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Google、オープンソースキット「Flutter」のバージョン2.2を公開——SquareやTikTokなども採用へ

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Googleはオープンソースの開発キットFlutterのバージョン2.2を公開した。開発者向けカンファレンスI/Oで今回のアップグレードは公開され、アプリ内購入やアダプティブ公告による収益化を支援するための他のGoogleプロダクトの有効活用フローなどを新規公開した。 Googleは2017年のGoogle I/OにてFlutterを発表し、翌年から実用化が進んだ。Flutterの最大の特徴は同じ…

Google は、Flutter の各種プラットフォーム対応を推進。
Image credit: Google

Googleはオープンソースの開発キットFlutterのバージョン2.2を公開した。開発者向けカンファレンスI/Oで今回のアップグレードは公開され、アプリ内購入やアダプティブ公告による収益化を支援するための他のGoogleプロダクトの有効活用フローなどを新規公開した。

Googleは2017年のGoogle I/OにてFlutterを発表し、翌年から実用化が進んだ。Flutterの最大の特徴は同じコードベースでクロスプラットフォームのソフトウェアを開発可能とする点。AndroidやiOSを始め、デスクトップ、Linux、Windows、MacOS、IoTなどの組み込みデバイスにも対応している。

今回の新機能発表は、今年3月に正式リリースしたFlutter 2.0をベースに捉えたもの。前回のアップデートでは、ウェブベースに正式に対応しWindowsやMacOS、Linuxの開発はStableリリースチャンネルへと開発が進んでいる状況だった。今回は、サービスワーカーによるウェブアプリケーションのバックグラウンドキャッシングや、アンドロイドアプリ用のDeferredコンポーネントなど幾つかのパフォーマンス向上が行われた。また、Flutter2.2ではWindows 10のUniversal Windows PLatform(UWP)をα版にてサポートしている点。これは、折り畳み式デバイスへの対応とみられ、MicrosoftによるFlutterのサポーティング体制は整っているように思える。

Flutter 2.2

FlutterはOSSなものの、Googleが中心となって開発を進めていることに変わりはない。そのため、Flutter2.2では、Googleエコシステムとのタッチポイントによる機能強化が多く垣間見れた。例えばGoogle Payチームと共同で決済プラグインを導入、アプリ内における支払いフローを簡潔化させた。もちろんGoogle PayはAndroid向けなものの、iOSにはApple Payとして対応させている。既にサードパーティー製でプラグインは存在していたが、今回の発表にてオフィシャルGoogle Payプラグインがオープンソースからのコミット協力を得て誕生したことになる。

また、Flutter向けにβ版が用意あれているGoogle Mobile AdsのSDKが、各デバイスに合わせて自動的に最適化されるアダプティブバナーをサポートした。同SDKはnull safetyにも対応している。

加えてFlutterの言語Dartはバージョン2.13となり、Github ActionsやDocker Imageが正式にサポートされた。Googleプロダクトの中では、既にGoogle Play、Google Analytics、Google Ads、Google Shopping、Google Nest Hub、StadiaなどがFlutter製。加えてFlutterをベースにプロダクト開発を進めるエンタープレイズも増えており、SquareやTiktok(ByteDance)、TencentやSonosが採用を決めている。

Google によれば現段階でFlutterを用いたアプリケーションはストア上にリスティングされているだけでも20万個存在し、今年初めの15万個から増加していることを公開している。また、過去1か月における新規アプリの8つに1つはFlutterをベースに実装されているという。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

変化するGoogle検索体験、TikTokやInstagramのショートムービーなど表示へ

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ピックアップ:Google pilots a search feature that aggregates short form videos from TikTok and Instagram ニュースサマリー:Googleは自社モバイル機能の一部「Google Discover」にショートムービーを実装するパイロットプログラムを始めるようだ。現状、InstagramとTikTokがコンテンツと…

action adult aperture blur
Photo by Terje Sollie on Pexels.com

ピックアップ:Google pilots a search feature that aggregates short form videos from TikTok and Instagram

ニュースサマリー:Googleは自社モバイル機能の一部「Google Discover」にショートムービーを実装するパイロットプログラムを始めるようだ。現状、InstagramとTikTokがコンテンツとして表示されている。

話題のポイント:Googleの検索表示の中にTikTokとInstagramのショートムービーが入るかもしれません。昨年、Google(日本)は有名人がよく聞かれる質問の一問一答動画を検索表示するなど、検索の答えとして動画コンテンツをの拡充に挑んでいます。

Google Japan

コンテンツ消費の形がテキストからよりリッチな形へと進化を遂げていることから、検索体験を次に進めようとしていることがわかります。Podcast検索も進めており、これからメディアが進化していく中で、Google検索のあり方も変わっていくでしょう。実例としては、GoogleがNow ThisやForbesなどと提携して配信しているGoogle Storiesが挙げられます。

その他にも、Googleでは検索結果をAR化できる機能を続々と強化してきておりこれも検索体験のアップデートに大きくつながる可能性があります。

Googleが自社ハードウェアとしてPixelシリーズを提供し始めてからは、特にモバイル検索における様々な仕掛けが多い印象です。例えばデバイスのカメラでいえばソフトウェアを中心とした画像処理方面を強化しており、検索体験として5億ダウンロードを突破したGoogle Lensを押し出すなど最終的に検索に繋げていることが分かります。

デバイス自体もPixel4以降は低価格路線を進めており、今後さらに多くのユーザーデータ・ユースケースを考慮したモバイル検索体験が変化を遂げていきそうです。

共同執筆:「.HUMANS」代表取締役、福家隆

Googleの労働組合が拡大:Alphabet Workers Unionのこれまで(後編)

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(前回からのつづき)同社が米軍のAIイニシアティブ「Project Maven」への関与が明らかになった際にはGoogleに対し数千人規模の従業員が抗議の姿勢を示し、世界中のGoogleオフィスから2万人の従業員がMavenに反対するためのストライキに参加した。セクハラ行為で退職したとされるAndy Rubin氏に9,000万ドルもの退職金を支払ったことや、契約社員への待遇などにも反対運動が起きて…

Photo by PhotoMIX Company from Pexels

(前回からのつづき)同社が米軍のAIイニシアティブ「Project Maven」への関与が明らかになった際にはGoogleに対し数千人規模の従業員が抗議の姿勢を示し、世界中のGoogleオフィスから2万人の従業員がMavenに反対するためのストライキに参加した。セクハラ行為で退職したとされるAndy Rubin氏に9,000万ドルもの退職金を支払ったことや、契約社員への待遇などにも反対運動が起きている。

Googleは2019年には国防総省との契約を終了し、従業員の反対活動と全面的に合意している。しかし、Googleは契約社員に対しスパイ行為をしていると指摘され、労働組合加入者へ報復的な姿勢を見せたとして全米労働関係委員会(NLRB)から告発を受けるなど問題を多く抱えている。

AWUのウェブサイトには「直近では、AI研究者の第一人者であるTimnit Gebru氏を理由なく解雇した。この件でGoogleに対して不信感を抱いた有色人種の労働者を含め、数千人もの怒りを買うことになり、Googleにおける彼らの将来には不透明感が増した」と記されている。

2,600人以上のGoogle社員は先日、Google Walkout for Real Changeに対してGebru氏の解雇を報復的だとする指摘に署名したことが明らかとなっている。Googleが社員から信頼性を確立するために、Googleに対してGebru氏の解雇で何が本当に起きたのかを公開で説明するよう要求している。GoogleがGebru氏を解雇してから2週間も経たない先月、GebruはAIリサーチのワークショップで組合を結成することに対して賛成の姿勢を見せていた。同氏は組合の結成は、企業から研究者を保護するための手段であると表現している。

「私はどのような形でも組合を結成することに意義はあると思うし、多くの希望が生まれると信じています」(Gebru氏)。

Googleの労働組合は、2018年に起きたストライキと2020年1月に始まったCWAとの話し合いを経て結成された。現段階で、Alphabet Workers Unionは米国とカナダの社員のみに参加が限定されており、組合員の総報酬から1%を会費として収集しストライキ用の基金を創設するほか、法的支援やトレーニングなどの支援を行っている。2018年以降、Googleでは企業の慣習に対して改革を求める団体的な行動を実施してきた。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

Googleの労働組合が拡大:利益よりも社会正義を(前編)

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Googleとその親会社であるAlphabetの関連企業の従業員たちは労働組合結成(Alphabet Workers Union:AWU)に向け奔走している。50人以上の契約社員が昨年ピッツバーグで組合結成に対して投票したが、AWUは現在200人以上の会員かつ会費が伴う形で運営が行われている。また、Alphabet関連企業であればだれでも参加できる形となった。AWUはCommunications …

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Googleとその親会社であるAlphabetの関連企業の従業員たちは労働組合結成(Alphabet Workers Union:AWU)に向け奔走している。50人以上の契約社員が昨年ピッツバーグで組合結成に対して投票したが、AWUは現在200人以上の会員かつ会費が伴う形で運営が行われている。また、Alphabet関連企業であればだれでも参加できる形となった。AWUはCommunications Workers of AmericaとCoalition to Organize Digital Employeesからの支援を受けて立ち上げられている。

AWUの基本原則には「利益を最大化するのではなく、社会的・経済的正義を優先する」が掲げられている。AWUのウェブサイトでは、「AWUがAlphabetを思慮深い行動を取れるように導くことができると信じている」と述べられている。

GoogleのソフトウェアエンジニアであるParul Koul氏とChewy Shaw氏は、AWUにて委員長と副委員長をそれぞれ務める。同氏らはNewYourk Timesにて、組合が200名上で組織されており、自分たちのテクノロジーへの責任とAIなどの技術がどの様に利用されるのかについて深く観察しているとインタビューに答えた。

「長い期間、Googleで働く何千人もの従業員は職場での懸念事項など多くの疑問を経営陣によって棄却されてきました。私たちの上司たちは、世界中の抑圧的な政府に協力姿勢を見せています。国防総省が利用するAIを開発し、ヘイトグループによる広告から利益を得ているのも事実として挙げられます。また、彼らは有色人種のリテンション問題について必要な対処を行うことができていませんでした」。

(次につづく)

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

なぜGoogleはGebru氏を解雇したのか:人の生活に関係する技術を規制する必要性(9/9)

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AI研究のオープンネス (前回からのつづき)Abdurahaman氏は、財務上の繋がりを公開することがAI研究者のスタンダードへと繋がるのではないかと指摘している。「例えば医療品のような分野では、自身がどの製薬会社から資金の提供を受け研究を実施しているかなど開示する義務が伴っています。なぜなら、そのバックグランドに研究の方向性やそもそもの前提情報など全てが集約されているから」と述べる。NeurIP…

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AI研究のオープンネス

(前回からのつづき)Abdurahaman氏は、財務上の繋がりを公開することがAI研究者のスタンダードへと繋がるのではないかと指摘している。「例えば医療品のような分野では、自身がどの製薬会社から資金の提供を受け研究を実施しているかなど開示する義務が伴っています。なぜなら、そのバックグランドに研究の方向性やそもそもの前提情報など全てが集約されているから」と述べる。NeurIPS AIカンファレンスでは、今年初めて、利益相反の可能性、また、研究が社会に対して与える影響を明記することを義務付けている。

AI倫理とコンピューターサイエンス

ビッグテックとビッグタバコを比較した研究で示されているように、学術界は倫理学を別の分野として維持するべきだとされている。これは、生命倫理学と生物学が異なる分野とされていることと似ている。しかし、Abdurahaman氏は、産業界と学術界は既に分離化されており、この手法に対して懐疑的な姿勢を見せている。

「何かを想像した人が悪い、それに対して何か異論を述べる人たちを区分けするのではなく、さらに批判的な倫理的な実践が必要です」

倫理学の研究者と機械学習の研究者の一部では、AIと労働者AIと気候変動AIと海洋学など枠組みを超えた取り組みを推奨している。実際、Gebru氏はGoogle Researchのチームに対して初めて社会学者を招集し、Fairenessに対するフレームワークを導入させるなどしていた。

まとめ

2018年にGoogleがPentagonと共同で軍事に特化したドローン映像コンピュータービジョンのプロジェクト「Maven」に取り組んでいるという情報が出た際には、数千人規模の従業員が反対の声を上げていた。その後にも、セクハラなどを含めた抗議として、世界中のGoogle社員が退職運動に参加する動きが見られた。特にAI倫理委員会は数日で解散する結果となるなど迷走が続いていた。

Gebru氏の解雇から2週間(訳註:原文の掲載日は12月16日)が経過したが、Googleではまだ問題が多く残っているように思える。Bussiness Insiderによれば同社AIチーフのJeff Dean氏がオールハンズエンドオブイヤーコールを中止したことを明らかとしている。本誌がGebru氏にインタビューした先週、彼女はBBCSlateMIT Tech Reviewなどのメディアで多くを語っている。

アルゴリズムの偏りに関連した法案を支援した実績のある議員は本日、Googleのサンダー・ピチャイCEO に書簡を送り、Google が大規模言語モデルにおける偏りをどのように緩和しているのか、Gebru氏に起こったことをさらに調査して多様性を促進する計画をどのようにしているのかを尋ねた。

署名者にはYvette Clarke議員(D-NY)とCory Booker上院議員(D-NY)が含まれている。2人は企業にアルゴリズムに偏りがないかどうかを評価することを義務付ける2019年の法案「Algorithmic Accountability Act(アルゴリズム説明責任法)」の共作者である。Booker氏は今年初め、連邦政府の顔認証モラトリアムを共催一人でもある。金融融資における偏りを疑問視したElizabeth Warren上院議員(D-MA)や、抗議活動で顔認証のような技術の使用に疑問を呈したRon Wyden上院議員(D-OR)も署名している。

そしてまさに今日だ:Googleの倫理AI チームのメンバーは追加の要求をピチャイ氏に送って、ポリシーの変更とGebru氏の仕事を取り戻すことを求めている。

今年初め、筆者は機械学習の行く末に関するレポートを書いた。特に、監視や抑圧、白人至上主義に対峙するAI企業と、公平な世界を実現するために活動している企業についてフォーカスしていた。それ以降、実際に私たちが直面したのは。AI Now Instituteが触れているように、この分野が一歩立ち止まる時がきたということだ。

Gebru氏の例を見ても分かるように、多様性に対する投資の欠如がよろしくない労働環境を生み出しかねないことを浮き彫りにした。また、企業のリーダーがそうした問題を直視しない場合、従業員は人の人生に関わるAIの利用に対して従業員たちが世間に対して注意喚起すべきかどうか、という疑問にも繋がっていく。またアルゴリズムの偏りをできるだけ少なくするということは、世界共通認識であるにも関わらず、多種多様な従業員を採用しないというのはまさに失敗の根源を作り出していると言えるだろう。

この記事のために話を聞いた有識者たちは、人間の生活を形作る技術をある程度規制する必要があることに同意していると感じた。彼らはまた、より強力な説明責任と執行メカニズム、制度や政府政策の変更を求めている。Gebru氏の例によって提起された横断的な問題に対処するための措置は、学術研究の独立性を確保するためだけではなく、幅広いテックワーカーたちによる組合の必要性や、もっと大きな組織連合に至るまで幅広い懸念に対して対応する必要があると感じた。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

なぜGoogleはGebru氏を解雇したのか:課税による公益テクノロジーへの投資という考え方(8/9)

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大手テック企業への課税 (前回からのつづき)Abdurahman氏、Colclough氏、McNealy氏はテック企業への増税を強く支持している。その税金から連邦取引委員会(FTC)の規制監督下にあるような学術研究機関や執行機関に資金を提供できるだけでなく、企業が依存する公共インフラストラクチャや学校をサポートすることもできる。 「大企業が研究に資金を提供することが認められてきた理由の一つは、そう…

Photo by Deepanker Verma from Pexels

大手テック企業への課税

(前回からのつづき)Abdurahman氏、Colclough氏、McNealy氏はテック企業への増税を強く支持している。その税金から連邦取引委員会(FTC)の規制監督下にあるような学術研究機関や執行機関に資金を提供できるだけでなく、企業が依存する公共インフラストラクチャや学校をサポートすることもできる。

「大企業が研究に資金を提供することが認められてきた理由の一つは、そうしなければ研究できなかった、資金がないために研究ができなかったからです。ここで基本に立ち返り、「一般財源に支払われたお金を大学が確実に受け取れるようにするが、結論に影響を与えることはない」ことを確認すべきです」。

Colcough氏はこのように述べ、法人税が既存の差別禁止法の執行を強化できると付け加えた。公民権法のような既存の法律の執行、特に公的資金に関わる問題については、6月にAIとコンピューティングの黒人専門家たちのグループが署名した公開状で取り上げられている。課税することで執行に資金が回るようになれば、新進気鋭のスタートアップに規制上の注意が引き付けられる可能性もある。McNealy氏は法人に相当するものと同様に「悪い影響」を伴うことがあると述べた。

大手テック企業の納税義務を再検討するという考えは公的にも支持されている。バイデン次期大統領はキャンペーンでAmazonにより多くの所得税を払わせることを約束し、EUは「ゲートキーパー」であるテック企業に10%の消費税を課す法案を検討している

課税により、価値の尺度を収益性に依存しないテクノロジーにも資金を提供できる。Abdurahman氏は世界には公的なツールが必要であり、人々は身の回りのあらゆるテクノロジーを提供する一握りの企業を超えて、想像力を広げる必要があると述べた。

公共部門のAIはしばしば金融引き締め政策として語られるが、Abdurahman氏は公益技術を非営利で、社会的利益のために設計され、社会を代表する連合によって作られると定義している。彼女はそこに研究者のみならずその技術の影響を最も受ける人々も含めるべきだと考えている。

「公益技術はまったく新しい世界の可能性を開きます。「この実に不完全な算法をどうやって修正するのか?」を理解するのではなく、追求する必要があります。秩序を保つために民間の技術に頼るのなら、望みはありません。議員と政策立案者は公益技術に資金を提供する責任があると思います」。(Abdurahman氏)

こうした取り組みの一部は利益を生まないかもしれないが、AIを考える価値は収益性だけではないはずだとChowdhury氏は述べた。(次につづく)

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

なぜGoogleはGebru氏を解雇したのか:AI倫理研究から企業投資を排除できるのか(7/9)

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AI倫理研究から企業投資を排除 (前回からのつづき)Gebru氏の解雇から数日間で、2,000人以上のGoogle社員が「前例のない研究検閲」を主張する公開状に署名した。その余波で一部のAI研究員は同社が事件によって提起された不満に対処するまでGoogle AIの論文をレビューすることを拒否すると述べた。広く言えば、Googleで起こったことは、実際に認められている学術研究全体がもつ影響力について…

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AI倫理研究から企業投資を排除

(前回からのつづき)Gebru氏の解雇から数日間で、2,000人以上のGoogle社員が「前例のない研究検閲」を主張する公開状に署名した。その余波で一部のAI研究員は同社が事件によって提起された不満に対処するまでGoogle AIの論文をレビューすることを拒否すると述べた。広く言えば、Googleで起こったことは、実際に認められている学術研究全体がもつ影響力について疑問を投げかけている。

来年カリフォルニア大学バークレー校の准教授となるRediet Abebe氏は、「NeurIPS Resistance AI」のワークショップで、Googleからの研究資金を受け入れない理由を説明した。また、学界の上級教員は大手テックの研究資金について話すべきだと意見している。

「資金源と自分の研究内容とを分離することは、1人ならおそらく可能かもしれませんが、全体となると影響力をもつことを認めなければなりません。研究者の多くが同じ資金源から資金を受け取っている場合、共にその資金源に報いる方向へと研究が傾いていく可能性があります」。(Abebe氏)

一方、弁護士のJasmine McNealy氏はフロリダ大学のジャーナリズムの准教授とハーバード大学のバークマンセンターに所属する教員を兼務している。McNealy氏は最近、AI倫理研究のためにGoogleからの資金提供を受けた。彼女は、現在の経済環境であれば、公立大学がテック企業だけでなく事実上あらゆる資金源からの資金提供を断ることができるという考えに懐疑的だ。

「州の立法局や知事が「この種の組織や人々からの資金は好ましくない」と言わないかぎり、大学、特に公立の大学が組織からの資金の受け取りをやめることはないと思います」。(Abebe氏)

公的な研究投資はますます増える可能性がある。バイデン政権の政策は、人工知能も含め多くの分野での研究開発資金として3,000億ドルを掲げている。Googleの研究検閲が告発される一方、AI研究者は企業の影響力に疑問を投げかけ、Big Tobacco(大手タバコ会社)が過去数十年にわたり医療研究へ投資してきたこととの比較を行っている。深層学習の時代におけるテック大手、一流大学、その他すべての人々の計算処理能力の格差と不平等の拡大を指摘するAI研究者もいる。

Googleは他のどの企業よりも多く、アカデミックなAI人材を終身雇用しており最も多くのAI研究を生みだしている(次につづく)

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

2020年GAFAが買収した13のAIタレントたち:Alphabet/Googleのケース(4/4)

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Microsoft ADRM Software(データモデリング/1999年設立/ネバダ拠点) (前回からのつづき)純粋なAI買収ではないものの、ADRM Softwareは大規模な業界特化型データモデルのプロバイダとしてリーダー的存在であり、データはAIを支えるものとして欠かせない。MicrosoftによるとADRMのデータモデルをAzureからのストレージとコンピューティングに組み合わせ、デー…

Microsoft

ADRM Software(データモデリング/1999年設立/ネバダ拠点)

(前回からのつづき)純粋なAI買収ではないものの、ADRM Softwareは大規模な業界特化型データモデルのプロバイダとしてリーダー的存在であり、データはAIを支えるものとして欠かせない。MicrosoftによるとADRMのデータモデルをAzureからのストレージとコンピューティングに組み合わせ、データレイクの作成をサポートする予定だ。ADRMによると、この統合は「最新のデータウェアハウス、次世代分析、AI、機械学習を強化する」という。

Orions Systems(コンピュータビジョン/2012年設立/ワシントン州スノコルミー拠点)

7月、Microsoftはワシントン州スノコルミーを拠点とするOrions Systemsを金額非公開で買収したことを発表した。Orions Systemsは2012年設立で、人間参加型の機械学習でトレーニングされたモデルを使って動画や画像を分析してデータを抽出するAIを取り入れたスマートビジョンシステムを作成している。MicrosoftはOrions Systemsの技術をDynamics 365のコネクテッドストアおよびMicrosoft Power Platformに統合する予定だと明かしている。小売業者などの組織が独自のAIモデルを構築・カスタマイズして、実店舗の「観察データ」からインサイトを得ることができるという。

Alphabet/Google

AppSheet(ノーコードアプリ開発/2012年設立/シアトル拠点)

1月、Googleはノーコードアプリ開発プラットフォームのAppSheetを買収したことを発表した。AppSheetは企業がコアビジネスのデータに接続されたアプリを作成することを支援する。AppSheetは、たとえばOCR(光学的文字認識)、予測モデリング、NLP(自然言語処理)など多くのAIスマートを提供しており、データ入力を迅速化し、ユーザーがどんな種類のアプリを構築したがっているかを明らかにする。GoogleによるとAppSheetはスタンドアロン製品として引き続き入手可能であり、「アプリ開発という分野を再考する戦略を補完」し、Google Cloudに統合される予定だ。

企業向けノーコードアプリ開発の「AppSheet」

あらゆるところにAIがある

今年行われたAI買収はこの他にも多数あった。クラウドコンピューティングプラットフォームのServiceNowは複数のAIスタートアップ獲得し、クラウド通信企業のRingCentralは会話型AIスタートアップのDeepAffectsを買収し、大手IntelはAIソフトウェア最適化プラットフォームのSigOptを取得している。他にも例はまだまだある。

Big5の動きを見れば現在需要のあるAI技術を概観できるだけでなく、AIが必要とされるセクターやニッチを明らかにもできる。そして、どれほど多くの新興テック企業が巨大企業の一員になることによってコンシューマーおよびエンタープライズの領域にまたがる何十億もの人々とのタッチポイントを得て製品開発を加速するチャンスをつかんだかーーあるいはまったく別のものに取り組むために製品を捨てたかーーを浮き彫りにしている。

Facebook、Amazon、Apple、Microsoft、Googleはスタートアップの技術を既存の製品やサービスのどこに組み込むかというビジョンを持って買収を行うことが多い。以前は明らかに新しいプロジェクト全域をカバーするタレントを望んでいた。だが結局は同じことだ。巨大なテック企業はこれまで以上に大きなAIタレントを求めている。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

2020年GAFAが買収した13のAIタレントたち:Microsoftのケース(3/4)

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Apple Camerai(コンピュータビジョンおよびAR/2014年設立/テルアビブ拠点) (前回からのつづき)前Tipitとして知られるCameraiは写真撮影用の深層学習およびコンピュータビジョン技術を開発しており、開発者がアプリにスマート画像処理を統合する手助けをしている。たとえば、人間の特徴や形態を検出し、エンドユーザーは髪の色やヘアスタイルを変えたり、肌の色を調整したりすることができる…

Apple

Camerai(コンピュータビジョンおよびAR/2014年設立/テルアビブ拠点)

(前回からのつづき)Tipitとして知られるCameraiは写真撮影用の深層学習およびコンピュータビジョン技術を開発しており、開発者がアプリにスマート画像処理を統合する手助けをしている。たとえば、人間の特徴や形態を検出し、エンドユーザーは髪の色やヘアスタイルを変えたり、肌の色を調整したりすることができる。

Camerai

AppleがCameraiを買収したことが判明したのは8月だったが、取引自体は2018年から2019年の間に完了しており、取引額は「数千万ドル」と報じられている。チームはすでにAppleのコンピュータビジョン部門に統合されているようだ。同テクノロジーはiPhoneのカメラで実用化されており、開発者は容易にAR機能をアプリに導入することができる。

Vilynx(AI動画検索/2011年設立/バルセロナ拠点)

Appleは、バルセロナを拠点として動画(映像と音声を含む)を分析して内容を「理解する」AI技術を開発するVilynxも買収した。Vilynxそのものは解散しているが、チームのメンバーの多くは(設立者も含め)Appleに所属しているとBloombergは報じている。Appleはバルセロナのオフィスをヨーロッパにおける主要なAI研究開発ハブの1つとして残すとのことだ。Appleがこの買収で得たタレントとテクノロジーをどのように活用するのかは明らかではないが、Vilynxがコンテンツからメタデータを抽出する方法は、Siriを介して動画の音声検索を行ったり、Apple TVでコンテンツのカテゴライズを行ったりする上で役立つはずだ。

Microsoft

Softomotive(RPA/2005年設立/ロンドン拠点)

厳密に言えばSoftomotiveはAI企業ではない。だがRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)は、構造化された入力とロジックが必要とはいえ、企業で反復的に行われるプロセスを自動化すると言う点でAIに非常に近いものと考えられる。RPAは20億ドル規模の産業である。MicrosoftはすでにいくつかのRPAツールや技術を同社のプラットフォームである「Power Automate」の一部として提供している。これが今年初め、金額非公開でロンドン拠点のSoftmotiveを突然買収した理由だ。

Softmotiveの画面

Microsoftによると、Softmotiveのデスクトップ自動化ツールをPower Automateに追加し、企業顧客に「独自の手頃な価格」で提供する予定だという。今のところ、Softmotiveはスタンドアロン製品として入手可能な状態だ。(次につづく)

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

2020年GAFAが買収した13のAIタレントたち:AmazonとAppleのケース(2/4)

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Amazon Zoox(自動運転車/2014年設立/サンフランシスコ拠点) (前回からのつづき)買収に関しては、Amazonにとって今年はかなり静かな年だった。同社のM&Aは6月に自動運転車企業のZooxを買収したこと以外に発表がない。取引額は12億ドルと報じられている。自動運転車はAmazonの巨大な配送インフラストラクチャにおいて重要な役割を果たすはずだが、今のところZooxは消費者用…

Amazon

Zoox(自動運転車/2014年設立/サンフランシスコ拠点)

(前回からのつづき)買収に関しては、Amazonにとって今年はかなり静かな年だった。同社のM&Aは6月に自動運転車企業のZooxを買収したこと以外に発表がない。取引額は12億ドルと報じられている。自動運転車はAmazonの巨大な配送インフラストラクチャにおいて重要な役割を果たすはずだが、今のところZooxは消費者用の自動運転車の開発を続けている。Zooxは最近4人乗りのロボタクシーを発表している

自動運転車は多くの大手テック企業にとって主要な注力分野となっている。Googleの関連企業のWaymoがこの分野をリードしておりAppleは無人運転車の計画を強化していると報じられている。Amazonは自動運転車のスタートアップであるAuroraおよび電気トラック企業のRivian投資していた。Zooxが傘下に入ったことはうなずける。

Apple

Xnor.ai(エッジAI/2016年設立/シアトル拠点)

2020年、Appleは1月のXnor.ai買収を皮切りに多くのAIスタートアップを買収した。Xnor.aiはシアトルを拠点とし、スマートフォンやドローンのようなエッジデバイスにおけるAIの効果的な展開に注力するスタートアップだ。取引額は2億ドル相当と言われている。Appleにとって、ハードウェア全体にAIをデプロイする方法を改善したり、開発者向けのツールキット「Core ML 3」でエッジコンピューティングを強化したりする点で、Xnor.aiの買収にメリットがあることは明白だ。

Voysis(音声アシスタント/2012年設立/ダブリン拠点)

AppleはVoysisの買収によって音声アシスタント「Siri」の強化を図っている。Voysisはダブリンを拠点とするスタートアップで、特に「ブランドとユーザー間の豊かな自然言語のやりとり」のサポートに重点を置いており、モバイルデバイスで直接実行できる自然言語の会話型インターフェイスを構築している。この取引により、Appleの音声アシスタントはeコマースアプリ内でより便利なものとなるはずだ。

Voysis

Scout FM(AI対応ポッドキャスト/2017年設立/サンフランシスコ拠点)

近年、ポッドキャストはますます広がりを見せておりSpotify、Google、Appleはメディアに多額の投資を行っている。Appleがサンフランシスコ拠点のScout FMの買収を決定したことは理に適っている。同社はユーザーの聴取履歴に基づいてポッドキャストをキュレートすることに特化している。Appleがこの種のAIをどのように活用してポッドキャストの提案を改善するかは容易に想像がつく。(次につづく)

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】