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電動スクーターで中国の交通の変革を狙うスタートアップNiu(小牛)

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中国の国土は広く、都市や道路も広い。最寄りの駅やバス停まで20~30分もかかると知ったときのことを想像してみてほしい。木曜の午後2時、さすがに道も空いているだろうと自分の車に乗ったら、当然のように道が混んでいたときはどうだろう? また、歩くと30分かかるからといって、一番近いスーパーまでタクシーに乗らなければならないことを想像してほしい。 中国人の半分以上がこの生活を経験しているのだ。 ラスト6キ…

Image credits: Niu(小牛)

中国の国土は広く、都市や道路も広い。最寄りの駅やバス停まで20~30分もかかると知ったときのことを想像してみてほしい。木曜の午後2時、さすがに道も空いているだろうと自分の車に乗ったら、当然のように道が混んでいたときはどうだろう? また、歩くと30分かかるからといって、一番近いスーパーまでタクシーに乗らなければならないことを想像してほしい。

中国人の半分以上がこの生活を経験しているのだ。

ラスト6キロ問題

通常ラストマイル問題と言えば、通信や物流に関する話で、たとえば、ISP がわずかな利用者のために効率的に投資を行うにはどうすれば良いか、などである。しかし、中国の交通事情にとってはラスト6キロが厄介な問題なのだ。そしてまさにその問題の解決に乗り出したのが、Niu(英語の「new」と同じ発音)の共同設立者で製品部門のトップを務める Token Hu(胡依林)氏だ。

2015年の Niu ローンチ・イベントで講演する Token Hu(胡依林)氏

Token 氏は次のように語っている。

私たちの掲げる目標は、都市交通の問題に対する解決策を見つけ出すことです。中国、アメリカ、ヨーロッパの現状を詳細に調査した結果、この問題を解決できるのは電気自動車ではないというのが私たちの考えです。すでに道路は車でいっぱいです。

最初に製品の案を練り始めた頃はラストマイル問題について考えていましたが、調査を行うようになったところでこれはラストマイルどころではないと気づきました。私たちは毎日仕事に行き、会議に出席し、喫茶店に行ったり、友だちと出かけたりします。その平均距離は3~6キロです。誰もがだいたいこの距離を移動します。そこで、私たちは自らに尋ねました。この距離を移動するにはどんな乗り物が便利だろうか?

その答えは、もうすでにおわかりのように、電動スクーターだ。しかし、電動スクーター市場はすでに飽和状態に達しようとしており、電動スクーターおよび電動バイクの年間販売台数は2,000~3,000万台で、これまでにトータルで2億台以上が売れている。こうしたバイクは比較的安く生産できるため価格も安いのだが、その中でも最もお金がかかり、かつ不便なパーツがバッテリーである。従来のバッテリーはブロック状の鉛蓄電池で、その重さは電圧や容量によって異なるが、20キロから50キロと重たい。

3つの大きな課題

Token 氏にインダストリアルデザインとグラフィックデザインのバックグラウンドがあることを考えると、Niu が最初に解決しようとする課題は見た目や使いやすさといった視覚的にわかりやすい面だろう、と思われるかもしれない。だが、Niu は違う角度から入った。

同社のフルサイズモデル

私たちが最初に解決したかった大きな課題は、バッテリーのモバイル性でした。取り外しが可能で、軽くてコンパクトなものを作りたかったのです。人々が電動スクーターを買わない大きな理由はバッテリーです。取り外し可能でコンパクトな燃費の優れたバッテリー作りが最初に取りかかった課題でした。

そして、彼らは軽量かつパワフルなリチウムイオンバッテリーを開発した。しかし、中国を訪れたことがある人ならわかると思うが、(電動であろうとなかろうと)バイクやスクーターを利用する人の悩みの種は盗難である。バッテリーが盗まれたり、バイクごと盗まれたりする。パーツだけ盗まれたりすることもある。

ベストな対策は、当然なのだが、盗みづらくしてしまうことだ。それにはいくつか方法がある。カギを増やすか、もしくは車業界や携帯電話業界がやっていることをマネすればよい。

Token 氏は次のように語った。

Niu が登場するまでは、すべての電動スクーター企業がバッテリーやモーター、コントローラー、ダッシュボードなどパーツごとにそれぞれ別の業者に発注していました。オペレーティングシステムがない状態です。私たちはシステム全体が互いに連動し、クラウドサービスとも連携できるようにしたいと考えています。何か変化があるごとにその情報がサーバーに伝わるのです。

Niu の一人乗り電動スクーター

最も基本的な2つの課題を解決したところで、ようやく見た目と使いやすさについて考慮し始めた。中国経済は発展を続け、消費者は質の高いものを望むようになり、また、そういうものには喜んで対価を払うようになってきた。そうした市場こそが Niu のターゲットだ。

どうして人は2,500人民元のバイクを買うのでしょうか?それは、他に選択肢がないからです。高齢者はその世代にあった古い商品を買います。しかし、若者はそんなものを買いたいとは思いません。なぜなら、そうした商品は彼らの哲学に合いませんし、思想やスタイルにも合わないのです。iPhone や Xiaomi(小米)を利用する私たちのような人々は、シンプルかつエレガントでフレンドリーなものを望んでいるのです。

功を奏した戦略

彼らの戦略はうまくいっているようだ。

クラウドファンディングによる先行販売キャンペーンとして、Niu にとっては初となるフルサイズの電動スクーターコンパクトサイズの電動スクーターを販売し、フルサイズが7,202万2,526人民元、コンパクトサイズが8,138万425人民元を売上げ、大成功を収めている。値段は40%~130%高く設定(3,399~6,899人民元)してあるが、ファンのベースが広がるにつれて売上は伸びている。これまでに最新のフルサイズモデル N1S を9万台販売し、さらに M1は6万台販売している。

【via Technode】 @technodechina

【原文】

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