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顧客に来てもらうためのオウンドメディアとコンテンツ戦略 #IM2013TOKYO

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2月25日に開催された「INBOUND MKTG 2013 TOKYO」。最初のセッションは「Inbound Content Strategy and Tactics – インバウンドなコンテンツづくり〜ブログ、ソーシャル、SEOの活用と課題」と題して行われた。 ゲストに登壇したのはシックス・アパート株式会社代表取締役CEO 関信浩氏。Ginzamarket株式会社カントリーマネージャ…

2月25日に開催された「INBOUND MKTG 2013 TOKYO」。最初のセッションは「Inbound Content Strategy and Tactics – インバウンドなコンテンツづくり〜ブログ、ソーシャル、SEOの活用と課題」と題して行われた。

ゲストに登壇したのはシックス・アパート株式会社代表取締役CEO 関信浩氏。Ginzamarket株式会社カントリーマネージャー清水昌浩氏。株式会社ガイアックス『INBOUND marketing blog』編集長、栗原康太氏の三名。モデレーターを高広氏が務めた。

社員の熱量を増幅させるオウンドメディア

シックス・アパートはCMSのMovable Typeを始め、Lekumo(ルクモ)、TypePad 、Zenbackなどインターネットを活用した製品・サービスを提供している企業。シックス・アパートは、自社サービスのMovable Typeで構築したブログを自社サイト上に用意しており、広報ブログ、各サービスのブログの計8つの公式ブログを運営している。

sixapart

ソーシャルメディアも積極的に活用しており、公式アカウント、社員アカウントを用意し、ガイドラインの整備も行なっている。同社のソーシャルメディア利用ガイドラインは、クリエイティブコモンズライセンスをつけて公開されている。ブログ、ソーシャルメディアの運用をしてきた同社は、2012年にオウンドメディアの運営を開始。広報ブログ、製品ブログ、ニュースでは伝えきれない情報や、「全社員」が「思い」を伝えられるようにという目的で運営されている。

この背景には、シックス・アパートが属人的なコンテンツでないと魅力的ではない、という考えを持っていることがある。社員は自分の身の回りの人にとっては自社プロダクトのエバンジェリスト。自社のメディアがあることでその熱量を増幅させることができると、シックス・アパートの関氏は語る。社員が本当のことを発信して、企業が持つ信頼性がそれを補完する。AuthenticとAuthorityのバランスがとれた状態をシックス・アパートのオウンドメディアでは実現している。

同メディアは社員によって運営されているため、書く人のモチベーション維持にも気を配っている。「継続性」と「楽しさ」を重視し、ブログ運営を「業務」ではなく「伝えたいことを伝える場」と位置づけて、誰かに指示して書かせるよりも書き手の自発性を大切にしているという(メディアの人間として、この考え方は非常に共感するところが多かった)。

コンテンツを通じて自社サービスを知ってもらう

ginzamarket

ginzamarketは、シリコンバレーに本社があり、Y conbinatorや500 startupsなどからも出資を受けているスタートアップだ。彼らが開発しているプロダクトはSEOツール。特にインハウスの人がSEOを実践する際に役立つためのプロダクト「ginzamatrix」を提供している。

登壇した清水氏は、ginzamartketの中で唯一の日本人として、資金調達以外のすべての業務に対応している人物。

同社のインバウンドマーケティング、コンテンツマーケティングの実践も担当しており、ブログ運営、セミナー講師、eブックの配布などコンテンツを提供して自社プロダクトの認知度向上、顧客開拓を行なっている。先に紹介したシックス・アパートと異なり、清水氏は組織ではなく個人でどれだけコンテンツを回していくかを考えてコンテンツマーケティングを実践している。

インバウンド型営業モデル

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企業や学校向けのSNS運用、アプリ提供などを行なっているGaiaxでは、以前テレアポ、DMで顧客開拓をしていた。それをインバウンド型営業モデルへとシフトさせた。サイトを用意し、コンテンツを発信していくことで顧客に見つけてもらう手法を実践するようになった。SNS、ブログ、ダウンロードコンテンツを用意することで、現在月400件程度のリード獲得へ結びついているという。

従来のマーケティング手法と比較した際に、なぜインバウンドだと効果が上がるのかを考えた際に、栗原氏は従来型のマーケティングでは、営業する側の思考が、サービスを提供しようというマインドよりも、買ってくれる人を探しにいこうという思考になってしまうことが問題ではないかと語った。

コンテンツを発信し、自分たちの活動やサービスが好かれるためにはどうしたらいいのかを考えることができているという。アウトバウンドとインバウンドの違いは、相手に好かれるかどうかだと言えるのかもしれない。

広報的でもあり、編集的でもあるコンテンツ

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それぞれの取り組みを紹介した後、パネルディスカッションが行われた。

ginzamarketの清水氏は、コンテンツを作る際に、プロダクトを作るつもりで実施しているという。そのマインドの上で、狙っているキーワードを意識する。狙うキーワードはニッチなものを選び、記事を書く前に調べ、文量などを判断しているそうだ。

コンテンツを作成する際に意識するSEOにも、以下のようにいくつか方向性があることも語られた。

  • ・検索ボリュームの多いところで競争する
  • ・ニッチキーワードを大量に獲得する
  • ・将来検索ボリュームが増えることを予測する

関氏は、キーワードの先取りを行うこともあると語る。検索ボリュームではなく、将来検索されることが増えることを予測して書くというのは、雑誌の編集者のような作業ともいえる。

ゲストとして登壇された3社のうち、どの企業も「すぐに売上につなげよう」と焦って運用をしていない点に関心が集まった。どれくらいの期間を見越して成果を得ようとしているのかという質問も寄せられた。それぞれ半年や1年といった期間で捉えており、広報兼務、広報的なものとして捉え、KPIは、売上げ的なものにするよりは、書き手のモチベーションのために設定しているという意見も語られた。

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