Dropzone AI、1,685万米ドルをシリーズA調達——手動作業を9割削減するセキュリティエージェント開発

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Credit: Dropzone AI

AI セキュリティ開発を行う Dropzone AI は4月25日、シリーズAラウンドで1,685万米ドルを調達したことを発表した。このラウンドは Theory Ventures がリードし、Decibel Partners、Pioneer Square Ventures、In-Q-Tel などの既存の機関投資家も参加した。

2023年に Edward Wu 氏によって設立された Dropzone AI は、サイバーセキュリティの脅威を検出する際に人間を支援するために設計された、事前トレーニング済みの自律型 AI セキュリティエージェントを提供している。人材不足は、サイバー攻撃が多発している理由の1つである。世界では、デジタルインフラストラクチャとコンピュータシステムを適切に守るために、約400万人の労働者が必要であると推定されている。Dropzone AI は、AI エージェントの使用によってこの問題を解決できると考えている。

Credit: Dropzone AI

Wu 氏は次のように VentureBeat に語った。

生成 AI の進歩により、以前は複雑で高価だった攻撃が、容易かつ経済的になるだろう。

99%以上のサイバーセキュリティチームは、すべてのセキュリティアラートを24時間365日徹底的に調査するのに十分な人的セキュリティリソースを雇用する余裕がない。結果として、侵害やインシデントが避けられない。

Credit: Dropzone AI

Dropzone AI の特許取得済みの大規模言語モデル(LLM)システムは、専門家である人間のアナリストの思考プロセスと手法を複製しており、同社の AI エージェントは「サイバーセキュリティ運用チームのティア1セキュリティアラート調査」を支援できる。同社は、そのボットが人間のアナリストの手作業を90%削減し、アラートの調査にかかる時間を最大40分から3分に短縮できると主張している。これらの AI エージェントは自律的に動作し、プレイブック、コード、チャットプロンプトを必要としない。

Dropzone は、セキュリティ運用に関する深い理解と、セキュリティ分野で最も強力なAIシステムを組み合わせている。

Dropzone の仮想アナリストは、ルーチン的な分析的セキュリティ作業を自動化し、増加する数の高度化するAI攻撃に対するより強力な防御を確保する。(Tunguz 氏)

同社は、市場に参入してから短期間で「多くの概念実証の勢い」を見せており、6つ以上の本番環境で積極的に展開されていることを明らかにしている。

昨年8月に調達した350万米ドルと合わせて、Dropzone AI はベンチャーキャピタルから2,000万米ドル以上を調達した。Theory Ventures の創業者 Tomasz Tunguz 氏は、この新たな投資の一環として取締役会に加わる。同社は、評価額の開示を拒否した。今回の新たな資金は、Dropzone AI の営業、マーケティング、エンジニアリング、カスタマーサクセスチームの規模拡大に役立ち、特にエンジニアとセキュリティアナリストの追加採用に重点が置かれる。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

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