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ソニー・ミュージックエンタテインメントの「ENTX」が第2期デモデイを開催、オーディオフィットネスアプリの「BeatFit」が最優秀賞に輝く

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ソニー・ミュージックエンタテインメント(SME)は18日、同社初となるアクセラレーションプログラム「ENTX(エンタエックス)」のデモデイを開催した。ENTX では、SME の最大の強みである音楽やアーティストといった資産の活用を最前面には押し出しておらず、また募集テーマは「音楽」に限っていない。 9月2日に開始された第1期にはスタートアップ5チームが採択され、通算で6回にわたるメンタリングセッシ…

ソニー・ミュージックエンタテインメント(SME)は18日、同社初となるアクセラレーションプログラム「ENTX(エンタエックス)」のデモデイを開催した。ENTX では、SME の最大の強みである音楽やアーティストといった資産の活用を最前面には押し出しておらず、また募集テーマは「音楽」に限っていない。

9月2日に開始された第1期にはスタートアップ5チームが採択され、通算で6回にわたるメンタリングセッションが実施された。本稿では、第2期に採択された全5チームについて、デモデイでの登壇内容を中心にカバーする。

デモデイの審査員を務めたのは、

  • SME 代表取締役社長 COO 村松俊亮氏
  • SME 執行役員常務 石川恵子氏
  • SME 執行役員専務 妹尾智氏
  • 電通 CDC Future Business Tech Team 部長 事業開発ディレクター 中嶋文彦氏
  • eiicon company 代表 中村亜由子氏
  • Spiral Innovation Partners 代表パートナー 岡洋氏

各チームは、企画の魅力度(事業新規性、市場の魅力度、実現可能性の総合判断)、企画の爆発力(解決している課題の深さやインパクト、SME との相性、プログラムでの成長度合、経営者のカリスマ性)を勘案し審査員の評価を受けた。

【最優秀賞】BeatFit

副賞:賞金100万円

BeatFit(ビートフィット)は、ランニング、インドアバイク、筋力トレーニングなどの有酸素運動を中心としたエクササイズに特化して、オーディオコンテンツを提供する定額アプリ「BeatFit」を提供している。

使っている音源は洋楽のカバーやインストゥルメンタルに限られているため、ストリーミング/サブスク時代に新たなモデルを模索する SME と協業し、BeatFit への邦楽コンテンツの導入を試した。モニタユーザ6人に、音声なしでのジョギング、邦楽のみでのジョギング、邦楽+音声ありでのジョギングを試してもらったところ、邦楽+音声ありでのジョギングが最も良い反応が得られたという。

日本内外でフィットネスインフルエンサーが台頭する中で、BeatFit からも KOTONE、HARUKI、SATOKO といった有名トレーナーが現れており、BeatFit は Sony Music Artists に彼らのトレーナーのエージェント事業も提案した。

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【ベストグロース賞】dinii

副賞:賞金50万円

dinii(ダイニー)は、モバイルアプリを使って飲食店に事前予約をすることで、商品のピックアップをスムーズにするプラットフォーム。音楽アーティストのライブ会場での商品販売などでは長蛇の列が散見されるが、dinii はこのような問題を解決できないかと考えた。dinii は、スポーツリーグ、ライブ、イベントなどエンタメ分野との相性がいいという。

SME が公式エンタメパートナーを務める B リーグの川崎ブレイブサンダースの協力を得て、同チームの試合で dinii の PoC を実施した。観客席の背中に各席にユニークな QR コードを貼り付け、ユーザは dinii を使って席にいながら飲食物を注文できデリバリしてもらえる。注文率は1回以上が78.2%、2回以上が30.7%と高いものとなった。

ファンクラブやコンテンツ配信サービスとの連携を検討中。ユーザがどのイベントに行って、何を買ったかをトラッキングすることができ、その分析結果に応じて、さらなる体験を提案することができるので、高いクロスセルパフォーマンスを期待できる。今後も、Sony Music Solutions や、大型音楽ライブハウスを運営する Zepp Hall Network と PoC を継続するとしている。

AsetZ

建設現場アプリ「助太刀」出身のメンバーが今年8月に設立した AsetZ(アセッツ) は、今期の ENTX にアプライした段階では、知名度やユーザはおろかプロダクトさえも無かったという。そんな彼らがが挑んだのは、SME の人々が日々の業務で抱える課題だった。音楽アルバムの制作を支える A&R(アーティストアンドレパートリー)チームの業務は煩雑で、アルバム1枚の制作に360人以上が携わり、5,000通のメールと2,300個のファイルをやり取りしていることがわかったという。

A&R チームのコミュニケーション量は他部署を凌駕するもので、全社平均の6倍以上のメールをやり取りし、メールボックスの中から必要なメールを探すのに全社平均の3倍、1日あたり114分を使っていることが判明したという。AsetZ ではこういった業務における5つの課題に、それぞれに合ったソリューションを開発し検証するということを繰り返したそうだが、デモデイではそれらの課題の中でも「メールでやり取りしたファイルが見つからない問題」を解決することに焦点を当て披露した。

AsetZ が開発した仕組みでは、届いたメールやそれに添付されたファイル、メール内に含まれる共有リンクを取り込み、それらを検索できるようインデックス化。通常なら必要なファイルを含むメールを検索し、その中に添付されたファイルを開いて確認するという作業が発生するが、開発された仕組みでは、ユーザが思い出せる情報のみを手掛かりにファイルを直接検索できるようにした。SME 社内の検証参加者の90%が業務で使いたいと回答。β版として来週来春一般リリース予定。今後は、企業内の情報共有の仕組みの改善により、社員間の業務引継を促し休暇を取れやすくしたり、適材適所へのリソース適用を促進したりする仕組みを開発するとしている。

Parasol

マッチングアプリを中心とした出会いや婚活を支援する Parasol(パラソル)は、この分野に特化したメディア「マッチアップ」などを運営。従来なら結婚は職場にいる30人の中から相手を選んでいたが、現在は結婚の約1割がマッチングアプリを通じたものになる中、オンライン上の300万人の中から相手が選ぶこととなり、デートのハードルは上がっているという。Parasol では、11月9日にα版をリリースしたデートコンシェルジュサービス「Forky」で、マッチングアプリ利用者のデートを支援する。

ローンチ段階では1回のツイートで120名の男性がサインアップし、市場の需要が並々ならぬものであると説明。ユーザの中には、サービス利用から2週間で彼女ができたケースもあるという。実際に SME 社員にも使ってもらい、Forky が得意とするデートするお店の提案だけでなく、眉のカットや洋服のコーディネートの提案なども行い、好意的な感触が得られたという。なお、Forky はチャットボットではなく、裏側では人力で運用しているとのことだが、効率化できる部分は自動化していくとしている。

デート相談サービスから着手し、恋愛コンサルティングサービス、関連サービスへと幅を拡大、3年後に月照3億円を目指す。ネットに掲載されている情報のみならず、エンターテイメント企業である SME の強みを生かし、未掲載のイベント情報なども最良のタイミングで届けることで、ユーザ満足度も増すとした。音楽と恋愛体験は親和性が高いことから、SME との協業では、アーティスト情報とデートとのマッチングや、LINE MUSIC に SME アーティストの曲を集めたデートに合ったプレイリストの掲載などを提案した。

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picki

picki(ピッキー) は、インフルエンサーなどがファッションブランドを立ち上げ、それを販売することができるプラットフォームだ。インフルエンサー自身は、デザイナーや縫製業者ではないので自ら洋服やファッションアイテムを作り出すことはできない。ただ、インフルエンサーが持つ世界観に共鳴し、彼らが出す商品にファンが集まるという事象は、ここ数年で顕著になってきている。そこで1ブランド50着からの小ロット生産を可能にし、インフルエンサーが自ブランドを在庫リスク無しで立ち上げられる仕組みを構築した。

picki ではインフルエンサーの世界観を前面に出してブランド構築を支援してきたため、ブランドによっては奇抜過ぎて売れなかったり、インフルエンサーが持つ世界観や思想がファンに正しく届かないという課題があったという。picki は、SME がアーティストのブランドやイメージ構築をアーティストと伴走しながら実行している点に着目、同様にインフルエンサーと伴走しながらブランドやイメージ構築を支援する姿勢を積極化させた。音楽アーティストにとってファンと知り合う機会がライブであると位置づけ、これにヒントを得て、インフルエンサーとファンとの試着会なども展開したという。

pick では現在8つのブランドを展開しているが、Instagram を通じてつながるファンらが、どこに住んでいてどういう行動をしているかを分析している。再現性を持ってブランドを成功させる手法を編み出すためだ。SME との取り組みを通じて、picki はファッション雑誌「VOGUE」に取り上げられ、Zipper トップモデル、報道番組コメンテーター、ガールズバンドボーカルなど自らのファッションブランドを立ち上げたいという有名個人を発掘できたという。インフルエンサー100人と100ブランドの構築を目指す。

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デモデイ後に開かれたネットワーキングパーティー。
昨年のグラレコで展示に代えて、今年は SME のカメラマンによるアー写ボードが展示。
ネットワーキングパーティーのフードブースには、ENTX 第2期に応募のあった131件の中からフード関連チームが招かれ食事を提供していた。写真は、日本ちゃんこ協会のバター塩ちゃんこ。
CRAFT DRINKS は、オレゴンの高品質クラフトビール「Full Sail」を提供。
しかけ代表取締役で焼き餃子協会代表理事の小野寺力氏の前には、餃子が焼き上がるのを待つ参加者の長蛇の列ができていた。
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香り×テクノロジーのコードミー、ソニー・ミュージックエンタテインメントと協業——関連アーティストのフレグランスをライブ会場で販売

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アロマのサブスクリプションサービス「CODE Meee ONE(コードミーワン)」を展開するコードミーは17日、ソニー・ミュージックエンタテインメント(SME)と協業し、関連アーティストの物販アイテム(マーチャンダイズ)として限定フレグランスの製作を担当し、ライブ会場で販売する PoC を実施すると発表した。 同社では、先日開催された電通のスタートアップ支援プログラム「GRASSHOPPER」のデ…

Image credit: maru123rf / 123RF

アロマのサブスクリプションサービス「CODE Meee ONE(コードミーワン)」を展開するコードミーは17日、ソニー・ミュージックエンタテインメント(SME)と協業し、関連アーティストの物販アイテム(マーチャンダイズ)として限定フレグランスの製作を担当し、ライブ会場で販売する PoC を実施すると発表した。

同社では、先日開催された電通のスタートアップ支援プログラム「GRASSHOPPER」のデモデイにおいて、C 向けの CODE Meee ONE に加え、B 向けに記憶を香りと共に消費者に定着する「ブランディング・フレグランス」と銘打ったサービスラインを開発、アーティストライブなどへの導入で協業を図ることを明らかにしていた。

同社ではこれまでにも、シンガーソングライターやクラシックアーティストと共に、アーティストや楽曲をコンセプトに制作したフレグランスによるライブ空間のデザインやフレグランスの物販に取り組んできた。フレグランスの体験者からは、「大好きな人や曲の香りがあるのは素敵」「これでいつでもライブでの感動の記憶を思い出せる」といった肯定的な意見が寄せられてきたという。

「GRASSHOPPER」のデモデイで、B2B 事業について説明するコードミー CEO の太田賢司氏
Image credit: Masaru Ikeda

CODE Meee は2017年5月、ユーザ毎にカスタマイズされたアロマのサブスクリプションサービス「aromeee(アロミー)」をローンチ(当時の社名はアロマコード)。その後、商品コンセプトを変え、サービス名・社名をリブランドして CODE Meee ONE を今年6月にローンチした。

CODE Meee はシードラウンドで、2017年にサムライインキュベートからの資金調達と、政策金融公庫から資本性ローンによる融資、2018年にサムライインキュベート、Globis Venture Challenge、かながわサイエンスパークのインキュベータであるケイエスピー、グローカルリンクから非開示額を資金調達。昨年には、Plug and Play Japan 第1バッチに採択、フジクライノベーションハブ「BRIDGE」で香りを使った PoC を実施。IVS 2019 Summer in 神戸の Launchpad ファイナリストに選ばれた。

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ソニー・ミュージックエンタテインメントの「ENTX」が初デモデイを開催、アスリートらがファンから資金調達できる「whooop!」が最優秀賞に

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<17日17時更新> KITERU by Spring of Fashion の一部内容を修正(青字部を加筆、破線部を削除)。 ソニー・ミュージックエンタテインメント(SME)は13日、同社初となるアクセラレーションプログラム「ENTX(エンタエックス)」のデモデイを開催した。ENTX では、SME の最大の強みである音楽やアーティストといった資産の活用を最前面には押し出しておらず、また募集テーマ…

<17日17時更新> KITERU by Spring of Fashion の一部内容を修正(青字部を加筆、破線部を削除)。

ソニー・ミュージックエンタテインメント(SME)は13日、同社初となるアクセラレーションプログラム「ENTX(エンタエックス)」のデモデイを開催した。ENTX では、SME の最大の強みである音楽やアーティストといった資産の活用を最前面には押し出しておらず、また募集テーマは「音楽」に限っていない。

今回は「インバウンド」「スポーツ」「シニア」「ヘルスケア」「教育」「飲食」「住環境」「地方創生」「テクノロジー」「空間」「アニバーサリー」「人材」などのテーマから参加チームが募集された。9月26日に開始された第1期にはスタートアップ7チームが採択され、通算で6回にわたるメンタリングセッションが実施された。

©️ Dentsu Inc. All rights Reserved.
Image credit: Masaru Ikeda

本稿では、第1期の参加した全7チームについて、デモデイでの登壇内容を中心にカバーする。

デモデイの審査員を務めたのは、

  • SME 代表取締役 CEO 水野道訓氏
  • SME CFO / コーポレートEVP 今野敏博氏
  • SME コーポレート EVP 関島慶典氏
  • SME コーポレート SVP 渡辺和則氏
  • SME コーポレート SVP 石川恵子氏
  • アーキタイプ 代表取締役 中嶋淳氏
  • タグピク 代表取締役 安岡あゆみ氏
  • バスケット代表取締役、ストライプインターナショナル CDO、エンジェル投資家 松村映子氏
  • 電通 CDC Future Business Tech Team 部長 事業開発ディレクター 中嶋文彦氏

各チームは、企画の魅力度(事業新規性、市場の魅力度、実現可能性の総合判断)、企画の爆発力(解決している課題の深さやインパクト、SME との相性、プログラムでの成長度合)を勘案し審査員の評価を受けた。

【最優秀賞】whooop! by ventus

副賞:100万円

whooop! は、スポーツチームやアスリートなどがファンから資金調達できるトレカ(トレーディングカード)の売買サービスだ。既存のファンビジネスは、マーチャンダイズや興行チケットなど〝モノの販売〟に終始しており、whooop! ではアスリートへの応援や感動を他のファンと共有したいという思いのマネタイズを試みる。

スポーツチームの選手を撮影したトレーディングカードを1枚300円で販売。どの選手のカードが当たるかわからないので、購入者は欲しい選手のカードが入手できるまで、そのチームのカードを買い続けることになる。この行為を通じて、購入者はチームの収入増に貢献できるとともに(カード価格の9割はチームに還元される)、自分のカードを欲しい選手カードを持つ他ユーザと交換可能。12月5日に開催された「芸能人女子エンタメ e スポーツクイーン決定戦」で、eQ.LEAGUE との連携を実施。

【優秀賞】Dive Japan by Realista

副賞:50万円

Dive Japan は、インバウンド観光客向けの旅行前情報を動画で提供。元来の旅行情報は圧倒的にテキストで提供されているものが多いのに対し、動画の持つ圧倒的な情報量の多さから、料理レシピと同じく旅行前情報も動画で提供されることが主流化するとの考えから、サービスが立ち上がった。現在、アジア言語を中心に5言語で60秒動画を提供し、多いものでリーチが40万人、再生数14万回に達したという。

メンタリングセッションを通じ、メンターからの知見を得て、さまざまな挑戦を実施したという。そのひとつがバーチャルガイドを使った旅先の案内だ。当面のビジネスモデルは動画広告による広告収入を考えており、Realista はENTX を通じて東京海上日動で提携し、東京海上日動の顧客から動画広告の受注が決まったという。

【審査員特別賞】HeY by Super Duper

日本に来たインバウンド客の帰国後の反応を見てみると、日本の食を楽しみたいとは思っていても、十分に楽しめずに旅を終えているケースが多くないという。飲食店などで仮にメニューが外国語に翻訳されていたとしても、その店ならではの売り商品、食べるべき料理がわかりにくいからだ。Super Duper はユーザ同士が食事した内容や順序をシェアできる、フードプレイリストサービス「HeY」を開発した。

HeY はいわば、メニュー版の Spotify だ。ユーザはひたすら食べ物の写真を撮影しアップするだけで、写真の EXIF タグを元にアプリが時系列に食べた内容をリスト化してくれる。作成されたリストは URL や QR コードで他の人と共有することができる。2018年6月にローンチし、すでに飲食店173店舗に関するリストが作成されている。インバウンド客のフィードバックを元にアプリを改善しており、将来は海外にも展開したいとしている。

以下は入賞しなかったものの、第1期に採択され修了したチームだ。

Cinemally by 奥野圭祐氏

「映画が好きか」との問いに「好きだ」と答える人は多い一方で、1年間に一度も映画館で映画を観ていない人は8,000万人に上る。このギャップについて100人にインタビューしたところ、「一緒に観に行く人がいない」「誘われたいが、きっかけがない」「誘われたら一緒に観に行きたい」という回答が多数を占めたそうだ。この結果をもとに「Cinemally」は映画鑑賞の誘われ待ち市場を形成しようとしている。

Tinder のように、興味のある映画を右方向にフリックすると、同じ映画に興味を持つ気の合いそうな相手を探すことができ、誘い、日程調整を行い、チケット予約までを行える。300人以上でクローズドベータテスト中。ユーザ向けのプレミアム課金、広告収入、複数の異なる映画やイベントチケットの統合管理機能などでマネタイズ。 東宝との版権交渉仲介などで ENTX の協力を得た。

Sports Monster by Fantamstick + NewPeace

3〜5歳のうちから子供にスポーツをさせると、身体的にも精神的も醸成にも繋がると言われる。親は子供にスポーツを習わせるため時間もコストも費やしているが、指導者が経験不足であったり、教えるプロフェッショナルではなかったりして、子供にとって機会損失に終わっているケースは少なくない。子供に満足なスポーツ習得環境を与えるには、特別な環境や指導者を持たない限り不可能なのが現状だという。

そんな環境においても、子供のモチベーションとレベル向上促せるようにと開発されたのが、AI トレーナーアプリの「Sports Monster」だ。子供の成長に合わせ、「基礎体力編」では AR で身体を動かすことの楽しみを、「競技探求編」ではメジャースポーツだけでなくさまざまなマイナースポーツをゲーミフィケーションで、「専門指導編」ではプロ経験者による60秒動画でレベルアップを図れる。マイナースポーツを普及させたいプロを指導者に招いている点が特徴。

Gridge by Gridge

自身をライブなど音楽活動を行う Gridge の籔井健一氏は、自分の音源を知人の映画監督が作品のエンディングに使ってくれたことをきっかけに、ファンが大幅に増えることを経験。コンテンツクリエイターが他ジャンルのクリエイターと関わることで、新しい価値が生み出されると考え、これを促進するクリエイター配信プラットフォーム「Gridge」をローンチした。ボディペインター、トライアルライダー 、イラストレータ、ミュージシャンなどが登録している。

クリエイターはコンテンツをアップロードやストリーミングでき、ユーザはそれらをギャラリー形式で楽しむことができる。特にジャンルをまたいだクロスカルチャーに注力しており、クリエイターにとっては通常とは異なるジャンルにアプローチできることで、それまで全く興味の無かった新しいファン層を取り込めるのが特徴。インディーズ界をスタートアップ化し、エンタメ経済を分散化するとしている。特に音楽とイラストの親和性が高いという。

KITEKU by Spring of Fashion

Spring of Fashion の「KITEKU」は、アパレルショップにある洋服をレンタルし、それを着たまま外出できるサービスだ。ユーザが気に入れば購入することもできるし、買わない場合はショップに返却することができる。ユーザは KITEKU 上で本人登録を行い、提携店舗の店頭では KITEKU から発行されたバーコードを提示することでサービスを受けられる。 Instagramer がいろいろな服を着て写真撮影できる一方、アパレルメーカー側には自社ブランドのインフルエンサーマーケティングができるメリットがある。

ENTX の協力により、SME グループ M-ON! Entertainment の andGIRL の読者モデルにアンケートを実施。また、大手ファッションブランドとも提携に至ったというとは現在商談中。KITEKU では、ファストファッションよりも、ラグジュアリーブランドを抱える大手アパレルと積極的に協業していきたい考えだ。今後、大手ファッションブランドとの PoC を経て、来年2月のβ版ローンチ、5月の正式版ローンチを目指している。ユーザが支払う料金は未定無料だが、クリーニングや破損が必要となった場合の料金はエアークローゼットをプライシングをベンチマークしているようだ。

ピッチ後に開かれた、参加チームの代表全員によるパネル
Image credit: Masaru Ikeda
ネットワーキング会場に飾られたプロダクトの紹介
Image credit: Masaru Ikeda
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ソニー・ミュージックエンタテインメント、アクセラレーションプログラム「ENTX(エンタエックス)」を始動——社会課題解決ビジネスを支援

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ソニー・ミュージックエンタテインメント(SME)は、同社初となるアクセラレーションプログラム「ENTX(エンタエックス)」を始動し、先ごろ都内で説明会を行った。約3ヶ月間にわたり週1回のペースでメンタリング機会を提供、12月中旬に実施されるデモデイを経て、最優秀賞には100万円、優秀賞には50万円の賞金が贈られる。優れたビジネスアイデアについては、ソニー・ミュージックエンタテインメントを含むソニー…

ENTX を統括する、SME 経営企画グループ 経営企画チーム 兼 事業創発推進チーム シニアマネージャーの古澤純氏 Image credit: Masaru Ikeda

ソニー・ミュージックエンタテインメント(SME)は、同社初となるアクセラレーションプログラム「ENTX(エンタエックス)」を始動し、先ごろ都内で説明会を行った。約3ヶ月間にわたり週1回のペースでメンタリング機会を提供、12月中旬に実施されるデモデイを経て、最優秀賞には100万円、優秀賞には50万円の賞金が贈られる。優れたビジネスアイデアについては、ソニー・ミュージックエンタテインメントを含むソニーミュージックグループ各社からの業務提携や出資が提案される可能性があるという。

ENTX が興味深いのは、SME の最大の強みである音楽やアーティストといった資産の活用を最前面には押し出していない点だ。募集テーマは「音楽」に限らず、「インバウンド」「スポーツ」「シニア」「ヘルスケア」「教育」「飲食」「住環境」「地方創生」「テクノロジー」「空間」「アニバーサリー」「人材」など多岐にわたり、同社では社会課題を解決しようとするビジネスを、これまでに培ってきたノウハウなどで支援したいとしている。

一般的に、オープンイノベーションの活動やアクセラレータを展開する事業会社は、自社を特徴づけるユニークな資産やノウハウをメリットとして掲げ、協業を希望するスタートアップを集めてきた。しかし、このやり方では、集まるビジネスやアイデアの幅に制限が生じてしまう。MUFG が FinTech アクセラレータから DIGITAL アクセラレータと名前を変えたのも同じ理由だろうし、過去には、ある製造業大手がアクセラレータで募集を始めたところ、同社と取引したい中小企業だけが集まってしまった、という事例もある。

SME は誰もが知る魅力的な企業であるがゆえに、容易に想定される協業メリットを奥の方へしまいこみ、音楽事業にとらわれない協業アイデアを提案してほしい、というわけだ。ENTX の企画運営には電通が協力しており、SME の社員以外にも、電通のクリエイティブディレクター、投資家らがメンターとして関わる予定。また、オフィススペースの提供が主目的ではないが、SME の六番町本社、および、六本木ミッドタウンにあるコラボカフェ、東京ミッドタウン日比谷にある BASE Q、原宿にある WeWork Iceberg での活動やネットワークへの参加機会が提供される。

創業から50周年を迎える SME は、これまで音楽事業やアーティストマネージメントを柱に業績を伸ばして来た。同社はこれまでにも、VC へのファンド出資などを通じてスタートアップとの関わりを間接的に持ってきたようだが、ストリーミングをはじめ音楽業界のビジネスモデルが多様化する中で、さらにイノベーティブなアイデアを外部から取り入れる必要があると判断、今回の ENTX の立ち上げに至ったようだ。音楽業界がスタートアップと関わる文脈では、昨年 Universal Music が独自に世界的アクセラレータを立ち上げているほか、エイベックスが先ごろ、 TechStars Music に参加したことが記憶に新しい。

ENTX 第1期の募集締切は9月9日で、プログラムは9月26日から開始。12月中旬に開催されるデモデイでは、プログラム参加スタートアップの3ヶ月間の成果や協業例が披露される予定だ。

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