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タグ 中国の新ECトレンド:Weishang(微商)

〈中国の新ECトレンド:Weishang(微商)〉国外から中国に参入した化粧品OEM生産/ODM生産会社に商機あり

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今回の投稿は「中国の新ECトレンド:Weishang(微商)」の第3弾だ。以前の記事では、Weishang(微商)が化粧品業界への影響力を増しつつあることを説明し、ブランドを築くためにネットセレブの販売力を活用する上海の Weishang 企業の例を紹介した。本稿では、上海に拠点を置く韓国の化粧品 OEM/ODM 企業に、中国における Weishang の挑戦と海外ブランドの商機について話を聞く。…

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Image credit: BT-COS(如妍化妝品)

今回の投稿は「中国の新ECトレンド:Weishang(微商)」の第3弾だ。以前の記事では、Weishang(微商)が化粧品業界への影響力を増しつつあることを説明し、ブランドを築くためにネットセレブの販売力を活用する上海の Weishang 企業の例を紹介した。本稿では、上海に拠点を置く韓国の化粧品 OEM/ODM 企業に、中国における Weishang の挑戦と海外ブランドの商機について話を聞く。

Weishang(微商)にとっての大きな挑戦の一つはブランド構築だ。目先の販売にばかり力を注いだ Weishang は、概ね長くは持たない。この弱さは Weishang だけでなく、従来の化粧品業界とニューエコノミーのギャップを埋めようとする中国に上陸した海外化粧品会社にも影響を与えている。

Beauty Technology Cosmetics(BT-COS、如妍化妝品) のマーケティング担当者 Eunhee Kim(김은희)氏は次のように語った。

彼らは、人々に認知してもらえるようなブランドを築く必要がある。Weishang は長期的な計画を持たない。ブランドを築くには、長期的な計画を持ち、状況に応じたマーケティングも計画する必要がある。

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Weishang のフェイシャルマスクをつけて自撮りし、自身の WeChat Moment(微信朋友圏)に投稿しているネットセレブ(網紅=ワンホン)

通常、国際的な化粧品会社は、スキン、ローション、クレンジングフォームなど、プロダクト一式を計画し製造する。中国の Weishang はあるプロダクトのみに特化し、それを素早く拡散しようとする。

彼らは、最新トレンドを素早くキャッチし、そのアイテムのマーケティングをプッシュする。Weichang 企業は、何に人気があり、何がトレンドかを気にかけている。問題は、メッセージが首尾一貫していないことだ。(Kim 氏)

例えば、Weishang 企業は、緑のケースに入った新製品のフェイシャルクリームを計画し、次いで異なるデザインの赤のケースに入ったスキンプロダクトを計画したとしよう。これらのプロダクトは同じ Weishang から出たものであってもコンセプトが異なる。

多くの Weishang オペレータは以前、販売業や流通業で仕事していた人たちだ。彼らは手早く販売することのにのみ特化してきたので、ブランドと長期的な関係を作ることに注力しない。(Kim 氏)

ブランディングにおける Weishang の弱点は、そのギャップを埋めようとする国際的なスタートアップにとっては商機となる。BT-COS は、Weishang に化粧品ブランドの計画や高品質の化粧品製造を支援する海外企業だ。

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BT-COS の CEO Soung-oun Jung(정송운)氏

BT-COS の CEO Soung-oun Jung(정송운)氏は次のように語った。

外国人が Weishang と競うのは難しい。中国人がやっているオンライン販売は、すべて人間関係を使ったものだ。そのような信頼のネットワークを作るために、外国人が Weishang のように行動できるとは思えない。

韓国では、ネットを使って簡単に化粧品の流通チャネルを探すことができる。しかし、中国では、街も多ければ、流通業者も多過ぎる。第三級都市、第四級都市の販売チャネルなど、どうやって知る由があるだろう?」

1993年に設立された韓国の化粧品会社 BT-COS は、ドアツートア販売に特化してきた。中国市場で外国企業として競争力をつけるため、同社は2014年5月、中国でブランドに代わって化粧品を製造する スマート OEM および ODM 事業をスタートさせた。それ以降、同社の年間売上高は100万ドルを超えるようになった。

中国の大きな化粧品ブランドは自社のプロダクトを生産する工場を持っているが、Weishang はそうではない。そこで Weishang が化粧品を計画し、デザインし、製造するのを支援している。(Jung 氏)

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クライアントの Weishang 企業のために、化粧品の計画・製造・供給を行う上海の BT-COS 本社 (Image credit: Eva Yoo)

上海を拠点とする、このスマートな ODM 企業のクライアントは約100社。そのうち、90%が中国企業でほとんどが Weishang 企業、残りが韓国の化粧品ブランドだ。Jung 氏によれば、中国のクライアント企業は、一度に1万個から100万個ほどの注文をしてくるそうだ。

5年後には、中国は化粧品の世界最大市場になるだろう。中国は将来、Taobao(淘宝)や WeChat(微信)のような新しい流通チャネルを作り上げることができるだろう。

【via Technode】 @technodechina

【原文】

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〈中国の新ECトレンド:Weishang(微商)〉1,000人超のネットセレブを集め、毎月数億円を稼ぎ出す化粧品販売会社Pearlosophy(真珠美学)

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今回の投稿は「中国の新ECトレンド:Weishang(微商)」の第2弾だ。前回は、これまで L’Oreal、Amore Pacific、資生堂などの海外企業が支配してきた化粧品業界において、Weishang がどのように影響力を強めてきたのかを説明した。今回は、その販売力を活用してブランド力を生み出している上海の Weishang 企業を取り上げる。 Pearlosophy は上海に拠点を置く W…

Image Credit: Pearlosophy(真珠美学)
Image Credit: Pearlosophy(真珠美学)

今回の投稿は「中国の新ECトレンド:Weishang(微商)」の第2弾だ。前回は、これまで L’Oreal、Amore Pacific、資生堂などの海外企業が支配してきた化粧品業界において、Weishang がどのように影響力を強めてきたのかを説明した。今回は、その販売力を活用してブランド力を生み出している上海の Weishang 企業を取り上げる。

Pearlosophy は上海に拠点を置く Weishang(微商)企業で、化粧品を扱っている。中国の美容業界は驚くべき急成長を遂げつつあり、Pearlosophy(真珠美学)はそこから利益を得たいと考えている。オフィスで働くスタッフは10名ほどしかいないが、その売上は毎月数千万人民元(日本円で数億円台後半)にも上る。同社は千人以上のネットセレブ(網紅:ワンホン)からなるネットワークを有しており、ワンホンたちは卸売り業者のような役割を担い、その売上の一部から報酬を得ている。こうしたワンホンの大半は90後(1990年代生まれの中国国民)で、中には30万人ものフォロワーを抱えている者もいる。

Pearlosophy は販売力を確実に維持するために、オフラインでのイベントやセミナーも企画している。

From left to right: Top seller posting her 310,000 RMB (44,600 USD) bonus on WeChat; top 88 wanghong group chat; wanghong group chat
(左)31万人民元(44,600米ドル)のボーナスを得たトップセラーによる WeChat への投稿、(中)トップ88・ワンホン・グループチャット、(右)ワンホン・グループチャット
Image Credit: Pearlosophy(真珠美学)

CEO を務める Peggy Sun(婷姐)氏(32歳)によると、トップのネットセレブともなると、化粧品の売上は月に60万人民元(8万6,000米ドル)にもなるそうだ。売上トップ88人から一般の販売者に至るまで、Peggy 氏は WeChat(微信)を通じて連絡をとっている。

Peggy Sun, CEO of Pearlosophy
Peggy Sun(婷姐)氏
Image Credit: Pearlosophy(真珠美学)

Peggy 氏には、中国国内において実店舗型の化粧品販売店を10年間経営していた経験がある。そこでは Sephora 製品などの国際ブランドを扱っていた。しかし、ビジネスの成長スピードは彼女を満足させるものではなかった。Weishang の出現とともに、2015年11月、彼女は自身でビジネスを始めた。成功のカギはブランディングだと彼女は言う。

他の Weishang 企業にはブランド力がありません。Weishang 企業の大半は3~6ヶ月程度しか続かず、1年続くのはごく少数で、あとは消えていきます。私たちが事業を開始して1年になりますが、今も順調に成長を続けています。他の企業だと、非常に早い段階で、成長に大きなバラつきができてしまいます。

中国市場における国際的な化粧品ブランドに対する需要は非常に大きい。中国の化粧品市場では、いまだに外資系企業が支配的な地位を占めていると言ってよく、小売総売上高の約86%を占めている。しかし、化粧品のネット販売において優位に立っているのは Weishang 企業だ。

Weishang 企業が中国市場における化粧品のネット販売の50%を占めています。地方の小中規模都市に住む人々が、国際ブランドに触れる機会はほとんどありません。彼らのような消費者にとってみれば、そんなもの知りませんし、聞いたこともありません。彼らは友だちが WeChat にアップするコメントを信用し、友だちからオススメ情報を入手します。もしくは、従来型の広告チャネルを通じて商品を知ります。

市場での競争力を維持するために Pearlosophy が採用する戦略のひとつは、一流の商品で信頼を築くことだ。同社は韓国、フランス、オーストラリアの OEM から化粧品を仕入れることで、製品の安全性や品質の高さを確保している。2014年には、WeChat 上で Weishang を利用して販売された美容商品のうち80%はフェイシャルケアマスクだった。それは Pearlosophy に関しても同様だ。同社は同じようなマスクの販売を開始した。現在では、同社の製品の50%がスキンケア関連で、いまだに売れ行き好調なフェイスマスクに続き、ベストセラーとなっている。

現在ひとつのトレンドとして、中国の女性たちは化粧をするようになってきました。あと1~2年すれば市場は非常に良好な状態になると思われます。Weishang 企業はこのトレンドから多くの利益を得るでしょう。メイクアップ商品について、ユーザはその使い方を学ぶ必要があります。メイクアップ市場はあと数年でピークを迎えることが予想されます。だから私たちはメイクアップ商品に注力し始めたのです。

しかし、Peggy 氏も、WeChat がビジネスを優位に導く究極のプラットフォームであるか、については確信に至っていないようだ。

3年前には WeChat がここまでになるとは誰も思っていませんでした。ほんの2~3年まで、WeChat 上で公式アカウントを利用することはあまりありませんでした。しかし今では誰もがこのトレンドに乗っています。数年後に何が最善のプラットフォームになっているのか私たちには予想することはできません。

【via Technode】 @technodechina

【原文】

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〈中国の新ECトレンド:Weishang(微商)〉WeChat(微信)を使って化粧品販売を始めるネットセレブたち

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今回の投稿は「中国の新ECトレンド:Weishang(微商)」の第1弾だ。ここでは、Weishang(微商)が化粧品業界で影響力を強めている現象を説明する。この業界は、L’Oreal、Amore Pacific、資生堂など国外ブランドによって支配されている。次回の投稿では、上海在住の Weishang 企業が WeChat でマーケティングと販売を行っている事例を紹介する。 ほぼ全身全霊をかけてお…

Image credit: Pixabay
Image credit: Pixabay

今回の投稿は「中国の新ECトレンド:Weishang(微商)」の第1弾だ。ここでは、Weishang(微商)が化粧品業界で影響力を強めている現象を説明する。この業界は、L’Oreal、Amore Pacific、資生堂など国外ブランドによって支配されている。次回の投稿では、上海在住の Weishang 企業が WeChat でマーケティングと販売を行っている事例を紹介する。

ほぼ全身全霊をかけてお金稼ぎをしようとする中国でさえ、起業はかつてとても難しかった。しかし、モバイルインターネットの台頭のおかげで、事業の設立と成長を支援するプラットフォームが多くの参入障壁を引き下げている。とてつもないユーザベースを誇る WeChat は、起業家が成功できる場所であることを証明してみせた。

Weishang(微商)はマイクロビジネスとも呼ばれるもので、WeChat(微信)内にある1つの機能だ。ユーザは知り合いに商品やサービスを販売できるほか、アプリのステータスアップデート機能 Moments(微信朋友圈)を使って広告を打つこともできる。化粧品業界は中国で最も成長著しく、化粧品の Weishang 企業はネット上でさらに多くのトラクションを獲得しつつある。

化粧品ブランドを確立するためには、以前にはかなりの投資を必要とした。しかしながら、Weishang はオフラインの店舗やオフラインチャネルでのブランド広告を必要とせず、資金の節約が可能になっている。さらに WeChat は、Weishang 企業を立ち上げたい個人向けに事業やマーケティングのチャネルを提供している。

UChange(繊紀) の CEO である Niki Liu(劉雯栄)氏は次のように話している。

今月の売上は数百万人民元でした。まさにネットセレブ(網紅=ワンホン)効果です。ワンホンならチャネル上でいとも簡単にフォロワーやファンを獲得できます。私のフォロワーからも多くの方が私と一緒に仕事をするために来てくれました。

Niki 氏は弱冠26歳のとき、従業員3万人と、彼女の会社のために働いてくれる100人のワンホンを抱える Weishang 企業の設立者兼 CEO となった。彼女自身も影響力のあるワンホンの一人だ。Weibo のアカウントを始めたのは2013年夏、現在では何万人ものフォロワーがいる。2015年2月には、中国で成長著しい大都市の武漢、彼女の故郷でもあるが、そこで自身の化粧品ブランド UChange をローンチした。

同社ネットワークにいるワンホンが製品の写真を WeChat Moments に投稿する。中国国内にいる顧客だけでなく、カナダやオーストラリアなど海外からも興味のある人は、商品を購入するため WeChat 上でワンホンと個人的に会話をする。セラーは顧客に1対1で応対する仕組みだ。化粧品を販売するワンホンは全員、やり取りをするために設けられた1つの WeChat グループを使用している。Niki 氏によれば、UChange はセラー全員にプロフェッショナルなトレーニングを提供しており、それは他社のものとはかなり異なっているという。

Niki Liu, her WeChat moments, and UChange’s public account
(左)Niki Liu氏、(中)同氏のWeChat moments、(右)UChangeの公式アカウント

化粧品業界は、WeChat からかなりのメリットを享受している業界の1つだ。China Internet Watch によれば、中国の消費者がネットで検索する言葉の70%超は非ブランド用語であるという。

Beauty Technology Cosmetics(如妍化妝品 マーケティング部門代表の Eunhee Kim(김은희)氏は次のように述べている。

中国のセラーは通常口コミマーケティングを頼りにしていますので、Weishang が大好きです。この現象を後押ししているのが、WeChat ペイを使った簡易な決済手段です。

この韓国発 OEM 企業は、化粧品企業大手から化粧品販売に特化している Weishang 企業までを対象に、化粧品のプランニング、製造、提供を行っている。

Over 50% consumers search for methods and techniques of makeup no matter using desktop or mobile devices (Source: China Internet Watch)
PC・モバイルの両方で、50%以上の消費者がメイクアップに関してその方法やテクニックを検索している(出典:China Internet Watch)

Kim 氏によると、中国には2種類の Weishang 企業があるという。まずは、中国の化粧品流通業者や代理店の大手企業。このグループは、かつて物流や販売事業の一角を担っていた。もう1つは、90後(1990年代生まれの中国国民)と呼ばれるワンホンもしくは KOL(キーオピニオンリーダー)である。

中国の消費者は天然成分の製品を求める傾向が高まっているため、化粧品に関しては、Weishang の方が化粧品大手より多くの需要を集めるようになっている。

Kim 氏は次のように述べている。

お客様は、化粧品に入れるのは天然成分だけにしてほしい、人工の染料や化学成分は取り除いてほしいと要望されます。他の Weishang 企業との差別化を考えるのではなく、環境にやさしい素材を求めているのです。

ある90後の Weishang 企業 CEO は、多くのワンホンを取り込むために、売上額を同社の Moments に投稿している。Niki 氏と彼女の同僚は、WeChat Moments に製品を手にしている自撮り画像や、WeChat 上の会話で2,000人民元の買い物をした顧客のスクリーンショット、発送間近の化粧品を梱包した段ボール箱の山で一杯のオフィスの写真などをたくさん投稿している。ブランド認知を高めるため、化粧品の Weishang 企業は他の大手企業と協力することもある。UChange は現在、クロスプロモーションを行うために複数のメディア企業と提携している。

【via Technode】 @technodechina

【原文】

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