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PKSHA Technology Capital、アルゴリズムの設計や実装で投資先を支援する「​I​GNITE​」をローンチ

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<15日13時更新> 文中、「PKSHA SPARX アルゴリズム 1号」は、「PKSHA SPARX Asia Algorithm Fund 1号」をリブランドした同一のファンドであることが判明したため、該当箇所を修正。 アルゴリズムライセンス事業大手 PKSHA Technology (東証:3993)の投資子会社 PKSHA Technology Capital は15日、投資先のスタートア…

<15日13時更新> 文中、「PKSHA SPARX アルゴリズム 1号」は、「PKSHA SPARX Asia Algorithm Fund 1号」をリブランドした同一のファンドであることが判明したため、該当箇所を修正。

アルゴリズムライセンス事業大手 PKSHA Technology (東証:3993)の投資子会社 PKSHA Technology Capital は15日、投資先のスタートアップに対し、支援プログラム「IGNITE(イグナイト)」の提供を開始すると発表した。

PKSHA Technology では、現在のソフトウェアの大部分が帰納的推論能力をもつアルゴリズムを具備し知能化されたソフトウェアに置き換わっていくと考え、この流れをソフトウェアの AX 化(​Algorithm Transformation)と呼んでいる。IGNITE では、この AX 化支援を投資先のスタートアップに対して提供する。

具体的には、1. Algorithm の設計支援・技術アドバイス、2. PKSHA Algorithm Module(PKSHA Technology が技術開発・事業展開する Algorithm Module 群の総称)の提供、3. エンジニア出向による実装支援から、投資先スタートアップが求める形に応じて支援内容を構成する。

AX(​Algorithm Transformation)の概念
Image credit: PKSHA Technology Capital

なお、これら支援内容のうち、PKSHA Technology のアルゴリズムの IP(知的所有権)については PKSHA Technology が保持し続け、設計支援・技術アドバイス・実装支援などの役務については、実費・提供原価のみ投資先スタートアップの負担となる。PKSHA Technology Capital では利益の発生は考えておらず、費用については相手先企業によりケースバイケースで対応するとした。

PKSHA Technology はスパークス・グループ(東証:8739)と、ファンド「PKSHA SPARX Asia Algorithm Fund 1号」PKSHA SPARX アルゴリズム 1号」をそれぞれ2018年と2019年に設立(設立当時は PKSHA SPARX Asia Algorithm Fund 1号)、PKSHA Technology Capital と スパークス・AI & テクノロジーズ・インベストメントが運用している。公開されているポートフォリオ(投資先スタートアップ)は日本内外で21社。

IGNITE が開始する前ではあるが、PKSHA Technology Capital ではこれまでに投資先スタートアップに AX 化支援が提供された事例として、理系学生人材DB「LabBase(ラボベース)」を運営する POL に知能化技術の活用推進、M&A プラットフォーム運営のM&A 総合研究所にはマッチングやオペレーション面でのアルゴリズムやテクノロジーの活用、就活クチコミサイト運営のワンキャリアには行動データ蓄積・解析による最適なマッチングなどを挙げている。

PKSHA Technology Capital の投資チーム。左から:海老原秀幸氏、板谷俊輔氏、胡騰騏氏。
Image credit: PKSHA Technology Capital

IGNITE は、PKSHA Technology Capital 投資チームの3人や、PKSHA Technology の社員らを中心に提供される予定。IGNITE がどのように活用されることを期待しているかとの問いに、PKSHA Technology Capital パートナーの海老原秀幸氏は次のように答えてくれた。

スタートアップでは、アルゴリズム設計や実装のエンジニアは常時必要とは限らない。フロントエンドやバックエンドのエンジニアは常に必要かもしれないが、例えば、サービスの立ち上げ期やバージョンアップをするときに、オンデマンド的に PKSHA が手伝う、という形が期待できる。

アルゴリズム設計や実装ができるエンジニアは市場における人数も限られ、雇用コストも安くないことから、全てのスタートアップが容易に確保できるとは限らない。スタートアップが社内に置けないリソースを、必要に応じて PKSHA Technology が他の知財アセットと共に投資先に貸し出す、というスキームを標準化したのは興味深い。

PKSHA Technology Capital が運用するファンドは、PKSHA Technology からのみならず、外部 LP からの資金も運用している点で CVC よりも VC に近い位置づけにあるが、一方で、PKSHA Technology のリソースやアセットも活用できる点で、LP にも投資先スタートアップにもメリットがある。VC や CVC 各社では、特徴的なスタートアップ支援の提供が顕在化しつつある。