導入事例:コールセンターAIソリューション「ForeSight Voice Mining」への組み込み導入を発表

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ダッシュボードでコールセンターの運営状況やオペレーターの応対品質を見える化、在宅コールセンターの効率的な運用に貢献

2021年5月17日 – 世界をリードするイノベーティブなアナリティクスベンダーであるYellowfin Japan株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役 CEO:Glen Rabie)は、NTTテクノクロス株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長 串間 和彦)が提供するコールセンターAIソリューション「ForeSight Voice Mining(フォーサイトボイスマイニング)」へのYellowfinの組み込み導入事例を発表。「ForeSight Voice Mining」は、AIを活用してコールセンターにおける顧客の大量の音声データを分析し、Yellowfinのダッシュボードで運営状況やオペレーターの応対品質を見える化。離れた場所にいるオペレーターの応対状況も簡単に分かるため、在宅化が進むコールセンターの効率的な運用を支援するソリューションとしても、多くのお客さまから評価を得ている。
■コールセンターが抱える課題を解決する「ForeSight Voice Mining」
新型コロナウイルス感染症の拡大の影響を受け、多くの業界でテレワークやリモートワークを導入するなど、働き方改革が進んでいます。コールセンターも同様で、密を避けるため、これまでのように一カ所にオペレーターが集まる形から、在宅化が加速しています。
お客さまからの問い合わせを直接受けるコールセンターは、企業の顔という役割を担っています。それだけではなくお客さまから届いた声は製品やサービスの改善、新たな製品、サービスの種としても活用できたり、さらには企業の経営課題を解決することにもつながる可能性があります。つまりコールセンターの品質を向上させることは、顧客満足度の向上にもつながるのです。
そんな重要な業務を担っているコールセンターですが、ここ数年、人材不足に悩まされていると言います。人材不足の要因は労働人口が減少していることに加え、オペレーターの定着率の悪さです。お客さまから理不尽なことを要求されることもあるため、他の職種よりもストレスが高いことも定着率の低下につながっています。
このようなコールセンターが持つ課題を解決するソリューションとして、NTTテクノクロスが2014年5月より提供しているソリューションが「ForeSight Voice Mining」です。ForeSight Voice Miningの最大の特徴は、「AIの活用により顧客の音声データをテキスト化し、リアルタイムに分析できること。オペレーターが適切な応対をしているかなど、文字情報を用いて評価することはもちろん、オペレーターが困ったときにマニュアルを表示したり、スーパーバイザーにアラームを通知したりする機能を搭載。コールセンターの効率的かつ高品質な運用を可能にするソリューションです」とForeSight Voice Miningの運用支援を行っているNTTテクノクロス カスタマーエクスペリエンス事業部 営業部門 木村学氏は語ります。

■旧バージョンのダッシュボードが抱えていた課題
リリースから5年が経過し、NTTテクノクロスではお客さまからのさらなる要望を満たすために、2019年にForeSight Voice Miningの新バージョンをリリースすることを決定しました。その際に従来から課題になっていたダッシュボードも見直すことになりました。「旧バージョンでもオペレーターの応対品質やコールセンターの運用状態を分析するダッシュボードは提供していましたが、柔軟性に欠けていたのです」とForeSight Voice Miningの開発に携わっているカスタマーエクスペリエンス事業部 第二ビジネスユニット 山崎高史氏は明かします。旧バージョンのダッシュボードは同社の手作り。そのため、お客さまの業務や要望に合わせて変更するにはプログラムを修正しなければならず、コストもかかっていました。決まった情報しか出せないので、それ以外に見たい情報がある場合は、お客さま自身がデータをCSVで引き出し、表計算ソフトなどで加工してレポートにするという運用しかできなかったのです。
そこで新しいバージョンをリリースするにあたり、「ダッシュボードをより品質高く、お客さまが簡単に操作できるものにしたいと思いました」と山崎氏は言います。
その際、スクラッチで開発し直すことも検討したそうですが、製品全体のバージョンアップのタイミングだったこともあり、「よりスピーディに開発可能な、既存のサービスを組み込む方法を採用することにしました」と山崎氏は続けます。

■Yellowfinを選んだ理由
組み込む製品を選ぶ際に重視したポイントについて山崎氏にたずねると、「先のようにお客さまの要望に合わせて柔軟なカスタマイズができることはもちろんですが、技術的には疎な連携ができること。つまり本体との完全な統合ではなく、オプションとして連携させることができるということです」お客さまの中には、ダッシュボード機能を使わない企業もあるからです。加えて、「技術面のサポートが充実していることも重要と考えていました」これは、何か問い合わせをした際に対応が遅かったり、研修がなかったりすると使い方がわからず、組み込むことが難しくなってしまうからです。
これらの条件を満たしていたのがYellowfinでした。「Yellowfinは分析対象のデータベースを外に置く構造上、既存の製品へのアドオンがしやすいと感じていました」さらに、Yellowfinはデータ準備とレポート作成のパートが明確に分かれているので「弊社がデータ準備を担当し、お客様自身でレポート作成することが将来的には実現可能だと考えました」と山崎氏は答えます。また同社はYellowfinのコンサルティングパートナーでもあるので、自社の中にYellowfinを扱える技術者がいることもサポート面での不安を払拭するポイントになったと言います。
そして最後の決め手は、サービス提供側にとっても、お客様にとっても、シンプルで扱いやすいところです。「例えば、ドリルダウンして通話内容の情報までたどり着くまでのオペレーションや階層の設定が、Yellowfinでは簡単でした」と山崎氏。こういったドリルダウンの操作など、ForeSight Voice Miningのダッシュボードで表現したいものと、Yellowfinで実現できることがマッチしていたことも決め手です。

■コールセンターの運営状況とオペレーターの応対品質を見える化
Yellowfinを組み込んだ新バージョンのForeSight Voice Miningが提供開始されたのは2019年4月。新バージョンではNTT研究所の「満足度推定技術」を活用した新たにお客さまの満足感情を定量的に測定できる機能を搭載。お客さまの会話満足度を通話分析することで、オペレーターの公平で効果的な評価を実現し、従業員満足度の向上にも貢献できるソリューションです。
刷新されたダッシュボードでは、応対件数や平均応対時間、コールリーズン数(顧客がコールセンターに電話をかける理由の数)、注目ワード数などが表示できるため、コールセンターの運営状況とオペレーターの応対品質がいつでも確認できるようになっています。さらに状況を深掘りできるよう、「オペレーターがコールセンターで決められたルールやトークスクリプトに準拠しているか、分析してスコア化してグラフで表示することもできます。またオペレーターごとにどこができていて、どこができていないのかなど、応対内容を評価することもできます。オペレーターの適切な指導、育成にも貢献できると思います」と木村氏は説明します。
オペレーターの総合的な評価レポートの作成が容易にできることにより、オペレーターの成長度合いもわかるようになります。「オペレーター自身も、スーパーバイザーからのフィードバックシーンでそういうグラフを見せられることで成長を数字で実感できます。頑張ったところが目に見えるので、モチベーション向上、さらには定着率の向上に寄与できるのではと期待しています」(木村氏)
オペレーター評価・スコアリング

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