができるため、移動中や家事・入浴中など、ユーザは〝ながら〟で可処分時間を消費してもらうのに向いている。Spotify、Amazon Music らと連携し、ポッドキャストとして配信する機能も実装している。

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セレブレイトメッセージ by クレイオ

憧れの有名人から動画メッセージが届くサービス。誕生日のお祝いメッセージなどに使える。SNS のフォロワー数を全部合計すると8,000万人以上。有名人にとっては、モバイルで音声を吹き込めるため、時間と場所を問わずに収益化できる。ユーザがオファーした内容を事務局がチェックして仮決済、キャストはそれを吹き込み、事務局がチェックして問題が無ければ本決済され動画メッセージがユーザに届く。

fansa by fansa

こちらもまた、有名人やアーティストから動画が届くサービス。誕生日にメッセージを話してもらったり、曲を歌ってもらったりすることができる。3 タップでリクエストしたい有名人やアーティストを選び、LINE で話してもらいたい内容をリクエストする。事務局を経由して、完成された動画はユーザに LINE で届けられる。

Mechu by ミーチュー

コロナ禍でリアルイベントを開催できなくなった多くのクリエイターがオンラインに移っている。しかし、オンラインイベントのプラットフォームでは、決済手数料、プラットフォーム手数料が非常に高い。ミーチューでは、クリエイターは決済手数料5%だけで利用できるため、ファンのお金がより多くクリエイターに届く。月額課金に加え、投げ銭や追加機能などにより収益性を高めている。

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pib/POTOFU/OFUSE by Sozi

クリエイターは一定の評価が得られないと、自身の作品を知らしめることができず、モチベーションの維持やマネタイズに繋がらない。Sozi は作品の公開、ファンの獲得、収益化に必要なプラットフォームを公開しており、クリエイターはそれらを共通 ID によって使うことで、創作活動をワンストップで支援してもらうことが可能になる。

バーチャルキャラクター技術 by アトラクチャー

人工生命を育成するプラットフォーム。人工生命の遺伝子をマーケットプレイスで買ってきて、それを仮想空間上で育成できる。B 向け、および C 向け双方のビジネスを展開している。人の赤ん坊と同じで、最初はどのように身体を動かして移動できるかわからないが、育成する過程でキャラクタが学習していき、成長していく様子を見守ることができる。バンダイナムコと共同研究中。

Leap Trigger by Graffity

AR ならではの体験は、身体を動かす体験だという結論にいきつき、スマホと身体を使って楽しめる AR ゲームを開発した。「Leap Trigger」は、自分自身がチャンピオン(ヒーロー)となり、バディと呼ばれるモンスターと共に戦うAR ヒーローシューターだ。友人と最大8人まで、対面リアルでも非対面オンラインでも楽しむことができる。アメリカでローンチしており、世界展開を図る。

ソトリスト by URAKATA

キャンプ人口は増えているが、ビギナー層にとって課題となるのは、安くないキャンプ道具の購入と、購入後の管理が大変だ。使用していない道具を無料で預かり清掃し、それをレンタルすることができるプラットフォームだ。必要な道具を気軽にレンタルし、清掃なしで返却することができる気軽さがウケている。借りる人にとっては、手軽な価格でさまざまな道具を試すことができる。

ウマスマ by ネオンテトラ

競馬ファンのための SNS。血統だったり、調教だったり、競馬の予想は初心者に難しい。上級者の予想に乗るのが最短コースだ。さまざまなユーザの予想内容やその結果を閲覧することができ、初心者は自分のお気に入りの上級者ユーザをフォローすることができる。予想を販売する機能もテスト中。IPAT と連携し、馬券を容易にオンライン購入することもできる。

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IVS 2021 Springのピッチコンペティション「LaunchPad」の優勝は、物流ラストワンマイルの非効率を解消する207が獲得 #IVS2021

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本稿は、3月17〜19日に開催される、IVS 2021 Spring  の取材の一部。 19日夕、IVS では恒例となっているスタートアップ・ピッチコンペティション「LaunchPad」が実施され、物流ラストワンマイルの非効率を解消する「TODOCU サポーター」と「スキマ便」を開発する 207 が優勝を獲得した。なお、IVS の終盤には、IVS の主催者である Infinity Ventures…

本稿は、3月17〜19日に開催される、IVS 2021 Spring  の取材の一部。

19日夕、IVS では恒例となっているスタートアップ・ピッチコンペティション「LaunchPad」が実施され、物流ラストワンマイルの非効率を解消する「TODOCU サポーター」と「スキマ便」を開発する 207 が優勝を獲得した。なお、IVS の終盤には、IVS の主催者である Infinity Ventures が4月第4週に名称が変更されることを示唆する VTR が放映された。

LaunchPad の審査員を務めたのは、

  • 仲暁子氏 ウォンテッドリー 代表取締役 CEO
  • 千葉功太郎氏 千葉道場 ジェネラルパートナー
  • 木村新司氏  Gunosy 代表取締役会長 グループ最高経営責任者
  • 丸尾浩一氏 大和証券 専務取締役
  • 本田謙氏 フリークアウトホールディングス 代表取締役社長
  • 吉田浩一郎氏 クラウドワークス 代表取締役社長CEO
  • 堀新一郎氏  YJ キャピタル 代表取締役社長
  • 高宮慎一氏  Globis Capital Partners 代表パートナー
  • 根岸奈津美氏 STRIVE パートナー
  • 金子剛士氏 East Ventures パートナー
  • Joseph Chan/詹德弘氏 AppWorks/之初創投 パートナー
  • Tina Cheng/成之璇氏 Cheruvic Ventures/心元資本 パートナー

副賞としてファイナリスト全チームに Freee 利用権5万円相当(Freee 提供)、クオリティスモールオフィス「H1O」6ヶ月無料利用権とサテライトオフィス「H1T」オープンスペース無料利用権(野村不動産提供)、AMBI 12ヶ月無料利用権(エン・ジャパン提供)、優勝から3位入賞者に Daiwa Innovation Network 優先登壇権(大和証券提供)が贈られた。

優勝チームに本当にかなう Amazon Wishlist (Amazon Web Service 提供)、5万円分のカタログギフトとプロの社外コンサルタントによるメンタリング受講権(NTT ・ドコモベンチャーズ提供)、採用サービス120万円分(ウォンテッドリー提供)、富士通ゼネラル空気清浄機(富士通提供)、Freee 利用権10万円分(Freee 提供)、楽天ギフトカード10万円分(大和証券提供)、CM 放映料100万円とテレシーアナリティクス50万円分(TELECY 提供)が贈られた。

登壇したのは以下の15社。

【1位】TODOCU サポーター/スキマ便 by 207

物流におけるラストワンマイルの課題を2つのサービスで解決する207。「TODOCU サポーター」は、全国に20万人いる個人事業主の荷物配送員の作業効率化を支援する。あらゆる会社の異なるフォーマットの配送伝票をスキャンするだけで、AI-OCR とオペレータにより自動デジタル化。最適な配送ルート、受取人への事前問合せで在宅時間を確認し、再配達を減らして配達効率を9割改善する。

受取人⇄配達員はチャットでやりとりされるため、配達員が運転中に電話に出られない問題を解決、不在ボックスの有無など配達効率化情報は、配達人を問わず横断して共有するため、サービスが使われれば使われるほど効率向上につながる。こうして得られた知見により、ギグワーカーでも荷物配送ができる「スキマ便」を提供。配送拠点を増やすことで、更なる配送効率の底上げにつなげる。

【2位】QUOREA by efit

efit の「QUOREA」は、さまざまな投資商品の投資を自動化するロボット(自動運用アルゴリズム)を提供するサービスだ。個人投資家は、現在3,000超の選択肢から、自分の投資ポリシーにあった、または成績の良いロボットを選べる。投資商品サービスプロバイダ各社と API 連携で接続し、投資初心者は自分の口座の中で投資活動を自動化できる。

公開されているロボットもまた、ユーザが作成し公開している。過去チャートからパーツを選択し、どの条件で買うか売るかを指示するだけでロボットが出来上がる。ロボットの作成者に対しては、そのロボットを利用したユーザへの助言料の一部が収入となる仕組み。競争原理が働くため、ロボット作成者は互いに成績を競うことになる。ビットコインだけでなく、株式や ETF にも対応する。

【3位】WorldShopping BIZ by ジグザグ

国内 EC サイトには、推定で平均5%海外からのユーザが訪れている。一方、海外からのユーザは、訪問した EC サイトで購入したい商品があっても、名前や住所欄のかな入力ができない、サイトが海外発送に対応していない(または対応していてもオペレーションが複雑)、不正決済防止の観点からサイトが海外発行クレジットカードに対応しておらず購入できない、といった課題に直面する。

ジグザグの「WorldShopping BIZ」 は、既存の国内 EC サイトが JavaScript を1行挿入するだけで、海外からのユーザに対応できるようにするサービスだ。海外からのユーザには画面中にナビゲーションバーが表示され、購入時にはモーダルが立ち上がり買い物ができる。サイトは月額5,000円+初期3万円、ユーザは(商品代金+国内送料)の10%手数料を同社に支払う。物流や貿易事務は同社が代行する。

【4位】Turing Drive by Turing Drive(智慧駕駛)

Turing Drive(智慧駕駛) は、低速特定目的車向けの自動運転システムを開発している。自動運転の開発競争が激しい一般的な乗用車やトラックやバスといった商業車に比べ、低速特定目的車——ゴルフカート、宅配用バイクなど——は、それほどでもない。Turing Drive は、低速特定目的車メーカー向けに、SDK、ソフトウェア、ハードウェア(センサー、レーダー LiDAR など)を提供する。

ワンタイムと月額で料金を徴収するため、メーカーやユーザは自動運転を手軽に導入することができる。これまでに4つの車種の10台に、台湾内の10箇所でシステムを導入。昨年5月から、台北市内では深夜時間帯、専用バスレーンを Turing Drive を搭載した無人バスが走行・人を乗せる試験運転を実施。最大で34人が乗車可能なこのバスには、これまでに累計3,000人が乗車した。

【5位タイ】NEXT Stage ER by TXP Medical

TXP Medical は救急集中治療医が設立したスタートアップで、急性期医療現場の業務フローをデジタル化する病院システム「NEXT Stage ER」を開発している。外来問診、救急車、ドクターカー向けの各種アプリ(音声入力を使用)から情報を取り込み、そこから電子カルテ、救急台帳、紹介状作成などあらゆる医療管理上必要となる作業へ連携が可能となる。

従来、医療現場では電子カルテからレセプト(請求処理)や研究用レジストリを作成していたが、NEXT Stage ER から電子カルテ作成や必要業務への情報連携でき作業が簡素化される。これまでに大学病院11病院を含む全国36病院に導入されている。

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【5位タイ】イヌパシー by ラングレス

ラングレスは、自律神経解析から愛犬のこころを読み解くデバイス「イヌパシー」を開発。犬に装着したハーネス型ウエアラブルデバイスにより心拍を計測し解析、犬の精神状態によって「リラックス(緑)」「興奮(オレンジ)」「ストレス(紫)」「興味津々(白)」「ハッピー(虹)」の5種類の色に、ハーネスのライトを変化させる。

これまでに獣医やトレーナーと協力し200頭以上の犬の心拍を解析、国内で1,500人の飼い主(およびそのペット)がイヌパシーを使っている。精神状態を読み取り人間と犬のコミュニケーションに役立てる以外にも、スマートフォンと連携し犬の健康管理や未病の早期発見にも役立てられる。海外の国立大学や日本の研究機関にも心拍データを提供。小型化で猫にも適用可能にする計画だ。

<関連記事>


入賞しなかったものの、予選を通過し決勝に登壇した残り9社は次の通り。

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IVS 2020 Onlineのピッチコンペティション「LaunchPad」は、検査・検品AIのアダコテックが優勝 #ivs2020

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本稿は、Infinity Ventures Summit 2020 の取材の一部である。 31日午後、Infinity Ventures Summit(IVS)では恒例となっているスタートアップ・ピッチコンペティション「LaunchPad」が実施され、検査・検品のアダコテックが優勝した。 LaunchPad の審査員を務めたのは、 元榮太一郎氏 弁護士ドットコム 創業者兼代表取締役会長 佐藤光紀氏…

本稿は、Infinity Ventures Summit 2020 の取材の一部である。

31日午後、Infinity Ventures Summit(IVS)では恒例となっているスタートアップ・ピッチコンペティション「LaunchPad」が実施され、検査・検品のアダコテックが優勝した。

LaunchPad の審査員を務めたのは、

  • 元榮太一郎氏 弁護士ドットコム 創業者兼代表取締役会長
  • 佐藤光紀氏 セプテーニホールディングス 代表取締役社長
  • 前田裕二氏 SHOWROOM 代表取締役社長
  • 丸尾浩一氏 大和証券 専務取締役
  • 上野山勝也氏 PKSHA Technology 代表取締役
  • 金子剛士氏 East Ventures パートナー
  • 山田メユミ氏 アイスタイル 共同創業者 取締役
  • 国光宏尚氏 gumi 代表取締役
  • 仲暁子氏 Wantedly 代表取締役
  • 吉田浩一郎氏 クラウドワークス 代表取締役社長 兼 CEO
  • 高宮慎一氏 グロービス・キャピタル・パートナーズ 代表パートナー
  • 三上智子氏 日本マイクロソフト 業務執行役員
  • 堀新一郎氏 YJ キャピタル CEO
  • Joseph Chan/詹德弘氏 AppWorks/之初創投 パートナー
  • Tina Cheng/成之璇氏 Cheruvic Ventures/心元資本 パートナー

なお、副賞としてファイナリスト全チームに Freee 利用権5万円相当(Freee 提供)と AMBI 利用権(エン・ジャパン)、優勝から3位入賞者に Daiwa Innovation Network 優先登壇権(大和証券)、また優勝チームに Freee 利用権10万円相当(Freee 提供)、5万円分のカタログギフトとプロの社外コンサルタントによるメンタリング受講権(NTT ・ドコモベンチャーズ)、楽天ギフトカード10万円分(大和証券)、本当にかなう Amazon Wishlist (Amazone Web Service 提供)、セミナー2名招待(プルータスコンサルティング)、スタートアップ支援する何か・詳細未定(ケップル)が贈られた。

登壇したのは以下の14社。

【優勝】検査・検品 AI by アダコテック

アダコテックは、いわゆる「産総研スピンオフ」のスタートアップで、産業技術総合研究所で開発された特徴抽出法を開発。一般的なディープラーニングでは、異常検知のために正常品と異常品の両方を教師データとするのが一般的であるのに対し、アダコテックのソフトウェアでは正常品のみを教師データとして、正常を逸脱したものを異常として網羅的に検出する。

レーダーを照射して得られた画像を元に非破壊検査する場合などでは、担当者が目を皿のようにして異常個所を探していたのは効率が悪い。アダコテックの AI を使って画像を一次スクリーニングすることで、人が集中して見る必要がある部分だけを明らかにし、生産性が飛躍的に向上するという。

アダコテックは2019年7月、東京大学エッジキャピタル(UTEC)と DNX Ventures から4億円を調達している

【2位】【ROXX 賞】Luup by LUUP

LUUP は、マイクロモビリティを都市に実装しようとする MaaS スタートアップ。街のあらゆる場所にモビリティ機器を借りたり返したりできるポートを配置し、高齢者も含め全ての人が安全かつ便利に利用できるモビリティのプラットフォーマーになることを目指している。これまで全国の地方自治体と連携して実証実験を重ねてきた。

昨年来、札幌の NoMaps での試乗会の開催、「Okinawa Startup Program」への採択、今年に入って NTT 東日本のアクセラレータ「LIGHTnIC(ライトニック)」デモデイで優秀賞、「東急アクセラレートプログラム(TAP)」のデモデイで二子玉川賞を獲得。今年5月からは、一般消費者向けシェアサイクル事業を渋谷区、目黒区、港区、世田谷区、品川区、新宿区の6エリアで展開している。

LUUP は昨日警察庁の特別許可を取得し、今年10月から大手町と新宿で公道実証を展開する予定。同社は昨日、ENEOS グループの CVC である ENEOS イノベーションパートナーズと大林組から約4億5,000万円の調達を発表したばかり。創業来3回にわたる投資ラウンドで、合計8億5,500万円を調達している。

【3位】【プルータス・コンサルティング賞】L by AGRIST

宮崎発の AGRIST は、農業の人手不足を解決する AI と収穫ロボット「L」を開発している。すでに6台が実稼働、ENEOS と協業している。完璧なパフォーマンスが実現できるものの高価なロボットではなく実用的なシステムを目指して、宮崎のピーマン農家と共同開発している。

ビニルハウスの中で平坦でない土壌の上でなく、空中に張ったワイヤを使って移動できる収穫ロボットを開発した。ロボットに備わったカメラからの画像認識により、ピーマンの収穫を完全自動化する。

【4位】PowerArena by PowerArena/百威雷(台湾)

PowerArena は、ディープラーニングを使って製造業の効率化を支援するスタートアップ。ビデオを使って集めた製造工程の映像を AI を使って解析、問題点を見つけ、どの工程のどの部分に改善すべき点があるかをラベルをつけてアドバイスする。

この AI をセットトップボックスのようなデバイスの中に完結しており、実装を非常に簡素化している。スマートシティでの充電ループやパイプ交換時期の予測などにも利用されている。

【5位】AquaMagic by AquaFusion

AquaFusion は、革新的な水中可視化装置「AquaMagic」を開発している。これまでの魚群探知機は超音波を利用しているため、水深750メートルの海中だと超音波を発してから障害物に当たって返ってくるまで1秒かかるので、それ以上早い頻度で信号を打つことができない。

イルカにヒントを得て同社では CDMA コードを単一周波数発信による検出技術を開発。従来の魚群探知機に比べ、垂直方向10倍、水平方向10倍、計100倍の分解能を持つため、魚群ではなく魚単体で検出することもできる。魚の体長や魚群の密度もわかるため、漁業の効率化につながる。

Sportip Meet by Sportip

Sportip は筑波大学はつのスタートアップで、整体師・トレーナー向け AI 解析アプリ「Sportip Pro」を開発している。また、Sportip Pro で培った解析技術を応用し、一般ユーザ向けに個人の身体や姿勢の状態をチェックし、AI が最適なトレーニングメニューを提案してくれるサービス「Sportip Meet」を開発している。

Sportip Meet のメニューとしては、トレーニング、ストレッチ、ヨガなどを予定しており、フィットネスジム大手、パーソナルトレーナー、整体師、理学療法士などを通じた提供を予定。ユーザは Sportip Pro を使う整体師やトレーナーからオフライン体験を、Sportip Meet を通じてオンライン体験を得られる。

Sportip は今年6月、マネックスベンチャーズ、DEEPCORE、Deportare Partners から数千万円を資金調達した

GameTector by RIM

RIM が開発・提供する「GameTector」は、e スポーツ大会の開催・運営・参加を効率化・省力化できるプラットフォーム。大会主催者は「エントリー選手の管理」「対戦表の作成」「独自の結果報告システム」を利用することでスムースに大会の運営を行うことができる。

GameTector が主催するイベント大会では、参加者数2000人以上、オフライン大会では60名以上の参加、2020年の GW に開催した大会ではツイッターでトレンド入りを果たすなどしてきた。今後は、各ゲーム会社と協力し合いながら、e スポーツ市場への進出を考えている企業や自治体への支援、e ポーツの大会文化作り、コミュニティ作りに尽力するとしている。

RIM は今年6月、シードラウンドで W ventures と個人投資家から3,500万円を資金調達した

YOUTRUST by YOUTRUST

YOUTRUST が運営する「YOUTRUST」は、副業と転職のキャリア SNS。「友人の友人」までのつながりがある人物の副業や転職意欲が可視化される。友人からの紹介(リファラル)の仕組みで、友人、もしくは友人の友人から転職や副業のオファーが届く。口コミ中心に利用が拡大し、ユーザ数は8,000人、導入企業は累計で180社を超える。

YOUTRUST は本日、機能およびサイトデザインの大規模リニューアルを実施。企業ごとに情報が集約された新機能「カンパニーページ」をリリースした。ユーザにとっては、気になる企業をボタン1つでフォローでき、友人の動向なども追えるタイムライン上で企業の最新情報を把握することもできるようになる。

YOUTRUST は2019年1月に シードラウンドで数千万円、今年1月にプレシリーズ A ラウンドで1億1,000万円を調達している。

TiNK by tsumug

tsumug は、企業向け自律分散オフィスサービス「TiNK Desk(時間貸しサービス)」や「Tink Office(空間専有サービス)」を提供。遊休空間に TiNK や他社製品を含むロックデバイスを設置することで、サービス利用者の入退室管理と制御を実施。アプリのインストールを必要とせず、LINE だけで利用開始の手続や施・解錠が行えるのが特徴だ。

フリーランサー、複業を持つ人、テレワーカーなどに、オフィスや自宅以外のワークスペースを提供する。ユースケースとしては、マンションにある空室を同棟の居住者が使えるワークスペースにし、マンションオーナーやデベロッパがマネタイズすることができる。TiNK は ABBALab から出資を受けている

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ROADCAST by 東急

ROADCAST は、2018年に立ち上がった東急の社内ベンチャー。外壁の落書きや広告看板の乱立を、ストリートアートや屋外広告のプラットフォームで解決する。ROADCAST を使って、屋外アート展の実施や回遊型のゲーム企画に利用された事例などがある。

アートや広告を掲出したいユーザは、ROADCAST を使いマップで掲出場所を確認、空きスケジュールや価格を確認し原稿を入稿する。エリアに応じて、街の景観を損なわないよう独自のl広告規定や入稿規定も設定。原稿を掲出場所のオーナーが確認後に掲出が実施される。出稿者には、流動人口データを元に効果測定された情報をダッシュボードでフィードバックされる。

2020年度中に、掲出場所を東京都内で250カ所、提携先を含め500カ所にまで拡大する予定。

KengakuCloud by ビズ・クリエイション

岡山を拠点とするビズ・クリエイションは、モデルハウスに代えて入居中の一戸建て住宅を訪問・見学できるようにする KengakuCloud を開発している。モデルハウスを訪問する住宅購入者からは「贅沢すぎて参考にならない」「リアリティがない」といった意見が寄せられ、モデルハウスを運営できる住宅会社は大手に限られ、維持には多額のコストが強いられる。

KengakiCloud は、住宅購入者(潜在顧客)、住宅会社の担当営業、その住宅会社で一戸建て住宅を建てたオーナーをマッチングするプラットフォームだ。公開に興味のあるオーナーは自分の住宅の写真や情報を登録し予約ページを生成、三者間でスケジュールを調整し訪問・見学のアポが成立する。住宅会社からオーナーには、見学1回につき1万円の謝礼を支払う。

2018年に広島ベンチャーキャピタル、いよぎんキャピタルから資金調達している

aiPass by クイッキン

宿泊施設ではオペレーションの効率化が課題だが、その足かせの一つとなっているのが利用されているシステムの多さだ。例えば、あるホテルではベンダー15社・14システムが利用されていたという。このシステムの多さが宿泊業界の非効率、コスト高、レガシーさを招いていると考えた CUICIN は、宿泊施設の一連のオペレーションを単一 SaaS「aiPass」で一気通貫に処理できる仕組みを目指す。

aiPass では、従来は18ステップあったチェックインやチェックアウトのプロセスを、6ステップにまで減らすことに成功。ユニークなのは、aiPass の基礎機能とは別に、ホテル毎に求められる追加機能(決済、スマートキー、館内リクエストなど)を他システムと連携する API としてカスタマイズ開発する点だ。同社では共同開発モデルを導入するホテルには基礎機能を無料提供し API 開発でマネタイズ、後に他ホテルには SaaS モデルで提供する。

Fukuoka Growth Next の「Beyond Coronavirus」、Open Network Lab 第20期に採択。2月には、DG ベンチャーズとインキュベイトファンドからシード資金を調達している

Leaner by リーナーテクノロジーズ

Leaner Technologies が開発する Leaner は、間接費の無駄を見える化し、コスト削減に貢献するクラウド型の支出管理プラットフォーム。既存の財務・購買データを送付することで、解析により自社・他社比較による使いすぎの間接費目を特定してくれる。

独自のKPI管理により費目別のコスト削減余地や、適切なコスト削減手法も提示してくれるほか、継続的な評価・アラートにも対応している。

同社では2019年5月、インキュベイトファンドから約5,000万円を調達している

B2M by B2M Asia(香港)

B2M Asia は、ウォールストリートで外国為替(FX)のリスクマネージメントのプロフェッショナルらが、そのテクノロジーを中小企業も使えるにしようとするスタートアップだ。国際取引においては取引相手と通貨が異なるため外為取引が必要になるが、この外為手数料は銀行や取扱業者によっては不透明で平均7%程度と高い。

ハイグレードなサーバを使うことで、通常の10〜100倍以上の精度で為替リスクを計算し、これを手数料の安さに反映している。また世界の60以上の決済手段、80以上の通貨に対応。結果として、為替手数料は0.5〜2%で外為取引が提供可能となる。

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IVS、今日から初のオンライン開催——名実ともに運営責任者となった島川氏に聞いた舞台裏と意気込み

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本稿は、Infinity Ventures Summit 2020 の取材の一部である。 Infinity Ventures Summit(IVS)は7月30日と31日、新型コロナウイルス感染対策として、同イベントをオンラインで開催する。2004年に始まった ILS の前身とされる New Industry Leaders Summit(NILS、当時は CNET Japan などの主催)からカウ…

島川敏明氏
Image credit: Infinity Ventures Summit

本稿は、Infinity Ventures Summit 2020 の取材の一部である。

Infinity Ventures Summit(IVS)は7月30日と31日、新型コロナウイルス感染対策として、同イベントをオンラインで開催する。2004年に始まった ILS の前身とされる New Industry Leaders Summit(NILS、当時は CNET Japan などの主催)からカウントすると、同イベント16年に及ぶ歴史上、初のオンライン開催だ。

IVS はその名の通り、長きにわたりベンチャーキャピタルである Infinity Venture Partners(IVP)が主催する年2回のイベントとして運営されてきたが、昨年7月に神戸で開催された Infinity Ventures Summit 2019 Summer から運営が IVP の若手チームにバトンタッチされ、今年2月には新会社インフィニティベンチャーズサミットが設立され運営が引き継がれた。

今回開催される IVS は、運営チームにとって名実共に IVP から独立して初めての回となるが、図らずして新型コロナウイルスの影響からオンライン開催を余儀なくされ、準備を進める上で、以前のリアル開催の頃の体験、または、それ以上の体験を参加者にどのように届けるかは、新チームにとって大きな苦悩と挑戦の連続となった。

新会社の代表取締役であり、イベントの運営責任者を務める島川敏明氏に、今回の IVS の舞台裏と意気込みを聞いた。

テックカンファレンスの変遷と代替わり

2017年冬、金沢県立音楽堂で開催された IVS。冒頭のパイプオルガンの演奏が幻想的だった。
Image credit: Masaru Ikeda

世界中のテックカンファレンスに目をやると、その多くは TechCrunch Disrupt のようなメディアが運営するものや、WebSummit のような独立系のカンファレンス運営会社によるものが多い。IVS や B Dash Camp のように VC がカンファレンスを運営しているケースは稀だと、海外のスタートアップ関係者から言われたのを思い出す。

もっとも海外でも、VC が自社のプレゼンス向上や投資先スタートアップ(ポートフォリオ)の露出を意図してプロモーションイベントやデモデイを開くことはよくあるが、前出の IVS や B Dash Camp などは、それぞれ IVP や B Dash Ventures 以外の VC や投資先以外のスタートアップも登壇したり、ピッチへの参加を招聘されたりする点で、もはや VC イベントという領域を超えたと言える。

そういう点で IVS が新会社による運営に移行したことにも大きな意味がある。もはや VC 一社のイベントではなく、スタートアップエコシステムを構成する一要素として独立した存在となったからだ。それと同時に、イベント運営にも完全なる独立採算が求められる。新体制の IVS は、新型コロナという痛手を伴う船出を余儀なくされた。

昨年の夏の神戸の回では、Infinity Venture Partners のプリンシパルの立場で運営に参加した。登壇者も、若手の起業家に話してもらうことにフォーカスした。「新しい風が吹いて良かった」という反響を多くもらえたのはありがたい。

しかし、運営を任されたのが開催の直前だったこともあり、チームメンバーも足りておらず、正直なところ、やりきれなかったこともいろいろあった。それらを改善し、いろいろ整えて次へ繋げようと準備を進めている矢先だった。(島川氏)

今夏の IVS はもともと京都市内のホテルで開催される予定で、メイン会場やパーティー会場などの準備も着々と進められていた。しかし、今年3月くらいになって、新型コロナ感染拡大で大規模イベントの開催が難しくなり、IVS にも決断が迫られた。会場との延期交渉やキャンセルフィーの発生、イベントの演出スタッフへの補償など、新会社にとっては初回開始前から財務面だけでもマイナスを強いられたわけだ。

しかし、悪いことばかりではない。新しくなった IVS にはメリットも多く期待できると島川氏は言う。

まず、IVS を新会社運営にしたのは、(赤字にならずに)ケツを持って回していけるほど、いいコンテンツを作っていきますよ、という我々の決意の表れ。そして、独立して法人化した組織でやった方が自由度が高いこともわかった。これは会社を登記した時に意図していたことではないが、実際に新体制で動いてみて感じられるようになったことだ。(島川氏)

改めて見直される IVS の価値と意義

昨年7月に神戸で開催された Infinity Ventures Summit 2019 Summer の「LAUNCHPAD」
Image credit: Masaru Ikeda

IVS がオンライン開催となるのは今回だけでなく、新型コロナが収束しなければ、次回以降もリアルでの開催は難しいかもしれない。IVS が完全にオンライン化してしまう可能性も考えられる。島川氏はこの状況に際し、IVS が提供できる価値と意義とは何かを改めて見直す好機となったという。

IVS とは、質の担保された発見、質の担保された出会い、質の担保された学びを提供する場。こういった価値や意義は、オンラインでも届けられるのではないか。オンラインに振り切るとすれば、IVS はイベントというよりもオンラインサロンに近い存在になるだろう。そのコミュニティを作っていくことにも注力していきたい。

大きなカンファレンスでは、ある回が開催されて、次の回が開催されるまでは参加者同士が疎遠になってしまいがち。でも、オンラインサロンを中・小規模で開き続ければ、そこで常に皆が繋がりディスカッションが生まれる状態を作り出せる。そうして学んだ結果を持ち寄って、年に2回大きめのカンファレンスをオンライン開催する、という形も考えられる。(島川氏)

リアルカンファレンスのオンラインサロン化が吉と出るか凶と出るかは、世界の事例を見てもまだ参考になる答えが無い。カンファレンスのコンテンツの一形態であるパネルディスカッションやスピーチ、スタートアップイベント特有のピッチセッションなどはオンラインでの代替は比較的容易だが、他方、筆者も拙稿で頻繁に述べている「偶然の出会い」、いわゆるセレンディピティを創出するのがオンラインでは難しい。

島川氏によれば、IVS ではこの課題を解決するために3つの方法を準備しているという。

  1. 部屋ごとにファシリテータとテーマを設定。「○○の部屋」のような名前で、複数の Zoom 飲み会を複数(しかも数多く)用意する。
  2. ビデオ会議ツール「Remo」を使ったオープンネットワーキングを実施。Remo のファウンダーが IVS に協力してくれているそう。Remo では最大800人まで同時に入室できるが、その場合、参加者の混乱を防ぐために部屋のもう一つ上層に「フロア」という概念が必要になる。フロア毎に意味を持たせることを検討中。例えば、あるフロアは投資家や VC が集まる資金調達の話を聞くフロアとし、テーブル毎に VC に集まってもらい、資金調達中のスタートアップが訪れるイメージ。また、自身のセッションが終わった登壇者が Remo のテーブルに移動し、聴衆とフランクに話ができるような体験も提供する(30日には、Remo の CEO Ho Yin Cheung 氏が登壇するセッションもある)。
  3. Slack を導入し、IVS 専用のワークスペースを設定。Slack の全面サポートのもと、各セッション毎に語り会える部屋を設定する(30日には、Slack Japan 事業開発ディレクター水嶋ディノ氏が登壇するセッションもある)。

スタートアップがピッチ登壇する「LAUNCHPAD」も IVS の見所の一つだが、評価の高かったチームだけが登壇を許されるため狭き門でもある。今回はオンライン開催であるため、より多くのスタートアップを応援するスキームを用意するという観点から、IVS に協力する VC 各社から推薦を受けたスタートアップも多数 IVS に無料招待しているとのこと。例えば、AI スタートアップ5社に、AI のビジネスでイグジットを果たした先輩経営者からメンタリングを受けられるような機会を計画しているそうだ。

オンラインならではの同時多発セッション開催

参加者宅に届けられた「IVS ケアパッケージ」。オンラインでもリアルの体験ができるよう、ネットワーキングの際に使えるビールやおつまみなどもセットされている。快適な体験を届けるため、登壇者にはリングライトも進呈されるらしい。
Image credit: Masaru Ikeda

リアルのカンファレンスであれば、会場のキャパシティの制約から同時に開催できるセッションの数は限られる。IVS がこれまでに開催してきたセッション数は、昨年の神戸で開催された Infinity Ventures Summit 2019 Summer での28セッションが最大だったが、オンラインでは物理的な制約が無くなるため、これを60セッションまで拡大する。登壇者も総勢250人以上に達した。参加者は会場の移動に伴う煩わしさが無いので、気になるセッションをハシゴすることもできるし、端末環境次第で複数セッションに同時参加することも可能だろう。

現在、日本では新型コロナ感染抑止の観点から外国人の入国は制限されているが、オンラインであればそういった制約も受けないため、海外からの参加者も普段より多く集まることが期待できる。リアルの場合、遠方すぎて参加を断念していた人、他のイベントとスケジュールが重なり参加を断念していた人にもハードルが下がることになる。

事実上おそらく初めてに近い、日本での大型カンファレンスのオンライン開催。何かと不便を強いられる「ニューノーマル(新常態)」を味方につけようとする島川氏らの挑戦は、スタートアップコミュニティにとって吉と出るか凶と出るか。今日から始まるスタートアップカンファレンスの新たなスタンダード体験を楽しみにしている。

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IVS 2019 Winter in バンコクのピッチコンペティション「LaunchPad」の優勝は、〝タイ版freee〟の「FlowAccount」が獲得 #ivs2019

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本稿は、12月3〜4日に開催されている、Infinity Ventures Summit 2019 Winter in Bangkok の取材の一部。 4日午後、Infinity Ventures Summit(IVS) では恒例となっているスタートアップ・ピッチコンペティション「LaunchPad」が実施され、タイで中小企業や個人事業者向けにオンライン会計サービス「FlowAccount」を提供…

Image credit: Infinity Ventures Summit

本稿は、12月3〜4日に開催されている、Infinity Ventures Summit 2019 Winter in Bangkok の取材の一部。

4日午後、Infinity Ventures Summit(IVS) では恒例となっているスタートアップ・ピッチコンペティション「LaunchPad」が実施され、タイで中小企業や個人事業者向けにオンライン会計サービス「FlowAccount」を提供する FlowAccount が優勝を獲得した。

LaunchPad の審査員を務めたのは、

  • 倉林陽氏 – DNX Ventures マネージングディレクター
  • 眞下弘和氏 – m&s partners 代表
  • 真田哲弥氏 – KLab 代表取締役社長 CEO
  • 吉田浩一郎氏 – クラウドワークス 代表取締役
  • 本田謙氏 – フリークアウト・ホールディングス代表取締役
  • 西條晋一氏 – XTech Ventures 共同創業者兼ジェネラルパートナー
  • Joseph Chan(詹德弘) 氏 – AppWorks(之初創投)共同パートナー
  • Mameaw Pahrada Sapprasert 氏 – 500 Startups Thailand ディレクター
  • Paul Ark 氏 – Digital Ventures マネージングディレクター

(本稿は速報体制でお伝えしたため、うち入賞スタートアップについては、追って加筆します。)

【優勝】FlowAccount by FlowAccount(タイ)

Image credit: Infinity Ventures Summit

欧米企業で開発された会計ソフトの多くは、タイ国内の企業向けにはローカライズされていない。会計手続は国によって異なるのにだ。一方で、会計専任の人員を雇用するのはコストもかかる。

FlowAccount は、〝タイ版 freee〟とも言うべき中小企業や個人事業者を対象とした会計 SaaS だ。収入や経費支出の比較のほか、ペイロール(給与計算)の仕組みも備えており、現地のカシコン銀行の電子決済サービス「K Cash Connect」と連携し給与振込にも対応。そのほか、税金支払との連携、キャッシュフロー計算との連携などの機能も提供。

Image credit: Infinity Ventures Summit

2015年1月にローンチした FlowAccount はこれまでに3万以上のスモールビジネスの煩雑な会計処理を支援してきた。2017年にはシリーズ A ラウンドで、SBI インベストメント、Beacon Venture Capital、Golden Gate Ventures、500 TukTuks(500 Startups のタイ現地ファンド)から115万米ドルを調達している。

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Infinity Ventures Summit 2019 Winter、日タイの投資家や起業家を集めバンコクで開幕

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本稿は、12月3〜4日に開催されている、Infinity Ventures Summit 2019 Winter in Bangkok の取材の一部。 Infinity Venture Partners(IVP)が主催する年2回のスタートアップカンファレンス「Infinity Ventures Summit(IVS)」がバンコクで開幕した。IVS の海外開催分としては、2018年春に台北で開催した…

左から:Joseph Huang(黄立安)氏(Infinity Venture Partners パートナー)、田中章雄氏(Infinity Venture Partners 共同代表パートナー)
Image credit: Masaru Ikeda

本稿は、12月3〜4日に開催されている、Infinity Ventures Summit 2019 Winter in Bangkok の取材の一部。

Infinity Venture Partners(IVP)が主催する年2回のスタートアップカンファレンス「Infinity Ventures Summit(IVS)」がバンコクで開幕した。IVS の海外開催分としては、2018年春に台北で開催した IVS 2018 Spring in 台北 に続くものとなる。

午前中のセッションは、今最も注目を集めるタイのスタートアップ3社の紹介で幕を開けた。3D プリンタで CT スキャンから1週間で人体に埋め込み可能なチタン製人工骨を作る Meticuly、ジュースから糖分を取り除く技術を開発する JuiceInnov8、メンタルウェルネスを提供する Ooca だ。

左から:モデレータの Nicha Ark 氏(Openspace Ventures)、Sean Trairatkeyoon 氏(JuiceInnov8 共同創業者 兼 CEO)、 Kanpassorn Suriyasangpetch 氏(Ooca 共同創業者 兼 CEO)、Chedtha Puncreobutr 氏(Meticuly CTO)
Image credit: Masaru Ikeda

Meticuly は、タイ随一のチュラロンコン大学の冶金工学科から生まれたスタートアップ。これまでにタイ国内で40病院150人の医師と協力し、200県以上を臨床試験を実施。JuiceInnov8 は、多くの飲料メーカーが無糖清涼飲料を出すなかでジュースには無糖商品が無いことに着目し技術を開発。Ooca は社会人や学生にアプリを通じて心理学者とつながり相談ができるサービスを提供。

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いずれのスタートアップもシード〜シリーズ A ラウンド周辺のアーリーなスタートアップだったが、今後、資金調達を進めシンガポールに拠点を設置するなどして、東南アジア全域への事業進出に関心を示した。

Image credit: Masaru Ikeda

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IVS 2019 Summer in 神戸のピッチコンペティション「LaunchPad」の優勝は、個人向け社債代替サービスの「Funds」が獲得 #ivs2019

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本稿は、7月10〜12日に開催される、Infinity Ventures Summit 2019 Summer in 神戸の取材の一部。 12日午前、IVS では恒例となっているスタートアップ・ピッチコンペティション「LaunchPad」が実施され、個人向け社債の代替を目指す、貸付ファンドのオンラインマーケット「Funds(ファンズ)」運営のクラウドーポートが優勝を獲得した。 LaunchPad …

本稿は、7月10〜12日に開催される、Infinity Ventures Summit 2019 Summer in 神戸の取材の一部。

12日午前、IVS では恒例となっているスタートアップ・ピッチコンペティション「LaunchPad」が実施され、個人向け社債の代替を目指す、貸付ファンドのオンラインマーケット「Funds(ファンズ)」運営のクラウドーポートが優勝を獲得した。

LaunchPad の審査員を務めたのは、

  • 赤坂優氏 エリオット 代表取締役
  • 朝倉祐介氏 シニフィアン 共同代表
  • 川田尚吾氏 DeNA 共同創業者
  • 木下慶彦氏 Skyland Ventures パートナー
  • 近藤裕文氏 サイバーエージェント・キャピタル 代表取締役 CEO
  • 真田哲弥氏 KLab 代表取締役社長 CEO
  • 塩田元規氏 アカツキ 代表取締役 CEO
  • 千葉功太郎氏 Drone Fund 代表パートナー/個人投資家
  • 仲暁子氏 ウォンテッドリー 代表取締役 CEO
  • 丸尾浩一氏 大和証券 専務取締役
  • 溝口勇児氏 FiNC Technology 代表取締役
  • 吉田浩一郎氏 クラウドワークス 創業者 社長 兼 CEO
  • 佐藤裕介氏 hey 代表取締役社長

なお、副賞としてファイナリスト全チームに Freee の1年分利用権(Freee 提供)と aws activate $3,000クーポン(Amazone Web Service 提供)、また優勝チームに 200 万円相当の Freee 利用権(Freee 提供)、TECHPLAY PR サポートプラン半年分(TECHPLAY 提供)、SibaZiba 6ヶ月メンバー会員権 + コワーキングスペース4席利用権(SibaZiba 提供)、本当にかなう Amazon Wishlist (Amazone Web Service 提供)、日本から海外・海外から日本進出した際のキャッシュレス費用相当分の無償提供(Nippon Platform 提供)、FavoSquare から Aiptek MobileCinema i70 プロジェクター + Lifeprint スマホプリンタ(NTT ドコモベンチャーズ提供)、ビラージュ伊豆高原無料宿泊券(住友不動産提供)、東京ディズニーランドでのスペシャルディナー & 1 Day Passport 4名分(大和証券提供)が贈られた。

登壇したのは以下の14社。

【優勝】Funds(ファンズ) by クラウドポート

社債は、企業にとって株式による資金調達よりもコストが安く使途についても柔軟であり、個人投資家にとっては株式相場に左右されず元本割れリスクが少ないなどのメリットがある。しかし、アメリカなどの企業と比べ、日本企業が社債を活用できている事例は著しく低い。これは、日本では上場企業の中でも投資適格の各付けを持つ企業が1割に満たない中、証券会社が投資適格も各付けを持たない企業の社債取扱について限定的であるなどの理由による。

Funds は、個人向け車載を代替するサービスだ。社債ではないが、社債に近い機能を提供でき、資産形成したい個人と資金調達したい企業をマッチングする。 株式市場と債券市場の間に空いているニッチエリアを攻めることで、株式ほどはリスクを取りたくないが、債券よりは高リターンを好む投資家に3%前後の固定利回りを提供する。これまでに約1万名が Funds で投資しており、運用残高は6.7億円までに成長。2026年までに運用残高1兆円の達成を目指す。

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【2位】DeepLiquid by AnyTech

個体や気体に比べ、液体は一部が汚染されると、その部分だけでなく丸ごと廃棄されることが多い。周囲への影響・波及がしやすいためだ。水処理施設などでは、水が汚染されたことを検出するために多くの化学センサーが設置されているが、化学センサーの整備には時間とコストがかかり、また精度も不安定であることから、目視のために監視員が巡回しているのが現状。一方でこの監視員は求人難やコストの問題から常に不足している。

AnyTech が開発した DeepLiquid は、流体力学を応用した Liquid Texture Mining により、液体の揺らぎの変化から異常状態を検出。ユースケースとしては、水処理施設における微生物処理過程の不具合検出、製鉄溶解時のノロとり(不純物除去)課程の効率化、唐揚げの揚げ上がりタイミングの見極めなどさまざま。単一のアルゴリズムでデータを入れ替えるだけで多分野に応用が可能で、資源、生物、化学分野をターゲットに据えている。カメラ台数に応じた月額料金モデルを採用。リリースから4ヶ月で売上1億円を突破した。

【3位】超高精度がん10種類の尿検査 by Icaria

Icaria は、尿検査によって超高精度で10種類のがんを検出する技術を開発。従来の血中バイオマーカー(腫瘍の DNA 検出)による方法では最大でも40%程度の精度でしか検出できなかったが、Icaria ではがん細胞同士が転移する際に情報伝達に使っているとみられる膜小胞「エクソソーム」に着目し、少量の尿から独自開発したデバイスによってエクソソームや miRNA(マイクロ RNA)の網羅的解析に成功。応用範囲は多岐にわたるが、肺がんや腫瘍の検出ではステージ1でも98%の精度で検出できるという。

来年、1〜2種類のがんを対象に着手し、提携病院から患者の尿を提出してもらうと、Icaria のラボで解析し1週間程度で結果を回答できる体制を整える。AI を使ったがん種類を識別する方法も発展させ、将来は、最適な治療方針の選択を提案もできるようにする考え。製薬大手 Johnson & Johnson がサンディエゴで運営するオープンイノベーションのためのウエットラボ「JLABS」への入居が決定している。今後、日米で1万件以上の臨床試験実施を目指す。

【4位】ロジクラ by ニューレボ

ニューレボの「ロジクラ」は、54兆円に上る中小企業の過剰在庫の問題の解決を支援するプラットフォームだ。企業における発注担当者は、勘や経験で発注を行なっていることが多く、これが過剰在庫を生み出している。ロジクラでは、景気動向、天気、競合情報、破損率などをもとに需要予測を行い、データドリブンな発注環境を提供する。

ローンチから8ヶ月でユーザは5,000社を突破、1000億円相当の在庫データを蓄積している。今後、ユーザ同士が過剰在庫/在庫不足を売買できるマーケットプレイス機能「ロジクラ Marketplace」、在庫を担保にした動産担保融資機能、需要予測モデルを活用したビジネスを展開する計画。ロジクラ Marketplace は2020年1月のリリースを目指す。

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【5位】Dr. 経費精算ペーパーレス by BearTail

経費精算 SaaS の「Dr. 経費精算」に、レシートの突合処理とレシートの保管サービスからなる BPO を組み合わせたのが「Dr. 経費精算ペーパーレス」だ。 SaaS としての機能は無料で提供され、BPO サービスは月額7万円で提供される。ユーザは経費のレシートをスマートフォンで撮影した後、オフィスに設置されたボックスに投入するのみ。レシートは各オフィスから回収され、BearTail に2,000人いるリモートワーカーにより投入データとの突合がなされ、法で定められた7年間にわたり倉庫で保存される。

今月には出張手配を依頼できる「Dr. Travel」をβローンチ。このサービスを利用すれば、出張費用についてはデータ登録を必要とせず、自動的に Dr. 経費精算に取り込まれる。ローンチから1週間で8,000件が利用されたという。今後、Dr. Travel → Dr. 経費精算のデータ取込を自動連携にし、外務省が提供している「たびレジ」とも連携して、安全危機管理情報の提供も可能にするとしている。

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入賞しなかったものの、予選を通過し決勝に登壇した残り9社は次の通り。

なお、この日、次回の Infinity Ventures Summit 2019 Winter がバンコクで開催されることも明らかになった。12月2日〜4日の3日間、バンコク市内中心部で開催される予定だ。

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