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XTREME-D、パブリッククラウドのスパコン版「XTREME-Stargate」を正式ローンチへ——日本リージョンは、さくらインターネットから開始

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パブリッククラウド上でスーパーコンピュータの構築運用制御を自動化するサービス「XTREME DNA」を提供する XTREME-D(旧社名:XTREME DESIGN)は30日、クラウド毎まとめてスパコン環境を提供するプラットフォーム「XTREME-Stargate」の正式運用を発表した。 同社がこれまで提供してきた XTREME DNA は、ユーザが自らクラウド環境を用意し、その上にスパコン環境の…

パブリッククラウド上でスーパーコンピュータの構築運用制御を自動化するサービス「XTREME DNA」を提供する XTREME-D(旧社名:XTREME DESIGN)は30日、クラウド毎まとめてスパコン環境を提供するプラットフォーム「XTREME-Stargate」の正式運用を発表した

XTREME-D 柴田直樹氏

同社がこれまで提供してきた XTREME DNA は、ユーザが自らクラウド環境を用意し、その上にスパコン環境の構築するというものだった。XTREME-Stargate は IaaS(Infrastructure as a Service)としての機能を兼ね備え、ユーザは自らクラウド環境を用意しなくても、XTREME-Stargate の契約をするだけでスパコン環境が利用可能になる。日本リージョンではさくらインターネットの環境で開始、今後、北米リージョンでのサービス提供も計画しているようだ。

XTREME-Stargate IaaS はインテル製 CPU、高速 SSD、スパコン用インターコネクトなどで構成される XTREME-D 独自開発のベアメタルクラウド。このほか、サービスのラインアップには Web インタフェースを通じてクラウド制御ができる Dashboard、スパコン環境に読み書きさせるデータの待機保存用の Data Store & Management、ユーザのオフィス環境のクラウドへのセキュアなゲートウェイを提供する HPC Gateway などで構成される。

XTREME-Stargate の開発にあたり、ベアメタルクラウドやスパコン環境に求められる顧客ニーズのトレンドについて、XTREME-D の創業者で CEO の柴田直樹氏は THE BRIDGE の取材に次のように語ってくれた。

従来、スパコンは主に計算能力の高さに置かれていた。しかし、AI を使ったデータ分析の需要が増えるにつれ、ファイルの読み書きも含めたトータルのスループットも求められるようになっている。スパコンの計算能力を求めるユーザにも、AI を使ったデータ分析をするユーザにも、両方にバランスのとれた設計が必要。XTREME-Stargate では、そんなバランスをきちっと考えた設計をし、リーズナブルな価格で出せるよう注力した。

XTREME-Stargate の開発にあたっては、XTREME DNA を使ってきたユーザからの声が参考にされている。例えば大企業では、クラウドは intangible であるが、サービスの性質上オンプレミス環境と同じくインフラ的要素が強く、ハードウェアやパッケージソフトウェアのような tangible な資産と同様の管理を希望するユーザが多かった模様。

柴田氏は当初、この傾向は日本企業に多いニーズだと考えていたが、海外ユーザからも同じような声が多く寄せられたため、前出の HPC Gateway の開発に至ったそうだ。HPC Gateway はセットトップボックスのような形をしており、ユーザ企業にとってはセキュリティ管理の境目が明確になるだけでなく、資産管理シールを貼ることができるので予算確保などの点でも制約が緩和される。

XTREME-Stargate HPC Gateway
Image credit: XTREME-D

XTREME-Stargate にはインテルのプロダクトが多数採用されており、開発にあたっては、インテルのアメリカ本社の HPC 部門やサーバ部門が技術協力した。XTREME-D ではまた、今後サービスの開発において外部の意見を積極的に取り入れるため早期評価ユーザのしくみを開設した(日本で5組織、アメリカで2組織を予定)。これまでに早期評価ユーザになることを承諾・表明した機関は、自治医科大学(医療画像分析)、理化学研究所 科技ハブ産連本部(医療研究)、理化学研究所 生命機能科学研究センター(バイオ研究)など。

XTREME-D は2016年のエンジェルラウンド、2017年のプレシリーズ A ラウンドシリーズ A ラウンドを通じて、約4億1,000万円を調達している。シリーズ A ラウンドのリードインベスターを務めた WiL の協力を得て、シリコンバレーに進出している。北米市場でのサービス拡大にも攻勢をかけており、11月12日、テキサス州ダラスで開催される SC18(国際スパコン学会)に出展を予定している。

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〝クラウドでスパコン〟のXTREME DESIGN、フリービットインベストメント・千葉功太郎氏・真鍋康正氏からプレシリーズAで7,000万円を調達

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パブリッククラウド上でスーパーコンピュータの構築運用制御を自動化するサービス「XTREME DNA」を開発する XTREME DESIGN(エクストリームデザイン)は31日、プレシリーズAラウンドで7,000万円を資金調達したことを明らかにした。このラウンドのリードインベスターはフリービットインベストメントで、コロプラの元取締役副社長で個人投資家の千葉功太郎氏、高松琴平電鉄の社長で個人投資家の真鍋…

パブリッククラウド上でスーパーコンピュータの構築運用制御を自動化するサービス「XTREME DNA」を開発する XTREME DESIGN(エクストリームデザイン)は31日、プレシリーズAラウンドで7,000万円を資金調達したことを明らかにした。このラウンドのリードインベスターはフリービットインベストメントで、コロプラの元取締役副社長で個人投資家の千葉功太郎氏、高松琴平電鉄の社長で個人投資家の真鍋康正氏が参加した。これは XTREME DESIGN にとって、昨年1月および3月に実施した創業メンバーおよびエンジェル投資家らからの3,000万円の調達に続くものだ。

エクストリームデザインは2015年2月に設立。昨年11月には、世界的なスパコンカンファレンスである「SuperComputing 2016」で、パブリッククラウド上に仮想スパコンを展開し、その運用監視、効果的なシステム利用のための動的構成変更コンサルティングを全て無人化するサービス「XTREME DNA」を発表している。

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2016年9月に開催された Tech in Asia Tokyo 2016 で、ピッチコンペティション「Arena」に登壇した XTREME DESIGN 代表取締役の柴田直樹氏
Image credit: Masaru Ikeda

代表取締役の柴田直樹氏によれば、XTREME DNA が提供する機能は IaaS(Infrastructure as a Service)として注目を集め、エンタープライズユーザからの引き合いが多く、「売れている(柴田氏)」とのこと。InfiniBand(サーバ/クラスタ間の高速バスアーキテクチャー)をサポートしている Micsoft Azure に対応しているほか、InfiniBand ではないものの、リーズナブルさと手軽さからスポットインスタンスを立てて AWS(Amazon Web Services)で利用されるケースも出てきているという(AWS の場合は、InfiniBand に代え 10Gbps イーサネットで相互接続された環境で実装)。

XTREME DNA が使えるクラウドに対してはニュートラルな立場を取っており、パブリッククラウドで最大限のパフォーマンスを引き出すノウハウは、長年にわたり柴田氏らがスパコン開発・運用に従事してきた経験の真骨頂と言える。

これまでバックエンドの技術に特化してきた XTREME DESIGN だが、ここへ来て「XTREME DNA 2.0」とも言うべき、新たなステージへと進もうとしている。それは、XTREME DNA に UI/UX の行き届いたビジュアライゼーションをつけてしまおうという試みだ。

ゲノム分析とか、シミュレーション解析とかの分野だけでなく、IoT や画像解析、フィンテックでの株価予想とかにも使ってもらえるよう展開していきたい。UI/UX をつけることで、幅広のお客さんに使ってもらいやすくすることが狙い。(柴田氏)

アメリカでは XTREME DNA の競合になりそうなサービスを提供するスタートアップが数社存在するらしいが、UI/UX でいいものを作って出せば勝てるというのが柴田氏の読みだ。世界市場の席巻を視野に、この新しい XTREME DNA は、3月10日からオースティンで開催される SXSW Trade Show でお披露目となる予定だ。

今回の出資受け入れに関連して、フリービットインベストメントの親会社であるフリービット(東証:3843)は IaaS を展開していることから、XTREME DESIGN との事業シナジーを想像しやすい。千葉氏や真鍋氏の参画は、XTREME DESIGN の事業を共につくっていきたい、という思いが念頭にあるようだ。千葉氏のこれまでの投資先の中にはビッグデータを扱うスタートアップもいるため、その分野でのシナジーも期待することができるだろう。

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