「ストレスに影響の大きい大気中の化学成分を特定」データ活用基盤×外部データ分析示唆。企業の環境活動における潜在リスクの把握。

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 データ駆動型経営に向けた成果志向のコンサルティング事業及び関連サービスを提供するLiberty Dataは、「ストレスに影響の大きい大気中の化学成分を特定」についてデータ活用基盤×外部データの分析を行いました。
 その結果として、大気中の化学成分の存在量がストレスが比例することと、その大気中の成分の内ストレス影響が大きいものを特定しました。
 企業は外部データを用いた分析を様々なビジネス判断に活用することで、業務品質向上、潜在リスクの早期把握が期待できます。また、データ活用基盤の使用することで、分析対象のデータ量が少なくても効果的な結果を得ることができます。

分析内容の詳細はこちらからご確認ください ⇒ https://www.liberty-nation.com/example/ta001-voc/

1.なぜ「ストレスに影響の大きい大気中の化学成分を特定」に着目するのか 空気の品質が公害のようなわかりやすい健康被害を及ぼすことはよく知られており、大気汚染防止法を始めとする関連規制も存在しています。(環境基本法 – Wikipedia)
 では、新たな観点として空気の品質が人にストレスを与えることはないのでしょうか。大きな健康被害には至っていないもののストレスという形でより身近な被害を及ぼしている可能性は十分あり、将来の法規制変更など潜在的なリスクがあると考えられます。
 今回は”ストレス”と”大気中の化学成分”の間にはどのような関係があるのか検証します。

2.その関係性を明らかにするために、どのようなデータを用いるか  ストレスと大気中の化学成分の関係性を明らかにするために、政府から一般公開されている下記データを用いて統計分析を行います。

使用データ1.:大気中の化学成分 ⇒ 「揮発性有機化合物(VOC)成分自動測定結果」外部データの選定
 大気汚染防止法の項目の中でも化学製造業界への影響が大きいのが”揮発性有機化合物(VOC)の排出抑制”です。そのため、空気の質の示すデータとして、この規制で扱われるVOC測定データを使用します。
(揮発性有機化合物(VOC)の排出抑制 | 大気環境・自動車対策 | 環境省)

環境省公表データ「揮発性有機化合物(VOC)成分自動測定結果」について
 環境省では、平成29年5月より、原則として1日2回、2時と14時にVOC成分の定期測定を行う機器を全国4ヵ所に設置し測定を行っています。今回の検証では、東京・埼玉・群馬の3か所のデータを使用します。また、56種類のVOC成分を測定対象物質としています。
(揮発性有機化合物(VOC)成分自動測定結果 | 大気環境・自動車対策 | 環境省 )

使用データ2.:ストレス影響 ⇒「精神病院受診率」外部データの選定
 VOC測定地点の周辺地域住民のストレスを表す定量的なデータとして、人口データと精神病院外来者数データを用いて精神病院受診率を算出し使用します。

精神病院外来者数データについて
 政府統計ポータルサイトe-Statで、”外来患者延数(精神科病院)”を出力します。

人口データについて
 政府統計ポータルサイトe-Statで、”都道府県別の総人口”を出力します。
(データ表示 | 都道府県データ | 社会・人口統計体系 | 地域から探す | 政府統計の総合窓口)

3.その結果として関係性は見いだせたのか【結果1】大気中の化学成分(VOC成分)が上がれば上がるほど、ストレス(各都市の精神病院受診率)が上がることがデータ分析の結果から示唆されている首都圏の都県の内、VOC成分の計測データがある東京・埼玉・群馬に着目して指標を整理しました。

 その結果、VOC成分量の指標が5000pt上昇したとき、3地点を合わせたデータを見ると、精神病員受診率は単純平均で10.3%上昇します。
また、都心部に近いほどその傾向は顕著になります。

東京のみのデータを見ると、同条件で14.3[%]上昇します。
埼玉のみのデータを見ると、同条件で11.8[%]上昇します。
群馬のみのデータを見ると、同条件で4.9[%]上昇します。

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