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外国人起業家の評判で比べてみた、中国のスタートアップアクセラレータ5選

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スタートアップを中国に進出させたり、中国でビジネスを立ち上げたりするのは容易なことではない。特に、中国語を話さない外国人であるか、中国でのビジネス経験を持たない人の場合はさらに難しくなる。現地のスタートアップアクセラレータが支援を行っており、スタートアップの株と引き換えにある程度の資金と無料のオフィスは提供してくれるが、必要なのはそれだけではないはずだ。どのアクセラレータが自分のスタートアップに最…

スタートアップを中国に進出させたり、中国でビジネスを立ち上げたりするのは容易なことではない。特に、中国語を話さない外国人であるか、中国でのビジネス経験を持たない人の場合はさらに難しくなる。現地のスタートアップアクセラレータが支援を行っており、スタートアップの株と引き換えにある程度の資金と無料のオフィスは提供してくれるが、必要なのはそれだけではないはずだ。どのアクセラレータが自分のスタートアップに最適なのかを知るにはどうすればよいのか? そして、アクセラレータは貴重なコネクションやメンタリングのような付加価値を本当に提供してくれるのだろうか?

TechNode(動点科技)は、中国で3ヶ月間のアクセラレータプログラムに参加した韓国スタートアップ5社にインタビューを行った。そして、彼らがアクセラレータプログラムについて話してくれた内容を以下に挙げていく。

中国国外にいる人の場合だと、住む街をまず決めてから、そこでスタートアップアクセラレータを探そうと考えるだろう。Chuangyebang(創業邦)とFeimalv(飛馬旅)は北京と上海の両方に拠点を持っており、Innospace(創智天地)、Chinaccelerator(中国加速)、XNODE(創極無限)、Suhehui(蘇河匯)iStart(起点創業営)などの他のアクセラレータは上海のみに拠点を置いている。HAX は深圳でハードウェアスタートアップに人気のアクセラレータで、111日間のアクセラレーションプログラムを提供している。 NodeSpace(動点加速器)のように杭州や成都などの二級都市をターゲットにしたアクセラレータもある。

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1.Chuangyebang(創業邦):メディア出身のアクセラレータ(中国スタートアップ多数)

Membersheep(曼舶羊)共同創業者 Changyong Cha (車昌龍)氏と CEO Jinsung Kim(金真成)氏
Image Credit: Membersheep(曼舶羊)

中国のオンラインおよび印刷出版企業Chuangyebang(創業邦)は、ビジネスネットワークを活用してアクセラレータプログラムを独自で運営している。Chuangyebang のアクセラレータプログラムは北京に本部を置き、主にそこに力を入れているが、他にも上海の閔行周辺に広いオフィススペースを持ち、その存在感を一層高めている。

2014年春、Membersheep(曼舶羊)の CEO を務めるJinsung Kim(金真成)氏と中国人の共同設立者Changyong Cha(車昌龍)氏は、北京で Chuangyebang のアクセラレータプログラムに3ヶ月間参加した。Membersheep は米国や欧州のブランド品を扱う B2B の e コマーススタートアップで、Alibaba(阿里巴巴)など中国の小売業者に商品を卸している。CEO の Jinsung Kim 氏によると、 Membersheep の中国における今年4月の受注額はおよそ260万米ドルにものぼり、月平均170%もの成長を見せている。

共同設立者の Changyong Cha 氏は TechNode に次のように語ってくれた。

Chuangyebang のおかげで本当に助かりました。最初のオリエンテーションディナーでは、スタートアップが同じバッチのスタートアップや先輩スタートアップとコミュニケーションがとれるように、WeChat(微信)上にチャットルームを作ってくれました。そのチャットルームで私たちは互いのスタートアップを紹介し、そこで互いに協力できるようなスタートアップがあれば、すぐにプライベートメッセージを送りました。北京でもトップの企業が勢揃いしていて、とてもクールでした。

法的な事柄に関する質問があったり、アドバイスが必要なときにはミーティングルームに入れてもらい、そこで WeChat のビデオチャットを使って弁護士やメンターが一対一で相談に乗ってくれました。ビデオチャットの後には彼らのサービスについてフィードバックを行うこともできます。

Chuangyebang の雑誌では、その月の最新でホットなスタートアップに関する記事を掲載しています。私はどの VC が O2O 部門やコマース部門のどの企業に投資しているか把握していますし、自分の競合も全てチェックしています。そうしたスタートアップは資金調達したばかりで様々なキャンペーンを行っているので、彼らのアプリを少し使ってみるだけで、食事の無料・割引サービスなどの特別サービスを受けることができました。

私たちのビルには同じバッチのスタートアップが30社と、Chuangyebang の従業員が10名ほどいました。中国スタートアップでなくても Chuangyebang のプログラムに応募することができます。ピッチする時も中国語か英語のどちらかで大丈夫です。

2. Feimalv(飛馬旅):コンサルタントグループ出身のアクセラレータ(中国スタートアップ多数)

中央が Thinkthink Kids School(想象楽)の CEO Heejong Kim(金熙縱)氏
Thinkthink Kids School(想象楽)

Feimalv(飛馬旅、意味は「ペガサスの旅」)は、2011年に Horizon Research Consultancy Group(零点研究諮詢集団)の社長であるYuan Yue(袁岳)氏によって設立された。

上海と北京を含む中国の9つのスタートアップ都市を拠点としている。P2P ローンプラットフォームの Chenengdai(車能貸)Yiwai11(意外芸術)、Yitiao(一条)、Yiboyo 、Chelaile(車来了)といった中国スタートアップが Feimalv から輩出されている。

Thinkthink Kids School(想象楽)は創造性教育を専門とした企業で、中国全土に物理的なオフラインの教育センターを45箇所構えている。

Thinkthink Kids School は2012年、Yacai 氏が司会を務めるテレビ番組「第一財経」でスタートアップ企業トップ10に選ばれた。その番組を見た Feimalv が Thinkthink Kids School に連絡を取り、2013年に上海で行われた Feimalv のアクセラレータプログラムの第3バッチに同社を招待した。

Thinkthink Kids School の CEO、Heejong Kim(金熙縱)氏は次のように語った。

Feimalv がやってくれたことで一番有り難かったのは、ネットワークを提供してくれたことです。

教育業界の人はお互いのことをよく知っています。Feimalv には様々な分野の企業がありましたが、私たちは今も WeChat グループの300名と情報交換を行っています。自分が必要としているモノを言うだけで、必要なリソースや連絡先を簡単に見つけることができます。

2013年には、物理的な商品を扱うスタートアップではなく、O2O 部門のスタートアップを中心に3,000のチームを選出しました。現在は年に15〜20のチームが選出されていて、それらの企業はだいたい流行の業界に集中しています。

3.Chinaccelerator(中国加速):SOSVが運営するアクセラレータ(国際的なスタートアップ多数)

VREX の CEO Ruby Lee 氏
Image credit: TechNode

Chinaccelerator(中国加速)は、WeChat の公式アカウントや中国のソーシャルネットワークを活用して、外国人スタートアップのビジネスを中国式にローカライズするための実践的なスタートアップのメンタリングで知られている。ベンチャーファンドの SOSV によって運営される同アクセラレータでは、3ヶ月間のプログラム中に収益を上げて大手ブランドとの協力関係を構築するためにスタートアップらが活発に活動している。VREX の CEO である Rudy 氏によると、第10バッチのスタートアップ11社のうち10社が昨年12月のデモデイ以降、必要資金の調達に成功したという。

VREX は、K-pop の ファンとスターが物理的な場所でデジタル通信できる AR ベースのアプリ Rush を提供している。同社は SOSV でマネージングディレクターを務める William Bao Bea n氏が選んだフレッシュなスタートアップで、2016年に Chinaccelerator の3ヶ月間のアクセラレータプログラム第10バッチに参加した。

Rudy Lee 氏は、次のように語ってくれた。

Chinaccelerator が他のアクセラレータより優れているのは、コミュニケーション、メンター、そして習慣の3つです。

まずは、彼らのコミュニケーションスタイル。彼らは、例えば『Geeks On A Train』のような、できるだけ多くの人が互いにコミュニケーションできるオープンな環境を提供しようとしています。多くのイベントを運営し、そこに卒業生を招待しています。継続的な関係を築いているのです。

次に、Chinaccelerator は240人の公認メンターとアドバイザーを含む巨大なネットワークを持っており、その中には大企業や VC の幹部クラス、さらに中国やアジア太平洋地域への事業拡大で成功を収めた連続起業家もいます。彼らは法律や投資の専門家など、あらゆる業界の人々とのコネクションを持っています。

例えば、あなたの WeChat 公式アカウントが突然閉鎖されてしまった場合は、彼らがすぐに担当者に連絡して問題を解決してくれます。WeChat を活用してグロースハックに成功した企業から話を聞きたい場合にも、彼らがあなたと企業の間を取り持ってくれます。そのネットワークの深さと広さは桁外れです。

最後に、彼らは良い習慣の形成を支援してくれます。まるでジムのパーソナルトレーナーのようです。やらなくてはいけないけども、面倒くさいことってありますよね。例えばアプリの数字のチェックだとか投資家への連絡などがそうで、そうしたものは無視してしまいたかったり、とにかく気が進みません。彼らは強制的にそれをあなたにやらせます。そうしていくうちに、それがあなたの習慣になり、それを自然とできるようになります。こうした習慣を形成するために、お尻を叩いてくれるのです。

4. Innospace+(創智天地):不動産企業出身のアクセラレータ(中国語圏のスタートアップ多数)

CREATIVE BOMB CEO の Yup Ma(馬命叶、마명엽)氏
Image Credit: CREATIVE BOMB

不動産デベロッパーが設立した Innospace(創智天地)は、上海の復旦大学の目の前に Innospace+という新たなスペースをローンチした。Innospac eは香港の Cyberport(数碼港)、日本の DMM、韓国の CCCC(문화창조융합센터、文化創造融合センター)N15と強いコネクションを持っている。彼らは自分たちのスタートアップを中国に進出させることの必要性を感じており、それに応えるかたちでアクセラレータプログラムを行っている。

例えば2015年秋のバッチは、韓国スタートアップ育成のための韓国政府系ファンドである KISED が全額を出資し、子供の教育ゲームスタートアップ CREATIVE BOMB などがそれに参加した。Innospace はメンターシップなどの組織的なコースの他に、物理的な作業スペースも提供している。

CREATIVE BOMB で CEOを務める Yup Ma(馬命叶、마명엽 )氏は、次のように語ってくれた。

Innospace には中国を拠点とするアクセラレータとしての確かな強みがあります。

Innospace は Dazhong Dianping(大衆点評)などのシリーズAかBの段階にある企業を招き、中国でのスタートアップを拡大させる方法についてレクチャーしてくれました。私たちが質問すると、彼らは中国ビジネス界の実例を使って答えてくれました。

次に、Innospace は、つながりを持ちたいと思っていた企業に私たちを引き合わせてくれました。特定の企業名を伝えると、彼らが何らかの方法でその企業に連絡を取り、私たちとのつながりを作ってくれました。

さらに、スタッフが私たちのビジネスモデルをチェックし、中国市場でどのように事業を展開していくべきかアドバイスをしてくれました。例えば、私のビジネスは子供の教育に関するものなので、共同でコンテンツ制作を行える現地のパートナーを探した方が良いというアドバイスをもらいました。

オフィスにいるのは基本的に全て中国のスタートアップでしたが、香港や台湾のスタートアップもありました。しかし、私たち以外の海外スタートアップは見かけませんでした。6月のデモデイで私たちは中国スタートアップ5社と一緒にピッチを行いました。

5.XNODE(創極無限):日本や欧州スタートアップ多数

SmartStudy のビジネス開発担当者 Ryan Lee 氏
Image Credit: SmartStudy

2015年設立のXNODE(創極無限)は、日本や中国のスタートアップと、オーストラリア貿易促進庁の Landing Pads(海外進出支援拠点)とを結ぶ Takumi Innovators(匠新)のようなスタートアップアクセラレータを運営しており、オーストラリア政府の支援を受けてプログラムを提供している。なんと、XNODE は参加企業から株を受け取っていない。

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XNODE で CEO を務める Zhou Wei氏(周煒)は、次のように語ってくれた。

7月には、大手多国籍企業2社に合わせたオーダーメイドのアクセラレータプログラムを初めてローンチしました。

SmartStudy は教育スタートアップで、キツネのキャラクターの PINKFONG を使った英語学習アプリを多数提供している。昨年同社はIPビジネスを活用して1,550万米ドルの売上を記録した。

XNODE の CEO である Zhou Wei 氏はかつては不動産業界で働いていたのですが、XNODE という素晴らしい場所を選んだのです。環境はとても良く、XNODE に参加するスタートアップは非常に国際的で、様々な国から参加しています。

【via Technode】 @technodechina

【原文】

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