BRIDGE

タグ PAY.JP

BASEが15億円調達、マネフォ提携に新会社「BASE BANK」設立もーー昨年比40倍成長のPAY事業は分社化

SHARE:

コマースや決済の総合プラットフォーム事業を展開するBASEは1月4日、グローバル・ブレインとマネーフォワードを引受先とする第三者割当増資で15億円の資金を新たに調達したことを明らかにしている。 今回の投資ラウンドは同社既存投資家のグローバル・ブレインがリードを務める。割当株比率や株価、払込日などの詳細は非公開。出資したマネーフォワードとは資本業務提携も締結し、両社で扱う中小を中心とした事業顧客の相…

写真左から:PAY代表取締役の高野兼一氏、BASE代表取締役の鶴岡裕太氏

コマースや決済の総合プラットフォーム事業を展開するBASEは1月4日、グローバル・ブレインとマネーフォワードを引受先とする第三者割当増資で15億円の資金を新たに調達したことを明らかにしている。

今回の投資ラウンドは同社既存投資家のグローバル・ブレインがリードを務める。割当株比率や株価、払込日などの詳細は非公開。出資したマネーフォワードとは資本業務提携も締結し、両社で扱う中小を中心とした事業顧客の相互獲得を狙う。同社は調達した資金で経営基盤強化を目的とする人材採用を進める計画だ。

また、同日にBASEは運営してきた決済プラットフォーム事業を分社化し、100%子会社となる「PAY株式会社」を新たに設立することも発表している。PAYが運営するのは事業者向けコマース決済の「PAY.JP」と、購入ユーザー向けの決済ID事業「PAY ID」の二つ。設立は1月4日付となっており、代表取締役にはこれまで同事業を推進してきた高野兼一氏が就任するほか、BASE代表取締役の鶴岡裕太氏も取締役として参加する。

2017年は最も成長した年に、PAY事業分社化とさらに新会社設立も

成長が期待されていたコマースプラットフォームが次のステージに進んだ。公表ベースで出店店舗数が45万店、購入ユーザー向けのアプリ「BASE」の利用ユーザー数が300万人、また、決済部門にあたるPAY事業が扱うトランザクション(決済金流通量)は1年前に比較して40倍に成長しているという。

鶴岡氏によると2017年はこれまでで最も伸びた年となったようで、成長数値は公表ベースよりも上振れしているものもあり、手応えは十分に感じている様子だった。

ただ個人的にも気になっていたライブコマースについて状況を確認したところ、確かにアパレル系で100万円近く販売するような事例はあるものの、トランザクションベースではまだそこまで大きなインパクトにはなっていない。一方で店舗受けはよいらしく、どちらかというと店舗がファンと繋がるチャンネルをひとつ持てたことの意味合いの方が大きいという。

大型調達もそれらの結果を踏まえてのものだろう、「生き残るための調達から成長のための投資に変わった」(鶴岡氏)と今回ラウンドを評価する。

PAY事業の分社化についても、この分野が大きな成長ドライブの可能性を秘めているからに他ならない。そもそもBASEは気軽に誰でもコマースを始められるプラットフォームとして急成長した。一方で決済事業のPAYは扱うデータの質やターゲットとなるユーザーも異なる。意思決定を最適化するための手段としての分社化は妥当な判断だろう。

現在、BASEを中心とするグループ人員は昨年から倍増の100名規模に成長しており、内、PAY事業には20人ほどが所属している。増員による売上拡大を目指す仕組みではないため、やみくもに増やしたり計画ベースで採用を進めることはせず、厳選して拡大を目指したいということだった。

また気になる話題としてもうひとつ、BASEは1月4日付けで100%子会社「BASE BANK」を新設したことを公表している。ただ、この企業については新規事業領域を担当すること以外は明らかにされず、鶴岡氏に聞いても珍しく完全に秘密、ということだった。BASEが出資も受けるメルカリは新規事業領域の子会社としてソウゾウを設立しているので、そういった動きに近いのかもしれない。

----------[AD]----------

日本版PayPalとなれるかーーBASEが共通ID決済「PAY ID」公開、国内オンラインビジネスの可能性を拡大

SHARE:

インスタントコマースを展開するBASEは6月27日、個人向け決済IDサービス「PAY ID」の提供を開始した。IDの利用登録は無料で、まずは同社が運営するコマースプラットフォーム「BASE」の約20万店舗で利用が順次可能となる。 PAY IDはあらかじめ利用ユーザーが取得したIDにクレジットカード情報や届け先住所を登録することで、対応する店舗にて決済する際、ID認証だけで購入を完了できる仕組み。米…

PAY_004

インスタントコマースを展開するBASEは6月27日、個人向け決済IDサービス「PAY ID」の提供を開始した。IDの利用登録は無料で、まずは同社が運営するコマースプラットフォーム「BASE」の約20万店舗で利用が順次可能となる。

PAY IDはあらかじめ利用ユーザーが取得したIDにクレジットカード情報や届け先住所を登録することで、対応する店舗にて決済する際、ID認証だけで購入を完了できる仕組み。米Paypalが最大手として幅広く利用されているものとほぼ同じ考え方だ。利用したいユーザーはここから登録ができる。

PAY_001
店舗側は簡単な導入手順で購入者に向けてPAY IDの決済画面を提供することができる。

また導入したい店舗側はPAY.JPが提供するAPIを組み込むことで、自社のサービスにて都度決済や月額課金などの各種決済を開始することができる。料金体系も初期費用や月額費用が不要で、各クレジット会社に応じて設定されている手数料がかかるのみ。セキュリティについてもクレジットカード5社が定めるPCI-DSS Version3.1に準拠した運用を行なっている。

今後、PAY IDではBASE以外にも同IDで利用できるオンライン事業者を拡大させていくとしている。

日本版PayPal

簡単に説明すると、先だって公開されていた店舗側の決済サービスに、利用者側のIDサービスが整ったのが今日の話題だ。例えばTHE BRIDGEで月額課金のサービスを考えたとしよう。事業者側のAPIは既に公開されていたので、決済サービスを組み込むことは可能だった。しかしこれまでは利用者が一回一回クレジットカードの情報を入力する手間がかかっていた。(同一店舗のみであれば次回以降は不要)

PAY_003
購入者が使えるPAY ID

PAY IDが出たことで、利用者はIDにあらかじめクレジットカード情報を登録しておけば、IDの入力だけで決済が完了することになる。ここまではPayPalに対応した店舗で購入したことある人であればすぐに理解できるだろう。あれだ。

ではPayPalやその他各社が出しているウォレットサービスと何が違うのだろうか?ポイントは二点ある。一つは手数料、もう一つは対応店舗の範囲だ。BASE代表取締役の鶴岡裕太氏に違いを聞いた。

「まずは手数料ですね。他の共通ID決済より手数料が圧倒的に安いです。あくまでお金のリプレスが目的なのでここでの利益追求をしたいと考えていません。現状はクレジットカードを後ろにひも付けてもらいますが、これは現状であって今後は様々な方法で決済できるようにして、さらに手数料を下げたいと考えています」(鶴岡氏)。

クレジットカードはその会社の手数料が発生するのでそこまでカットすることはできない。一方で他の方法、任意に発行されるポイントやビットコインなどが利用できるようになれば手数料はまた違う考え方になる。事業者は手数料で売り上げを目減りさせる心配が少なくなる。

「PAY IDの場合は、ネットで使える加盟店の多さも他の共通ID決済と違うところです。BASEでどんどん加盟店が増えるってのももちろんあるんですけど、今日一般にも開放されるので今後は大きい加盟店も含めて外部から入ってくると思います」(鶴岡氏)。

ここはPayPalとよく似ている。つまり、店舗側から見ればPayPalよりも手数料が安く、利用ユーザー側から見れば、いろんなサービスや店舗で利用できるIDになる可能性がある、ということになる。鶴岡氏は将来的な展望として実店舗での利用も視野に入れていたので、本当に使えるお店が増えればこのIDが現金に変わる可能性は否定できない。

とは言え、ここは先行者の多い市場だ。

かつてAmazonがワンクリックという機能を付けることで、書籍等の購入体験を格段に向上させたように、何かPAY IDを拡大させる「キラーコンテンツ」の存在が欲しくなってくる。ここが何になるのかは彼らのID発行数が爆発した際に振り返ってもらうことにしよう。

----------[AD]----------

小さな店舗の決済負担を「ゼロ」にしたいーーBASEが月額無料の決済事業「PAY.JP」を提供開始

SHARE:

今年の2月に発表されたBASEの新事業がようやくオープンする。 インスタントにコマースを開始できるBASEは9月7日、クレジットカード決済を無料で導入できるオンライン決済サービス「PAY.JP」の提供を開始すると発表した。2016年5月末までに導入した店舗は通常、売上等に対してかかる決済手数料を無料(※)で利用することができる。 PAY.JPは既存のウェブサービスやコマースなどにクレジットカード決…

pay_002

今年の2月に発表されたBASEの新事業がようやくオープンする。

インスタントにコマースを開始できるBASEは9月7日、クレジットカード決済を無料で導入できるオンライン決済サービス「PAY.JP」の提供を開始すると発表した。2016年5月末までに導入した店舗は通常、売上等に対してかかる決済手数料を無料(※)で利用することができる。

PAY.JPは既存のウェブサービスやコマースなどにクレジットカード決済の機能を導入できる開発者向けのサービスで、PHPやRuby等の開発言語毎に用意されているライブラリを利用することでサービスに一体化した組み込みのオンライン決済サービスを提供可能にするもの。安全面に関して同サービスはクレジットカード業界のセキュリティ基準となるPCI DSSに準拠している。

pay_001
PAY.JPを組み込むとクレジットカード決済が利用できるようになる

使えるクレジットカードについては、VISA , MasterCard, AMEX , JCB、Diners Club、Discover Cardのブランドが対応しており、導入店舗はこれらのカードの決済手数料(VISA/Masterが3%、その他が3.6%)のみ負担することで初期費用や月額費用を支払うことなく利用することができる。なお、個人や法人は問わないが、利用にあたって各ブランドの加盟店審査があり、これを通過するこが条件となる。

ということで、ついにこのサービスが開始となった。私はBASEの取材を開始してもう2年以上になるが、代表取締役の鶴岡裕太氏は大分早い段階からこの決済事業のことを話していた。その辺りの話題については前回のインタビューが参考になるだろう。

<参考記事>

BASEとの違いがイマイチわからないという方のために説明しておくと、PAY.JPはいわゆるStripeタイプの開発者向け決済組み込みサービスで、例えば私たちのようなメディアが会員課金を始めたいとした場合、自前のサービス内にクレジットカード決済の機能を開発して組み込むことができるようになる。

最近ではこの手の開発も随分楽になったが、月額の負担が大きかったり、決済手数料が重くのしかかるなど、サービスとか開発よりもビジネス部分のハードルが高い印象がある。PAY.JPは主にその負担の部分を無料という戦略で取り除こう、というチャレンジだ。

pay_003
PAY.JPが提供するコンパネ

では、実際に無料でどうやって運営していくのだろうか。その秘密が現在、BASEが獲得している17万にも及ぶコマース店舗の存在にあった。

鶴岡氏によると、年間にBASEで発生している流通額は限りなく100億円台に近い数字になっているというとで、また現在、決済手数料として一部課金も始まっており、平均して5%ほどが売上になるのだという。

例えば単純計算で100億円の5%だったとして5億円、彼らの人数が現在30名から40名ほどの体制ということなので、事業運営は十分な計画が立てられることが予想できる。その他、テンプレートの販売やモールタイプの導線なども機能してきており、流通額は現在も一定数の割合で伸びているというから、今後の計画も立てやすい。

つまり、彼らはチャレンジができる、ということなのだ。

「例えば道端でお金を渡すとして、そこに手数料なんてかからないじゃないですか。本質的には決済というものを無料にしたいんです。100年経った時、このプラスチックのカードがまだあるっていうことがどうしても想像できないんですよね。この手数料の構造を変える、数年のスパンで見た時にあるべき姿を作る。これが目指すところです」(鶴岡氏)。

小さな小売店がコマースを運営する時、薄利から5%以上の決済手数料を抜かれるのは苦しい場合もある。この障壁をなくすことがもし可能だったとして、それがよりコマースの市場を拡大させることになる、というのが彼の考え方なのだ。無料というのは単なる競合優位を作るための戦略だけではない。

「当初はStripeタイプの開発環境を提供して、クレジットカード決済ができるだけです。決済のゲートウェイを配るという戦略は、VISAやMasterといったクレジットカードブランドが物理的な端末を店舗に導入して決済の伝送経路を作ったのと同じです。ただ、こちらはコストが圧倒的に安い。将来的には彼らのブランドに依存しない決済をどこまで作り込むことができるか、そこが挑戦になると思っています」(鶴岡氏)。

既存の仕組みに囚われない方法で新しい決済のプラットフォームを構築できるか。彼らのチャレンジはインスタントコマースから決済へと大きく動いた。

※補足:期間中の契約であっても上限は1000万円で、それ以上については通常の手数料がかかるそうです。追記して補足させていただきます。

----------[AD]----------