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勉強ノートまとめアプリ「Clear」のアルクテラス、朝日学生新聞社やZ会と資本業務提携——シリーズBラウンドで1.1億円を調達

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学生向けのノートまとめアプリ「Clear」を展開するアルクテラスは22日、朝日新聞社のグループ企業で「朝日小学生新聞」や「朝日中高生新聞」を展開する朝日学生新聞社と、通信教育大手のZ会と資本業務提携を締結したことを発表した。この提携に伴い、アルクテラスは朝日学生新聞社とZ会から、シリーズBラウンドで総額1.1億円を調達した。これは、アルクテラスにとっては、昨年7月のシリーズAラウンドでの1.3億円…

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アルクテラス 代表取締役 新井豪一郎氏

学生向けのノートまとめアプリ「Clear」を展開するアルクテラスは22日、朝日新聞社のグループ企業で「朝日小学生新聞」や「朝日中高生新聞」を展開する朝日学生新聞社と、通信教育大手のZ会と資本業務提携を締結したことを発表した。この提携に伴い、アルクテラスは朝日学生新聞社とZ会から、シリーズBラウンドで総額1.1億円を調達した。これは、アルクテラスにとっては、昨年7月のシリーズAラウンドでの1.3億円の調達に続くものとなる。

今回の業務提携を受けて、朝日学生新聞社とは、今年5月に試験的に実施した Clear 上での過去問で出た記事や世間で話題になっているニュース解説などの恒常的な提供、Z会とは Z会の提供する教材をアダプティブ・ラーニングのメソッドに則って Clear 上で提供する。Clear は完全無料でアプリ上の広告のみで収入を得てきたが、レベニューシェアにより、朝日学生新聞社や Z会のコンテンツを活用した、サブスクリプションモデルの有料メニューの提供を始める。

アルクテラスは2010年10月、リゾート開発・運営大手の星野リゾートでスキーリゾート事業責任者などを歴任した新井豪一郎氏(代表取締役)が、慶応ビジネススクールで同期だった白石由己氏(取締役副社長 COO/CFO)と共同創業。Clear 以外にも、塾向けの指導ツール「カイズ」や東京・大田区の住宅街で志樹学院という個別指導塾を営んでいる。スタートアップには珍しい事業形態だが、「EduTech のサービスを提供するなら、なにより教育の現場のことをわかっていなければ説得力が無い(新井氏)」との考えから、自ら塾を設立・経営するに至ったのだという。

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2013年12月にローンチした Clear は、教科や単元別に他ユーザとノートを共有できるサービスで、ウェブのほか、Android や iOS のアプリとして提供されている。ローンチから約3年を経て、日本における現在のユーザ数は97万人と、まもなく100万人に迫る勢い。日本の中高生人口が約700万人であることを考えると、7人に1人は Clear を使っている計算になる。加えて、タイには25万人、台湾には2万人、韓国には1万人のユーザがいる。

(アジア各国のマーケティングには)現地の大学生をインターンとして採用しチーム編成しています。学生同士が勉強するときに、ノートを貸し借りして助け合う文化がある国では、Clear が広く受け入れられる傾向にあります。(新井氏)

前述したアジアの国々では、学生たちの情報共有の仕方と Clear の成長モデルがうまくシンクロし、ユーザ獲得にうまく寄与している。反対に、学生同士がノートの貸し借りを行う傾向が低い国々、言い換えれば、教育現場にも競争文化が色濃く反映されたシンガポールなどでは、Clear は浸透しにくいようだ。アルクテラスは昨年の段階で北米地域への進出も標榜していたが、同じような理由や既に競合が数社いるなどの理由から、「ノートを貸し借りする文化のあるアジアの国々」でのユーザ獲得を優先させる計画だ。

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4万件近い「いいね」を誇る、Clear のタイ市場向け Facebook ページ

また、今回の資本業務提携に際し、Clear のアプリに2つの機能アップデートが実施された。Clear のプラットフォーム上には、既にユーザから12万冊以上のノートが登録されているため、これらを容易に検索できるよう、アルクテラスでは、どの出版社の教科書か、どの単元かなどから容易に該当するノートを検索できるようにした。さらには、ノートを見るだけではわからない事柄を補うため、ユーザ同士で質疑応答ができる Q&A 機能も追加された。

アルクテラスはこれまでに Startup Asia Jakarta 2014 で2位を獲得ASIABEAT 2016 in アモイでファイナリストに選出されるなど、国際的な舞台でも脚光を浴びている。言語や文化障壁の影響を受けやすい EduTech 分野はグローバル展開が難しいとされるが、アルクテラスでは Clear を、コンテンツの言語の違いなどに左右されにくい教育のプラットフォームと位置付けることで、国境を越えてユーザを獲得していきたいとしている。

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シリコンバレーの開発者養成スクール「Make School」がZ会と共同で2016年夏季集中型コースを開講

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過去に日本から参加した人のインタビュー記事(高橋麻衣さん、河本和宏さん)をお届けしてきた「Make School」。その実践的なプログラムで、従来の大学を置き換えるという大志のもと運営される開発者養成スクールです。そんなMake Schoolが、2016年夏、Z会と共同で夏季プログラミングスクールを開講します。 7月24日(日)〜8月11日(木)までの間、3週間にわたって「基礎」「応用」「iPho…

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過去に日本から参加した人のインタビュー記事(高橋麻衣さん河本和宏さん)をお届けしてきた「Make School」。その実践的なプログラムで、従来の大学を置き換えるという大志のもと運営される開発者養成スクールです。そんなMake Schoolが、2016年夏、Z会と共同で夏季プログラミングスクールを開講します。

7月24日(日)〜8月11日(木)までの間、3週間にわたって「基礎」「応用」「iPhoneアプリ作成」が学べるプログラム。対象は中学1年生以上で、プログラミング経験は問われませんが、Make School の通常コースと同様、プログラミングの基礎知識は必要です。

教鞭をとるのは、米国のMake Schoolが本コースのために採用した数名の講師です。授業はすべて英語で行われます。コース1週目では、Appleの新プログラミング言語「Swift」などプログラミングの基礎を学び、基本的なプログラムを作成します。2週目では、前週に学んだ概念を用いて基本的なアルゴリズムを実装。最終週には、人気のiPhoneゲームを複製しながら、最終的には自分でゲームを開発する流れ。

「アメリカの最先端のプログラミング教育を日本で展開し、日本の学生に最先端を肌で感じて刺激を受けてもらいたいです。遊びで取り組むのではない、本格的なプログラミング教育を提供したいという思いがあり、すべて英語での講義にしています。なるべくシリコンバレーの雰囲気を教室に持ち込みます」。(草郷雅幸さん)

オープニングとクロージングのセレモニーの開催が予定されていますが、その他に自分が作成したアプリを披露するDEMO DAYを設けることを検討しています。

今年4月に公開した河本和宏さんへの取材にもあるように、今回のような夏季集中型のサマースクールに参加することでポテンシャルを示し、Make Schoolの2年プログラムに参加しているメンバーも少なくありません。

「今回のプログラムは米国のMAKE SCHOOLと同じ内容となりますので、当然チャンスは高まると思います。また、2017年度以降で、日本においてフルタイムのコースも検討しておりますので、今後さまざまな選択肢が用意できると考えております」。(草郷雅幸さん)

2016年サマースクールの申し込み締め切りは、6月30日(木)まで。また、6月18日にはMake School 創業者兼CEOのJeremy Rossmann氏が来日し、プログラミング教育に関する無料講演(通訳付き)を実施するとのこと。当日は、Z会の社員によるサマーアカデミーの個別相談も受け付けています。イベントの事前申し込みは、6月17日(金)17:00までとのことです。詳細は、Z会の特設ページをご覧ください。

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「大事なのは理念の共有」 – BestTeacherとZ会が連携して提供する新たな英会話の勉強法

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昨年、盛り上がりを見せ始めた教育系スタートアップ。Ed Techと呼ばれるスタートアップたちだけではなく、大手教育関連企業の動きについても耳にすることが増えてきた。これらそれぞれの流れが合流し、新たな流れが生まれつつある。 その例の1つとなるのがBest TeacherとZ会による連携だ。その内容はZ会が出版した「会話がつづく!英語トピックスピーキング Story 1 英語ではじめよう!編」という…

昨年、盛り上がりを見せ始めた教育系スタートアップ。Ed Techと呼ばれるスタートアップたちだけではなく、大手教育関連企業の動きについても耳にすることが増えてきた。これらそれぞれの流れが合流し、新たな流れが生まれつつある。

その例の1つとなるのがBest TeacherとZ会による連携だ。その内容はZ会が出版した「会話がつづく!英語トピックスピーキング Story 1 英語ではじめよう!編」という書籍を購入した読者は、書籍で学んだ内容をBest Teacherで実践することができるというもの。

この連携により、両社は英語を学びたいユーザに対して、より高い学習効果を提供することを目指している。今回、Best Teacherの宮地俊充氏と、Z会の吉田晴奈氏に連携について話を伺った。

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共有するコンセプトがあった

TB:連携のきっかけはなんだったんですか?

吉田:Z会ではTOEIC対策や単語集などの書籍は出版していましたが、会話系の書籍は出せていませんでした。ちょうど会話系の書籍を出すタイミングで、コンセプトも決まり、何か付加価値を付けられないかと考えている時に、Best Teacherさんをご紹介してもらいました。

宮地:Z会の社員の方で、よくスタートアップ関連のイベントに足を運ぶ方がいて、その方にコンタクトをとりました。連携について持ちかけたところ、担当者として吉田さんにつないでいただいて。

吉田:ただ英語を話すだけでは上達しない、自分で話したいことを英語のスクリプトにしていく必要がある、ということなど、英語学習に関する考えを共有できていたこともあり、話は早く進みました。

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吉田:今回の書籍では、自分の中でモデルとなるような英文を学び、その次に、一問一答形式でコミュニケーションの第一歩を踏み出し、最後に会話まで行えるようになることを目指すという3つのステップを踏んでいます。

宮地:最初に例文を知るのは大切なことです。大事なのはその後、実際に自分が案内したらどうするか、という前提でアウトプットをすること。その実践のために、Best Teacherを使ってもらおうということになりました。オンラインであればすぐに試すことができるので、本を読んでやる気になったその瞬間に練習することができます。

互いにとってのメリット

TB:お互い、どのようなところにメリットを感じて今回の連携が実現したのでしょう?

宮地:私達はオンラインだけで集客やサービスの提供が完結するとは思っていません。手に触れられるものや、目の前で学習できる体験も、お金を払ってもらうためには重要なことだと考えています。

Z会さんは長く教育コンテンツの開発に取り組んできています。オンラインよりも書籍のほうがはるかにクオリティが高い。この高いコンテンツをうまくオンラインとシナジーを出すことができれば、よりユーザが喜んでくれるだろうと考えました。

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吉田:社内ではスピード感を上げていきたいと考えつつも、ICTのテクノロジーは社内にナレッジがないため、うまく外部と協力して進められたら、と考えていました。

もちろん、互いの教育に対するコンセプトが合っているということは前提になりますが。パートナーとの相性は考えつつも、スピードを上げていきたい部分に関して、外部と協業するのは歓迎です。

大企業で働くキーパーソンをつかまえる

TB:やはり外とつながりを持つ人間の存在は大きかったですか?

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吉田:今回の連携が実現したのも、人と人を「つなげる」のが得意で、ベンチャーが好きな人間がいたことが大きい。

社内ではまだ特殊なタイプと言えるかもしれませんが、外でネットワークをつくり、社内の適切な人間にパスをつなぐ人間の存在は、今後重宝されてくるのではないでしょうか。

Z会とBest Teacherは、今回の書籍の連携以外にも、連携する方法を模索しているという。自社だけで可能なことは限られている。だが、課題解決に向けた志を同じくする人たちは存在している。そういう人たちと一緒に活動できれば、それぞれのできることも増え、スピードも上がっていく。

フットワークが軽く、テクノロジーに明るいスタートアップと、資本力やネットワーク、ブランドなどを持つ大手企業のコラボレーションが増えれば、スタートアップの領域はさらに盛り上がりを見せるのではと筆者は考えている。

大手企業の動きが早い教育領域は、こうしたコラボレーションが生まれやすい土壌ができつつある。こうした動きが業界全体を大きく変化させていくのではないだろうか。

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