LQUOMは加賀市と量子インターネットの社会実装に向けた連携協定を締結しました

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横国大発スタートアップLQUOMは来るべき量子前提社会に備え健康医療情報のセキュアな伝送を目指し、量子もつれを使った量子通信の実証実験、人材育成に石川県加賀市と取り組みます

2022年10月4日、LQUOM株式会社は石川県加賀市と「量子インターネットの社会実装に向けた連携協定」を締結しました。

LQUOMでは「量子もつれ」という量子の特殊な性質を使い、長距離量子通信と量子インターネットの実現を目指しております。量子インターネットによって、量子コンピュータによっても解読不可能な量子暗号通信や、量子コンピュータ同士を繋いで計算パワーを高めより複雑・高度な計算を行う分散量子計算、といったアプリケーションの実用化が期待できます。

加賀市は国の定めるデジタル田園健康特区として健康・医療情報のデータバンク化「情報銀行」にパイオニアとして取り組まれています。市民の健康・医療情報は極めて機密性が高く、絶対に漏洩してはならない機微情報です。一方、量子コンピュータの計算パワーが向上する将来、現在使われているRSA暗号等の暗号アルゴリズムは解読リスクに晒される危険性があります。今回の連携協定を通じ量子インターネットの情報銀行への有用性を検証していく予定です。

連携協定は、加賀市クオンタムパーク構想の下、実証実験および人材育成を進めていくことになっております。特に実証実験は、2023年後半を目処に量子もつれを使った量子暗号通信によって、健康・医療情報のサンプルデータの伝送実験を行う予定です。中長期的には加賀市を起点とした1,000km以上の量子もつれ伝送実験も計画していきます。なお実証実験にあたっては量子インターネットの専門家集団である量子インターネットタスクフォース(QITF)のご協力をいただく予定です。また加賀市クオンタムパーク構想実現に向け、自治体-スタートアップ連携支援実績の豊富なIncubate Fundに参画いただき、加賀市量子インターネット推進コンソーシアム(仮称)を立ち上げる予定です。

LQUOMは加賀市とともに健康・医療情報を皮切りにスマートシティにおける量子インターネットのユースケースを探索・発掘するとともに、自治体様向けの量子インターネットサービスのあり方も検討していきます。

連携協定会見式 左:加賀市宮元市長、右:LQUOM新関代表

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