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人種や性別への偏見を改善ーーAI倫理原則、Google Brainらが共同論文発表

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Google Brain、Intel、OpenAIおよび米国・欧州の研究機関における研究者は、AIにおける倫理原則を実践的なものに移行させるための手段として「toolbox」と呼ばれる論文を公開した。同キットには、バグ発見に対する報奨金のようにAIのバイアス発見時にも同様の報奨金を支払うといったアイデアが含まれている。 このアイデアは、AIが社会的信頼ならびに社会的幸福のために利用されることを保証…

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Image Credit: SDI Productions

Google Brain、Intel、OpenAIおよび米国・欧州の研究機関における研究者は、AIにおける倫理原則を実践的なものに移行させるための手段として「toolbox」と呼ばれる論文を公開した。同キットには、バグ発見に対する報奨金のようにAIのバイアス発見時にも同様の報奨金を支払うといったアイデアが含まれている。

このアイデアは、AIが社会的信頼ならびに社会的幸福のために利用されることを保証するものとして提案される。著者は、AIバイアス発見に対してもバウンティープログラムを導入することで今まで以上に開発者が対策を意識するようになると述べる。

論文は「Toward Trustworthy AI Development」と呼ばれ、AIの欠陥や脆弱性発見の仕組み、また独利する第三者機関による監査と政府政策を結びつけて市場の統制を図る手法も推奨されている。このAIバイアスに対するバウンティープログラムは、2018年の段階で同論文の共同執筆者JB Rubinovitz氏が最初に提案したもの。

同様に、Googleは同社に対するセキュリティーバグ発見者に対し2100万ドルの支払いを実施、さらにバグバウンティープラットフォームのHackerOneやBugcrowdはここ数か月で資金調達を実施している。

今回発表された論文では、AI倫理原則を実践的なものにするための10個の提案がなされている。近年、GoogleやOpenAIさらには米軍など80以上の団体がAI倫理原則に対し言及をしているが、論文では「(倫理原則は)AIから有益性の高い効果を確実に得るための最初の一歩に過ぎない」とし、「既存の倫理原則は責任の伴うAI開発を確実に実現するためには不十分すぎる」と述べている。

以下は、同論文内で述べられる提言の例だ。

  • AIインシデントをコミュニティーとして共有し、中央集権型のデータベースで管理するべき
  • AI開発におけるプロセスの監査状況・情報を追尾可能なシステムを整備するべき
  • コマーシャルなAIシステムにとって代わる、オープンソースの代替案を提供するべき
  • ハードウェアの拡張や県商工率拡大のため、研究機関への政府補助金を増やすべき
  • 近年開発が進むプライバシー保護を重視したAIのh支援をするべき(ex. 連合学習、差分プライバシー、暗号コンピューテーションなど)

AIシステムが健全に発展すれば、既存システムが抱える人種や性別への偏見を大幅に改善することへ繋がる。例えば、警察機関による顔認証システムの誤認やアフリカ系アメリカ人間における医療の劣悪化などが挙げられる。また、最も直近の例にはCOVID-19に伴い米国司法省がPATTERNというリスク管理ツールを用いて囚人を人種的に区別したことに批判が集まっている。

今年2月には世界最大のエンジニア組織の一つであるIEEE標準化協会は、「Earth-friendly AI」へのシフトや、オンライン空間における子供の保護、社会的幸福度測定のための標準をめぐるホワイトペーパーをリリースしている、

【via Venture Beat】

【原文】

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【Gmail】コロナ関連の悪質メールは毎日1,800万件、AI技術で徹底抗戦するGoogle

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Googleは、この1週間で毎日1,800万通のマルウェアやコロナウイルスに関連するフィッシング(詐欺)メールを確認しており、かつこの数は、同社が毎日ブロックしている1億件の約20%に相当すると述べている。ただしこれには、Googleの自動システムが毎日フィルタリングしている2億4千万通のコロナウイルス関連のスパムメールは含まれていない。 ※ブロック件数は日によって異なり、1億件を超過することもあ…

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新型コロナウイルスに関するメールに対し警告を表示するGmail

Googleは、この1週間で毎日1,800万通のマルウェアやコロナウイルスに関連するフィッシング(詐欺)メールを確認しており、かつこの数は、同社が毎日ブロックしている1億件の約20%に相当すると述べている。ただしこれには、Googleの自動システムが毎日フィルタリングしている2億4千万通のコロナウイルス関連のスパムメールは含まれていない。

※ブロック件数は日によって異なり、1億件を超過することもある。

先週、米国及び英国のサイバーセキュリティ当局は、特定の国家に支援を受けているハッカーや犯罪者がパンデミックを利用していると警告していた。今回のGoogleによるデータは、これらの警告を裏付けるものと思われる。

 Gmailは15億人のユーザーと500万人分の有料会員を持つ、世界で最も利用されている電子メールサービスである。同サービスは在宅勤務の急激な増加に付随するセキュリティリスクを示す最適な指標になっているのかもしれない。 またGoogleは同社の機械学習システムが詐欺メールをブロックするのに役立っていると示すようなメッセージを残している。

誰がやったのか?

以下画像内のメッセージを見ると、世界保健機関(WHO)のような正当な健康保健機関になりすまし、暗号通貨Bitcoinでの寄付を呼びかける悪質な人々の存在を確認することができる。

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WHOを装うメール

同様に、企業の管理部などを装ったメール(以下画像)を送ることで、従業員を騙して偽リンクをクリックさせようとする悪質な事例もある。

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企業の管理部門を装うメール

こちら(以下画像)は政府機関を装った事例だ。中小企業に景気刺激策の申請に関する情報を提供し、何らかの支払いを要請しているケースである。

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政府機関を装うメール

マルウェアやフィッシングメールは何も真新しいものではなく、Googleはブログ記事で、今回の事例の多くは「パンデミックを利用した既存のマルウェアキャンペーン」だと指摘している。

Googleにとって、機械学習はマルウェアやフィッシング、および他の悪質メールを削除・防止する極めて重要な技術である。一方で詐欺師はしばしば、現在のような危機的状況を利用するために、彼らの技術を微調整し適応させることで、何とかフィルターを回避しようとしている。したがってイタチごっこではあるが、機械学習もその変更に対応する必要がある。

今年の初め、GoogleはGmailの添付ファイルに含まれる悪質コンテンツの検出能力を強化するために、ディープラーニングを活用した新しい「ドキュメント・スキャナー」の詳細について発表したが、これは同社の既存プロダクトであるTensorFlowのモデルをベースにしたものだという。この機能は、悪質メールの検出率を99.9%まで高めることを可能にする。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

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GoogleのPixel4、AIで人の顔を3D化できるように

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Googleは10日、Pixel4またPixel4 XLにビルトインされるuDepthを利用した、リアルタイム・ポイントクラウドを可視化するデモアプリをリリースした。同技術は機械学習を利用し、なりすましによる悪用を防ぐことができるとする。背景のぼかしや、ポートレート機能、3D写真など数多くの機能を持つ。 uDepthはPixel4シリーズにのみ配信されることが想定される。しかし、同技術はロボット工…

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Screenshots captured from Google’s new uDepth visualizer for the Pixel 4.
Image Credit: Google

Googleは10日、Pixel4またPixel4 XLにビルトインされるuDepthを利用した、リアルタイム・ポイントクラウドを可視化するデモアプリをリリースした。同技術は機械学習を利用し、なりすましによる悪用を防ぐことができるとする。背景のぼかしや、ポートレート機能、3D写真など数多くの機能を持つ。

uDepthはPixel4シリーズにのみ配信されることが想定される。しかし、同技術はロボット工学など、正確な深度センシングが求められるエリアにて応用されることが予期できる。また、コンピュータービジョンへの応用、ロボットによるプロセスオートメーション等に応用されることも期待できるだろう。

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uDepthを基に生成されたビジュアルデータ

uDepthはつい先日にAPIとして公開され、Pixel4のカメラアプリにあるSocial Media Depth設定の項目から利用可能だ。同技術は赤外線パターンプロジェクター、また同デバイス専用のニューラルチップ(Pixel Neural Core)を利用している。奥行きを保ったフレーム生成のため、1つ目のカメラで画像における周辺領域をキャプチャーし、2つ目のカメラで共通領域を探し出す。これらにより検出されたデータに対し赤外線パターンを投影することで、各領域を識別しやすくする仕組みとなる。

領域識別の際、uDepthは相互に重なり合っていない画像タイルを比較し、それぞれの深層度を比較している。(機械学習を利用し、明るさと隣接情報をモデリングすることで、1.5ミリ秒/フレーム以下で修正を実施する)。

またuDepthではカラー画像、人物識別、深度を組み合わせたAIモデルを活用し、3Dにおける深度マップを推定する。Googleによれば、同モデル作成に際しては、高解像度の配列カメラ、331個のLED照明、高解像度深度センサーを備えた設備を用意し学習を繰り返したという。

Google Pixel 4 uDepth

uDepthソフトウェアリードのMichael Schoenberg氏・GoogleリサーチのAdaesh Kowdle氏は同社ブログにて以下のように述べている。

「深度センシングと呼ぶ、3D情報の測定を実施する技術は開発者・ユーザーどちらにも有益で貴重なツールです。しかし、典型的なRGBベースの技術では計算コストが高く、テクスチャーの低い環境や、明かりが少ない環境ではではうまく動作しない可能性がありました。Pixelでは、高速かつ暗闇での動作が求められていたため、今回のようなアプローチが望ましいという結論に至りました」。

※本稿は提携するVentureBeatの記事の抄訳

【via Venture Beat】

【原文】

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Google、ジャーナリズム緊急救援基金を設立しローカルニュースを支援へ

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新型コロナウイルスによってメディア産業が打撃を受けていることから、 Googleは全世界の地方報道機関に向けてジャーナリズム緊急救援基金を設立することを発表した。 Googleのニュース担当VP、Richard Gingras氏のブログ記事によると、COVID-19拡散防止のため広範囲に渡って封鎖が行われたことで、ローカルニュースがさらに重要視されてきている。地方の報道機関は、コロナの流行で読者か…

Google via Flickr by YsfYlmz

新型コロナウイルスによってメディア産業が打撃を受けていることから、 Googleは全世界の地方報道機関に向けてジャーナリズム緊急救援基金を設立することを発表した。

Googleのニュース担当VP、Richard Gingras氏のブログ記事によると、COVID-19拡散防止のため広範囲に渡って封鎖が行われたことで、ローカルニュースがさらに重要視されてきている。地方の報道機関は、コロナの流行で読者からの需要が高まっているが、広告収入は壊滅的だ。

消費者の多くが景気後退のあおりを受けており、サブスクリプションモデルも落ち込んでいる。その結果、規模の大きさにかかわらず、報道機関は大幅な人員削減や、ひいては閉鎖に追い込まれている。すでにデマが広がり分裂が起ころうとしているが、ローカルニュースの崩壊はそうした情報不足をさらに拡大する恐れがある。

Googleニュースイニシアティブは、ジャーナリズム緊急救援基金を立ち上げ、世界中の何千もの中小規模のローカルニュースパブリッシャーを支援したいと考えています。 援助の対象は、この危機的な時代に地元コミュニティ向けのオリジナルニュースを配信する報道機関です。地域に応じて、ごく小さな地元密着型の報道機関には数千米ドルを、大規模な報道機関には数万米ドルを提供します(Gingras氏のブログより)

Googleは基金の規模を明らかにしていないが、1億米ドルを約束したFacebookによる同様のプログラムに次ぐものと思われる。Gingras氏はフォーム入力による同プログラムの申し込み期限を4月29日としている。締め切り後、採用者が発表される予定。

加えてGoogle.orgは、情報源を提供する国際ジャーナリストセンター(International Center for Journalists)およびトラウマに苦しむジャーナリストをサポートするコロンビア大学ジャーナリズム大学院のジャーナリズム・トラウマ・ダートセンター(Dart Center for Journalism and Trauma)に100万米ドルを寄付する予定。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

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GoogleとAppleがCOVID-19対策でタッグ、まずは公衆衛生当局アプリから

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AppleとGoogleは10日、COVID-19対策の一環としてスマートフォン向けトラッキングアプリに活用可能なBluetooth相互運用の仕組みをiOS・アンドロイド向けに共同開発すると、両社の共同声明にて発表した。 「まずは5月を目処に、公衆衛生当局のアプリを利用して、iOS・アンドロイド端末の相互運用を可能とするAPIを公開予定です。これは公式アプリとして扱われ、各ストアにてダウンロード可…

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AppleとGoogleは10日、COVID-19対策の一環としてスマートフォン向けトラッキングアプリに活用可能なBluetooth相互運用の仕組みをiOS・アンドロイド向けに共同開発すると、両社の共同声明にて発表した。

「まずは5月を目処に、公衆衛生当局のアプリを利用して、iOS・アンドロイド端末の相互運用を可能とするAPIを公開予定です。これは公式アプリとして扱われ、各ストアにてダウンロード可能となります」。

また、両社はBluetoothを活用した、ユーザーが自身の行動履歴を当局に対し共有可能とするプラットフォームの共同開発にも乗り出しているという。米国では、上院議員からユーザーの位置情報利用に対して両社に対し質問状が送られていた。

Bluetoothを介し移動履歴をデータ解析する手段は、世界各国で数多く検討されている。例えばSafe Pathsは既に、世界30カ国で話し合いを始めており、加えてWHOや米国保健福祉省ともCOVID-19対策を協議するなど追跡アプリの活用期待が集まっている。同社は先日、iOS・アンドロイド間における総合運用に成功したことを発表している。

Apple・Googleによって公開されたBluetoothと暗号技術に関する資料によれば、追跡にはBluetooth Low Energy(BLE)ならびに32バイトの暗号化されたトレーシングキーを使用することで、デバイス間のコンタクトにログを記録するとしている。

COVID-19対策を目的として提供されている既存アプリ「COVID Watch」は、アンドロイドでのバグやiOSにおいてバックグラウンドにて実行できないなど問題が生じ始めていた。これは、シンガポール政府当局が開発したTrace Togetherにも同様の問題が生じていることが明らかとなっている。

こうしたトレーシングの手段は、プライバシー擁護派も現段階において最もプライバシーに配慮した方法の一つだと評価されている。

ACLU(アメリカ自由人権協会)のJennifer Granick氏は、同モデルでの追跡アプリはユーザーへの信頼と自発的な使用に大きく依存するものの、一元化されるリポジトリを含むべきでないと述べている。

同氏は「確かに、今回発表された両社の取り組みはプライバシーを大きく配慮しているように思えますが、まだまだ改善の余地はあります。我々のプライバシーデータがきちんと、今回のパンデミック時や世界的危機以外で利用されないための警戒を怠ってはいけません」と述べている。

※本稿は提携するVentureBeatの記事の抄訳

【via Venture Beat】

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Googleがアプリ統一へ、SuperApp化する世界

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ピックアップ:Report: Google is about to take on Slack and Teams with a new ‘unified’ communication app ニュースサマリー: Googleが企業向けモバイルおよびブラウザアプリの統一に動いているとThe Informationが報じた。 「Gmail」「Drive」「Hangouts M…

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Photo by PhotoMIX Ltd. on Pexels.com

ピックアップ:Report: Google is about to take on Slack and Teams with a new ‘unified’ communication app

ニュースサマリー: Googleが企業向けモバイルおよびブラウザアプリの統一に動いているとThe Informationが報じた

「Gmail」「Drive」「Hangouts Meet」「Hangouts Chat」を1つのインタフェースで利用できるようにし、「Google Calendar」などの統合されない予定のサービスとの連携を強めるという。これまで多数のコミュニケーションアプリを立ち上げたGoogleだが、機能を統一させ、ユーザーにわかりやすく訴求させる狙いだ。

競合には大手企業に人気のある「Microsoft Teams」や、スタートアップに利用される「Slack」が挙げられる。Microsoftは再設計した「Outlook」に好意的なレビューが集まっている。Slackに関しては、Googleの各種サービスとの連携が手軽にできる一方、Hangoutsのようなチャットサービスは自社を使うように設計されている。

大手競合2社からユーザーを引き戻せるかに注目が集まる。一般的に企業は、利用ソフトウェアを一度決めたら変更をしたがらないため、どこまで切り込めるかが重要となる。

なお、今回の統合はG Suiteのみが対象になる模様。一般に公開されているものではなく、エンタープライズ向けサービスに適用される見込み。Microsoftは2,000万人の月間アクティブユーザーが持ち、Slackより多いとしている。同値が当分のベンチマークとなるだろう。

Superappの流れ

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Photo by Lisa Fotios on Pexels.com

話題のポイント:今回のGoogleの動きは、中国から世界へ波及している2C市場トレンド「Super App」の流れを汲んでいると考えられます。

Super Appとは言わば、あらゆるサービスを一社がパッケージとして提供する業態を指します。同用語を広めた米国VC「Andreessen Horowitz(a16z)」のブログ記事にもある通り、中国発祥のトレンドです。

中国ではBATの台頭と共に、急速にトップ数社による全サービス領域の網羅およびユーザーの囲い込みが加速しました。モバイル時代の流れに乗り、水平統合型のサービスが登場しています。統合サービスが登場するにつれ、ユーザーは利用頻度の高いアプリ以外は使わなくなり、新しいアプリをインストールする機会は減少。各スタートアップは大手企業と連携することで生き残ろうとしています。

中国のトレンドは欧米へ渡り、今では「Uber」が徐々にSuper App化していると言えます。日本で配車サービス「Uber」より使われているであろう「UberEats」の存在は好例でしょう。高頻度ながら利益率の低いサービスで顧客獲得を進めつつ、最終的には低頻度で利益率の高い事業へと送客する仕組みを確立するモデルがSuper Appです。

顧客理解と幅広いデモグラフィック分布を武器に攻勢を強めるのが特徴です。この点、Uberはフードデリバリーサービスを展開したり、クレジットカードを発行し始めているなど、Super Appならではの多角化の動きを見せています。

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さて、2Cトレンドの動きが2Bでも顕著に見られるようになりました。それが今回のGoogle Suite統合のニュースです。

元々、Super Appと相性の良い領域はコミュニケーションやECアプリなど、ユーザーが日常的に利用するサービス。なかでもライフラインとして必須であるコミュニケーション領域を抑えた企業が、Super Appとして先行できる印象があります。そこでGoogleは2B市場におけるSuper Appを目指そうとしていることが伺えます。

ただ、2B市場では競合であるMicrosoftがすでに先行済み。a16zが広めたSuper Appの用語が登場する前からTeamsを展開し、ユーザーがサービス選択で迷わないようにチームワーク向けハブ機能を企業に提供しています。一方のSlackは、自社で各種サービスを開発するというよりは外部サービスとの連携・共存をして成長を続けています。なお、定義上ではSlackの方がSuper Appとして的確な戦略を展開していると言えるでしょう。

GoogleがSuiteの統合アプリを進めればUXが改善されることは間違いありません。しかし、自社サービスに閉じた形になるため、周りを巻き込めない欠点を持ちます。従来Googleを使わないユーザーからしてみれば、仮に統合が進んだとしても使う理由があまり見当たりません。MicrosoftやSlackユーザーが、わざわざGoogleへ乗り換えることはしないでしょう。

そこで待望されるのが、新たなサービスの追加です。Amazon Primeのように定額サブスクで料金はほとんど変更されることなく、新規サービスを投入してユーザーの期待値を超えていく戦略が必須となるのではないでしょうか。たとえば、つい先日買収したノンコーディング・アプリ開発サービス「AppSheet」の機能をSuiteに追加することで、企業の開発ニーズに応えていくことが想定されます。

企業向けツールはチャット・ミーティング・電話など、利用シーンが限られているため、サービスの特色が似てしまう傾向があります。そのため、いかに「Super Appサブスク企業」として顧客満足度を高め、競合からユーザーを引き抜くための新規サービス充実度を増すかが直近の展望となりそうです。

また日本でもSuper Appのトレンドはやってくると思われます。2C市場では「LINE」がすぐに思いつきますし、2B市場では「Chatwork」が該当するでしょうか。いずれにせよ、中国BATと米国GAFA勢がSuper App戦略に基づいて日本市場攻略に本格的に乗り出した際、どのように生き残るかは考えておいた方がよさそうです。これは大企業だけでなく、スタートアップにとっても同じことが言えるでしょう。

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「アプリ開発を民主化」するAppSheet、Googleが買収

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ピックアップ:Google acquires no-code app development platform AppSheet ニュースサマリー:Googleは1月14日、米シアトルをベースとする「AppSheet」を買収したと発表した。買収額は非公表。同社はコーディング要らずでアプリケーション開発可能なプラットフォームを運営するスタートアップ。これまでに1850万ドルの資金調達を完了していた。…

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ピックアップGoogle acquires no-code app development platform AppSheet

ニュースサマリー:Googleは1月14日、米シアトルをベースとする「AppSheet」を買収したと発表した。買収額は非公表。同社はコーディング要らずでアプリケーション開発可能なプラットフォームを運営するスタートアップ。これまでに1850万ドルの資金調達を完了していた。

同社によれば、累計20万を越えるアプリケーションがAppSheetの開発環境を利用して作られており、月間1万8000人ほどの開発者が利用していたという。

Googleは同社クラウドサービス「Google Cloud」にてAppSheet事業の更なる開発・運営を進めていく予定。同社ブログでは今回の買収は、Google Cloudが掲げる成長戦略の一つであり、エンタープライズ向けノーコード開発環境を整える方針と一致した結果であると伝えている

話題のポイント:アプリケーション開発からコーディングをできるだけなくすことに挑む、「ノーコード・スタートアップ」が近年注目され始めています。Coral Capitalの西村賢さんがブログ「コーディングを不要にする「ノーコード・スタートアップ」が注目される理由」で書いている通り、「ノーコード・スタートアップ」がVC側から一つの大きなセクターとして注目を得ており、資金が集まりだしています。

ノーコード・スタートアップといっても、全てが同じコンセプトというわけでなく、例えば今回取り上げるAppSheetは「データ〜アプリケーション」のフローに特化しています。同社では、Google SheetsやExcelなどにデータを入力しインポートすることで自動でアプリケーションを生成することが可能です。

対して、同じくノーコードスタートアップである「Builder.ai」はマーケットプレイスモデルを採用。作りたいアプリの趣旨に合わせて、既存のアプリで近いものを選択することから始まります。たとえば、ライドシェアに近いアプリケーション開発であれば、UberやLyftをベースとしたアウトプットをまず選択します。

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ベースのコンセプトを選択した後は、ドラッグ&ドロップでアプリ内の機能を作り、この内容を元に開発者へ依頼をして完成という流れになります。コーディングの知識がなくとも、必要な機能をカゴに入れて買うだけのため、EC購買に限りなく近い体験になっているのが特徴です。

企業内部や簡易的な利用を想定した場合は「AppSheet」、本格的なアプリケーションをコーディングの知識0で開発したい場合は「Builder.ai」といったすみわけができそうです。またこの他にもノーコード・スタートアップでは「Bubble」や、少し範囲を広げれば「Airtable」などあらゆる角度で効率化が進められています。

AppSheetは同社のミッションを「アプリケーション開発の民主化」と表現しています。Google Cloudとの連携が進められ、今まで以上にユースケースが増えることで彼らのミッションは確実に達成へと近づくでしょう。また、現状AppSheetでは複雑なアプリケーション開発に特化しているわけではないですが、今後Googleとのコラボレーション次第ではさらに応用の利くプラットフォームとして進化を遂げるかもしれません。

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GoogleのAI、局地的な降水パターンを「瞬時に」予測

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GoogleはAI(機械学習)を活用して迅速に局地気象予測をしたいと考えている。同社は論文と一連のブログ記事で、人工衛星の画像を使って「ほぼ瞬時に」高解像度の予測を行うAIシステム(平均して、およそ1kmの解像度でレイテンシーはわずか5~10分)について詳しく説明している。研究チームによると開発の初期段階にも関わらず、従来モデルより優れた性能を持っているという。 このシステムはデータ駆動型で物理学…

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Image Credit: Khari Johnson / VentureBeat

GoogleはAI(機械学習)を活用して迅速に局地気象予測をしたいと考えている。同社は論文と一連のブログ記事で、人工衛星の画像を使って「ほぼ瞬時に」高解像度の予測を行うAIシステム(平均して、およそ1kmの解像度でレイテンシーはわずか5~10分)について詳しく説明している。研究チームによると開発の初期段階にも関わらず、従来モデルより優れた性能を持っているという。

このシステムはデータ駆動型で物理学に依存しない気象モデリングを採用しており、事前情報を取り入れるのではなく、気象例のみによって近似する大気物理学を学習する。これを支えるのが畳み込みニューラルネットワークで、天候パターンの入力画像を取り込み、それを新しい出力画像に変換する。

Googleの研究者らが説明しているように、畳み込みネットワークは、各層が数学演算の集合である一連の層から構成される。この場合はU-Netと呼ばれ、各レイヤーは通過する画像の解像度を下げる符号化フェーズで配置される。別個の復号化フェーズは、符号化フェーズ中に生成された低次元表現を拡大する。

U-Netへの入力には、所定の時間における一連の観測のマルチスペクトル衛星画像毎に1チャンネルが含まれる。たとえば、1時間に10個の衛星画像が収集され、各画像が10個の波長で撮影された場合、画像入力は100個のチャンネルを有する。

初期作業として、エンジニアリングチームは2017年から2019年の期間を4週間毎に分割した米国の歴史的観測データを用いてモデルをトレーニングし、その一部を評価用に確保した。チームはモデル性能を次の3つのベースラインと比較した。米国海洋大気庁(NOAA)の数値予測モデル「High Resolution Rapid Refresh(HRRR)」(1時間の全累積表面予測)、連続する画像から動く物体を分析するオプティカルフロー・アルゴリズム、そして、将来の各地の降水量が現在と同じであると仮定したパーシスタンス・モデルである。

研究者らの報告によると、自社システムの精度は総じて3つのモデル全てに勝っていたものの、予測範囲が約5~6時間に達した時点でHRRRが性能を上回り始めたという。しかし、HRRRのレイテンシーは自社システムのレイテンシーよりも1~3時間、あるいはそれ以上に長く時間がかかることを指摘している。

HRRRで使用されている数値モデルは、フル3D物理モデルを使用しているため、長期的な予測をより正確に行うことができます。雲の形成は2D画像からは観測が難しく、「機械学習」方法で対流動向を学習するのは困難です。

研究者らは続けて語った。

短期予測に適した弊社機械学習モデルと長期予測に適したHRRR、これら2つのシステムを組み合わせることで、全体的に見て、より優れた成果を上げることができる可能性があります。

研究者らは、機械学習が3D観測に直接適応できるよう、今後の研究に委ねている。

もちろん、AIを使って天気や自然現象、災害を予測しているのはGoogleだけではない。昨年初めにはIBMは2016年に買収した、気象予報およびIT企業のThe Weather Companyが開発した新しい天気予報システムをローンチした。このシステムは高精度な世界各地の天気予報を提供する。Facebookの研究者らは、衛星画像を分析して火災や洪水によって被災した地域の被害状況の程度を把握する方法を開発した。また、スタンフォード大学の地球物理学科の科学者らは、歴史的・連続的なデータから一連の地震信号を分離し特定することができる、Cnn-Rnn地震探知機(CRED)と呼ばれるシステムを使って実験を行った

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

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Google Assistantユーザーが5億人を突破、「文章を読んでくれる日」も近くに

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※本記事は提携するVentureBeat「Google Assistant passes 500 million users, will get longform reading and deeper smart home integration in 2020」の抄訳になります。 Googleの発表によると、Google Assistantは毎月5億人のアクティブユーザーが使っているそうだ。また…

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※本記事は提携するVentureBeat「Google Assistant passes 500 million users, will get longform reading and deeper smart home integration in 2020」の抄訳になります。

Googleの発表によると、Google Assistantは毎月5億人のアクティブユーザーが使っているそうだ。また、2020年に発表する新機能として、より自然で人間らしい声で記事やウェブページを読み上げる新しい音声機能を試験中であることも発表した。

2020年下半期になれば「ねぇGoogle、この文章を読み上げて」だったり「ねぇGoogle、このページを読んで」と言うと、Google Assistantが記事またはウェブページのテキストを読んだり、42言語に翻訳する機能が披露されることになるようだ。

Googleの広報担当者によれば、長い記事やウェブサイトだけでなく、メールを読み上げるまでの多岐にわたる読み上げサービスとして拡大をするかもしれないともコメントしていた。

また、CES(コンシューマー・エレクトロニクス・ショー)では、読み上げ機能だけでなく、Google Assistantは様々なデバイスに搭載される予定であることも発表されている。テレビの電源を操作したり、電話も、スマートディスプレイに音声ポストイットを表示したり、プライバシー重視の新しい音声コマンドを普及させるなど、多くの新機能を披露した。

また、新機能導入の一環として、現在普及しているスマートスピーカーと同じように、テレビのスピーカーを音声コマンドによって機能させたり、音楽を再生したり、天気を確認したり、質問したりするため、より多くのテレビメーカーに遠距離音声認識用のマイクを設置することを望んでいるそうだ。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

 

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Googleがついに銀行業参入ーー激化するGAFA勢の争い、勝ち筋はどこに

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ピックアップ: Google Pay to offer checking accounts through Citi, Stanford Federal ニュースサマリー:Googleの親会社「Alphabet」が銀行業に参入する。 米国の大手銀行系列「Citigroup」とスタンフォード大学が有する小規模信用組合と提携して、Google Payを通じて利用できる個人向け当座預金口座を提供するもの…

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ピックアップ: Google Pay to offer checking accounts through Citi, Stanford Federal

ニュースサマリー:Googleの親会社「Alphabet」が銀行業に参入する。

米国の大手銀行系列「Citigroup」とスタンフォード大学が有する小規模信用組合と提携して、Google Payを通じて利用できる個人向け当座預金口座を提供するもので、Reutersが11月13日に報じた。同プロジェクト名は「Cache」と称される。サービス立ち上げ時期は伝えられていないが、詳報は数カ月以内にリリースされるという。

今回の動きはGAFA内の競合であるFacebook決済サービス「Facebook Pay」立ち上げや、Appleがゴールドマンサックスと提携して発行するクレジットカード「Apple Card」に対抗したものと思われる。オンライン決済から銀行口座開設、金融ローンに至る幅広いフィンテック領域に参入し、ユーザーとの新たな関係を構築したい意向だ。

一方、米国の規制当局は非常に厳しい視線でCacheを見ているとのこと。膨大なユーザーデータが正しく扱われているのかという点を中心に、プライバシーに対して大きな影響を持つGoogleに懸念を表明している。

事実、こうした当局の監視があることも一因として、Facebookが主導する仮想通貨プロジェクト「Libra」のパートナーは次々と計画から撤退。また、Appleも性別によってApple Cardの与信限度額を設定していると批判されている。

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話題のポイント: この数カ月、GAFA勢が立て続けにフィンテック市場に殴り込みをかけています。しかし、プライバシー問題を発端に市場の向かい風にあっているのが現状。なかでも欧米市場ではなかなかサービス展開ができずにいます。

こうした厳しい市場情勢の中、Googleが銀行業参入の果てに狙うのは何か?答えはインド市場にあると感じられます。

こちらの記事によると、Google Payの最大の成功はインド市場にあるとのこと。食料品やUberを筆頭とする輸送サービス、その他取引のデジタル決済にGoogle Payが積極的に利用され、月間ユーザー数が6,700万を超えているそうです。

インド市場にも競合は多数いますが、Google Payの人気は米国や日本市場を凌ぐといいます。ちなみに「eMarketer」のデータによれば米国全土のモバイル決済ユーザー数は6,100万超。Google Payのインドユーザー数はすでに米国全土の利用ユーザー数より多いと推測されます。

先進国から急成長を続ける発展途上国に目を向けるメリットは大きく2つ挙げられます。1つは当局の監視が緩くなる点。国ごとに審査基準が変わるため、新興企業に寛容な国であればサービス立ち上げスピードを上げられます。

もう1点はデータ活用ができる点です。ここで説明の一環として、いくつか発展途上国でデータ解析技術を活用したフィンテックスタートアップ事例を過去記事から紹介します。

<参考記事>

パキスタン発のAIマイクロファイナンス企業「TEZ FINANCIAL SERVICES」は、スマホを通じたインターネット活動を分析して貸し倒れリスクを予測。スコリング化して一定額のお金を貸し出します。また、アフリカ発の金融スコアリングサービス「Jumo」は通信キャリアが保有する膨大な決済記録を解析して与信を取り、各種金融サービスを展開。携帯電話の支払状況、SNS及びショッピング活動履歴に代表される実生活のデータを元にスコアリングを行う「Colendi」はブロックチェーン上でデータを安全に管理し、世界中の提携金融機関へ情報提供します。

このように、銀行口座を開けない人が大勢いる一方、スマホの普及が急速に進んでいる市場環境のギャップに目をつけたスタートアップが登場。ユーザーのインターネット利用状況にAI解析を組み込んで与信を取るサービス展開をして急成長を遂げています。

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Googleが狙うのはまさにこうしたAIスコアリングを駆使したレンディング市場かと感じます。もちろん新興国でサービス展開をするには新たなパートナー先を探す必要がありますが、米国でのローンチは単なる試験的な位置付けと捉え、早々に参入市場国を変更した方が長期的なベネフィットを大きく上げられるでしょう。

すでにGoogle Payの普及が進んだインド市場であれば消費者の利用データは膨大に蓄積されています。ビックデータ分析をかませることで、利用者の貸し倒れ率や口座利用状況の予測に繋がります。よりクレジットの高い人をターゲットに、より良い口座およびGoogle Pay利用特典を与えたり、提携銀行のサービスを紹介。そして最終的に行き着くのは信用データからレンディングビジネスへの拡大、というシナリオが浮かび上がってきます。

高いキャッシュバックや高金利などを用いてユーザー数を増やす戦術に打って出ることは直近で予想できます。一方、総Google決済額が増えれば新たな収益源になりますが、Googleにとって大口収益源にはならないと感じます。そこで真に狙うのはレンディング事業だと考えます。

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Googleが握るユーザー信用データをテコ入れして利益を最大限する仕組みの答えはレンディング。提携銀行の融資事業に絡み、利子をシェアするようなモデルになると想像しています。長期的に見て、1顧客あたりの生涯収益額を上げるには少額のショッピング利用頻度数を向上させて手数料を徴収するより、既存銀行の主軸事業である融資を使わせる点にあるでしょう。ここにGoogleが新たに仕掛ける銀行業の着地点があると考えます。

さて、ここまでGoogleの銀行業の行方を手短に予想してみました。昨今のGAFAに対する社会的な風向きなどを考慮した上で、市場の警戒心が強くなった欧米市場に積極的に入れ込むのはあまり得策でないと思います。この点、ポテンシャル獲得ユーザー数や市場規模、経済成長率のどれを取ってもGAFAが次に向かう先はインドやアフリカ、南米などの新興市場でしょう。

なかでもアジアで注目されるインド市場は、中国のBAT(Baidu、Alibaba、Tencent)が仕掛ける先でもあります。いずれはGAFA内だけではなく、BATも絡めたフィンテック市場の対立が熱を帯びてくると睨みます。

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