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自動車業界の下克上を示唆した、今年の東京モーターショー

本稿は、THE BRIDGE 英語版で翻訳・校正などを担当する “Tex” Pomeroy 氏の寄稿を翻訳したものです。オリジナルはこちら。 本稿は、東京モーターショー2015の取材の一部である。 東京モーターショー2015が、10月28日から2週間にわたって開催された。今年のテーマはイノベーションで、日本の自動車業界の立ち位置からこの課題 にちなんだ、業界各社の首脳陣によるディスカッションで幕を…

本稿は、THE BRIDGE 英語版で翻訳・校正などを担当する “Tex” Pomeroy 氏の寄稿を翻訳したものです。オリジナルはこちら


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トヨタ車体は、パーソナル・モビリティのコンセプトカー「コムスコネクト」を公開。メカニックデザイナーでアニメ監督の河森正治氏がデザインを担当。

本稿は、東京モーターショー2015の取材の一部である。

東京モーターショー2015が、10月28日から2週間にわたって開催された。今年のテーマはイノベーションで、日本の自動車業界の立ち位置からこの課題 にちなんだ、業界各社の首脳陣によるディスカッションで幕を開けた。それに続くモーターショーのコンテンツを見てみると、10月初めに開催された CEATEC との初のコラボレーションにより、電動車から情報技術を使った車への marked gravitationを伴う、運転技術に多くの変化が見られた。今回、東京を訪れていたドイツ特許界の重鎮 Heinz Goddar 氏は、自動車業界に下克上が訪れているようだと語った。

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トヨタ自動車東日本の4WD車椅子「Patra Four」

今年の東京モーターショーで、最も話題に上ったトピックの一つが自動車の安全性だ。過去数回のモーターショーでは、2013年に東京で ITS World Congress を開催するなど、ITS(高度情報システム)に関連して安全性を取り上げてきたが、今年は自動車の運転にセンサーや IoT を取り入れようとする動きが目だっている。

この動きに火をつけたのは2014年に Google が公開した自走式自動車で、自動車の電気式基盤の普及により自動車業界のロボティクス化が進み、自動運転へのトレンドが一気に加速した。

衝突しない車の開発を進めるスバルやトヨタといった主要自動車メーカーのみならず、ユーシン(東証:6985)が示していたように、規模の小さな企業から生み出されたイントラプラナー(社内起業)の成果を見ることができた。広島を拠点とする、この車部品メーカーは、運転の安全を高めるだけでなく、ユーザの両手がふさがっているときにトランクやハッチバックを自動的に開けるセンサーを開発している。さらに、降ってきた雨粒の動きを誤認するもののの、運転者や同乗者がジェスチャーをするだけでドアロックを解錠するセンサーも開発している。コンパクトな自動車向けのレーダーシステムの開発も試みている。

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ユーシンは、トランクの自動開閉システムを展示

ユーシンは、今年1月にラスベガスで開催された コンシューマー・エレクトロニクス・ショー(Consumer Electronics Show)のトレンドを追っている。ここ数年、スマートフォン、タブレット、高画質テレビの分野で生まれる製品は、コネクティッドカー、ドローン、IoT の登場によって後ろ支えされている。特にセンターステージを飾っていたコネクティッドカーは、Volkswagen Golf Touch R のラスベガスでの人気にあやかってた。フォルクス・ワーゲンは東京では〝ディーゼル並み〟に目立っていない一方で、フォルクス・ワーゲンがコンセプトを作ったジェスチャーコントロールやコネクティッド機能をベースに開発を進める自動車会社も存在する。

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自動車工業会が三度にわたって後援している Smart City のイニシアティブは、パワーグリッドやクリーンエネルギーサイクルにつながろうとすること企業を開拓することで、ついに成功を見せはじめた。全電動式コンセプトカーを作ったベンチャー企業 eXmachina Corporation は、KIROBO をナビゲータに使うなどするトヨタのグループ企業らの努力に対抗していた。他には、伝統的な自動車業界の設定、パーソナル交通ユニットなど用に拡張現実から自動車情報通信システムでアプリケーションを探すものなど、テクノロジーを最大限に活用しようとしていた。

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eXmachina Corporation の全電動式コンセプトカー(撮影:Jerry Suppan)

自動車メーカーに加え、Smart City のエリアでは、旭硝子がマーケティングするバスや電車向けのプロダクトに始まり、東京FMの旅行者向けの社内エンターテイメントなど、ピンからキリまであらゆるプロダクトが展示されていた。他にも、高齢者や身体障害者の移動を補助するハードウェアを開発する企業などがあった(この点については、スタートアップに関する別稿で触れたい)。

今年のコネクティッドカーのコンセプトに話を戻すと、トヨタやメルセデスベンツのような主要メーカーは、ロボット技術の利用方法を再整理し、進行方向の交通状況や危険の可能性など車外の情報のみならず、車内環境やエンジン、タイヤの状況など車内の情報とリンクさせて使う、車体(窓を含む)やアクセサリーの使い方を宣伝していた。言うまでもなく、クラウドはサービスの選択肢をさらに広げている。

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ダイハツのコンセプトカー「ノリオリ」

しかし、コネクティッドの考え方は、自動車を環境設定の一部にするまでにしたものもある。例えば、公園のベンチの代わりになり得るような、ダイハツのコンセプトカーのように。これは、ユニバーサルデザインの 「ノリオリ」の発展系として作られたものだ。ノリオリに関して言えば、車椅子やベビーカーはもとより、一時的に杖を使っている人でも使うことができる。他の企業もこのような身体障害者が利用できる車を出展していた。

身体障害者が音声で制御できる自動運転システムは、彼らの移動を支援するという意味で大いに役立つ。しかし、交通標識や方向指示板を見やすくするだけでなく、より考慮された手順を踏むことで、高齢者が車の運転を誤るのを防ぐ努力が続けられている。

ある日本のギアメーカーは、マニュアルのギアシフトをターントップ型にした(子供向けの、液体がこぼれないようにした瓶の蓋のようなもの)。これによって、高齢者はより操作について意識するようになる。一方、ドイツの ZF は、前輪の向きが変わり、自由な角度で駐車できる車を展示していた。狭いスペースに駐車するのは、高齢者ドライバーにとっては共通の問題だ。

今年は前向きな動きが多く、TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)はカナダの活動を刺激したようで、カナダのバイクメーカーがプロダクトを展示していた。

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ヤマハ発動機の YXZ 1000R

ヤマハは、かなりの凸凹道でも使えそうなバギータイプのマシンを公開した。凸凹道に対応できる車としては、スズキやホンダのようなメーカーは熱狂的にラインナップを紹介していた(ホンダは、アメリカ製のジェット飛行機を紹介。川崎重工は今回パブリシティが芳しくなかったようで、聴衆の質問には退屈さが伺いしれた)。一方、Jeep は宇宙探検のイメージで、フィアットグループのラインナップとあわせて、積極的に自社の車を公開していた。次回の東京モーターショーには、より多くのスタートアップやイントラプレナーが、多岐にわたる自動車分野に参入してほしい。

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Jeep Wrangler Rubicon Hard Rock
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東京モーターショー2015: 国別の〝栄枯盛衰〟がくっきり、パーソナル・モビリティはスタートアップが牽引

本稿は、THE BRIDGE 英語版で翻訳・校正などを担当する “Tex” Pomeroy 氏の寄稿を翻訳したものです。オリジナルはこちら。 本稿は、東京モーターショー2015の取材の一部である。 第60回東京モーターショーは10月下旬から11月上旬にかけて開催されたが、アメリカ勢のみならず、姿を消した企業が少なくなかった(前回の 2013年開催時には GM が撤退)。 ジープは復活したものの、ク…

本稿は、THE BRIDGE 英語版で翻訳・校正などを担当する “Tex” Pomeroy 氏の寄稿を翻訳したものです。オリジナルはこちら


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本稿は、東京モーターショー2015の取材の一部である。

第60回東京モーターショーは10月下旬から11月上旬にかけて開催されたが、アメリカ勢のみならず、姿を消した企業が少なくなかった(前回の 2013年開催時には GM が撤退)。

ジープは復活したものの、クライスラーは今やフィアットの傘下だ。一方、ボルボはトラックのみを展示していた。多くの自動車メーカーや部品メーカーが参加していた今年のモーターショーだったが、アメリカ勢からは、2011年に電気自動車 BOLT を展示していた GM や、以前はマツダとの協業という形で参加していた フォードのみならず、テスラやハーレーダビッドソンも、会場となったビッグサイトには見当たらなかった(ハーレーダビッドソンは、電動バイクのコンセプトモデルを10月初めの CEATEC で展示していた。今年の CEATEC はモーターショーとコラボしている)。

<関連記事>

イギリス、フランス、ドイツ、イタリアなど、ヨーロッパ勢がアクティブだったのは事実で、一方韓国系のメーカーは姿を消した。九州の興和テムザックのコンセプトカー「KOBOT」さえ、どこかへ居なくなってしまい、2013年に登場したブリヂストンの自転車も姿を見せなかった。その点、今年はカナダやインドから参加した企業のみが国際色を醸し出していた。

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イベント名の入った「ドライゼロ」が参加者に配られていた。

さらに言えば、自動車業界では、これまで知的所有権について論じられる機会がさほど多くはなかった。皮肉にもモーターショーの会場では、サントリーに製法特許問題で勝訴したことで話題のノンアルコールビールをアサヒビールが参加者に宣伝配布していたが、添加物の製造特許やデザイン権に関する活動については、イベントに参加していたプロフェッショナルらの明晰な議論から理解することができた。

2017年に開催される次回のモーターショーは、よりテクノロジーや知的所有権問題に特化したものになるだろう。そして、スポーツにつながる活動に向けて、目だったトレンドが増えることも言うまでもない。写真好きとしては、見逃しているかもしれない重要なことを、次回はさらにお伝えしたい。

2020年のパラリンピックを見据えて

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WHILL

東京モーターショー2015では、多くの車椅子やパーソナル・モビリティが展示されていたが、その多くはベンチャー企業から生まれたものだ。特に関心を惹いたのは、あらゆる地形を走行可能な電動車椅子を開発する WHILL だ。彼らはこの会場で、2011年にはまだコンセプトモデルしか展示していなかった。2012年に会社を設立し、資金調達と装置の改良を行った。東京モーターショーで、会社として WHILL がプロダクトを展示するのは、今年が初めてとなる。

WHILL は、遠隔地からユーザの状態を把握できるようにするよう、SORACOM の SIM を採用している点でも興味深い。これにより、WHILL に乗っているユーザと連絡がとれず、どこへ行ったかわからない状態でも、WHILL の上に乗っていさえすれば、他者がその情報をモニターすることができる。SORACOM に関して言えば、スケーラブルな SIM プラットフォームを公開したのに加え、WHILL のユーザ向けに他のアイテムをパーソナライズしやすくする、カスタム DNS サービスの提供を始めた。

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WHILL

他の車椅子、あるいは、ハイブリッド自転車やハイブリッド車椅子としては、乗客が前に乗り、運転者が後ろに乗るタイプの車椅子 ZieD が近くで展示されていた。2013年のモーターショーで初めてコンセプトモデルを出展した ZieD は、前席と後席のコミュニケーションがしやすいように改良され、試運転できる準備が整った。

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ZieD C1

車椅子について言えば、ホンダは Smart City のエリアに UNI-CUB(ユニカブ) をデモするコーナーを設置していた。UNI-CUB は、セグウェイやトヨタの Winglet よりもポータブルなパーソナル・モビリティだ。フットレストになるフラップを備えた、オバール形の椅子のようでもある。一方、Ninebot は、2つの個人向け移動ロボットを展示していた。一つは UNI-CUB に似た Ninebot One、もう一つは重量の軽い Winglet という感じだ。

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ホンダ UNI-CUB

これら以外には、ヤマハは、パワーアシスト機能のついたレース・マウンテンマイクをコンセプトモデルとして公開していた。これらは一応、パラリンピックの一部でアスリートたちが使えるよう改良され、ルールにも反映されるだろう。将来の競技に使えるという点では、車椅子にも同じことが言えるだろう。

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ヤマハ YPJ-MTB
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