紙からデジタルへ、「MARITIME 7」がもたらす船舶管理の未来/Monthly Pitch! スタートアップの扉

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戸高克也さん

本稿はベンチャーキャピタル、サイバーエージェント・キャピタルが運営するサイトに掲載された記事からの転載。毎月第2水曜日に開催される Monthly Pitch へのピッチ登壇をご希望の起業家の方、オーディエンス参加をご希望の起業家の方の応募はこちらから

サービス概要:ザブーンが提供するのは、船舶管理SaaS「MARITIME 7」。ガスや原油、木材、化学薬品などを運ぶ船を管理するためのサービスです。

MARITIME 7の代表的な機能の一つは、現在必要な情報が紙で記録されており、情報は定期的にFAXやメール・郵送で共有されている船員労務管理です。しかしMARITIME 7を導入すれば、ワンタップで勤怠記録簿が作成できるように。2023年に数十年ぶりに改正された船員法にも対応しています。

また、MARITIME 7は動静管理機能も備えています。動静管理とは、船の航海状況やスケジュールのリアルタイム管理のこと。現在は電話やメールで対応されていますが、MARITIME 7は自動で追跡ができる仕組みになっています。天候情報と組み合わせることで、安全運航にも活用可能です。

Monthly Pitch編集部はココに注目:家業で船舶管理をしており、自身も船舶管理責任者として11年間働いている、ザブーン代表の戸高さん。そんな彼が開発するのがMARITIME 7です。

島国である日本は99%以上の輸出入で船を使っているものの、その管理のほとんどは紙で行われており、DXの必要性が高まっています。頻繁にルール改正があるのもこの業界の特徴で、ルール一つひとつに存在するマニュアルや手順書やチェックリスト作成の要請が、管理者の悩みの種となっています。また人手不足・高齢化という課題は、この業界でも例外ではありません。MARITIME 7は、このような課題を解決に導きます。

ザブーンは大手企業と契約や資本業務提携を通して、既に国内の40%の船とのパイプラインを構築。SaaS市場を皮切りに、ブラックボックス化されている船舶管理のデータベース化も計画中です。船舶の運航ルールは世界共通であることから、MARITIME 7の海外展開も見据えます。

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