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SMSにおけるイノベーションーーアジアが世界に先駆ける8つの実例

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最近、シリコンバレーに対してのアジアの立ち位置はどうなっているのかという話題が盛り上がっており、それについては筆者も度々触れてきた。しかし、シリコンバレーと関わりがない分野について話題をシフトしていく必要がある。Dave McClure氏が先月私にこう言った。 何百万というユーザを誇る巨大ソーシャルメディアネットワークやプラットフォームが金を生み出さないことは、シリコンバレーのユニークな点だ。野心…

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最近、シリコンバレーに対してのアジアの立ち位置はどうなっているのかという話題が盛り上がっており、それについては筆者も度々触れてきた。しかし、シリコンバレーと関わりがない分野について話題をシフトしていく必要がある。Dave McClure氏が先月私にこう言った。

何百万というユーザを誇る巨大ソーシャルメディアネットワークやプラットフォームが金を生み出さないことは、シリコンバレーのユニークな点だ。野心を持った若い起業家が馬鹿げた計画をしても、シリコンバレーには、リスクを冒してもいいくらい十分な金があることが最もユニークな点だろう。

対照的に、アジアの起業家たちはもっと現実的な環境で育ってきた。人口の60%以上がスマートフォンを持っているような世界には住んでいない。日本、韓国、台湾などの明らかな例外を除いて、インターネット普及率がほんの30%程度の世界で生きている。今後何年もそうあり続けるように、まだフィーチャーフォンが優勢な世界だ。これがアジア人の生活の現実で、アジアの起業家が念頭に置かなければならない点である。

これがスマートフォンよりもフィーチャーフォンのイノベーションに注目している理由だ。もちろんSMSサービスはiPhoneアプリほど魅力的ではないのだが、これは何億人、ひょっとすると何十億人というアジア人の人口の日常生活に影響を与える可能性を秘めている。その興味深い実例を紹介しよう。

      ZipDial – 企業に問い合わせの電話をかけたのにも関わらずすぐに切ってしまった場合、ユーザに広告を送る、というインド発の面白いスタートアップ。互いに電話をかけ合って相手が出る前に切ることで、「不在着信」を残し料金をかけずに相手に何かを伝えるということが当たり前のインド人(そして多くのアジア人)の文化を利用したものだ。それにしても、この文化を利用してビジネスができるなど誰が思いついたのだろうか?
      SMS for a toilet – 北京では、市民に公衆トイレの場所をテキストで市が知らせる方法を模索している。
      Hauraa – インドネシア政府はイスラム関連の便利なコンテンツが盛り込まれたSIMカードの発行を承認した。SIMカードには、イスラムの教えを実践するための動画やガイドが収められている。
      SetechViet – このユニークなベトナムの会社は、SIMが装備された小型のデバイスを開発した。S-Bikeは、バイクに取り付け、ユーザに様々な情報が提供できるよう設計されている。呼び出しすればGPSで位置を知らせ、メールを送ればバイクのクラクションを鳴らしたり、エンジンを切ったりすることができる。バイクが盗難にあった際にも役に立つ。
      Smart Txtbks – この素晴らしいフィリピンのスタートアップは、SMSとして教材が読めるよう教科書や学習教材をSIMに丸ごと収めている。
      XL AxiataのSMSスタンプパック – フィーチャーフォンにスタンプをダウンロードしてもらえるよう、通信会社と一緒にインドネシアのモバイルユーザ向けにスタンプや絵文字をパッケージにした嬉しい特典だ。これでLINEやKakaoTalkなどのメッセージアプリのように、面白いスタンプパックがSMSでも利用できるようになる。
      VeXeRe – この新しいベトナムのスタートアップは、バスの予約をオンラインで受け、紙のチケットを発券する代わりにユーザのSMSに直接チケットを送ることで、チケットの受け取りやプリントアウトする煩わしさを解消している。
      SMSGyan – 文字通りSMSのGoogleとでも言うような素晴らしいインドのスタートアップ。つまり、ユーザはこのサービスにテキストを送ると、そのテキストに関する検索結果が返ってくるというもの。サービス開始から100日間で100万人以上のユーザを獲得した。

これらはSMS上に構築された実に革新的で面白い取り組みや企業のほんの一例にすぎない。他にもまだたくさんの事例があり、人々が求め必要とするサービスをSMSのような基本的で時代遅れなものを使って提供する限界値を押し上げ続けている。今、発展中のミャンマーのような国でさえ、この地域の他の国ではできないM-Pesaの導入といったことができるのだ。

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ホーチミン市で行われた前回のユニセフハッカソンにおいて、ハッカーたちの多くはもし社会の大部分に役立つようなサービスを開発したければ、人々にメールを送るダッシュボードなどを開発するのが理に適っているとすぐに気づいた。

タイの通信インキュベータではスマートフォンアプリだけでなく、携帯用のSMSサービスを活用してイノベーションをもたらすような開発にも熱心だ。つまり、私たちは今後このようなユニークなイノベーションをアジア全体で期待できるということだ。しかもSMSやSIMをあらかじめ付けて店頭に出せば、はじめから実用的になること間違いない。

このような技術革新がアメリカで生まれることは絶対にありえない。アメリカの起業家たちはパソコン次世代であるスマートフォンやタブレット向けのプロダクトを開発している。アジアでは、パソコン以前と以後の両方を考慮してプロダクトを開発していかなければならない。

【via Tech in Asia】 @TechinAsia

【原文】

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インドネシアの農業とフィーチャーフォンに焦点を当てたサービス「8villages」から学ぶこと

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8villagesはインドネシアで成長しているスタートアップの1つで、多くのスタートアップがあまり目を向けていないニッチな市場に取り組んでいる。誰もがスマートフォンを持っている土地、シリコンバレーに注目するインドネシアのスタートアップからすれば、農家とフィーチャーフォンというのは、クールな組み合わせではないかもしれない。 インドネシアの市場は明らかに異なり、今もフィーチャーフォンが主要なモバイルデ…

8villages

8villagesはインドネシアで成長しているスタートアップの1つで、多くのスタートアップがあまり目を向けていないニッチな市場に取り組んでいる。誰もがスマートフォンを持っている土地、シリコンバレーに注目するインドネシアのスタートアップからすれば、農家とフィーチャーフォンというのは、クールな組み合わせではないかもしれない。

インドネシアの市場は明らかに異なり、今もフィーチャーフォンが主要なモバイルデバイスである数多くのアジア諸国の市場と似ている。だが、フィーチャーフォン市場だからといって、マネタイズが不可能なわけではない。mig33のもつビジネスモデルがフィーチャーフォン市場でのマネタイズが可能なことを示している。

同サービスは、農家が抱えるすべての制約を考慮し、彼らが畑で苗を植えて育てるために必要な情報 ——例えば、天気予報、降水量、消費者のニーズ、価格変動、そしてすべての関連コストなど—— を提供するために構築されている。

8villagesはMathieu Le Bras氏とYusep Rosmansyah氏によって設立され、彼らが情熱を持って開発したことは明らかだ。なぜなら、彼らが提供するデータはインターネットから簡単に入手できる以上のものだからだ。同サービスはネットワークオペレーターと事業計画を見出し、情報を配信するSMSメッセージをもとに収益を分配している。また、高等教育機関と提携して運営するLisaと呼ばれるデータベースも構築し、農業全般に関するディスカッションフォーラムとしても提供されている。

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大きな消費者を獲得できるという可能性と、同サービスが高等教育機関などをパートナーとして選択していることを考えると、同スタートアップは正しい道をたどっているようだ。8villagesは、農家がインドネシアと同様の問題に直面しているベトナムやフィリピンなどにもサービスを拡大できるかどうかを模索している。この分野における大きなポテンシャルは、Nokiaが発展途上国のまさにこの市場をターゲットにしたLife Toolsという一連のアプリを提供していることで後押しされている。

8villagesはインドネシアのスタートアップ業界の多くの人にとって、消費者と解決すべき問題を理解することの重要性について大事な教訓を提供している。インドネシアの消費者の特徴はスタートアップの発展を決めるものだ。問題を解決するためのソリューションを情熱を持って実行すれば、スタートアップの生き残りそして成長を助長するはずだ。

フィーチャーフォンを利用する消費者が大きな難題をもたらすことはないだろう。というのも、SMSの活用はスマートフォンのアプリを通じてマネタイズするよりも明らかに簡単だからだ。フィーチャーフォンが広く利用され、大きなトラクションを得ることができるとともに、消費者に多額の利用料がかかることもないので、雪だるま式に利用は増えるだろう。

1つの州の農家の70%が同サービスを利用すると考えてみよう。利用する州がさらに2~3か所増えたらどうだろう?もちろん、それがインドネシアでテクノロジー系の企業を構築する唯一の理由ではないのだが。

スタートアップ業界に属するものとして、自分たちが提供するサービスが実際にコミュニティのためになるのか、利益だけを考えているのではないかということを自分自身に聞いてみるべきだ。8villagesがすべての人に何らかの影響を与え、何かを教えてくれることを望むばかりだ。

【via DailySocial】 @DailySocial

【原文】

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