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Twitter、リプライ制限機能で荒らし対策強化

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Twitterは、ツイートに対して返信できるユーザを制御する機能をロールアウトした。今年テスト運用を行った結果、8月11日から全てのユーザがこの機能を利用できるようにした。 TwitterのプロダクトマネジメントディレクターのSuzanne Xie氏はブログ記事で次のように書いている。 私たちは、ユーザがこれまでにない方法で会話する様子を見てきました。本日(8月11日)より全ての方にこの機能をお使…

Twitterは、ツイートに対して返信できるユーザを制御する機能をロールアウトした。今年テスト運用を行った結果、8月11日から全てのユーザがこの機能を利用できるようにした。

TwitterのプロダクトマネジメントディレクターのSuzanne Xie氏はブログ記事で次のように書いている。

私たちは、ユーザがこれまでにない方法で会話する様子を見てきました。本日(8月11日)より全ての方にこの機能をお使いいただけます。望ましくないリプライで有意義な会話の邪魔をされずに済むのです。

同社はTwitter上での慢性的な嫌がらせ、差別、デマ、ヘイトスピーチへの対応を求められてきた。ここ数カ月、同社は新型コロナウイルス関連のデマを取り締まりトランプ大統領のツイートの一部を非表示にしたりラベル追加したりし、Lightwellを買収して会話の質を向上させてきた。さらに、「Fleet」という24時間で消える投稿機能の実験も行った。また、新たなサブスクリプションプラットフォームを示唆するような求人広告も見受けられている。

概してこれらは、コアユーザからの反発を恐れて問題解決や新機能の導入が遅れがちな同社にしては、割と積極的なアプローチと言えるだろう。

Twitterは「ツイートに返信するだけで容易に会話に参加できる」というオープンな性質が受けていた。だがそれは見知らぬ人やボットからの荒らし被害に遭うという結果にもつながってきた。新機能により、ユーザはツイートを投稿する際に3つのオプションから返信できる相手を選択することができる。

  1. すべてのアカウントが返信できる(デフォルトではこのオプションが選択されている)
  2. フォローしているアカウントのみ返信できる
  3. @ツイートしたアカウントのみ返信できる

2または3が選択されている場合、ツイートにラベルが付けられ、返信ボタンがグレー表示される。リプライは制限されるが、リツイートや「いいね」は誰でも可能だ。

Xie氏によると、この機能からインタビューやパネルディスカッションのような新たな会話の形が生まれた。大量のつぶやきに埋もれてしまう心配も減り、会話をフォローしている人々にとってはフィードがすっきりするというメリットもある。

これらの機能で安心感を得られる方もいるでしょう。ツイートがより快適になり、そしてスパムや暴言からより守られているという感想をいただいています。(Xie氏)

ツイートの閲覧は誰もが可能なので、リツイートを通して独自の会話をスタートさせることによって反応を示すことができる点をXie氏は強調した。さらに、この実験から人々は返信が制限されていると知るとリツイートの中から別の視点を探し始めることが分かったと述べた。

Twitterは公の会話を提供するサービスですので、人々がさまざなま視点を知ることができるということが重要なのです。コメント付きリツイートを通して人々が議論全体を把握しやすくなるよう取り組み続けます。さらに、会話制限がなされていることをより明確にするような新たなラベルを試しています。(Xie氏)

同社は新しい返信機能の開発を続けている。今後数ヶ月以内に会話招待機能を作成する予定だ。

※本稿は提携するVentureBeat記事の抄訳です

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

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ライフネット共同創業者の岩瀬大輔氏、Spiral Capitalに参画

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Spiral Capital は13日、ライフネット生命保険(東証:7157)の共同創業者として知られる岩瀬大輔氏が同ファンドに参画すると発表する。岩瀬氏はマネージングパートナーとして、グループ全体(ファンドを運用する Spiral Capital や、オープンイノベーションに特化した子会社 Spiral Innovation Partners)の経営に携わる。Spiral Capital の経営…

左から:Spiral Capital 代表パートナーの奥野友和氏、マネージングパートナーとして参画する岩瀬大輔氏、会長の平野正雄氏
Image credit: Spiral Capital

Spiral Capital は13日、ライフネット生命保険(東証:7157)の共同創業者として知られる岩瀬大輔氏が同ファンドに参画すると発表する。岩瀬氏はマネージングパートナーとして、グループ全体(ファンドを運用する Spiral Capital や、オープンイノベーションに特化した子会社 Spiral Innovation Partners)の経営に携わる。Spiral Capital の経営は、代表パートナーの奥野友和氏、会長の平野正雄氏、岩瀬氏の3人体制となる。

岩瀬氏らが2006年に共同創業(開業は2008年)したライフネット生命保険は、2012年に東証マザーズに上場。副社長を経て2013年に代表取締役社長に就任した。2018年に同社社長退任後は、AIG グループ傘下で香港に拠点を置く保険大手 AIA グループ(香港証取:1299)に招聘され、本社経営会議メンバー兼グループ最高デジタル責任者(CDO)を務めていた。AIA 退任後は、香港を拠点にフィンテックやヘルステック特化にした Tiger Gate Capital を設立。また、ベネッセホールディングス(東証:9783)や YCP Holdings 社外取締役等も務めている。

BRIDGE は、岩瀬氏に今回 Spiral Capital 参画した背景や今後の展望について話を聞くことができた。


岩瀬氏は自らベンチャーを立ち上げ、イグジット後は、海外に拠点を移し大企業のデジタル改革に身を置いた。その背景には、仕事を通じて、日本の産業変革を促したいという思いがあったという。ライフネット生命保険もまさに、日本の生命保険を産業変革にチャレンジするという試みだった。

以前のインタビューで代表パートナーの奥野氏も語っているように、Spiral Capital もまた、X-Tech やリアルテックとスタートアップの協業支援にも注力してきた。昨年には、伝統的かつ〝渋め〟の大手企業を巻き込む取り組みの一環として、GCA Technovation と「Innovation Alliance Hub」を立ち上げている

スタートアップへの投資活動を通じて、日本の産業改革をなし得たいというのが、岩瀬氏と Spiral Capital を繋いだ共通の思いだったと言える。

いくつかエンジェル投資も行っているが、(VC に参画することを決めたのは)日本が大きく変わる産業変革には、大企業や大きな資本との連携が必要と考えたから。(岩瀬氏)

Spiral Capital には経験豊富なメンバーが揃っていて、大企業のマネジメント層につながるパスを持っているのは強み。そこに岩瀬氏が加わることになる。ベンチャーと大企業をつないで産業構造の変革を促していこうというのは、Spiral Capital を立ち上げた理由の一つでもある。(奥野氏)

奥野氏と岩瀬氏は、同じレストラン(ワインバー)が行きつけだったり、通っているジムが同じだったりしたことから、以前から交流はあったのだそうだ。仕事での接点はほぼ無かったものの、機会があれば一緒に仕事したいとの思いから、奥野氏が岩瀬氏にアプローチを続けていた。岩瀬氏が8月8日に AIA グループの CDO 退任したのを受け、念願かなって、偶然にも同じ歳の二人は肩を並べ仕事をすることになる。

Spiral Capital での活動は日本においてが中心になるが、香港にもフィンテック・ヘルステックのスタートアップを支援する拠点を置いているので、東京と香港を往来することになるだろう。(中略)

新しい仕事を選ぶ時には、1. いい仲間と時間を過ごしたい、2. 自分にしかできない仕事にチャレンジしたい、3. 社会に足跡を残せる仕事をしたい、という視点で考えてきた。Spiral Capital には素晴らしい仲間がいて、また、大企業とベンチャー、日本と海外を橋渡しできる自分の強みを生かせると考えた。(岩瀬氏)

ハーバード大学経営大学院を Baker Scholar で修了(成績上位5%の生徒に与えられるタイトル、日本人で4人目)し、2010年には世界経済フォーラム(ダボス会議)の「Young Global Leader」に選出されるなど、以前から世界の経済界ともパイプが太い岩瀬氏。今のところ、Spiral Capital に2つあるファンドはいずれも国内スタートアップへの投資を想定したものだが、岩瀬氏が持つ幅広なネットワークを活用して、Spiral Capital が日本のスタートアップのグローバル展開やグローバルな投資活動に積極的に関わっていく可能性に期待したいところだ。

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ソーシャルECのPinduoduo(拼多多)、ファッションコミュニティ醸成に特化したWeChatミニプログラム(微信小程序)をローンチ

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中国の EC プラットフォーム「Pinduoduo(拼多多)」は、若年層の消費者向けのオンラインファッションショッピングコミュニティ醸成に特化した WeChat ミニプログラム(微信小程序)をローンチした。 重要視すべき理由:このミニプログラムは、ソーシャルインタラクションを強化してユーザエンゲージメントを高めるための Pinduoduo の最新の動きだ。 Punduoduo のの成長は鈍化してい…

Pinduoduo(拼多多)のファッション特化 WeChat ミニプログラム(微信小程序)「Duochao(多潮)」
Image credit: TechNode(動点科技)

中国の EC プラットフォーム「Pinduoduo(拼多多)」は、若年層の消費者向けのオンラインファッションショッピングコミュニティ醸成に特化した WeChat ミニプログラム(微信小程序)をローンチした。

重要視すべき理由:このミニプログラムは、ソーシャルインタラクションを強化してユーザエンゲージメントを高めるための Pinduoduo の最新の動きだ。

  • Punduoduo のの成長は鈍化している。2020年3月末までの12ヶ月間のアクティブバイヤーは6億2,810万人で42%の増加。前年同期は50%の増加だった。
  • Pinduoduo は、Xiaohongshu(小紅書・RED)、Dewu(得物、旧称 Poizon=毒)、Nice などのファッションコミュニティと競合している。

詳細情報:現地メディアが10日報じたところによると、Pinduoduo の中国拠点の運営母体 Shanghai Xunmeng Information Technology(上海尋夢信息技術)は先週、ファッションとライフスタイルに特化した WeChat ミニプログラム「Duochao(多潮)」の配信を開始した。

  • Duochao は、ファッション愛好家がプラットフォームの中央コンテンツフィードを介し、お気に入りのアイテムを投稿したり、スニーカーから服やアクセサリーまで、ストリートファッションへの情熱を共有したりすることができるオンラインコミュニティ。
  • 現地メディアによると、Duochao には広く期待されているものの現段階では EC 機能は存在しない。
  • Duochao には、Nike、DC、Y-3、Fog など17のファッションブランドが公式アカウントを開設している。
  • 今のところ、Duochao にはスタンドアロンのアプリや Web サイトはない。また、Pinduoduo のメインアプリからは Duochao にアクセスできない。
  • Pinduoduo は Duochao を用いて中国の若年層の消費者から人気を集めようとしている。Iimedia(艾媒)のデータによると、Pinduoduo のユーザの78%が35歳未満。また、24歳未満のユーザが全体の24%を占めている。

背景:創業者の Colin Huang(黄峥)氏は先月、Pinduoduo の長期戦略に専念すべく CEO を退任した。その1ヶ月後となる8月3日、運営母体 Shanghai Xunmeng Information Technology の役員も退任した

【via TechNode】 @technodechina

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Bytedance(字節跳動)、香港で金融ライセンスを申請

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テック界の争いが激化する中、Bytedance(字節跳動)は香港の現地法人を通じて、香港で5つの金融ライセンスを申請した。 重要視すべき理由:ライセンスが承認されれば、Bytedance は香港で証券や先物の販売、外貨取引、アドバイザリーや資産管理サービスの提供が可能になる。 Bytedance は、現地法人を通じて香港のオンライン証券会社や金融アドバイザリー市場で、先行する Alibaba(阿里…

上海の Bytedance(字節跳動)ビル受付で働くスタッフ
Image credit: TechNode/Emma Lee

テック界の争いが激化する中、Bytedance(字節跳動)は香港の現地法人を通じて、香港で5つの金融ライセンスを申請した。

重要視すべき理由:ライセンスが承認されれば、Bytedance は香港で証券や先物の販売、外貨取引、アドバイザリーや資産管理サービスの提供が可能になる。

  • Bytedance は、現地法人を通じて香港のオンライン証券会社や金融アドバイザリー市場で、先行する Alibaba(阿里巴巴)や Tencent(騰訊)と競合することになる。
  • しかし、トランプ大統領の大統領令により、アメリカ企業と同社の取引を禁止されていることから、Bytedance の金融サービス市場への進出の野望が妨げられる可能性がある。

詳細情報:Bytedance は香港の有利な金融サービス市場への進出を目指し、2019年12月に子会社の Squirrel Securities(松鼠証券)を香港の証券当局に登録した。

  • 中国メディアによると、Squirrel Securities が申請したライセンスは第1類、第4類、第5類、第6類、第9類。
  • 10日のロイターの報道によると、同社は商標登録申請を完了、株式仲介のライセンスを取得済。
  • 状況に詳しい人物を引用したロイターの報道によると、Squirrel Securities の正社員は現在1人のみ。

背景:「Tiktok」とその中国版として知られる「Douyin(抖音)」の大成功の後、Bytedance は、エドテックゲーム仕事の協働作業などテック界の異なるバーティカルに参入することで成長を追求してきた。

【via TechNode】 @technodechina

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カンボジア・キリロム工科大、学生らによるスタートアップのデモデイをオンライン開催——日本のエンジェル投資家ら約50名が参加

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カンボジアを拠点とする社会起業系スタートアップ vKirirom が運営するキリロム工科大学(KIT)は8日、在学生らによるバーチャルカンパニーのオンラインイベントを開催した。バーチャルカンパニーとは、会社登記はまだだが会計や独立採算を保ちながら事業の実効性を検証し、エンジェル投資家を募る KIT 独自の仕組み。一定以上のエンジェル投資家が集まった時点で法人化される。 この日のピッチイベントには、…

CC BY-SA 4.0 by Makoto Arami via Wikimedia Commons

カンボジアを拠点とする社会起業系スタートアップ vKirirom が運営するキリロム工科大学(KIT)は8日、在学生らによるバーチャルカンパニーのオンラインイベントを開催した。バーチャルカンパニーとは、会社登記はまだだが会計や独立採算を保ちながら事業の実効性を検証し、エンジェル投資家を募る KIT 独自の仕組み。一定以上のエンジェル投資家が集まった時点で法人化される。

この日のピッチイベントには、vKirirom への投資やコミュニティに関わる人々約50名が、日本やその他の国々が参加した。ピッチ終了後には Google Meet で個別面談の機会が設定され、ピッチ登壇した半数以上のスタートアップにはエンジェル投資などの支援が提供される見込みだ。

この日紹介された8つのバーチャルカンパニーを見てみることにしよう(なお、Fixh.me と JOBIFY は法人化済)。なお、スタートアップ名にリンクを貼ってあるのは、本稿執筆時移転で独立した Web サイトが 開設されていることが確認されたもののみ。

Fixh.me

Fixh.me は、カンボジアで家電、水道、電気設備などの修理をしたい人と、修理サービスを提供できるサービスプロバイダーを繋ぐプラットフォームを開発。2018年に100人以上のサービスプロバイダと共にスタートした。成約時にサービスプロバイダから料金の20%を紹介手数料として徴収する仕組みだ。直近の4ヶ月では紹介手数料で2,330米ドルを売り上げた。

今後、この事業を B2C から B2B へも拡大することで、年内に残りの5ヶ月間で3.5万米ドルを売り上げる計画だ。各種ピッチコンテストで賞金を1.3万米ドル獲得しており、こういった賞金を事業拡大のための当座の資金にするつもりだったが、新型コロナウイルスの影響でコンテストが減少し、事業加速に向けエンジェル資金を調達することにした。資金調達額は6万米ドル。

JOBIFY

JOBIFY は、エンジニア求人に特化した企業と求職者とのマッチングサイト。カンボジアにはまだエンジニアに特化した求人サイトは存在しないが、JOBIFY は求職者に IT エンジニアが面接を行い、オンラインでの試験やオンラインでのトレニーングコースを無料で提供し差別化を狙う。毎年5万人輩出されるカンボジアの大学卒業生のうち、IT を専攻する5%(2,500人)がターゲットだ。

マッチイング成約時には、企業から当人の初任給1ヶ月分に1割載せた金額を手数料としてもらう(10%の付加価値税は別途)。求職者が就職後3ヶ月以内に辞めた時には、企業には代わりとなる人材を無料で紹介する。当面はカンボジア国内の市場に集中し、将来は ASEAN 圏への市場展開も視野に入れている。

Zeal

Zeal は、不動産テックとコンストラクションテックを提供するスタートアップ。カンボジアの不動産事業者向けには、オンラインでも見込顧客に不動産に興味を持ってもらえるよう、不動産データのデジタル生成代行や VR を使ったバーチャルツアーの作成などを行う。また、作成されたバーチャルツアーは Zeal の Web サイトで見られるほか、不動産事業者の Web サイトにも埋め込める。

一方、コンストラクションテックでは、ドローンやポイントデータを元にインタラクティブマップ、360度イメージ、ビデオを使ったウォークスルーなどのコンテンツをオフショア開発する。コストの安いカンボジアの労働力を活用した、海外の建設業界からの受託を想定しているようだ。競合には、AroundMe360(タイ)、Tubear.co(シンガポール)、VJ Virtual Tour(アメリカ)など。)

KGF Online

KGF Online は、オンラインでのセミナー事業を提供するスタートアップ。東京ベースの採用広報 web メディア「LISTEN」と共同で、「LISTEN × KGF Online」というブランドで、Zoom、Remo、Google Meet などを使い毎週オンラインセミナー+ネットワーキングイベントを企画・開催している。クロスボーダー及びクロスジェネレーションで知見を共有するのが一つのテーマで、これまでにイギリス、イスラエル、中国などから現地で活躍する日本人スピーカーをセミナーに招聘し、これまでにイベントを9回開催した。

ハイクオリティなスピーカーによるセミナーを提供するのが現在のコアバリューで、会員からは年間10万円の会費を徴収する。多忙でイベントに参加できなかった会員には、セミナーの録画コンテンツを販売するほか、KGF Online 上で生まれたメンバー間のビジネスマッチングや業務アウトソーシングなどでマネタイズする。現在は日本市場向けに特化しているが、将来は英語圏やカンボジア市場にも事業拡大したい考え。

Casstack

Casstack は、カンボジアの飲食業界に特化したチャットボットを開発。新型コロナウイルスの感染拡大によりオンライン対応が迫られる中、飲食業の多くは大掛かりな IT 投資ができず、またハイエンドサービスを提供するニーズが存在しない。Casstack はイニシャルコストを必要とせず、サブスクリプションモデルで導入できるチャットボットを提供することで、飲食業のオンライン注文受付を支援する。

カンボジアは人口が1,600万人に対し、Facebook ユーザが1,017万アカウント、スマートフォンユーザが1,460万人と、モバイルを使ったソーシャルメディアエンゲージメントが効率的に行える点でユニークな市場。Casstack ではこの点を最大限に生かし、オンライン注文を受けられる仕組みから販売促進ができるプラットフォームを目指す。月に80〜90件ペースで契約を増やし、初年度売上40万米ドルを目指す。

Len Of Reality

Len of Reality は、VR を使って語学学習、特に外国語の語彙を増やすためのサービスを開発している。新型コロナウイルスの影響もあり、子供や学生、社会人もが対面講義による語学学習の機会減少を余儀なくされる中、VR の導入により、多くの時間を使わず、より直感的でゲーミフィケーションを取り入れた語彙習得の機会を得られる。さらに、VR の効用により、ユーザは目・耳・口をフルに使って語彙を習得するため、体験と結びつきやすく記憶定着しやすいのも特徴だ。

現在は KIT 内にある200台ほどの VR を活用しテストを繰り返しながらサービス品質をブラッシュアップ。製品の入手のしやすさから現在は Oculus Go に最適化しているが、将来は Oculus Quest にシフトしていく予定。現在は、日本や中国といった英語学習に比較的費用を支払うポテンシャルの高い市場にフォーカスしているが、将来はカンボジアなどで英語に加え、日本語や中国語の語彙学習サービスにも拡大を図る。

Dexpertize

カンボジアでは2023年までに 産業の多くの分野で DX を進めることが期待されているが、企業の中で具体的に DX 戦略を持っているところは22%に過ぎない。その理由はツールが不足していること、データが不足していること、技術サポートが不足していることなどの理由による。Dxpertize では、DX 戦略が十分でない中小企業をターゲットに、デジタルトランスフォーメーション(DX)を支援するソリューションを提供する。

DX に必要な要素は、データ収集とデジタル化、データの見える化と監視、プロセス最適化、プロセス自動化に分解できるが、Dexpetise では現在、KPI ダッシュボード(データの監視とモニタリング)に注力し開発。市場特性をかんがみ、カンボジアには KPI ダッシュボードと RPA(プロセス自動化)、日本や世界にはプロセスマイニングツール(プロセス最適化)と RPA (プロセス自動化)で総合的な DX ソリューションを提供していきたい考え。プロセスマイニングツールは Celonis を活用する。

Keen

Keen は、ソフトウェアのコーディングテストに特化。日本のソフトウェアの品質保証およびテスト大手 SHIFT(東証:3697)にインスピレーションを得たカンボジア版と言える。カンボジア国内および世界中でコーディングテストの需要が高まるのを受け、カンボジアの社会特性を生かしたテスト専門会社を目指す考えだ。

国際ソフトウェアテスト資格認定委員会(ISTQB)の認証を受け、KIT や前出チームである JOBIFY のネットワークを活用し人的リソースを確保、また、オフショア企業で有名な隣国ベトナムに比べコストが半分で済むこともメリットの一つだという。チームメンバーの過去の経験を合計すると、これまでに8,000件以上のテストケース、2,000件以上のバグを報告した実績があるという。


vKirirom は、シリアルアントレプレナーの猪塚武氏が2014年2月に設立した社会起業系のスタートアップ。猪塚氏は、自身が創業したウェブアクセス解析プラットフォーム「Visionalist」の運営会社デジタルフォレストを2009年に NTT コミュニケーションズに売却後、4年間のシンガポール生活を経て、2014年1月に家族と共にカンボジアに移住。首都プノンペン郊外のキリロム国立公園の一部をカンボジア政府から借り受け、高原リゾートと全寮制大学の KIT を融合した街を開発している。

vKirirom は2016年7月、日本やシンガポールのエンジェル投資家15人から290万米ドルを調達した。同社はデロイト・トウシュ・トーマツが毎年発表する「Deloitte Technology Fast 500 Asia Pacific」に、2017年〜2019年にかけて3年連続で入賞している。

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GovTechスタートアップのxID(クロスアイディ)ら、スマホ身分証アプリを使ったハンコ不要の行政サービスを石川県加賀市で開始

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東京とエストニアを拠点とする GovTech スタートアップ xID(クロスアイディ、旧社名 blockhive)と、ふるさと納税総合サイト「ふるさとチョイス」を運営するトラストバンクと、石川県加賀市は12日オンラインで記者会見を開き、石川県加賀市でスマホ身分証アプリを使って行政サービスを受けられる仕組みの提供を開始すると発表した。 これは、xID が開発したブロックチェーンベースのスマホ認証アプ…

左上から時計回り:加賀市長 宮元陸氏、トラストバンク代表取締役社長 川村憲一氏、xID 代表取締役 日下光氏

東京とエストニアを拠点とする GovTech スタートアップ xID(クロスアイディ、旧社名 blockhive)と、ふるさと納税総合サイト「ふるさとチョイス」を運営するトラストバンクと、石川県加賀市は12日オンラインで記者会見を開き、石川県加賀市でスマホ身分証アプリを使って行政サービスを受けられる仕組みの提供を開始すると発表した。

これは、xID が開発したブロックチェーンベースのスマホ認証アプリ「xID」を、トラストバンクの行政手続きデジタル化ツール「LoGo フォーム電子申請(自治体向け行政申請フォーム作成ツール)」を連携させ実現するもの。xID はマイナンバーカードをモバイルアプリ上に取り込めるため(公的個人認証+生体認証+電子署名)、市民はマイナンバーカードを携帯することなく、行政サービスを柔軟に(いつでもどこでも)受けられるようになる。

Image credit: xID

加賀市は「スマートシティ加賀」の取り組みの一環として、昨年5月に「加賀市スマートシティ推進官民連携協議会」を設立。xID とは昨年12月、「加賀市における行政サービスの100%デジタル化に向けた協定」を締結していた。今日発表された行政サービスのデジタル化は、その実装の第一弾となる。また、xID を使った行政サービスのデジタル化の取り組みは全国で初。

加賀市の宮元陸市長によれば、LoGo フォーム電子申請と xID の導入により、当初は市の人間ドック助成金申請などから着手し、対象となる行政サービスの申請範囲を拡大していく予定とのこと。マイナポイントなど他のマイナンバーカード普及施策なども追い風に、年内に市民のマイナンバーカード普及率80%達成を目指すとした。

加賀市とxID(当時、blockhive)が連携協定を締結(2019年12月)
Image credit: xID

xID とトラストバンクは2020年5月「電子国家エストニアのノウハウを活用した行政サービスのデジタル化促進」で業務提携。GovTech やブロックチェーンに知見を持つ xID と、ふるさとチョイスで全国の自治体にネットワークを持つトラストバンクが手を組んだことで、自治体への行政サービスデジタル化ソリューション普及を加速するとしていた。xID(当時 blockhive)は、かねてからエストニアに拠点を持ち活動を続けており、2018年に同国で開催された Latitude 59 でも注目を集めていた

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すべての人々のリプロダクティブ・ライツの尊重を目指す「LOOM」

ピックアップ:This doula raised $3 million to build a digital platform for reproductive education 重要なポイント:女性の健康問題に関する教育を提供するLOOMは、7月30日にシードラウンドにて300万米ドルの調達を発表した。今回調達した資金は、2020年秋に予定されているデジタルプラットフォームの拡大や、リプロダク…

画像出典:LOOM 公式サイト

ピックアップ:This doula raised $3 million to build a digital platform for reproductive education

重要なポイント:女性の健康問題に関する教育を提供するLOOMは、7月30日にシードラウンドにて300万米ドルの調達を発表した。今回調達した資金は、2020年秋に予定されているデジタルプラットフォームの拡大や、リプロダクティブ・ライツに関する新たなクラス提供に活用される予定。

詳細情報:LOOMは2016年、ドゥーラ(産前産後の女性を支える専門家)の経歴を持つErica Chidi氏と、政策提言の非営利団体Growing Voicesを共同設立したQuinn Lundberg氏によって設立された。

▲LOOMのCEO・Erica Chidi氏

  • 同社は2016年以来、ロサンゼルスを拠点としてイベントを開催し、生理や妊娠、不妊や中絶に至るまで、女性の健康問題についての教育を提供してきた。さらに同社は親になりたいと考えているLGBTQカップルに合わせたクラスも提供しており、すべてのプログラムがLGBTQフレンドリーとなっている。
  • COVID-19の影響を受け、同社はここ数カ月でほとんどのクラスをオンライン開催に移行している。同社が提供する生殖医療の知識や教育へのアクセシビリティについて、CEOのChidi氏はFast Companyの記事で下記のようにコメントしている。

人種的・経済的な格差により、人々がこうした情報にアクセスできるか否かの差別はあってはならないと考えています。私たちは100%、アクセスしやすい価格帯でクラスを市場に投入するつもりです

背景:Crunchbaseの記事によると、今回の資金調達でChidi氏はベンチャーキャピタルで100万米ドル以上を調達した35人の黒人女性創業者のうちの1人となった。

執筆:平理沙子(Risako Taira)/編集:岩切絹代

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Tencent(騰訊)、共に中国のeスポーツ・ゲーム動画ストリーミングの「Huya(虎牙)」と「Douyu(斗魚)」に合併を提案

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Tech in Asia では、有料購読サービスを提供。有料記事の閲読、全記事への回数無制限閲読、5万社を超える企業データベースへの無制限アクセス、カンファレンスへの限定割引などの特典があります。詳しくはこちらから


Tencent Holdings(騰訊控股)は、中国の Twitch ライクなサービス「Huya(虎牙)」と「Douyu(斗魚)」の合併を提案しており、100億米ドル以上の企業価値を持つゲームストリーミング大手となることが期待されている。

Image credit: Masaru Ikeda

Huya と Douyu は10日のそれぞれの声明の中で、Tencent から 2つのプラットフォーム間の株式交換による合併を提案する書簡を受け取ったと述べている。書簡によると、提案された取引の結果では、Huya またはその子会社が Douyu の発行済普通株式を取得することになる。

<関連記事>

Huya は提案を検討中でまだ決定していないとしているが、競合の Douyu は提案された取引を検討・評価する予定だと述べている。

Tencent は Huya 株式36.9%、議決権50.9%を保有、また、Douyu の筆頭株主でもあり、38%の株式を保有している。

Tenceht は既に、Huya の親会社である Joyy(歓衆集団)と、Huya のクラスB株3,000万株を現金8億1,000万米ドルで購入する株式譲渡契約を締結している。9月9日までに契約が完了すると、Tencent は Huya への株式比率を51%、議決権比率を70.4%に引き上げる。

中国ゲーム産業研究院によると、中国の e スポーツ産業は急成長を遂げており、今年上半期の売上高は103億米ドル、ユーザ数は4億8,400万人を記録した。

Huya と Douyu は、中国では1位と2位の座にあるゲームストリーミングプラットフォームで、市場シェアは2社で約80%を占める。Tencent は数ヶ月前から2社の合併を推進していると報じられている。提案された取引が実現すれば、Tencent が支配権を握るされる新会社は、Tencent がゲームストリーミング業界を支配し、ByteDance(字節跳動) のようなライバルを追い払うのに役立つ可能性がある。

Tencent のゲーム部門である Tencent Games(騰訊遊戯)は、『オナー・オブ・キングス』、『PUBG モバイル』、『リーグ・オブ・レジェンド』などの人気タイトルを擁している。今年第1四半期の収益は53億米ドルで、前年同期比31%の成長を記録した。

【via Tech in Asia】 @Techinasia

【原文】

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新時代の組織、ヒントはGoogle流「自律協業」ーーシードで3億円集めたBeaTrust (ビートラスト)のワケ

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コロナ禍は私たちの働き方に大きな影響をもたらすことになった。 これまで「常識」だからと蓋をしていた通勤やヒエラルキー、毎日の仕事の在り方や評価など。成人した大人であれば、個々人の「成長」や「人生」に関わる大問題でもあるにも関わらず、ずっと変えられなかった社会の仕組みが大きく動き出しつつあるのだ。 そして今、この課題により明確なフレームワークを持ち込もうというスタートアップが現れた。具体的なプロダク…

コロナ禍は私たちの働き方に大きな影響をもたらすことになった。

これまで「常識」だからと蓋をしていた通勤やヒエラルキー、毎日の仕事の在り方や評価など。成人した大人であれば、個々人の「成長」や「人生」に関わる大問題でもあるにも関わらず、ずっと変えられなかった社会の仕組みが大きく動き出しつつあるのだ。

そして今、この課題により明確なフレームワークを持ち込もうというスタートアップが現れた。具体的なプロダクトのお披露目はもう少し先だが、今、明らかになっている彼らの思想をお伝えしたい。

ベテラン・スタートアップ

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写真左より: 共同創業者の久米雅人氏と代表取締役の原邦雄氏、VP of Engineeringの長岡諒氏

BeaTrust (ビートラスト)は代表取締役の原邦雄氏と久米雅人氏らが今年3月に共同創業したスタートアップだ。

同社はこのほど、シードラウンドで3億円という資金調達を成功させた。増資に応じたのはリードインベスターとしてサイバーエージェント・キャピタル(CAC)、ラウンドに参加したのはDNX Ventures、伊藤忠テクノロジーベンチャーズ、STRIVE、One Capital,、Delight Ventures、PKSHA/SPARX、みずほキャピタル及び複数の個人投資家。出資はJ-KISS型新株予約権を発行する形で実施されている。

シードのタイミングで3億円も破格だが、これらトップクラスのVCが顔を並べるのも珍しい。なぜか。CACの近藤裕文氏はリードした評価ポイントを次のようにまとめる。

「コロナショックの発生によって、デジタル化(DX)は多くの産業、日本企業とって大きな課題となった一方、それを支援する組織構築から人材活用まで提供できるプロダクトは満たされていません。Google時代に課題感(深刻度)や問題点(進まない理由)を相当把握されていて打ち手も分かってらっしゃる点、原さん・久米さんのGoogle・シリコンバレーネットワークに加え、CACのグローバルネットワークで東南アジア市場の立ち上げをサポートできる点に可能性を感じています」(近藤氏)。

共同創業した原氏、久米氏は共に前職Googleで、最後の仕事をスタートアップ支援に捧げた人物だ。現在、Coral Capitalにて活躍する西村賢氏も在籍していた部門で、アクセラレーションプログラム「Google Launchpad Accelerator Tokyo」や、国内では珍しいGoogleによる出資案件(Abeja、PLAIDなど)などを手掛けていた。

もちろんこれだけでも実績としては十分だが、特に原氏はまさにインターネット・ビジネス創世記とも言えるシリコンバレーにて過ごした経験を持っている。同氏は国内でキャリアをスタートした後、渡米して米SGI(シリコングラフィクス)に在籍していたのだが、ちょうどこの1990年前後の米国インターネット世界は様々なスタートアップの「ビック・バン」とも言えるストーリーを巻き起こしている。

例えば原氏が在籍していたSGIには伝説的創業者、ジム・クラーク氏がいる。

彼がマーク・アンドリーセン氏らと作ったウェブブラウザ「Mosic(モザイク)」は「Netscape Navigator(ネットスケープ・ナビゲーター)」を生み出し、Microsoftと激しい戦いを繰り広げることになった。IEとの戦いに敗れたアンドリーセン氏がベン・ホロウィッツ氏と創業したベンチャーキャピタル「Andreessen Horowitz(a16z)」が支援したSkypeはかつての宿敵、Microsoftに買収されることになり、その後のa16z発展の基礎となる。

離合集散を繰り返しエコシステムを巨大化してきた米国らしいエピソードだ。

原氏はSGIを離れた後もシリコンバレーに残り、スタートアップ支援のコンサルティング・ファームを自分で立ち上げ、このスタートアップ・エコシステムの聖地がどのような原理で事業を生み出していくのか体で感じてきたのだそうだ。帰国後は主に広告畑で日本のマイクロソフト、Googleと渡り歩いた。

BeaTrustを共同創業した久米氏もまた、2回目のインキュベイトキャンプに参加するなど、2010年代の国内スタートアップ・シーンを自分ゴトとして経験してきた人物だ。イノベーションの理屈を知り尽くしている二人だからこそ、これだけ多くの投資サイドが集まったのはよく理解できる。

必要とされる「自律的な」働き方

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BeaTrustウェブサイト・プロダクトの公開は秋に予定されている

本題に入ろう。彼らは何を解決しようとしているのか。

BeaTrustのテーマは大きな視点で言えば「イノベーション」だ。日本企業がイノベーションを起こすために必要な組織、人、文化を作り出すためのHowを提供する。彼らはこれまでの経験から、イノベーティブな企業の本質は「多様な人材による自律的な協業を促すカルチャー」と、それを実現に移すことができる「整備されたデジタルインフラ」にあるとしている。

解決のためのキーワードは「自律的協業」だ。彼らが在籍していたGoogleはチームワークのポリシーとして「re:Work」というコンセプトを公表している。久米氏は今後の企業イノベーションを考える上で重要なポイントにチームの「心理的安全性」と「相互信頼」を挙げる。

「企業が『オープンであること』も重要なファクターです。最近のスタートアップでは割とデファクトになりつつありますが、大きな企業ではまだまだ社員に色々な情報を開示し切れていないところも多いかと思います。人の情報から開示することでコミュニケーションの円滑化や協業機会を増やすカルチャーを醸成することを意識しています」(久米氏)。

一方、こういった話題は抽象論に陥りがちでもある。ルールで自律的に動けと縛っては意味不明だし、かと言って精神論で経営者のように振る舞えと指示をしてはチームワークとして成立するはずもない。そこで役立つのが思考フレームワークの存在だ。特にGoogleはOKRなどの導入でもよく話題になる。BeaTrustはどのような土台を用意しているのか。原氏の考え方はこうだ。

「自律的な協業を促すには、トップがビジョンを明確に示し、開示できるものはすべて開示し、心理的な安全性を担保しつつ、従業員の自主性にあとは任せるというのが道筋です。OKRは個人やチームの目標管理には重要ですが、同時に持続的に学習する文化を組織として根付かせることも競争優位性を保つためには大切だと思います(このあたりもre:Workにうまくまとめられています)。

そのような環境下では自然と社員同士が知識を共有しあったり教え合ったりする行為が活性化します。また、その根っこにあるのはGiver的な精神となります。日本企業の方々とお話をしていて一番感じるのは特に心理的安全性とコア業務を離れて他の社員をサポートすることに対する評価が確立されていないです。その場合、どうしても横断的な協業は中々現場からは生まれにくいと考えます。我々の製品はこのような文化を醸成していく後押しになるようなテクノロジーの基盤を提供していくことにあります」(原氏)。

両氏との会話で、特に印象に残ったのが教えあう文化だ。

コロナ禍に遭遇し、私たちは強制的に自律的な行動を求められる環境に遭遇した。従来型のトップダウンでは声が届かず、監視・管理というマネジメントの仕組みが崩壊した瞬間、組織は新しい方法を示さなければならなくなった。しかし、自律的行動は個々人のラーニングによるところが大きい。しかしもし、組織そのものに「学ぶ仕組み」がインストールされていればどうだろう。教え合う文化というのはこの組織の自己修復力を高めるために必要だというのだ。

冒頭に書いた通り、プロダクトの詳細はまだ披露されていない。秋ごろに公開される予定のプロダクトは次のようなHowの提供から開始するとしている。

  • 従業員の業務内容やスキル・経験の可視化
  • チーム構成・組織体制の把握
  • 横断的かつスピーディで強力な検索機能
  • コラボレーションを生み出すためのコンタクト情報などの表示

会社はあなたのことを考えてくれているのか

取材でもう一つ心に残った言葉がこれだ。昭和の高度経済成長期、仕事というのは言葉通り「人生をかけたもの」が多かったように思う。車を作り、テレビを売り、道路を伸ばして山にトンネルを掘る。情報が乏しい時代、組織は一丸となってダイナミックに動くことが必要だった。「日本的サラリーマン」が輝いていた時代だ。

しかしそこから半世紀近くが過ぎ、私たちの世界は情報化で一変した。スマホで今いる場所にオンデマンドに配車できるし、不用品はどこか遠くに離れた見ず知らずの人に譲ることができる。それも数分で、だ。

企業に求められるイノベーションの頻度はどんどん回数を増し、そこで働く人たちの人生もせわしなく変化が求められるようになる。急流下りのような企業経営が求められる中、経営陣には大きく二つの選択肢を突きつけられるようになってきた。

使えない人を切って採用を続けるか、それとも変化に対応できる人を育てるか、だ。

原氏や久米氏が体験した「多様な人材が自律的に協業しあう世界」、それこそがこの新しい時代に求められているスタンダードなのではないだろうか。

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セブン銀が11億出資したカンム、250万DL「バンドルカード」の次に狙うは“決済×投資”領域

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ニュースサマリ:消費者向け決済ソリューションを提供するカンムは8月11日、セブン銀行を引受先とする第三者割当増資の実施を公表した。調達した資金は約11億4000万円で払込日は7月31日付。このラウンドにおける評価額や出資比率などその他詳細は非公開。増資した資金は提供するバンドルカードのマーケティング強化、および今年12月に予定している決済・投資領域の新プロダクト開発に必要な人材に投じるとしている。…

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カンム代表取締役の八巻渉氏(写真提供:カンム)

ニュースサマリ:消費者向け決済ソリューションを提供するカンムは8月11日、セブン銀行を引受先とする第三者割当増資の実施を公表した。調達した資金は約11億4000万円で払込日は7月31日付。このラウンドにおける評価額や出資比率などその他詳細は非公開。増資した資金は提供するバンドルカードのマーケティング強化、および今年12月に予定している決済・投資領域の新プロダクト開発に必要な人材に投じるとしている。

また、同社はこれまで開示してこなかった資本政策の一部についても公表している。カンムの創業は2011年1月で、2013年にはEastVentures、ANRI、個人投資家を引受先とする第三者割当増資で4300万円を調達。2016年9月に公開したプリペイド型Visaカード「バンドルカード」が若年層を中心にヒットした。

これを受けて2018年1月にはフリークアウト・ホールディングスとは資本業務提携を実施し、およそ30億円の段階的な出資を受けている。上記以外でカンムに出資している株主はISGS、アドウェイズ、クロノスファンド(現アントレプレナー)、TLMおよび有安伸宏氏、梅田裕真氏を含めた個人投資家5名と創業者となっている。これまでの累計調達金額は約44億3000万円。

主力のバンドルカードは今年6月時点で専用アプリのダウンロードが250万件を超えており、特に巣篭もり需要の高まった今年3月から6月の決済利用金額は過去最高となった。

話題のポイント:個人の決済領域で躍進していると噂があったカンムが、これまでの大型調達などの情報を公開してきました。本誌取材にカンム代表取締役の八巻渉さんがいろいろ答えてくれたのですが、まずは気になる現在の主力サービス「バンドルカード」について。簡単におさらいすると、いわゆるプリペイド型のクレジットカードです。リアル(物理的なカード)・バーチャル(アプリ)の両方で提供されていて、コンビニやセブン銀行ATM、ドコモ払いなどで使う金額をチャージして利用が可能になります。

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カンムが開発・提供するバンドルカード

普段、クレジットカードやデビットカードを使っている人からすると一瞬、用途が分からないかもしれませんが、主に活躍するのはオンライン決済のシーンです。特に若年層でクレカがそもそも持てない年代だったりすると、オンラインでアプリをひとつ買うのに親のカードを使う必要があります。そういうケースにさっとアプリでVisaの番号を発行し、必要な分だけチャージして使わせることが可能になります。

八巻さんのお話では、15歳から39歳までの利用が全体の8割を占めていて、特にポチッとチャージ!という後払いの仕組みを提供してから一気に伸びたということでした。また、一般的なクレカを持てる上の年代についても使いすぎ防止の観点で利用するケースが多いそうです。セブン銀行が出資したのも、チャージする場所としてセブン銀行ATMの利用が非常に多く、両社が今後の可能性を高く感じたからという説明でした。

決済・投資領域を狙う

では、これまで大きく出資してきたフリークアウト・ホールディングスと、セブン銀行という後ろ盾を得たカンムはどこにチャレンジするのでしょうか。ここで出てくるキーワードがリリースにもある「決済・投資」領域のプロダクトです。実は、まだ許認可等の関係からその詳細については非公開ということになっていますが、現在の決済領域に加え、投資分野のサービスを加えた個人向け金融プラットフォームの構築を狙う、ということになっています。

ここ数年、国内でもハードルを下げた形の個人向け投資領域は激戦が続いています。

例えば株式についてはOne Tap Buyのようなスマホ特化型の証券会社もあれば、LINE証券のようにコミュニケーションアプリに組み込むようなアプローチ、WealthNavi・FOLIOといったロボアド、bitFlyerやCoincheckといった暗号資産系も出てきています。具体的なサービスイメージに触れることはなかった八巻さんですが「相当に変わったアプローチになる」という気になるコメントだけ残していました。

フィンテック領域、期待の若手

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2011年当時にカンムも入居していた柳ビル。写真中央はみんなのマーケット社(写真提供:カンム)

かつて学生や若手の起業家がたくさん集まる六本木のビルがありました。「柳・セイコー・六本木ビル(※)」がそれです。2010年代、ここに集まった若手起業家たちは、CAMPFIREやくらしのマーケット、コイニー、FONDなどを次々と立ち上げ、フリークアウトやメルカリ、BASEなどはその後、大きく上場を果たすことになります。2000年代の方は渋谷ビットバレーという場所を記憶されていると思いますが、2010年代はそれがまさに六本木にありました。

八巻さんもここで出会った一人で、当時はクレジットカードをロイヤリティマーケティングに紐付けるCLO(カードリンクドオファー)のソリューション研究などを手掛けていました。そこからバンドルカードを生み出すまでの4年間はあまり表に出ず、さらにバンドルカードがヒットしたそこからの5年間も地道に積み上げを重ねることで、あまり派手な戦略は打ってこなかったように思います(マーケティングは適切にタレントさんなど使って展開されていました)。

長いサブマリン生活から一気に浮上してきたカンムが年末にどのようなプラットフォームを展開するのか。また、セブン銀行やフリークアウトHDがそこにどのように関与してくるのか。混沌とする国内個人向けフィンテック市場において台風の目になるか注目しています。

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