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台湾のKeego(智果移動)、フードデリバリ用電動バイクを世界に販売へ

「台湾は自転車産業の世界本部だ」と語るのは、台湾在住歴22年のスウェーデン人連続起業家 Elias Ek 氏だ。台湾にはエンジニアやバイクの部品が豊富にあり、Keego(智果移動)はフードデリバリに使われる電動バイクを作るために設立されたと Ek 氏は言う。そして、ヨーロッパや北米の市場を視野に入れ、プロ仕様の電動バイクを海外に送り出している。 ペインポイントの解決 フードデリバリ用電動バイクを作…

Image credit: Keego(智果移動)

「台湾は自転車産業の世界本部だ」と語るのは、台湾在住歴22年のスウェーデン人連続起業家 Elias Ek 氏だ。台湾にはエンジニアやバイクの部品が豊富にあり、Keego(智果移動)はフードデリバリに使われる電動バイクを作るために設立されたと Ek 氏は言う。そして、ヨーロッパや北米の市場を視野に入れ、プロ仕様の電動バイクを海外に送り出している。

ペインポイントの解決

フードデリバリ用電動バイクを作るスタートアップ Keego は黄金時代に生まれた。フードデリバリ業界は爆発的に伸びている。マッキンゼーによると、今や1,500億ドル以上の価値を持つ世界市場であり、2017年にはその価値が3倍になったという。さらに、在台北米国商工会議所によると、世界の自転車市場は2021年に593億米ドルに達し、今後8年間の年間成長率は8.2%と予測されている。環境に優しく健康的なライフスタイルに切り替えるため、通勤に自転車を選ぶ人が増えている。

アイルランド出身の Keego の創業者 Philip Corri 氏は、こうしたトレンドを観察する中で、フードデリバリ業界向けの電動バイクを製造しているところが無いことを発見した。そこで、そのギャップを埋めるべく、Keego が誕生したのだ。フードデリバリ産業が急成長しているため、このスタートアップはフードデリバリ用電動バイクを製造し、このペインポイントを解決しようとしているのだ、と Ek 氏は言う。

Image credit: Keego(智果移動)

台湾では、フードデリバリのドライバーはほとんどスクーターに乗っているが、これにはコストがかかり、環境にも有害だ。Keego の調査によると、スクーターに乗るドライバーは、平均して利益の20%をガソリン代に費やしているそうだ。

ヨーロッパでは、ドライバーは消費者向け自転車で配達するのが一般的だ。それは、大都市では交通渋滞の問題がよくあるからだ。ロンドンでは、現場から現場への平均速度は時速8kmだ。しかし、消費者向けバイクは配達用には作られていないし、重い荷物を運べないし、長距離・長時間の作業には耐久性に欠ける。

ヨーロッパには400万人以上のフードデリバリドライバーがいる。プロのデリバリーバイクは高い需要がある。(Ek 氏)

Keego は、配送業者が環境に配慮し、利益を上げるための完全なソリューションを提供する。総荷重65kgの Keego の最新電動バイク「KG4」は最高速度25km/hで走ることができ、バッテリ容量は120kmの走行距離をサポートすることができる。

台湾在住歴20年の Ek 氏と Corri 氏

Image credit: Keego(智果移動)

Ek 氏と Corri 氏は2001年から PaceBlade という台湾のスタートアップを経営していた。この会社は、Apple が iPad を発表する10年前にタブレット PC を発表している。それは液晶デスクトップ、ノートパソコン、タブレット PC が一体となったデバイスで、NASA や国際宇宙ステーションで採用された。PaceBlade はその後1年半ほど経営を続けた後、オランダの会社に売却した。二人は台湾で別々の道を歩み始めた。

Ek 氏は、テレマーケティングと電話応対のサービスを提供する Enspyre を立ち上げた。Enspyre は、大企業にはテレマーケティングサービスを、中小企業には電話応対サービスを提供しており、Ek 氏はここで B2B ビジネスモデルに関する豊富な経験を積んだ。一方、Corri 氏は台湾でいくつかのスタートアップを立ち上げ、ソフトウェアとハードウェアのインテグレーションや開発に取り組んできた。

2020年、Corri 氏は何か新しいことを始めたいと考えていた。そして、Ek 氏をチームに招いたのだ。

15年の経験を持つ Philip は、ソフトウェアとハードウェアの両方をうまく統合して開発することができる。我々は市場に合った製品を作るという考え方を持っており、フードデリバリ用のスマート電動バイクを製造するのは、Keego の強みだ。(Elias 氏)

Keego の宅配用電動バイク「KG4」には IoT モジュールが内蔵されており、ドライバーと管理者の間で常時通信が可能だ。ヨーロッパでは、フードデリバリのドライバーを正社員として雇用しているため、自家用車ではなく企業から指定された車両を使用している。ドライバーアプリとフリートマネージャーポータルは常時接続されている。ドライバーアプリでは、現在の速度、バッテリー残量、GPS による位置情報などのデータも把握できる。

世界市場への挑戦

Image credit: Keego(智果移動)

我々は、お客様が何を求めているか、市場が何を求めているかを大切にしている。(Ek 氏)

Keegoは、市場調査だけでなく、街頭でのテストも数多く行ってきた。その結果、台湾のドライバーは、スクーターよりも安く、環境に優しく、駐車場も見つけやすい電動バイクを、自分用に購入することに興味を持っていることがわかった。

そこで、Keego は地域ごとに製品をカスタマイズした。台湾市場では、フードデリバリ用の丈夫な電動バイクを販売している。欧米市場向けには、IoT を搭載した電動バイクフリートが販売される。ヨーロッパでは、法律の規制により、契約ドライバーが正社員に変わりつつある。配送業者はドライバーのために車両を用意し、配送品質と連携を保証する必要がある。

Keego は、フードデリバリ用電動バイクのグローバル市場を積極的に拡大している。ドイツのベルリンに営業所を開設し、デリバリ業界のユニコーン5社に話を聞いている。また、年内にはアジアと北米でセールス・マネージャーを採用する予定だ。

2ヶ月前にスウェーデンでお客さんと話したとき、フードデリバリ業界向け電動バイクを製造していることに感謝されたんだ。我々が本当に必要とされているものを作っている証拠だ。(Ek 氏)

【via Meet Global by Business Next(数位時代) 】 @meet_startup

【原文】

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