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分散型動画メディア「GOHAN」運営、ポケラボ創業者の佐々木氏らから4,100万円を資金調達——メディア運営代行「TOPICA WORKS」を始動

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(6月14日18時更新:スマートキャピタルからの連絡により、同社に関する一部記述を修正) おとこめしレシピの分散型動画メディア「GOHAN(Facebook、Instagram、YouTube、Twitter)」を運営するトピカは14日、シードラウンドで4,100万円を調達したことを明らかにした。このラウンドに参加したのは、スマートキャピタルと、ポケラボの創業者で元代表取締役の佐々木俊介氏。 同社…

6月14日18時更新:スマートキャピタルからの連絡により、同社に関する一部記述を修正)

おとこめしレシピの分散型動画メディア「GOHAN(FacebookInstagramYouTubeTwitter)」を運営するトピカは14日、シードラウンドで4,100万円を調達したことを明らかにした。このラウンドに参加したのは、スマートキャピタルと、ポケラボの創業者で元代表取締役の佐々木俊介氏。

同社は昨年実施したエンジェルラウンドで、ベンチャーキャピタル1社と個人投資家2名から資金を調達していたが(調達先や金額は非開示)、この際の個人投資家が佐々木氏と、同じくポケラボ創業者で元代表取締役の後藤貴史氏だったことも明らかにした。

つまり、佐々木氏はエンジェルラウンドとシードラウンドに出資参加、後藤氏はエンジェルランドのみの参加だったことになる。トピカの創業者で代表取締役の麓俊介氏は、2016年3月までポケラボでゲーム開発に従事していた。

スマートキャピタルは、これまで PE 分野での活動が主だったため、スタートアップ向けの投資分野では初めて名前を聞くかもしれない。同社は、日本初のプライベート・デットファンド運営会社トパーズキャピタルの創業者創業メンバーである重光孝司氏や、ディー・エヌ・エーの執行役員を務め、PE ファンドのアドバンテッジパートナーズでの勤務経験のある安藤誠氏らが運営する投資ファンドアドバイザリー会社だ。

トピカでは今回の調達を受け、分散型動画メディアの運営代行サービス「TOPICA WORKS」を開始するとしている。この TOPICA WORKS についてだが、麓氏は、今年1月に行った THE BRIDGE とのインタビューで次のように答えていた。

(料理に限らず)さまざまなテーマで、コンテンツを作っていきたい。現在は、どのようなコンテンツで、どのように見られるかというデータを集めているフェーズ。十分なデータがとれたら、企業の分散型メディアの運営代行を広告のレベニューシェアや成果報酬型などでチャレンジしていきたい。

今は先のことはまだわからない。将来は、アドテクなようなところに行き着くのかもしれないと思っている。(麓氏)

トピカ代表取締役の麓俊介氏

このときの、まさに運営代行サービスこそが「TOPICA WORKS」なわけだ。TOPICA WORKS はそれと同時に、トピカが動画コンテンツを生み出すフリーランス集団の名前でもある。しかし、今回の資金調達はコンテンツクリエイターを社内にフルタイムで増員するためのものではなく、コンテンツ制作は今後もフリーランス集団との協業の形を続けるという。一方で、営業やマーケティング、コンテンツのディレクション業務に従事する人材を社員として採用したいとのことだ。

TOPICA WORKS で受託するメディアもいくつか決まっている。国際環境団体のニュースメディア、大手出版社2社が運営するメディアのサポートやコンサルティング、大手飲料メーカーの運営するオウンドメディアなどだ。基本的には受託対象となるのは動画を扱うメディアであり、動画コンテンツの制作のほか、動画 SEO(YouTube などでのタイトルやタグ付け)の運用ノウハウやその後のサポート体制を提供する。

自前でフラッグシップ的な分散型動画メディアを走らせながら、企業の動画メディア運営を支援できる点に他社にはマネのできない強みがあると麓氏は自身を見せる。

一方でこれまではあまり積極的にはマネタイズしてこなかった「GOHAN」についても、タイアップ広告の運用を始めており、今夏くらいからはサービス単体での黒字化が見込めるのではないかと、麓氏は今後の展望を語った。

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ローンチから5ヶ月足らず、プロモ活動無しで月間510万UUを突破——おとこめしレシピの分散型動画メディア「GOHAN」が目指すもの

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世の中では、ライザップ(東証:2928)や炭水化物ダイエットが流行っている。興味深いのは、特に男性の間でブームを呼んでいることだ。筆者の周辺でも体型をキープしようと、「一週間、白米を口にしてない」とか「豆腐が主食」とかいう人も増えてきた。ただ、正月というのは、雑煮に赤飯、お屠蘇に栗きんとんと、炭水化物のオンパレードだ。まさに、「美味しいものは、脂肪と糖で出来ている」のである。一年の計は元旦にあるが…

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世の中では、ライザップ(東証:2928)や炭水化物ダイエットが流行っている。興味深いのは、特に男性の間でブームを呼んでいることだ。筆者の周辺でも体型をキープしようと、「一週間、白米を口にしてない」とか「豆腐が主食」とかいう人も増えてきた。ただ、正月というのは、雑煮に赤飯、お屠蘇に栗きんとんと、炭水化物のオンパレードだ。まさに、「美味しいものは、脂肪と糖で出来ている」のである。一年の計は元旦にあるが、正月は日本古来の食習慣を優先させるべきか、やはり体型維持のための糖質制限に精を出すか、葛藤にあえいでいるのは筆者だけではあるまい。

そんなダイエットブームの正反対を行くかのような分散型メディアが、働き盛りの男性たちの人気をさらっている。〝おとこめし〟に特化した動画メディア「GOHAN(ゴハン)」。分散型メディアなのでメインサイトは持たないが、FacebookInstagramYouTubeTwitter で動画配信を続け、ローンチからの5ヶ月足らずで、これら4つのプラットフォームを通じたオーガニックでのユーザ流入が月間ユニークユーザ数で510万人を超えたという。

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トピカ 代表取締役 麓俊介氏

GOHAN を運営するのは、2016年5月にトピカを設立した麓俊介(ふもと・しゅんすけ)氏。彼は中学1年のときからプログラミングをはじめ、直近では2016年3月までポケラボでゲーム開発に従事していたクリエイターだ。GOHAN は彼が趣味で始めた料理の動画メディアだが、4つのプラットフォームの公式アカウントの合計フォロワー数が25万人と聞いて、YouTuber として生計を立てようとしているのかと思いきや、それには興味が無いという答えが返ってきた。

(料理に限らず)さまざまなテーマで、コンテンツを作っていきたい。現在は、どのようなコンテンツで、どのように見られるかというデータを集めているフェーズ。十分なデータがとれたら、企業の分散型メディアの運営代行を広告のレベニューシェアや成果報酬型などでチャレンジしていきたい。

今は先のことはまだわからない。将来は、アドテクなようなところに行き着くのかもしれないと思っている。(麓氏)

麓氏は、分散型メディアのブームが未来永劫続くものとは思っていない。昨年末に起きた一連のキュレーションメディア騒動の背景には、一時期全盛を誇ったソーシャルゲームから次なるキャッシュカウを見つけようとする、大手インターネットサービス各社の苦悩が見て取れる。可能性のある一つの選択肢は分散型メディアかもしれないが、それとて盤石なキャッシュカウにはならないかもしれない。

しかし、麓氏は、GOHAN に既存のインターネット・サービスとの共通項も見出している。GOHAN の動画が視聴されるピークタイムは平日の20時〜22時。ユーザ・ビヘイビアもソーシャルゲーム・ユーザのそれに極めて似ているのだという。敢えて説明するまでもなさそうだが、ユーザ属性は料理レシピサイトとしてはトップの座に君臨するクックパッド(東証:2193)のユーザ8割が女性なのに対し、GOHAN の視聴者の7割が男性だ。

独身男性のユーザが多いので、一人分で作っても食材が余らないようにとか、簡単に作れるようにとか気を配っている。男性ユーザ多いので、例えば、(色がカラフルな)パプリカを使った料理とかはウケない。徹底的に、男性向けにこだわっている。

GOHAN を参考にして、父親が息子に料理を作ってあげた、夫が妻に料理を作ってあげた、というコメントも寄せられている。(麓氏)

スタッフの顔ぶれも男性ばかりだ。麓氏を含め役員2名が男性で、そのほか、業務委託やアルバイトなど日夜動画制作に携わるスタッフが11名ほどいる。自身をクリエイターと名乗る麓氏らしく、今のところはチームを大きくすることより、むしろ、彼らフリーランス集団(麓氏は「トピカワークス」と呼んでいる)とともに良質なコンテンツを作り出すことに注力しているようだ。配信する動画から生活感が醸し出されるよう、料理風景を収録するロケ現場は、麓氏の自宅やトピカワークスに参加するカメラマンの自宅を使っているとのこと。

トピカはこれまでに、ベンチャーキャピタル1社と個人投資家2名からエンジェル資金を調達していて(調達先や金額は非開示)、スマートニュースや LINE とはコンテンツパートナー契約を締結している。

料理コンテンツのメインターゲットは女性、料理は身体に気を遣ったヘルシーなものであるべき……などとされてきたある種の定説を覆すような、それでいて、多くの男性に愛されそうなアプローチは興味深い。GOHAN の今後の躍進、そして、トピカと麓氏の次なる挑戦に期待したい。

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