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デライトVとアプリコットV、社会人向け起業支援プログラム「Springboard」第2期の募集を開始

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デライト・ベンチャーズとアプリコット・ベンチャーズは24日、社会人向けの起業支援プログラム「Springboard(スプリングボード)」の第2期の募集を開始した。募集は本日から2021年1月15日まで。プログラムの期間は、今年、2ヶ月間ではサービス検証の時間が十分に確保できなかったことを踏まえ、1ヶ月間延長して3ヶ月間(2021年2月〜4月)で運用される予定。3ヶ月以内の起業を決めていて具体的に準…

左からアプリコット・ベンチャーズ 白川 智樹氏、田島ひかる氏、デライト・ベンチャーズ 南場 智子氏、永原 健太郎氏
Image credit: Delight Ventures, Apricot Ventures

デライト・ベンチャーズアプリコット・ベンチャーズは24日、社会人向けの起業支援プログラム「Springboard(スプリングボード)」の第2期の募集を開始した。募集は本日から2021年1月15日まで。プログラムの期間は、今年、2ヶ月間ではサービス検証の時間が十分に確保できなかったことを踏まえ、1ヶ月間延長して3ヶ月間(2021年2月〜4月)で運用される予定。3ヶ月以内の起業を決めていて具体的に準備を進めている社会人、半年以内に本気で起業する覚悟を持つ社会人を対象とする。

デライト・ベンチャーズは昨夏、DeNA 創業者で代表取締役会長の南場智子氏を中心に組成されたプログラム。DeNA グループ内外の人々と共に新規事業を立ち上げる「Venture Builder」、DeNA 社員や社外の人材の独立起業をサポートする「Springboard」、100億円規模のファンドをコアとした「スタートアップ投資」の3つで構成される。この Springboard から巣立ったスタートアップの一つがフードデリバリの「Chompy」だ。

一方、アプリコット・ベンチャーズはデライト・ベンチャーズが考える Springboard と目指すところが近かったことから、SpringBoard を共同で運用することとなった。メンターとしてデライト・ベンチャーズの永原健太郎氏、アプリコット・ベンチャーズの白川智樹氏と田島ひかる氏が参加、また、アドバイザーとして、ディー・エヌ・エーの南場智子氏、WiL の難波俊充氏、STRIVE の堤達生氏、Spiral Capital の千葉貴史氏、Heart Driven Fund の石倉壱彦氏が協力する。

今年3月に開催された、Springboard のプレデモデイ
Image credit: Delight Ventures, Apricot Ventures

今年の第1期には130チームから応募があり、当初6チームの採択を予定していたが、結果的の8チームが採択された。この8チームのうち6チームが起業にたどり着いた(2020年12月現在)。ステルスのものを除き、Springboard から輩出されたスタートアップは次の通り。なお、デライト・ベンチャーズとアプリコット・ベンチャーズはそれぞれ、条件の折り合いがつけば、今後これらのスタートアップに出資する可能性がある。

DeNA の事業や社員のスピンアウトの支援を念頭に昨年設立されたデライト・ベンチャーズは、これまでに18社に投資を実行しており、うち半数の9社がシードステージのスタートアップだったそうだ。一方、アプリコット・ベンチャーズは投資の多くをシードラウンドでの参加に特化しており、INITIAL によれば、これまで11社に出資したことが明らかになっている。

メンターやアドバイザーを迎えてのワークショップの様子
Image credit: Delight Ventures, Apricot Ventures

ロンドンのスタートアップ・シーンは今—昨年700社から今年1200社に増殖させたテック・コミュニティの力

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11月、いくつかのモバイル関連プロジェクトを手がける嶋田敬一郎氏と筆者は、あるプロジェクトに関連して、ヨーロッパのモバイル業界、スタートアップ業界を訪問する機会を得た。ロンドン、パリ、ベルリンと、それぞれ1週間ずつ滞在したが、各都市の業界のコアな人物に多く会い、日本はもとより、アジアやアメリカでも聞いたことの無い興味深い話に、連日連夜打ち拉がれていた。 嶋田氏が自身のブログ(英語)に記事を書いてく…

嶋田敬一郎氏

11月、いくつかのモバイル関連プロジェクトを手がける嶋田敬一郎氏と筆者は、あるプロジェクトに関連して、ヨーロッパのモバイル業界、スタートアップ業界を訪問する機会を得た。ロンドン、パリ、ベルリンと、それぞれ1週間ずつ滞在したが、各都市の業界のコアな人物に多く会い、日本はもとより、アジアやアメリカでも聞いたことの無い興味深い話に、連日連夜打ち拉がれていた。

嶋田氏が自身のブログ(英語)に記事を書いてくれたので、その日本語訳と筆者の記述で、ヨーロッパ三都市のスタートアップ・コミュニティについて、少しまとめてみたいと思う。各都市ごとに、話は数回に分けようと思うが、まずはロンドンからだ。

ロンドンは、東部の Old Street駅周辺を中心に Tech City(または Silicon Roundabout)という、テック・コミュニティが存在する。Tech City はコミュニティの名前であると同時に、イギリス政府の貿易投資総省(UK Trade & Investment)が同地域のスタートアップ振興を行う部隊の呼称でもある。(確か、明星和楽にも Tech City はスポンサーしてくれていた。)

先週来日していた、クラウドソーシング同時通訳サービス「Babelverse」の創業者 Josef DunneMayel de Borniol からも少し話を聞いたのだが、ロンドンの Old Street を中心とした地域では、金融面でも独立性を持って地域経済の運営がなされているらしい。(いわゆる経済特区であり、地方自治体ではなく、株式会社による運営とか。株式会社化されているのは、Josef の話では、世界で唯一であるらしい。)

最初に紹介する Google Campus は、ロンドン地下鉄 Nothern Line の Old Street 駅から徒歩10分、地理的にも役割的にも、前出の Tech City の中心的存在である。

Google Campus (by Kei Shimada)

我々がロンドンに居たとき、ラッキーなことに連れが Google Campus から招待を受けた。我々は Google Campus の長を務める Eze Vidra 氏に会う事ができた。彼は、おそらく非常に多忙なスケジュールであろうにもかかわらず、時間を作り、我々にロンドンの最もホットなコワーキング・スペースの一つを見せてくれた。

Eze Vidra

Google Campus は多くのホットなスタートアップが入居する7階建ての建物で、スタートアップは WiFi や電源のみならず、スタートアップ・コミュニティが Google Campus にもたらす知見の恩恵に預かることができる。(私の記憶するかぎり)Eze は、ロンドンのスタートアップの数は、昨年の700社から今年は1200社程度にまで、ほぼ2倍になったと話していた。

数日前(原文掲載日11月9日)、ちょうどこの Google Campus で、ChinwagSam Michel と、韓国のテック・イノベーション・シーンを担う KISA(韓国インターネット振興院)が共同で主催した、Global K-Startup でピッチが行われていた。我々は少し遅れて到着したためピッチを見ることはできず、それは残念だったが重要なことではなかった。むしろ、重要だったのは、我々の近隣国が、政府の大きな支援を受けたテック・スタートアップ産業を有していて、ロンドンの人々の前で、韓国からのスタートアップ代表団がアイデアをピッチしていたということだ。

残念ながら、私は日本から、そのような政府支援を見聞したことがなく、このようにヨーロッパに乗り込んで来る、勇敢でパワフルな日本のスタートアップに出会ったことが無い。政府から支援を受けている韓国のスタートアップがうらやましくもあり、アジアのスタートアップ・シーンを牽引する彼らに拍手を送りたい。

Google Campus の地下には、国境を超えて集まったデジタル・ノマドでいっぱいだった。ここでは、何かが起きる雰囲気が感じとれる。彼らの一握りはスターダムに上り詰め、次代のインターネットのトレンドを作っていくことだろう。

私は Eze に、Google が Google Campus を運営している理由について聞いてみたところ、彼は非常にシンプルに応えた。「グッドウィル(社会に対する善意)のためだ」。私は彼に賛同し、彼のような人々が、スタートアップが新境地に向かうのを後押ししてくれるだろうと感じた。Eze、ありがとう。

ところで、Google Campus のリンクからサインアップすれば、コワーキング・スペースへの無料パスを手にすることができる。すばらしい環境だ。

ロンドンのコワーキング・スペース (by Kei Shimada)

出張に出ると、まともな仕事場所が見つけられないという問題に出くわし、しばしば、カフェの難民と化す。ヨーロッパの多くのカフェは無料で WiFi を提供しているので、それも悪くはない。しかし、カプチーノを飲み干せる回数にも限界があるし、席が空くのを待つ次のお客が居ることに気づくこともあるだろう。

Leicester Square(ロンドン中心部)近くに、The Soho Collective という、WiFi 環境のよい、すばらしい雰囲気のコワーキング・スペースを見つけた。入って行ったところ、あたたかく迎えてくれ、腰をかけ、インターネットにつなぎ、我々は仕事に没頭した。多くのコワーキング・スペースと同様、初日はトライアルとして利用料はタダだ。通常、1日の利用料は30ポンド、または、5時間までの滞在で25ポンドだ。詳しくは Simon に尋ねてみてほしい。場所が空いていれば、暖かく迎え入れてくれるだろう。

Springboard (by Masaru Ikeda)

ロンドン・ベースの有名なアクセラレータとしては、SpringboardSeedcampWhite Bear YardTech Hubなどが存在する。冒頭2社 Springboard と Seedcamp は Google と非常に近い関係にある(未確認だが、Google から今年資本が入った、という説がある。)

Google Campus Cafe – CC BY 2.0: via Flickr by Bayerberg

Springboard からは、今年の春ごろ、「ロンドンでメンタリング・プログラムをスタートするので、有望な日本のスタートアップが居たら、参加するように紹介してほしい」という依頼を受けたのを思い出した。そのときは、いくらか周りに声をかけてみたものの、日本のスタートアップにとっては、アメリカやアジアと違って、ヨーロッパは遠い存在に思えたようで、「参加したい」という声を聞くことはできなかった。

Springboard はもともとケンブリッジで設立されたアクセラレータだが、その後、本部機能がほぼ移転して Google Campus に入居しているのを記憶していたので、急遽連絡をとったところ、Springboard のコミュニティ・マネージャーを務める Jessica Williamson が会ってくれた。Springboard には、イギリス国外からも多くのスタートアップが来ていたが、アジアからは唯一、韓国の Flitto というスタートアップが参加していた。Flitto はクラウドソーシング翻訳により、外国人スターや海外のブランドのツイートを自国語で利用できるようにするというものだ。CEO の Simon Lee(韓国名:イ・ジョンス=이정수)を始め、開発チーム全員でロンドンに乗り込んでいて、プログラム終了までの数ヶ月は Springboard で開発を続けるとのことだ。


The Next Web による Springboard のインタビュービデオ、Flitto が登場する

Springboard が入居している Google Campus には宿泊施設は無いのだが(前出の Campus Head の Eze にも「宿泊場所は無いよ〜」とは言われたが、建物内にシャワールームとカフェがあるので問題なさそう)、Tech City と呼ばれるロンドン東部周辺は、中心部からは地下鉄で20分位離れているので、家賃はあまり高くなさそう(パブでたまたま立ち話した、ロンドンの住民談。)

次世代クラウドファンディング (by Masaru Ikeda)

The Hub Westminster

ロンドン中心部 Piccadilly Circus から歩くこと10分、ニュージーランド大使館の所有するビルに、コワーキング・スペース「The Hub Westminster」が入居している。ここで、ロンドンでコラボレーション・デザインのスタートアップ「Happiness Architect」を運営する、 Taichi Fujimoto 氏と歓談した。(話はほとんど、〝ハブ〟ではなく〝パブ〟でビール飲みながらになったが…。)

ロンドンで、スタートアップ向け〝マネーの虎〟風イベント「Flagon’s Den」のコオーガナイザーも務める彼によれば、ロンドンは、スタートアップ〝前〟のクラウドファンディングがトレンドなのだそうだ。これは、従来型のクラウドファンディングや投資のメソッドが頭打ちになっていて、スタートアップになる前に、少額の資金調達ができるようにするというものだそうだ。アメリカでさえも、金融法令の制約で実現できていないしくみだが、例えば、ロンドンでは、「クラウドファンディングのコミュニティに資金を供給するしくみ」がいくつか芽を出し始めている。

具体的には、CrowdCubeBank to the FutureCircleUp など。先頃、シンガポールでローンチした Crowdonomic や、本日の Mashable 日本語訳記事にも掲載した Quirky などにも同じような匂いを感じる。

さて、他にもさまざまな情報を得たが、十分に消化しきれておらず、ロンドンの話はここまで。近日中に、パリベルリンのスタートアップ・シーンについても触れてみたい。