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Wearable Tech Expo in Tokyo〈Day2〉〜多機能ヘッドセットのPlantronicsが語る、ウエアラブルの未来 #WearableTechJP

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※この記事は英語で書かれた記事を日本語訳したものです。英語版の記事はコチラから。 先週開催された Wearable Tech Expo 2014 in Tokyo で、アメリカ Santa Cruz を拠点とする Plantronics で、イノベーション・ニューベンチャー部門シニア・ディレクターを務める Cary Bran と話をすることができた。ヘッドセットを製造する同社は、スマートセンサーを…

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※この記事は英語で書かれた記事を日本語訳したものです。英語版の記事はコチラから

先週開催された Wearable Tech Expo 2014 in Tokyo で、アメリカ Santa Cruz を拠点とする Plantronics で、イノベーション・ニューベンチャー部門シニア・ディレクターを務める Cary Bran と話をすることができた。ヘッドセットを製造する同社は、スマートセンサーを使って興味深い作品を開発してきた。Cary がウェアラブル・テクノロジーの未来について語った話をいくつか紹介したい。

Cary は、ウエアラブルのイノベーションは、初期の技術ブレイクスルーよりも大きなものであるべき、と話を切り出した。自動車を例に挙げ、あるプロダクトが進化を遂げるには段階を経た改良が必要だと強調する。そして、ウエアラブルにおける大きなハードルは、現時点では、情報がデバイス毎に分断されていることである。

ウエアラブル・テクノロジーはIT業界において重要な位置を占めるが、ウエアラブルだけがすべてではない。ウエアラブルは第一歩に過ぎず、ユニバーサル・インターネットやユビキタス・インターネットこそ、ウエアラブルにとって重要な要素になってくる。

データがウェブへと分散され、データ・アナリティクスがより実用的なものになれば、次なる視点はバーチャル・コンピューティングに移るだろうと Cary は予測する。情報はあらゆるところから集められ、パーソナライズされ、ユーザはその情報すべての中心に立てるようになるだろう。ウエアラブル、スマートセンサー、ソフトウェア、コンテクスト、これらすべてが組み合わせられれば、これまでに見たことのない体験を生み出せるようになる。

Cary は、Plantronics の PLT ラボのチームが開発した、ヘッドセットのコンセプトモデルの一つを簡単にデモンストレーションしてくれた。加速度センサー、ジャイロスコープ、コンパスなどを使い、9つの異なる値を計測することができる。ヘッドセット装着の是非、イベントの検出、歩数、落下中かどうかなど、多岐にわたるデータを収集することが可能だ。同社はこれらのデバイスをハッカソンに持ち込み、デベロッパ達がヘッドセットを使ってどのようなモノを作り出せるかを見守ってきた。その結果については、以下のビデオで詳細を見ることができる。

一見普通で新しいことが、興味深い体験をもたらしてくれるのだと Cary は語る。ウエアラブルは、ゲーム・エンタメ・フィットネス・ヘルス・ビジネス・軍事などのあらゆる分野で、我々が自分や身の回りに対する感度を高める上で活用できるテクノロジーになるだろう。

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Wearable Tech Expo in Tokyo〈Day2〉〜2020年東京五輪は、ウエアラブルでどう変わるか? #WearableTechJP

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今週開催された、Wearable Tech Expo 2014 in Tokyo の2日目午後のセッションでは、2020年に開催される東京オリンピックが、ウエアラブル・デバイスでどのように変わるかをテーマに議論が交わされた。 このセッションに参加したのは、夏野剛氏(慶応大学大学院)、為末大氏(アスリートソサエティ)、井幡晃三氏(総務省)、佐々木俊尚氏(ジャーナリスト)、猪子寿之氏(チームラボ)の5…

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左から:上路健介氏(博報堂DY)、夏野剛氏(慶応大学大学院)、為末大氏(アスリートソサエティ)、井幡晃三氏(総務省)、佐々木俊尚氏(ジャーナリスト)

今週開催された、Wearable Tech Expo 2014 in Tokyo の2日目午後のセッションでは、2020年に開催される東京オリンピックが、ウエアラブル・デバイスでどのように変わるかをテーマに議論が交わされた。

このセッションに参加したのは、夏野剛氏(慶応大学大学院)、為末大氏(アスリートソサエティ)、井幡晃三氏(総務省)、佐々木俊尚氏(ジャーナリスト)、猪子寿之氏(チームラボ)の5名の有識者達だ。モデレータは、博報堂DYの上路健介氏が務めた。

ウエアラブル・デバイスを使った、オリンピック・コンテンツ消費の行方

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夏野剛氏と為末大氏

議論の口火を切ったのは夏野氏だ。ウエアラブルが普及するには、ソフトウェアとハードウェアの両方の成熟が必要だ。彼の主張によれば、日本のSFとは対照的に、アメリカのSFにはそのような側面が感じられない。2020年の東京がウエアラブル・オリンピックになるのは、時間と場所の両方の側面から理に適っている、という。

一方、アスリートの為末大は、インターネットがオリンピックに関わるに際しての課題点を、自身の経験を通じて次のように述べた。

以前は、オリンピック期間中、オリンピック参加選手はネット上に(写真やテキストを)アップしないことをIOC(国際オリンピック委員会)に求められるということはあった。その後、ブログがOKになり、現在ではソーシャルメディアがOKになった。それが2020年の段階ではどうなるか。

ジャーナリストの佐々木氏の説明では、現在はウエアラブル・デバイスという各論の部分に人々の意識が集中してしまっているが、本来は、

センサー/ウエアラブル → クラウド → ビッグデータ解析 → ネットサービスでどう稼ぐか

…という大きなサイクルの中の一部でしかない。オリンピックで言えば、このビッグデータ解析の後のデータ・ジャーナリズムで、視聴者にどのようにみせるかというところに焦点が行くべきだと、と主張する。

つまり、2020年にウエアラブル・オリンピックを実現するには、テクノロジーではなく、むしろ、ビジネススキームやスポンサーシップが課題になってくる。現在のオリンピックは、IOC が全世界のテレビ局から莫大な放映権料と、その放映に付随してくるスポンサーフィーによって成立している。先のソチ五輪の開会式でも見られたように、選手が自分のスマートフォンで撮影した写真を、ソーシャルメディアで〝生中継〟するのが当たり前のようになる中、オリンピックのビジネスモデルを進化させないと、ウエアラブル・オリンピックは実現できないだろう、というのがパネリスト達に共通する意見だ。

オリンピックより、パラリンピックの方が進化する?

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ウエアラブル・デバイスの中には、生体情報を取得したり、運動を補助したりできるものも多い。これらの機器を活用できれば、オリンピック出場選手は、平常時より有利な状態で記録を残すことができるかもしれない。

為末氏によれば、現在のオリンピックでは、基本的に助力性のある道具(例えば、ジャンプを要する競技で、靴にバネがついているなど)を選手が使うことは認められていない。しかし、夏期オリンピックに比べ冬季オリンピックは道具を使う競技が多く、パラリンピックではさらに多い。IOC も基本的には多くの視聴者にオリンピックを楽しんでほしいと考えているはずなので、対応は変化していくかもしれないと述べた。

何らかのルール作りは必要になるだろう。出場選手へのウエアラブル・デバイスの着用が認められれば、デバイスが普及していない発展途上国よりは、先進国の選手にとって有利かもしれない。結果として、オリンピックの成績上位を先進国の選手が独占してしまうようなことになれば、発展途上国からは不満の声が上がるかもしれない。

アスリートの生体データは誰のもの? 肖像権は誰のもの?

オリンピック出場選手がウエアラブル・デバイスを着用するようになれば、選手のバイタル・データを取得できるようになる。典型的な観客や視聴者にとっては、それを映像や姿とあわせてライブで見たいと思うのが自然な心理だろう。データ・ジャーナリズムだ。しかし、データは誰のものだろう。選手のものか、スポンサーのものか、ひいては、テレビ画面の前で記録に挑戦する選手の像は誰のものなのか、という話に帰結する。

佐々木氏は、そのような公の場において規制をするのは難しい。オープンデータのようにデータを公開し、それをメディアや他の組織が自由に加工してよい、という形になるのではないかと予測する。総務省の井幡氏は、データの帰属について個人情報としてどうかという議論はあるが、数値の羅列でしかないデータについて、財産権に関する言及は今のところない。総務省としては、なるべくならオープンにした方がいい。データは自由に活用できるのが望ましい、との立場を明らかにした。

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佐々木俊尚氏

2020年の東京オリンピックでさえ、競技中にウエアラブル・デバイスを選手が着用するのは、まだ難しいだろう、というのが為末氏の予測だ。しかし一方で、多くの選手がいるオリンピックの会場では、着用を完全に規制で縛るのは現実的ではない。おそらくは規制の範囲内で着用が限定的に許され、オリンピックはメディアの空間として、そこで起きたあらゆる形の情報はインターネットを通じて共有される、むしろ、それを制御することはできないだろう、というのが佐々木氏の見方だ。

ウエアラブル・デバイスとインターネットで、観衆・視聴者参加型オリンピックを実現する

チームラボの猪子氏は、オリンピックに対するユニークな見解を披露してくれた。彼によれば、2008年の北京オリンピックまでは、世界中の視聴者に対して、劇場で芝居を鑑賞しているような、〝劇場型オリンピック〟という見せ方がとられた。2012年のロンドン・オリンピックは、必ずしも現場のライブの映像や音声が伝えられるとは限らず、加工された映像が挿入されるなどの演出が加えられた〝映画型オリンピック〟だったと言う。

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猪子寿之氏

2016年のリオデジャネイロ・オリンピックでは、デジタルメディアとの融合がなお一層進むだろう。では、2020年の東京は、どのようなオリンピックを目指すべきだろう。

猪子氏のアイデアは、ウエアラブル・デバイスとインターネットを活用した、観衆・視聴者参加型のオリンピックだ。オリンピック期間中に東京に来れば、選手のみならず、市民の誰もが擬似的にオリンピック出場選手と同じ体験ができるというもの。疑似体験の様子を映像などの形で記録・共有すれば、東京にやってきた市民は「オリンピックに参加した」記念を土産に持ち帰れるわけだ。

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出場選手の競技を、渋谷駅前で仮想的に体験するイメージ(チームラボ提供)
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立体フォログラムの事例(チームラボ提供)
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聖火ランナーの進行にあわせて、観衆の持つデバイスに光が灯る例(チームラボ提供)

夏野氏は F1レースを例に出し、モナコやシンガポールのグランプリでは、街を会場にして車が走ることで面白さが倍増するように、オリンピックも競技場のみならず、街の中でも市民が疑似体験できるようになれば、エキサイティングなものになるだろうと、猪子氏のアイデアに賛同した。

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ウエアラブル・デバイスの作り出す未来を垣間みられるようになった我々は、2020年の東京オリンピックをどのように作り上げるべきだろうか。その答えになるかどうかはわからないが、このセッションの中で、特に記憶に残ったのは為末氏の発言だった。

1960年に東京オリンピックが開催され、今日でも、そのとき作られた新幹線や国立競技場や高速道路などに頼って、我々は生活している。つまり、オリンピックのときに作られたものが、その先50年程度は生活に大きな影響を及ぼすと考えれば、2020年の東京オリンピックは、それから先の50年を予見させるようなものを世界に見せられる機会にできるとよいだろう。

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Wearable Tech Expo in Tokyo〈Day2〉〜ハンドジェスチャーで、写真撮影やメール送受ができるスマートグラス「mirama」 #WearableTechJP

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※この記事は英語で書かれた記事を日本語訳したものです。英語版の記事はコチラから。 Wearable Tech Expo 2014 in Tokyo では、展示エリアには(Moff を除いて)スタートアップが少ないように思えた。しかし、企業出展者に目を転じてみると、日本のブリリアントサービス社が来場者の注目を集めていた。 同社の mirama は、現状は大きなヘッドマウント・ディスプレイだが、顔の前…

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※この記事は英語で書かれた記事を日本語訳したものです。英語版の記事はコチラから

Wearable Tech Expo 2014 in Tokyo では、展示エリアには(Moff を除いて)スタートアップが少ないように思えた。しかし、企業出展者に目を転じてみると、日本のブリリアントサービス社が来場者の注目を集めていた。

同社の mirama は、現状は大きなヘッドマウント・ディスプレイだが、顔の前でジェスチャーすることにより、向こう側の見える画面をコントロールすることができる。多くのジェスチャーに対応でき、親指を立てて OK としたり、親指を下に向けてキャンセルとしたり、指で構図を決めて写真を撮ったりすることも可能だ。

mirama のインタフェース上では、スクリーン上のボタンを押して、指でハンドライティングし(私のハンドライティングはひどいものだったが)、スクリーン上のメニューを選んでメールの送受信も可能だ。

mirama のプロトタイプは同社のウェブサイトから購入可能で、さらにハックしたい人には SDK も提供されている。しかし、プロトタイプは安いものではなく、mirama センサーキットで300万円から20万円といった具合だ。

私は mirama グラスを体験する機会に恵まれ、これは大変楽しい体験だった。メガネの重さは私の鼻を押しつぶしそうだったが、それでも大変面白いものだった。mirama のスクリーンのプレビューは、以下のビデオで確認できる。

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Wearable Tech Expo in Tokyo〈Day1〉〜ウエアラブル・デバイスが可能にする未来と課題 #WearableTechJP

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3月25日〜26日の2日間、東京都内でウエラブル・デバイスをテーマにした国内初のイベント「Wearable Tech Expo 2014 in Tokyo」が開催されている。昨日 Day1 のセッションの中から、ハイライトをまとめた。 Ring 指輪型ウエアラブル・デバイスの「Ring」は、国内初の実機を使ったデモを披露した。プロトタイプということや、会場のネットワーク混雑から少し不安定ではあった…

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3月25日〜26日の2日間、東京都内でウエラブル・デバイスをテーマにした国内初のイベント「Wearable Tech Expo 2014 in Tokyo」が開催されている。昨日 Day1 のセッションの中から、ハイライトをまとめた。

Ring

指輪型ウエアラブル・デバイスの「Ring」は、国内初の実機を使ったデモを披露した。プロトタイプということや、会場のネットワーク混雑から少し不安定ではあったが、創業者の吉田卓郎氏が指を上下左右に動かすと、カメラ、テキスト入力などの機能が作動した。

デバイスが小さいため、なかなか肉眼で確認するのは難しいが、発表されている Ring の仕様などについては、この記事を参考にしてほしい。

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ログバー CEO 吉田卓郎氏

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Sulon Technologies

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Sulon Technologies CEO Dhanushan Balachandreswaran

Sulon Technologies は、3DのAR(拡張現実感)によるゲーム環境を提供している企業だ。今朝、Facebook が Oculus VR(AKQA社)を買収したニュースがテック業界を席巻しているが、Sulon は Oculus と異なり、ゲームを始める前に実際の居る部屋を3Dスキャンするため、VR(仮想現実感)ではなく AR を楽しむことができる。

Sulon は自分達のビジネスのことを Spatial Entertainment(空間を変化させてユーザを楽しませる)と呼んでいるが、今後はこのプラットフォームをゲーム以外の分野にも広げていきたいと語った。

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Telepathy 井口尊仁氏 × Cerevo 岩佐琢磨氏

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左から:Telepathy CEO 井口尊仁氏、Cerevo CEO 岩佐琢磨氏

日本のハードウェア・スタートアップ・コミュニティを牽引する2人、Telepathy 井口尊仁氏 と Cerevo 岩佐琢磨氏による対談。洋服やカバンやメガネについて、同じものを身に付ける人がいないように、ウエアラブル・デバイスも制作のハードルが下がることで、ユーザの好みに合わせて、バリエーションが多様化していく。人間の趣向は本来多様なものなので、今後、ハードウェア・スタートアップにとっての可能性は高まるだろう、というのが二人の確信。

井口氏は資金調達の方法についても言及した。岩佐氏は、ハードウェア・スタートアップが他のスタートアップと大きく異なるのは、製造業者に支払うお金が必要という点で、ブートストラップ的にというのは難しい。そこで投資家からの資金調達が必要にあるが、基本的に彼らが聞くのは「作れるか」「売れるか」という二点で、これらを一つずつ潰して投資家を説得するしかない、と言う。

日本で起業家がハードウェア・スタートアップを始めるとき、岩佐氏のところへ話を聞きに行くのが恒例化しているようだが、岩佐氏はノウハウをオープンにすることにためらいがない。例えば、日本のスタートアップに中国・深圳の製造業者を紹介することで、彼らが日本のスタートアップが求める品質を理解してくれるようになると、日本のスタートアップ全体が仕事をしやすくなる。結果として、日本のスタートアップがグローバル・コミュニティの中で、勝てるようになればよい、とメリットを強調した。

Oculus Rift

Darrell Nelson (AKQA Tokyo)
Darrell Nelson (AKQA Tokyo)

前述した通り、Facebook に買収されたことで注目を集める Oculus だが、同社は既に日本に進出しており、日産自動車との協業例を紹介した。日産自動車は、デジタル・ネイティブ世代が車についての関心を失いつつあることを理解しており、彼らをエンゲージするためにユーザとの、車のデザインの co-creation を実施した。Oculus Rift を用い、東京モーターショウで来場者にアイデアを提案してもらったところ、14,332 のユーザ洞察と 2,018 の車のアイデアが集まった。

Oculus も Sulon と同じく、ゲームに留まらず、プラットフォームをオープンにしてコミュニティ・デベロッパと協業していきたいとしている。

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映画・演劇・アニメ・SF小説の世界から見たウエアラブル

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左から:Telepathy 井口尊仁氏、慶応大学教授 夏野剛氏、
SF小説家 冲方丁氏、映画監督 本広克行氏

映画監督の本広克行氏、SF小説家の冲方丁氏、慶応大学教授の夏野剛氏、Telepathy の井口尊仁氏によるパネル・セッション。

本広氏はウエアラブル・デバイスは安定性などの点で課題が残るが、実際の映画製作にはバックアップを用意するなどすれば、被写体がカメラを意識しないですむ、これまでになかった撮影ができるだろうと述べた。

Wearable Tech Expo 2014 in Tokyo では、本広氏の所属する Production I.G. が作成したアニメコンテンツがイメージ映像として随所に使われていたが、夏野氏はウエアラブル・デバイスの将来は、すべてここ(SFアニメ)の中にあると強調した。

冲方氏はSF作家の立場から、ウエアラブルやモバイルの出現で、ストーリー展開的に主人公を孤立化させることが難しくなったと語った。スマートフォンを持っていると、主人公は誰かと連絡がつかない状況を作り出すことは難しくなる。映画「マイノリティ・リポート」で見られた、有名なスクリーンをスワイプする操作ももはや実用化されつつあり、そのようなシーンイメージを挿入しても、陳腐化してしまって SF っぽく見えないのだそうだ。

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ウエアラブル・デバイスの浸透は、アマチュアでも容易にSF的な映像や文章表現を可能にできるという点で、プロの映像作家やテキスト作家はよりアイデアの工夫が求められるようになる。しかし、両方の手が空いた状態で何かを操作できるということは、クリエーションの可能性を無限に拡大させるだろう、というのが4人の共通の見解だった。


Wearable Tech Expo 2014 in Tokyo は本日2日目を迎えている。追って続報をお伝えする予定だ。

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