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マスクを寄付する起業家たち

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ピックアップ:“Unicorn” Flexport finds the face masks that SF hospitals need ニュースサマリ:貨物物流をデジタル化するFlexportがサンフランシスコ公衆衛生局の求め(※必要物資のリスト)に応じて医療関連の必要物資を調達、140万ドル相当分を購入した。同社がネットワークする中国のサプライヤーなどを通じて調達した…

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Photo by Polina Tankilevitch on Pexels.com

ピックアップ:“Unicorn” Flexport finds the face masks that SF hospitals need

ニュースサマリ:貨物物流をデジタル化するFlexportがサンフランシスコ公衆衛生局の求め(※必要物資のリスト)に応じて医療関連の必要物資を調達、140万ドル相当分を購入した。同社がネットワークする中国のサプライヤーなどを通じて調達したもので、6万枚のサージカルマスク、3万4000枚の手袋、2000枚のサージカルガウン、50本の体温計を最初のバッチとして入手した。

同社CEOのライアン・ピーターセン氏はこれらの購入費用について、友人たちに寄付を呼びかけ、それに応じたY Combinatorの共同創業者ポール・グラハム氏から100万ドルを受け取ったとしている。

話題のポイント:国内外問わず、新型コロナウィルス関連はここ1カ月ほどで一気に話題が増えているのですが、中でも注目しているのが支援策です。国内については、直接的に資金枯渇をクラウドファンディングで集めたり、教育や営業、医療、ライブエンターテインメントといった対面が必要なものをオンライン化する流れなど、インターネット・テクノロジー各社ができることをこのタイミングで無償提供するなどの動きが多い印象です。

一方、海外で目にするのが直接的な寄付の動きです。Facebookの1億ドル支援は別格として、今回取り上げたFlexportのような未公開のスタートアップ(といっても大きいですが)もこの動きに参加して何ができるのか模索しているようです。Axiosのメールインタビューの回答がまた泣ける。

To buy everything on the city’s list will cost $1.4 million. Yes, you read that right. We can equip the entire workforce of the city’s front-line healthcare workers with all the protective armor they need as they go into battle with COVID for just $1.4 million. If we don’t do it, however, I am convinced that nobody will do it. Flexport will get this done, we will get it done fast, and we will donate the goods to the city. I could ask for payment, and I believe they would pay, but I won’t be a war profiteer. The city needs to conserve its money for the long fight that lies ahead.

市のリストにあるものを全て買うには140万ドルかかる。そう、その通り。私たちは市の最前線でCOVIDとの戦いに臨む医療従事者の方々にわずか140万ドルで必要なすべての防護服を用意することができるのです。

しかし我々がやらなければ、誰もやらないと確信しています。Flexport社はこれを迅速に終わらせて物資を街に寄付します。もちろん支払いを求めることもできるし、支払ってくれると信じているが、私たちは戦争の成金にはなりたくない。さらに市はこの先にある長い戦いのためにお金を節約する必要があるのです(引用:Axiosに掲載されたライアン・ピーターセン氏からのメッセージ)

また、物流の観点で言えばAmazonはフランスとイタリアの一部発送を中止しているそうです。生活必需品に絞って発送を優先させるための施策だそうで、現地の混乱ぶりを伺わせます。先のFlexportについても、医療用物資を積んだコンテナについては医療施設向けであることを荷主が証明できない限り送らないという措置をとっているそう。こっちは転売防止ですね。

混乱期に乗じて儲けようという輩は世界各国いるわけで、プラットフォーマーにとっても良識ある意思決定ができるかどうか、リトマス試験紙みたいなシチュエーションになってます。

寄付する物資については、今回はやはりマスクが多い印象です。Appleのティム・クックCEOも、22日に数百万枚規模でマスクを寄贈するとツイートしてますし、イーロン・マスク氏、ザッカーバーグ氏らもまずはマスクの寄付から話題になっています。

ただ、やはり世界的に供給不足は続いているみたいで、Amazonのジェフ・ベゾスCEOも同様の規模の注文を出しているが、なかなか手に入らない状況なのだそうです。

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国際物流の改革者「デジタルフォワーダー」とはーーFlexPortがSoftbank Vision Fundなどから1100億円を調達

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ピックアップ:Freight Startup Flexport Hits $3.2 Billion Valuation After $1 Billion Investment Led By SoftBank  ニュースサマリー:ソフトウェアを利用した国際物流フォワーダーのFlexportが22日、10億ドル(110円換算で1100億円)の資金調達に成功した。米テックメディアなどが伝えている。 出資…

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ピックアップFreight Startup Flexport Hits $3.2 Billion Valuation After $1 Billion Investment Led By SoftBank 

ニュースサマリー:ソフトウェアを利用した国際物流フォワーダーのFlexportが22日、10億ドル(110円換算で1100億円)の資金調達に成功した。米テックメディアなどが伝えている。

出資したのはSoftbank Vision Fundを中心に、DST Global、Cherubic Ventures、Susa Ventures、SF Express。報じているForbesによると、今回の資金調達によって同社のバリュエーションは32億ドルに到達している。

Flexportの創業は2013年。国際物流に関わるプラットフォームをクラウドベースで構築しており、同サービスのカテゴリは「デジタルフォワーダー」と呼ばれている。

同プラットフォームを用いれば、航空、列車、車、海上などあらゆる輸送手段からベストな組み合わせを選び出し、最適な輸送ルートを利用することができる。また、支払いや累積データ管理、貨物のトラッキングサービスなどのサービスも提供する。

話題のポイント:Flexport(デジタルフォワーダー)は一体なぜ、革新的なプロジェクトとして高評価を得ているのでしょうか。

この背景には、既存物流業界にて問題と指摘されているフォワーダーの極度な「アナログ」的な環境問題がありました。数値管理にはエクセル、契約業務などにはEメールやファックスを用いた紙ベースでの業務フローが当たり前だったようです。

これをクラウドで改革したのがFlexportです。全てのサービスをクラウド化することに成功したため、迅速かつ効率的に、そして24時間いつでもサービスの利用をすることが可能になりました。

NRIが2017年に公開したレポート「物流業界は第四次産業革命にどう迎え撃つべきか」では、物流業界における荷主のニーズ変化と業界トレンドが以下図のように比較されています。

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Credit: NRI Report

物流業界における特筆的なトレンドは「アナログから生じる煩わしさと生産性の低さ」です。拡大する「E-コマース市場」に対して真逆の課題がまだ残っていると言えるでしょう。ここに目をつけたデジタルフォワーダーたちがテクノロジーを用いて市場参入しているのです。

ただ、NRIによると既存フォワーダー(厳密にはUPSなど実際に運送する企業はクーリエと呼ばれる。フォワーダーはそれらをアレンジする役割)もFlexportなどの登場を黙っているわけではありません。以下図のように、各企業がそれぞれデジタル化への戦略を講じています。

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Credit: NRI Report

個人的に面白いなと感じたのは、UPSによる3Dプリンティング代行事業です。世界各国に分散して存在するUPS店舗にて3Dプリントすることで、運送費の削減につなげようという取り組みです。実店舗がある事業者ならではの強みと言えるでしょう。

一方のFlexportも独自の配送網を構築しており、2017年末ごろから同社は香港からロサンジェルスへの航空機をチャーターし、同社が保有する空輸サービスを開始したことを発表しています。これは、UPSやFedExなどに戦いを挑むうえで、大きな一歩なことに間違いありません。

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そして日本にも同様のビジョンを持ったスタートアップがいます。それが「Shippio(シッピオ)」です。同社代表取締役の佐藤孝徳さんもFlexportの大型調達についてツイートしていました。

ShippioはもFlexport同様、全ての物流に関わる作業を効率化し、かつ物流トラッキングや決済の見える化を実現させています。また2月6日よりANA Cargoらとタッグを組み、国際航空貨物輸送の実証実験を開始しました。

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普段生活しているとなかなか見つけづらい課題ですが、クラウドサービスが一般化する中で、まだこういったバーティカルでのチャンスはあるのではないでしょうか。

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