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さよなら銀行手数料、オーバードラフトフィーの概念をなくす「Brigit」

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ピックアップ:This Fintech Startup Wants To Cover Your Overdraft Fees, And It Just Announced $35 Million In Series A Funding ニュースサマリー:オーバードラフトの概念をなくすことを目指すフィンテック・スタートアップ「Brigit」はシリーズAにて、3500万ドルの資金調達を実施したことを発…

ピックアップ:This Fintech Startup Wants To Cover Your Overdraft Fees, And It Just Announced $35 Million In Series A Funding

ニュースサマリー:オーバードラフトの概念をなくすことを目指すフィンテック・スタートアップ「Brigit」はシリーズAにて、3500万ドルの資金調達を実施したことを発表している。リード投資家にはLightspeed Venture Partnersが参加し、シードにてラウンドをリードしたDCMやNyca、Cannan、Dn Capital、CRV、Core、ShastaやNBAプレーヤーのKevin Durant氏が運営するThirty-Five Venturesも同ラウンドに参加している。

話題のポイント:米国の銀行はオーバードラフト・フィー(overdraft fee)という罰則金制度があります。これは何らかの支払いにおいて口座資金が不十分の場合、銀行側が超過分を建て替える代わりにその罰金を銀行側に支払う必要がある、というものです。

そのためオーバードラフトを防止する一つの手段として給与前払いサービスなどがごく普通になりつつあり、メインサービスというより既存サービスの付加価値として目にする機会が増えました。例えば米国市場を見てみれば、Chimeなどほとんどのモバイル・チャレンジャーバンクがメイン事業に付加価値として給与前払いを提供しています。

ChimeではSpotMeという名称で100ドルまでのオーバードラフトを手数料なしで許容しつつ、それでも苦しい場合には給与先払いサービスを使えるライフサイクルを提供しています。

Image Credit : Statista

そもそもオーバードラフトによる手数料収入は、銀行の大きな収入源を占めています。Statistaの調査によれば、年々米国の銀行が設定するオーバードラフトフィーは見事に上昇傾向にあり2020年には平均33.47ドルに到達しています。また、Chimeが公開しているデータによれば、米国におけるオーバードラフトフィー支払者の年間平均額は412ドルにも及ぶそうです。

Bank Fee Finder Summary Report, April 2017 © Chime
Among those paying
overdraft fees, the
annual average is
$412
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Chime SlideShare

こうした問題に対してソリューションを提供するのがBrigitです。Brigitでは、ユーザーの銀行に対する支出・収入データ傾向を事前に分析し、オーバードラフトとなる可能性があると判断した際は自動で最大250ドルまでを口座にキャッシュインしてくれるサービスをを月額9.99ドルで提供しています。もちろん、ChimeのSpotMe(前払い)と似ている機能ではありますが、Brigitはどの銀行であってもまとめて自動で管理してくれるというポジショニングを取っています。

Brigitによれば、ローンチしてから現在までに5,000万ドル以上のオーバードラフトフィーの回避に成功しているそうで、まさに銀行の収入源を完全に奪い取っている形です。また、平均して1ユーザー辺り年間平均514ドルの無駄な手数料カット、ユーザー数は100万を超えていることも公開しており、銀行がオーバードラフトという概念を撤廃しない限り需要が減ることはなさそうです。そもそも、年々オーバードラフトフィーが上昇していることからも分かるように、銀行側としてはユーザビリティーの改善をしようとする姿勢は全くなさそうです。

今までモバイル・チャレンジャーバンクというと、Chime、Cleo、N26のような事業スタイルを取っているスタートアップに注目が集まっていましたが、Brigitのように支出管理を銀行機能の外側からサポートするサービスの成長スピードも速まりそうな気がします。

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