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ベルリン発、妊婦ケアと助産師マッチングのKeleyaが3.9億円をシード調達

ピックアップ:Berlin-based Keleya Raises a €3M Series A to Continue Growing its Platform for Parents-to-Be 重要なポイント:ベルリンを拠点とする Keleya は2021年8月12日、同社の代表的なサービスである妊婦や両親向けアプリ「Keleya」と、姉妹サイトである助産師マッチングプラットフォーム「Amm…

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ピックアップ:Berlin-based Keleya Raises a €3M Series A to Continue Growing its Platform for Parents-to-Be

重要なポイント:ベルリンを拠点とする Keleya は2021年8月12日、同社の代表的なサービスである妊婦や両親向けアプリ「Keleya」と、姉妹サイトである助産師マッチングプラットフォーム「Ammely」の拡大と継続的な成長のために、シリーズ A ラウンドで300万ユーロ(約3.9億円)を資金したを発表した。

  • 今回のラウンドには、Crista-Galli Ventures、Calm/Storm Ventures、SeedLink SL などが参加している。

詳細:Keleya は2017年、CEO 兼共同設立者の Victoria Engelhardt 氏がヨガ講師と共同でベルリンで設立。妊婦が体調を整え、バランスのとれた食事をし、出産に向けて十分な準備をするためのサポートを目的にアプリを開発したという。

  • 2019年末には医学的にも認定されたアプリとなり、現在ドイツ国内20社以上の健康保険会社と提携している。
  • また、同社の助産師マッチングプラットフォーム「Ammely」は、2020年4月にドイツ助産師協会(Deutscher Hebammenverband e.V.)と協力してローンチした。現在は4,000人の助産師が登録している。
  • このアプリでは出産を控えた両親と助産師をマッチングするだけでなく、産前産後のケアや育児に関する情報も提供しており、保険が適用される場合もある。
  • 現在、ドイツの出産予定者の約15%が Keleya の製品やサービスを利用しており、2022年にはさらに増加する見込みだとしている。

背景:Engelhardt 氏のコメントによると、ドイツでは COVID-19 パンデミック以前から助産師不足が問題化しており、「出産を控えた親の約30%が助産師を利用できない」という。

執筆:平理沙子(Risako Taira)/編集:池田 将

via Femtech Insider

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不妊治療を企業の福利厚生として提供するCarrot Fertility、Tiger Globalらから7,500万米ドルを調達

ピックアップ:Fertility Startup Carrot Raises $75 Million In A Series C Round Led By Tiger Global 重要なポイント:企業向けに従業員の不妊治療を支援する Carrot Fertility は8月18日、Tiger Global Management が主導したシリーズ C ラウンドで7,500万米ドルの資金調達を行っ…

Image credit: Carrot Fertility

ピックアップ:Fertility Startup Carrot Raises $75 Million In A Series C Round Led By Tiger Global

重要なポイント:企業向けに従業員の不妊治療を支援する Carrot Fertility は8月18日、Tiger Global Management が主導したシリーズ C ラウンドで7,500万米ドルの資金調達を行ったことを発表した。

  • 今回の資金調達には、OrbiMed、F-Prime Capital、CRV、U.S. Venture Partners、Silicon Valley Bank などの既存投資家も参加した。

詳細:Carrot Fertility はアメリカ・サンフランシスコ発の従業員向けに雇用者負担で卵子凍結などの不妊治療を提供する企業。現在は52カ国でサービスが利用できる。

  • 今回の資金調達は前回のシリーズ B ラウンドから1年足らずで実施され、同社の資金調達額は1億1,500万米ドルに達した。コロナ禍においてもサービスへの需要は高まっており、同社は過去2年間で収益を約5倍に伸ばしたという。
  • 今回の調達に関する Forbes のインタビューで同社 CEO の Tammy Sun 氏は下記のようにコメントしている。

私たちは不妊治療は女性だけの医療ではなく、人間の医療であると考えています。そのため、不妊治療だけではなく、代理出産や養子縁組などのサービスもカバーしています。

背景:Carrot社が2021年5月に行った調査「Fertility at Work」によると、不妊治療専用の福利厚生を利用できると回答した人はわずか12%にとどまっていた。

  • 一方で、Reproductive Medicine Associates of New Jerseyが2015年に行った調査では、「不妊治療の福利厚生が充実した企業に転職したい」と回答する人は68%にのぼっている。

 <関連記事>

執筆:平理沙子(Risako Taira)/編集:池田 将

via Forbes

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妊産婦死亡率ゼロを目指すBabyscripts、医療支援プラットフォーム提供のPrivia Healthと提携

ピックアップ:New partnership gives Privia Health access to Babyscripts’ remote monitoring tools and educational content 重要なポイント:妊婦の死亡ゼロを目指すヘルスケアスタートアップ Babyscripts は2021年8月17日、医療支援のためのプラットフォームを展開する Pr…

Image credit: Babyscripts

ピックアップ:New partnership gives Privia Health access to Babyscripts’ remote monitoring tools and educational content

重要なポイント:妊婦の死亡ゼロを目指すヘルスケアスタートアップ Babyscripts は2021年8月17日、医療支援のためのプラットフォームを展開する Privia Health との提携を発表した。

  • 両社によると今回の提携の目的は、妊産婦の健康状態における格差を是正し、あらゆる人種の妊産婦死亡率を低下させることであるという。

詳細:Babyscripts は2014年、アメリカ・ワシントンを拠点に Anish Sebastian 氏が共同設立。2030年までに人種や文化的背景に関わらず妊産婦の死亡率をゼロにすることを目標とし、産婦人科に妊婦の健康をモニタリングするための IoT 対応のデバイスやアプリなどを提供する。同社は2020年12月に400万ドルの資金調達を行っている。

  • Privia Health はアメリカ・バージニア州で2007年に設立。医師及び患者の医療体験の質を向上させることを目的に、医療機関向けに診療管理システムや医療技術の支援ツールを提供する。2021年4月にナスダック上場を発表した。
  • 今回の提携により、Privia Health がサービスを提供する全米300以上の医療機関において、妊娠中および産後の母親が Babyscripts の遠隔モニタリングケアやアプリを利用できるようになる。具体的には、妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病といった症状から、メンタルヘルスにおいてもモニタリングができるという。
  • Privia Health のゼネラルマネージャーである Melissa Montague 氏は今回の提携に際し、下記のようにコメントしている。

アメリカ疾病予防管理センター(CDC)によると、妊産婦死亡の60%は予防可能です。この数字をゼロにするためには、すべての患者のリスクに対応し、すべての関係者を巻き込んだ一貫した戦略が必要です。

背景:アメリカ疾病予防管理センター(CDC)のデータによると、アメリカでは80年代後半から妊娠に関連する死亡者数が増加しており、1987年は出生10万人あたり7.2人だったところ、2017年には17.3人となっている。

  • さらに人種間の格差も顕在化しており、Commonwealth Fund のデータによると、黒人女性の妊産婦死亡率は37.1で、白人女性の2.5倍、ヒスパニック系女性の3倍となっている。

<関連記事>

執筆:平理沙子(Risako Taira)/編集:池田 将

via MobiHealthNews

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米ライフサイエンス大手Labcorp、フェムテックスタートアップのOvia Healthを買収

ピックアップ:Labcorp scoops up femtech startup Ovia Health to deepen women’s health services 重要なポイント:アメリカのライフサイエンス分野大手 Labcorp は13日、女性の健康管理のためのプラットフォームを提供する Ovia Health を買収したことを発表した。 詳細:Ovia Health は2011年、ア…

Image credit: Ovia Health

ピックアップ:Labcorp scoops up femtech startup Ovia Health to deepen women’s health services

重要なポイント:アメリカのライフサイエンス分野大手 Labcorp は13日、女性の健康管理のためのプラットフォームを提供する Ovia Health を買収したことを発表した。

詳細:Ovia Health は2011年、アメリカ・ミネソタ州で Ovuline という名前で Paris Wallace 氏が設立。月経周期のトラッキングや、排卵日の予測、新生児の健康記録や LGBTQ+ の子育てに関する情報など女性およびその家族の健康管理・ケアを目的としたプラットフォームをデジタルで展開する。

  • 同社によると、設立以来1,500万以上の家族にサービスを提供し、年間収益は約2,000万米ドル。主要な大学や研究グループとの重要なパートナーシップも維持している。Crunchbase によると、これまでの累計調達額は約2,330万米ドル。
  • Labcorp は妊婦を含む女性に必要な検査や臨床試験・スクリーニング、教育支援を提供している。同社は今回の買収により、同社が持つ科学技術と Ovia Health のデータを活用し、妊婦や婦人科患者の体験を向上させることをねらいとしている。
  • Ovia Health の CEO 兼共同設立者 Paris Wallace 氏は、今回の買収発表に際し次のようにコメントしている。

私たちが Labcorp に参画することで、すべての女性が健康に妊娠・出産するために必要なケアやリソースを提供する機会が増えるでしょう。今後 Labcorp と共同で、女性の妊娠・出産に関するニーズを満たす新製品やサービスを開発することを楽しみにしています。

背景:2020年8月に発表された Pitchbook のデータによると、フェムテック市場はデジタルヘルスの中でも急成長している分野で2019年には8億2,060万米ドルを生み出し、2030年末には30億米ドルにまで成長すると試算されている。

  • しかしその成長にもかかわらず、Rock Health の2020年8月のデータによると、2011年以降にアメリカで行われたデジタルヘルス関連の資金調達のうちフェムテックに焦点が当たったものはわずか3%だった。

執筆:平理沙子(Risako Taira)/編集:池田 将

via MobiHealthNews

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NY発、女性の更年期症状に対処するプラットフォーム「Elektra Health」

ピックアップ:Elektra Health Raises a $3.75M Seed Round to Grow its Platform for Women Going through Menopause 重要なポイント:ニューヨークを拠点とし、更年期症状のプラットフォームを展開する Elektra Health は8月10日、375万ドルのシードラウンドを実施したことを発表した。 本ラウンドは…

Image credit: Elektra Health

ピックアップ:Elektra Health Raises a $3.75M Seed Round to Grow its Platform for Women Going through Menopause

重要なポイント:ニューヨークを拠点とし、更年期症状のプラットフォームを展開する Elektra Health は8月10日、375万ドルのシードラウンドを実施したことを発表した。

  • 本ラウンドは、Flare Capital Partners と Seven Seven Six がリードし、January Ventures、Human Ventures、City Light Capital、The Fund、Community Fund および Hannah & Guy Raz 夫妻、Claire Diaz-Ortiz 氏、Jenny Fielding 氏などのエンジェル投資家が参加した。
Image credit: Elektra Health

詳細:Elektra Healthは2019年、Alessandra Henderson 氏とJannine Versi 氏がニューヨークで共同設立。

  • 設立以来、約1800人の女性が、同社の更年期プログラムを利用した。
  • 同社が展開するプラットフォーム上では、遠隔医療を通じ更年期の症状に対する臨床ケアが受けられる。また、エビデンスに基づいたコンテンツや、当事者同士のサポートコミュニティ、1対1での専門家とのセッションなどを含んだ独自のプログラム「Meno-morphosis」を2022年に一般公開予定。
  • 共同創業者の Jannine Versi 氏は今回の調達に際し、Femtech Insider で次のようにコメントしている。

Elektra Healthでは、いまだに偏見や誤った情報に支配されている更年期障害のあり方を刷新していきます。(中略)更年期の症状におけるイノベーションは、現状では表面的な内容に留まることが多く、女性たちが直面する現実的な問題や症状に有意義に対処することができていません。私たちはエビデンスに基づいたアプローチで更年期の女性が直面する現状を改善できるよう、さまざまなプログラムを提供していきます。

背景:更年期の症状は、ホルモンの影響で一般的に40代〜50代から始まり、寝汗やほてりなど最大34の症状がある。80%の女性がQOL(生活の質)に悪影響を及ぼすような症状を経験していると言われ、世界で6,000億ドルの市場規模があると見られている。

執筆:平理沙子(Risako Taira)/編集:池田 将

via FemTech Insider

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ベルリン発の月経管理アプリ「Clue」がロレアルと提携、周期に応じたスキンケア情報を提供

ピックアップ:L’Oreal Works With Period-Tracking App to Find Skincare Secrets 重要なポイント:化粧品メーカー・ロレアルグループは、月経周期による肌への影響についての知見を深めるため、2021年8月4日、世界190カ国に1,200万人のユーザーを持つ月経管理アプリ「Clue」とパートナーシップを締結したことを発表した。 詳細:今回の提携…

Image credit: L’Oreal / Clue

ピックアップ:L’Oreal Works With Period-Tracking App to Find Skincare Secrets

重要なポイント:化粧品メーカー・ロレアルグループは、月経周期による肌への影響についての知見を深めるため、2021年8月4日、世界190カ国に1,200万人のユーザーを持つ月経管理アプリ「Clue」とパートナーシップを締結したことを発表した。

詳細:今回の提携は、世界的なロックダウンやマスク着用の義務化による化粧品売上の落ち込みの一方、スキンケア部門が好調であることを受けたものという。ロレアルのレポートによると、スキンケア分野における第2四半期の売上高は48%増加している。

  • また2019年のVOGUEにおけるインタビューによると、同社は10年以上前から「デジタルファースト」に舵を切り、ビューティーテックにも力を入れているという。
  • ロレアルの副CEOでリサーチ・イノベーション・テクノロジー部門を担当するBarbara Lavernos氏は、今回の提携に際しプレスリリースで下記のようにコメントしている。

フェムテックとデジタルヘルスの分野における世界的リーダーであるClueと戦略的なパートナーシップを結ぶことができ、大変うれしく思います。(中略)

本提携を通じて、私たちは科学的なイノベーションを開拓していきたいと考えています。私たちの目標は、思春期から更年期までの月経サイクルを考慮しながら、あらゆる年齢層の消費者に最適なパーソナライズされたスキンケアルーティンを開発することです。

  •  Clueは「フェムテック」の名称を作ったIda Tin氏が2013年に立ち上げたドイツの月経管理アプリ。現在は190カ国に1,200万人以上のユーザーを擁し、スタンフォード大学やオックスフォード大学などの機関との研究協力なども行っている。
  • 今回の提携により、Clueはロレアルのアクティブ・コスメティクス事業部およびその臨床専門家と協力し、科学的根拠に基づいた月経周期と肌に関するコンテンツを開発し、Clue が運営するHelloclue.com上で展開する。なお、ロレアルは今回の提携によるClueへの金銭的な投資はしていいないと述べている

背景:ロレアルグループの日本法人である日本ロレアルは、新型コロナウイルス感染拡大の状況下で資源の集約化をはかるため「ロレアル パリ(L’Oreal Paris)」のメークアップカテゴリーと、ネイルブランド「エッシー(essie)」の日本事業を2021年中に終了することを発表している。

<関連記事>

via Bloomberg

執筆:平理沙子(Risako Taira)/編集:池田 将

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今、なぜフェムテックが重要なのか

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本稿は独立系ベンチャーキャピタル、グローバル・ブレインが運営するサイト「GB Universe」に掲載された記事からの転載。Universe編集部と同社の皆川朋子氏が共同執筆した。 SDGsにおける女性活躍のアジェンダや、2017年に巻き起こった「#MeToo」といった世界的ムーブメントは、変化する社会における女性のニーズや立場を社会構造として十分に取り込みきれないまま、女性の社会進出が進んだ結果…

Photo by Elle Hughes from Pexels

本稿は独立系ベンチャーキャピタル、グローバル・ブレインが運営するサイト「GB Universe」掲載された記事からの転載。Universe編集部と同社の皆川朋子氏が共同執筆した。

SDGsにおける女性活躍のアジェンダや、2017年に巻き起こった「#MeToo」といった世界的ムーブメントは、変化する社会における女性のニーズや立場を社会構造として十分に取り込みきれないまま、女性の社会進出が進んだ結果の「ひずみ」のようなものかもしれない。

このような形で女性の社会進出が推進される中、顕在化したのは女性のライフステージごとの健康課題と社会システムとのギャップだ。

生理やPMS(月経前症候群)、妊娠と出産、そして更年期に至るまで、身体的症状自体は今も昔も変わらずあったものが、女性の社会進出が「働く男性」に最適化されてきた旧来の社会システムの延長のうえで進む今、改めてオープンに語られ始めている。

こうしたムーブメントの中で存在感を増してきたのが、Female(女性)とTechnology(テクノロジー)をかけ合わせた「フェムテック」である。フェムテックは、女性のライフステージごとの健康課題と現行の社会システムとのギャップをテクノロジーの力で解消するソリューション群の総称だ(注釈: ここではフェムケアと呼ばれるプロダクト・サービスも含めてフェムテックと総称しています)。

女性のライフステージを「スムーズにする」方法

ドイツの月経管理アプリClue

フェムテック市場のカテゴリとしては、生理周期トラッキングや月経カップ・吸水ショーツなどの「月経ケア」、妊活相談や卵子凍結サービス、妊孕性にかかわるホルモン検査などを提供する「不妊・妊孕性」、さらに妊娠・産後ケアや「更年期ケア」など、女性の各ライフステージに合わせたソリューションが挙げられる。

フェムテック市場で先行する欧米では、「フェムテック」の名称を作ったIda Tin氏が2013年に立ち上げたドイツの月経管理アプリ Clue や、アメリカ発で従業員向けに雇用者負担で卵子凍結などの不妊治療を提供する Carrot Fertility 、骨盤底筋を鍛えるトレーニングデバイスやウェアラブル搾乳機などを開発販売するイギリスの Elvie など、さまざまなプロダクトやサービスが登場している。アメリカのリサーチファーム Frost&Sullivanの調 によると、2025年にはフェムテックの市場規模は5兆円になると言われる。

国内においても各カテゴリに該当するサービスやプロダクトは徐々に登場している。生理日予測アプリや女性ヘルスケアサービスを展開するMTIの「ルナルナ」は昨年20周年を迎えたが、妊活コンシェルジュサービスの「ファミワン」、ホルモンの郵送検査キット「 canvas 」、デリケートゾーンケア製品をEC販売する「 Mellia 」、不妊治療データを統計的に解析し検索できる「 cocoromi 」、更年期の症状のオンライン相談サービスを提供する「 TRULY 」。また、「 ランドリーボック 」や「 婦人科ラ 」など月経や婦人科領域に特化したメディアも登場している。

国内外のフェムテック製品を取り扱う「 fermata 」では、大手企業を含めたフェムテックのプロダクト・サービスをまとめた フェムテックマーケットマップを公表してい

さらに2020年に入ってからは資金調達も活発化しており、月経ショーツを展開する「 Nagi 」やオンラインピル処方の「 スマル 」など10代〜50代まで関係人口が多い月経ケアカテゴリの盛り上がりをはじめ、女性に優しい乳がん検査装置を開発する「 Lily MedTech 」やゲノム解析で不妊治療に適応する「 Varios 」など、ディープテック領域のフェムテック企業においても資金調達の動きが進んでいる状況がある。

2020年10月には「フェムテック振興議員連盟」が発足し、女性の健康課題をテクノロジーで解決するための政策からの支援も進むと期待されている。また、著名人やインフルエンサーでもフェムテック領域に関する発信が増えており、例えば、アーティストで元マサチューセッツ工科大学(MIT)の助教のスプツニ子!さんは 卵子凍結サービスの立ち上げを発表し

フェムテック市場においては、これらのプロダクト・サービスを利用することによる生産性向上などの具体的なデータ蓄積・実績づくりのほか、そもそも女性のライフステージに影響を与えるホルモンについて未解明な部分が多いといった課題はあるものの、テクノロジーの力で女性が今の社会を生きやすくするためのソリューションは徐々に生まれてきている。

課題の大きい国内だからこそできるアプローチ

日本国内でも徐々に注目が高まるフェムテック領域だが、喫緊の解決が求められる日本ならではの課題に対して、フェムテックはどのようなアプローチができるのだろうか?

2019年12月に世界経済フォーラムが発表した「 ジェンダーギャップ指数2020 」では153カ国中121位と史上最低位を記録した日本。しかし、まだまだジェンダーギャップが根強いからこそ、フェムテックが国内の課題解決を加速させる余地は大きいのではないかとも考えられる。

特に大きく課題解決の前進につながり得るカテゴリとして、「不妊・妊孕性」と「更年期障害」の2つが注目されている。中でも不妊治療に関わるサービス群は、日本でも長く課題とされている少子化問題のダイレクトソリューションになる。

ICMART(国際生殖補助医療監視委員会)による2016年の調 で、日本は不妊治療の件数は60カ国中第1位だったにもかかわらず、出産率は最下位であるという結果が出ている。そうした背景からも、2021年に入って国内で 不妊治療に係る助成の拡充が進められ など、政府の動きが見られるようになった。

こうした状況に、フェムテックはどうアプローチできるのだろうか。例えば、アメリカ・ニューヨーク発の「 Kindbody 」は、オンライン診察とクリニックでのオフライン診察を組み合わせた不妊治療や卵子凍結サービスを提供している。さらに先述の「 Carrot 」と同様、企業向けに福利厚生として従業員の不妊治療をサポートするサービスも提供し、2020年7月には 3200万ドルの資金調 も実施するなど市場での存在感を増している。

ニューヨーク発不妊治療「Progyny」はナスダックに上場した

また同じくニューヨーク発の「 Progyny 」は、FacebookやMicrosoftなどの大手テック企業へ福利厚生として不妊治療に関するサービスを提供。2019年10月には1億3,000万ドルで ナスダックに上 し、フェムテック企業の大型上場として注目を集めた。

国内でも(先に挙げたように)不妊治療に取り組むサービスが多数立ち上がってきており、今後より広く認知され普及していくことで、官民の両輪で少子化問題の解決に寄与できると期待が高まっている。

また、女性活躍推進、特に女性管理職比率の向上に向けては、更年期障害に対するサービス群が解決策の1つとなり得る。

日本政府は「2020年までに3割」としていた女性管理職比率の目標を「 2030年までの可能な限り早 」と先送りした。こうした女性管理職の登用が想定通りに進まない背景として「更年期障害」による女性の体調変化や社会における理解不足があると言われる。一般的に更年期の症状が出る40〜50代は、管理職や役員になる年代と重なり、登用のチャンスがあっても自己の症状の不安から昇進を断る女性も少なくないからだ。

実際に、更年期を理由に昇進を辞退したことがある女性は50.0%、辞退しようと考えたことがある女性は17.3%となるなど、全体で7割弱の女性が更年期を理由に昇進の辞退検討をしたという デー もある。

こうした状況は高齢化が進む他の先進国でも同様だ。アメリカで更年期女性向けのサプリメントやウェルネス製品のEC販売、オンライン診察を行う「 Gennev 」は、これまで多くを語られることのなかった更年期市場に風穴をあけ、2019年から2020年にかけて 売上を278%増 させた。

日本でもこれまで更年期障害についてはオープンに語られる機会が少なく、ケアやコントロール手段のみならず症状自体について当事者が無自覚な場合も多々あった。フェムテック関連のサービスの普及・拡大により、更年期の症状やそのケアは当たり前、という風潮を醸成することは、当事者である女性にとっても日本経済にとってもプラスに働くと考えている。

ジェンダーギャップが根強い今の日本の状況は、ある意味解決のための一石を投じやすい状況でもある。現状を逆手にとり、フェムテックが広く市民権を得ることができれば、すべての人が生きやすい社会の実現に大きく前進するのではないだろうか。

グローバル・ブレインとしても、投資家の立場からフェムテックの支援・拡大を通じて、男性・女性・さまざまなマイノリティを含め、すべての人にとってよりよい社会を創っていく活動には引き続き注視していきたい。

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男性がフェムテックを取材して気がついたこと:郵送ホルモン検査「canvas (キャンバス)」運営がジェネシアVなどから資金調達

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ニュースサマリ:郵送のホルモン検査サービス「canvas (キャンバス)」を展開するVitalogue Health(バイタログヘルス)は第三者割当増資の実施を公表している。増資を引き受けたのはジェネシア・ベンチャーズおよび個人投資家として赤坂優氏、森本 千賀子氏、石倉壱彦氏の3名。調達した資金や払込日、株価などの詳細は非公開。 Vitalogue Healthの創業は2020年4月。提供するca…

画像:canvas

ニュースサマリ:郵送のホルモン検査サービス「canvas (キャンバス)」を展開するVitalogue Health(バイタログヘルス)は第三者割当増資の実施を公表している。増資を引き受けたのはジェネシア・ベンチャーズおよび個人投資家として赤坂優氏、森本 千賀子氏、石倉壱彦氏の3名。調達した資金や払込日、株価などの詳細は非公開。

Vitalogue Healthの創業は2020年4月。提供するcanvasは女性のライフスタイルに合わせて発生するホルモンの変化をを知るためのケアサービス。病院や婦人科に足を運ばなくても自宅で自身のホルモン状態をチェックすることができ、医師に相談する適切なタイミングを知ることができる。妊娠に合わせた「Women’s Fertility Check」、更年期向けの「Menopause Check」の2種類の検査キットについては事前登録を今年1月27日から開始している。なお、キットのみで診断を行うことはない。

同社を創業した長谷川彩子氏は東京大学薬学部で神経科学・薬理学を学んだのち、アクセンチュアにて戦略コンサル、ゴールドマン・サックスにてヘルスケア関連のアドバイザリ業務に携わった人物。

話題のポイント:Clubhouseの公開インタビューで長谷川さんにお話を伺ってきました。いわゆるフェムテックと言われる領域なのですが、気付きの多い30分でした。今回、長谷川さんたちが提供する検査キットですが、大きく分けて妊孕性と更年期に関するセルフチェックができるものが開始されます。

「妊孕性(妊娠するために必要な能力)に関するプロダクトでは、排卵機能(排卵が正常に行われているか、また行われていない場合にどこに原因があるのか)、卵巣予備能(卵子の残り数がどれくらいか)、甲状腺機能(体調や妊娠に影響のある甲状腺が正常に機能しているのか)という観点でホルモンを検査します。また、更年期に関するプロダクトでは、気になる症状が排卵機能が止まったこと(閉経)/止まりつつあることによるのかの観点で検査します。甲状腺も体調に影響があるので念のためチェックします。いずれにおいても、弊社のサービスは診断を行うものではないので(診断行為は医師しかできません)、これらのキットを使ったセルフチェックで気になるところが出てきたら、弊社が連携しているクリニックをはじめとする医療機関の受診をお勧めしています」(長谷川さん)。

費用についてはまだ予価の状態ですが、妊孕性に関するものが2万円台、更年期に関するものが1万円台になるそうです。

画像:canvas

フェムテックという魔法の言葉

ここ数年、フェムテックというワードと共に女性のライフスタイルに合わせたテクノロジーやハードウェアが出てくるようになりました。女性には生理痛や妊娠、更年期といった特有の変化があり、かつ、これが例えばキャリアだったりライフスタイルに大きく影響を与えることがあります。妊娠して退職、家庭に入るという昭和な考え方がまだ残っている場所もあるかもしれませんが、ざっくり言うとフェムテックは、こういった女性の変化に起因したライフスタイルの「ギャップ」を埋めるためのソリューション群、と言えると思います。

長谷川さんが提供するホルモンのセルフチェックもそうですし、BRIDGE本誌で特集しているテクノロジにあるような避妊や不妊、生理用品、ヘルスケアトラッキング、マタニティケア、更年期障害など非常に幅広いテーマで研究・開発が進んでいます。

国内でピルのオンライン処方を展開する「スマルナ」は20億円の調達を公表している

一方、このテーマが生まれた背景には体の変化だけでなく、それに合わせて発生する社会理解の問題も大きいと思いました。実際、長谷川さんが歩んできたキャリアは男性でもなかなか激しいとされる「ザ・男性」な環境です。長谷川さんの説明ではまだまだ女性のホルモン変動は未解明な部分も多く、例えば体調が悪くてもそれがなぜなのか分からない。女性にはそういう状況が常につきまとうのだそうです。男性はその状況がさらに分からないわけですからもうお手上げです。

つまり、テクノロジーやソリューションで少なくとも体に起因する部分の苦痛は和らげられたとしても、この「認識」の部分はまた別です。男性女性、相互に理解できなくとも近づく努力が必要ですが、テーマが性や女性活躍なだけに、一歩間違えるとハラスメントやフェミニズムなどの主張と混同されてしまう危険性もあります。(※訂正文末)

そういう意味で長谷川さんが「フェムテックという言葉が生まれたことでオープンに言いやすくなった」と語っていたように、この言葉をきっかけに(バズワードにしたとしても)議論が進むことの方が社会にとって有益かもしれません。

分からないことを分からないという必要性

もう一点、これは取材での気付きなのですが、女性には「男性がどの部分が理解できないのか」が分からないという状況があるそうです。実は以前の別のフェムテック関連の取材では、私は「男性だ」という意識から質問者としての立場を離れ、女性のメンバーにお任せして傍聴しているだけに徹していたんですね。

でも今回の長谷川さんとの会話でそれがややズレた行為なんだなと認識しました。確かに理解はできないです。でもこの「分からない」がまさにギャップの正体ですから、これを素直に話することでそこは少しだけ埋まるはずです。フェムテックの周辺領域でママ友版Tinderの「Peanut」があったり、今回取材で使ったClubhouseでも関連するトピックスを何度か見かけましたが、男女共に「安心して話せる場所」というのも重要なソリューションになるかもと感じました。

SDGsに見られる世界的な流れもそうですし、政府方針で不妊治療の支援策が進むことも公表されています。フェムテックのプレーヤーが今後も増えて、男女共にスムーズな社会に変容することを願います。

補足訂正:一部の方から誤解を招く表現というご指摘ありました。意図としてフェムテックへの理解・解像度が低いと課題の切り分けができなくなる、という指摘のつもりでしたが、一部の考え方に対する批判のように取られる記述になっていましたのでこちらは削除させていただきました。

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10万人が利用する避妊リング「IUB Ballerine」、リプロダクティブ・ヘルスに挑戦するOCON Healthcare

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ピックアップ:Rhia Ventures Invests in OCON Healthcare’s Ballerine, the First 3D Spherical Copper Intrauterine Contraceptive 重要なポイント:Rhia Venturesは昨年の12月、イスラエルを拠点に女性向けの医療製品を開発するOCON Healthcareに出資し、米国での発売を支援す…

画像出典:OCON Healthcare 公式サイト

ピックアップ:Rhia Ventures Invests in OCON Healthcare’s Ballerine, the First 3D Spherical Copper Intrauterine Contraceptive

重要なポイント:Rhia Venturesは昨年の12月、イスラエルを拠点に女性向けの医療製品を開発するOCON Healthcareに出資し、米国での発売を支援することを発表した。同社の主力製品となるIUB Ballerineは、ホルモン剤を必要とせず、最長5年間有効な避妊リング。同社プレスリリースによると、従来のT字型の子宮内避妊器の3分の1の大きさで、簡単に挿入・取り外しができる。昨年12月までに世界30カ国で販売されており、10万人以上の女性が使用しているという。

詳細:OCON Healthcareは婦人科医のIlan Baram博士が2011年に設立。Geektimeによると、女性のための医療ソリューションを開発するのであれば、女性が先頭に立つべきという考えから、医療機器・製薬業界で20年以上の経験を持つKeren Leshem氏がCEOとして任命された。

  • Rhia VenturesマネージメントディレクターのStasia Obremskey氏によると、米国のすべての女性のため、同社ファンドRH Capital Fund IIにおいて避妊技術の革新や妊産婦の健康、リプロダクティブヘルスに焦点を当てた投資を行っているという。
  • OCON Healthcareは2020年1月に200万ドルの調達を実施しており、Pontifax VCと既存投資家のDocor VCがそのラウンドをリードした。このラウンドで同社の累計調達額は1500万ドルに到達している。

背景:CDC(アメリカ疾病予防管理センター)の発表によると米国では全妊娠の約45%が意図しない妊娠であり、さらに妊産婦の死亡率は世界第55位とされている。こうした状況にもかかわらず、Rhia Venturesはリプロダクティブ・ヘルスの現状について「新しい避妊具の革新を促進するための投資はほとんど行われていません」と同社プレスリリース内で言及している。

執筆:平理沙子(Risako Taira)/編集:岩切絹代

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あらゆる人種の「妊産婦死亡率ゼロ」を目指すBabyscripts

ピックアップ:Babyscripts nabs $4M from network of health system investors ニュースサマリ:妊婦向けヘルスケアスタートアップのBabyscriptsは12月8日、400万ドルの資金調達を公表した。出資したのは米国最大級の非営利医療組織であるBanner Healthのほか、CU Healthcare Innovation Fund、Fro…

画像出典:Babyscripts 公式ウェブサイト

ピックアップ:Babyscripts nabs $4M from network of health system investors

ニュースサマリ:妊婦向けヘルスケアスタートアップのBabyscriptsは12月8日、400万ドルの資金調達を公表した。出資したのは米国最大級の非営利医療組織であるBanner Healthのほか、CU Healthcare Innovation Fund、Froedtert & the Medical College of Wisconsin health network、WellSpan Healthなどの医療組織が含まれている。今回の資金調達は2019年1月の600万ドル、2019年3月の50万ドルに続く形で、同社のこれまでの調達額は1,400万ドル以上となる。

詳細:Babyscriptsは2014年、米国ワシントンを拠点にAnish Sebastian氏が共同設立。同氏は自身が移民の息子であるというバックグラウンドを持ち、2030年までに人種や文化的背景に関わらず妊産婦の死亡率をゼロにすることを目標とし、同社を立ち上げた。

Sebastian氏はWashington Business Journalによる「2020 Minority Business Leader」の受賞者にも選出されているほか、企業としてもCB Insightsが毎年発表する「2020 Digital Health 150」に選出されている。

同社は顧客である産婦人科にIoT対応のデバイスを導入し、それを基に医師が妊産婦のリモートモニタリングを可能にするバーチャルケアプラットフォームを構築する。同社の説明によると、導入した医療機関では最大90%をバーチャルで管理することができ、医師はより迅速にリスクを検出して一部のケアを自動化することもできる。

画像出典:Babyscripts 公式ウェブサイト

共同設立者のSegura氏は健康には格差があることを指摘し、「すべての女性が当社のツールを利用して妊娠や出産中のリスク特定および医療ケアが可能になり、最終的には妊産婦の健康状態が改善されるような世界を実現したい」と語っている。

背景:2014年のCDCの発表によると、米国では5万人の妊産婦女性が健康障害に苦しみ、700人の女性が妊娠および出産中に亡くなっている。2017年には黒人女性は白人女性よりも3~4倍出産で死亡する可能性が高いという報告もあり、人種間格差やマイノリティの問題の影響が考えられる。

執筆:平理沙子(Risako Taira)/編集:岩切絹代

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