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オンデマンド配達の「Glovo」、シリーズEで1.5億ユーロ(約182億円)を調達——スペインから2社目のユニコーン、クラウドキッチン事業強化へ

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ヨーロッパのオンデマンドデリバリスタートアップ Glovo は、シリーズ E ラウンドで1億5,000万ユーロ(約182億円)を調達した。このラウンドは、アラブ首長国連邦(UAE)拠点の投資会社 Mubadala がリードし、Lakestar、Drake Enterprises、Idinvest が参加した。 このラウンドより前、Glovo が1億5,000万ユーロのシリーズ D ラウンドを発表し…

Glovo の配達人
Image credit: Glovo

ヨーロッパのオンデマンドデリバリスタートアップ Glovo は、シリーズ E ラウンドで1億5,000万ユーロ(約182億円)を調達した。このラウンドは、アラブ首長国連邦(UAE)拠点の投資会社 Mubadala がリードし、Lakestar、Drake Enterprises、Idinvest が参加した。

このラウンドより前、Glovo が1億5,000万ユーロのシリーズ D ラウンドを発表したのはわずか8ヶ月前のことで、今回の調達を受けて、Glovo の4年前の創業以来の累積調達額は5億米ドル相当に達した。同社は現在、時価総額が10億米ドル以上であると述べており、非公開のスペインスタートアップにとっては珍しいマイルストーンとなった(スペインにおいて、Uber 競合の Cabify も昨年、ユニコーンとなった)。

2015年にバルセロナで設立された Glovo は、買い物客と企業をつなぐための技術インフラと輸送ネットワークを提供する多くの配送物流会社の一つだ。モバイルアプリ「Glovo」を使えば、消費者は食べ物や医薬品から食料品や電子機器まで、Glovo 宅配業者が1時間以内に注文を収集して配達してくれ、何でも注文できる。Glovo では、アプリ上で販売されていないものを注文できる。宅配業者が買い物客に代わって購入してくれるので、どんな店からでも何でも注文をリクエストできる。

Glovo は現在、288の都市で180万人以上のユーザを擁し、世界中で1,500人以上を雇用している。同社はまた、事業全体で「収益性に向かっている」と述べたが、いつ達成できるかについてのタイムスケールは示していない。 Glovoは、はスペイン国内市場で既に利益を上げていると語った。

オンデマンドサービスの競争が激化する中で、同業同士の統合や買収が増加

Glovo がサービス展開している地域

Glovo はヨーロッパ、ラテンアメリカ、アフリカの26の市場で事業を展開しており、24ヶ国でトップ2に入っていると述べている。1年未満で3億2,000万ドル以上を調達したことは、地域のオンデマンド輸送プレーヤーへの投資熱の盛り上がりを示唆している。今年は UberLyft の IPO に加え、DoorDashが71億米ドルの評価額で4億米ドルの資金を調達した。Postmates は、公開準備に向けて、24億米ドルの評価額でさらに2億2,500万米ドルを調達した。ヨーロッパでは、イギリスのフードデリバリネットワーク Deliveroo が実施した5億7,500万米ドルの調達で Amazon がリードインベスターを務めたが、反競争規制当局が現在この取引を精査している

結論として言えるのは、最大限に資金調達を果たした企業でさえ、すべての市場に浸透することは不可能であるため、Glovo のような企業が参入して成功を収める余地が残されているということだ。

ユニコーンのステータスを達成したことは、本当にエキサイティングなことであり、社内に優秀な社員がいる証であり、オンデマンドデリバリ業界の革新と破壊を続ける決意だ。急速な成長と新しい地位にもかかわらず、私たちは今までと同じビジョンを持っています。つまり、サービス地域にいるすべてをお客様に、簡単に利用できるようにすると言うことだ。(Glovo 共同設立者兼 CEO Oscar Pierre 氏)

新たに1.5億ユーロの資金を得た Glovo は、既存市場でその地位を高められる強力な立場にある。アメリカでのローンチについては否定していないが、近い将来、それが核心テーマとなることは無いだろう。

中東で配車サービス競合にあたる Careem の買収を進めている Uber などアメリカのテックにとって、Glovo は魅力的な買収ターゲットになる可能性がある。実のところ、数ヶ月前に Uber と Deliveroo の両方が Glovo を買収するための初期段階の議論にあるとの報道があったが、Glovo は地元フードデリバリプラットフォーム「Pizza Portal」をほぼ4,000万米ドルで買収しポーランド市場に参入した。最近の動向に基づけば、統合こそがフードデリバリ・オンデマンド輸送分野で最重要事項となっていることは明らかだ。

ダークストアとバーチャルキッチン

Glovo のキッチン
Image credit: Glovo

Glovoは、いわゆる「ダークストアとバーチャルキッチン」、つまり、「完全にオンデマンドの輸送インフラストラクチャに依存する配送専用の小売施設とキッチン」に向かう成長トレンドの最前線にいる。このタイプのビジネスモデルを使用すると、歩いてやってくる顧客を獲得するために優良な不動産物件に投資する必要がないため、企業は先行投資を抑えることができる。つまり、完全にオンライン消費者向けに構築されたモデルだ。

これは、Glovo が多額の投資を行っている分野の一つであり、追加で得た1.5億ユーロがその促進支援に大きく貢献するだろう。Glovo は現在、ヨーロッパとラテンアメリカで7つのダークストアを運営しており、2021年までに同様の場所を100ヶ所展開する計画だ。この文脈では、Uber の共同創業者で前 CEO の Travis Kalanick 氏は先頃、バーチャルな配達専門キッチンを運用する CloudKitchens という新事業をローンチ、報道では50億米ドルの評価額で4億米ドルの資金調達を最近クローズした。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

「なんでもどこへでも届けます」——バルセロナ発のオンデマンド配達プラットフォーム「Glovo」、シリーズDラウンドで約18.5億円を調達

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バルセロナを本拠とするオンデマンド配送スタートアップの Glovo は、Lakestar がリードし、Drake、Korelya、Idinvest が参加するシリーズ D ラウンドで1億5,000万ユーロ(約18.5億円)を調達した。 2015年に設立された同社は、アプリや配送ネットワークといったインフラを提供している数ある物流企業の1社で、企業と消費者をつないでいる。同社のプラットフォームを利用…

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Glovo courier

バルセロナを本拠とするオンデマンド配送スタートアップの Glovo は、Lakestar がリードし、Drake、Korelya、Idinvest が参加するシリーズ D ラウンドで1億5,000万ユーロ(約18.5億円)を調達した。

2015年に設立された同社は、アプリや配送ネットワークといったインフラを提供している数ある物流企業の1社で、企業と消費者をつないでいる。同社のプラットフォームを利用すると、買い物客は食料品から家電製品、レストランの料理から医薬品まで、あらゆるものを注文できる。さらに20分ほどで同社の配送員が品物を調達し届けてくれる。

アプリ内で販売されていない商品についても注文ができる仕組みとなっており、どのような品物であれ買い物客が店舗にあるものを注文すると、配送員がその店に出向いて代わりに購入してくれる。また、品物を届ける配送員になったり、2つの地点間で鍵一式を届けたりするのにこのアプリを使うこともできる。

Lakestar パートナーの Dharmash Mistry 氏は次のように話している。同氏は今回の出資後、Glovo の役員として経営に参画する。

Glovo はわずか3年で相当の規模を持ち、複数の国で展開する次世代型のブランドを持つラストマイル物流企業になりました。30分以内で「何でも、どこでも」配達するという大胆な野心により、食品配送その他の分野で消費者の行動を今後も変化させていくでしょう。

倍増

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Glovo 共同設立者兼 CEO の Oscar Pierre 氏

今回の大がかりな資金調達により、同社による創業以来の調達額はこれで倍増した。会社声明によると、新たな資金はエンジニアリングチームの拡大や様々なオンデマンドサービスの拡張に用いられる予定で、「都市での生活に必要な何でもアプリ」になることを目指すという。

同社共同設立者兼 CEO の Oscar Pierre 氏は次のように話している。

Glovo は規模の急拡大を続けていきます。今回の投資ラウンドで大きな希望が持てました。当社が主に投資するのは社員です。これまでの成功にチームの貢献は欠かせません。また、成長していくにつれて、私たちが今経験している課題に応えるために、さらに大きなエンジニアのチームが必要になるでしょう。

Glovo への投資は、サンフランシスコを本拠とし、これまでに約7億米ドルを調達した Postmates が迫り来る IPO に向けた準備を進めているときに行われた。Postmates の主たる注力分野はフードデリバリーだが、どのような品物でも配送しようとしている点で Glovo と共通している。

Glovo はスペインをルーツに持つが、今ではそれを超えて、複数の欧州諸国のほかアフリカやアメリカ大陸の一部の都市でもサービス展開している。

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Glovo がサービス展開している地域

表面上は Postmates の領域外にとどまっているようだが、将来の米国ローンチを完全に排除したわけではない。

Pierre 氏は VentureBeat に対しこう語った。

今のところ、米国は当社にとっての注力市場ではありませんが、未来も同じとは限りません。当社の優先課題は、欧州、アフリカ、中南米での成長です。これらの地域では急成長がみられ、配送員、パートナー、ユーザにとって大きな機会があります。

一方、Postmates は近い将来に Glovo の既存市場でサービスを展開することを示唆していない。そのため、今回調達した1億5,000万ユーロを活用して Glovo は、Postmates の領域に進出することなく、新たな市場で静かにそのプレゼンスを高めていくことができる。

当社の目標は、進出したあらゆる市場で先導的な役割を果たし、顧客、Glover(配送員)、パートナーのために配送するというオンデマンド体験を提供することです。

Pierre 氏は続けて述べた。

ダークストアのようなイノベーションや、都市に住む人のために1つのアプリであらゆるものを提供するという革新志向は、今後も市場において当社の競争優位性を高めてくれるでしょう。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】