先週開催された Wearable Tech Expo 2014 in Tokyo で、アメリカ Santa Cruz を拠点とする Plantronics で、イノベーション・ニューベンチャー部門シニア・ディレクターを務める Cary Bran と話をすることができた。ヘッドセットを製造する同社は、スマートセンサーを使って興味深い作品を開発してきた。Cary がウェアラブル・テクノロジーの未来について語った話をいくつか紹介したい。
Cary は、ウエアラブルのイノベーションは、初期の技術ブレイクスルーよりも大きなものであるべき、と話を切り出した。自動車を例に挙げ、あるプロダクトが進化を遂げるには段階を経た改良が必要だと強調する。そして、ウエアラブルにおける大きなハードルは、現時点では、情報がデバイス毎に分断されていることである。
ウエアラブル・テクノロジーはIT業界において重要な位置を占めるが、ウエアラブルだけがすべてではない。ウエアラブルは第一歩に過ぎず、ユニバーサル・インターネットやユビキタス・インターネットこそ、ウエアラブルにとって重要な要素になってくる。
データがウェブへと分散され、データ・アナリティクスがより実用的なものになれば、次なる視点はバーチャル・コンピューティングに移るだろうと Cary は予測する。情報はあらゆるところから集められ、パーソナライズされ、ユーザはその情報すべての中心に立てるようになるだろう。ウエアラブル、スマートセンサー、ソフトウェア、コンテクスト、これらすべてが組み合わせられれば、これまでに見たことのない体験を生み出せるようになる。
Cary は、Plantronics の PLT ラボのチームが開発した、ヘッドセットのコンセプトモデルの一つを簡単にデモンストレーションしてくれた。加速度センサー、ジャイロスコープ、コンパスなどを使い、9つの異なる値を計測することができる。ヘッドセット装着の是非、イベントの検出、歩数、落下中かどうかなど、多岐にわたるデータを収集することが可能だ。同社はこれらのデバイスをハッカソンに持ち込み、デベロッパ達がヘッドセットを使ってどのようなモノを作り出せるかを見守ってきた。その結果については、以下のビデオで詳細を見ることができる。
一見普通で新しいことが、興味深い体験をもたらしてくれるのだと Cary は語る。ウエアラブルは、ゲーム・エンタメ・フィットネス・ヘルス・ビジネス・軍事などのあらゆる分野で、我々が自分や身の回りに対する感度を高める上で活用できるテクノロジーになるだろう。
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