パーティーやミートアップ会場で、出会うべき相手を教えてくれるモバイルアプリ「Simila.Me」が日本上陸

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ミートアップ、ネットワーキング・パーティー、カンファレンス——人脈が生命線の起業家にとっては人に会うのも仕事のうち。限られた時間の中でできるだけ多くの人に出会い、そこからビジネスにつながる糸口を見つけたい。しかし、初めて人と出会うときは、話をしてみるまで相手のことはわからない。セレンディピティに頼るのも結構だが、残念ながら時間には限りがある。しかし、このアプリがあれば、そんな悩みも解決してくれるかもしれない。

台湾発のイベント管理アプリ「Simila.Me」は17日、日本のエンジェル投資家からの資金調達と日本市場への進出を発表した。日本語にも対応しており、Google PlayiTunes AppStore から無料でダウンロードできる。なお、資金調達の詳細については明らかにされていない。[1]

Simila.Me を開発したのは、15年以上の在日経験がある台湾人シリアルアントレプレナー Daniel Zen Chang 氏で、彼はこれまでに icommoni(愛知己)Watchube など複数のウェブサービスを立ち上げており、Simila.Me は彼にとって5番目のサービスだ。

イベントに参加する前段階には、tixee、EventRegist、PeaTIX、everevo、Doorkeeper などの、イベントチケッティング・サービスやアプリを使い、イベントのことを詳しく知ることができる。イベント終了後は、つながった人と Facebook や LINE などで親交を温めることもできるだろう。しかし、イベントの最中に、効率的にネットワーキングするためのしくみが、これまでには無かったというのが Daniel の見方だ。

Simila.Me を使うと、イベントの参加者同士で、価値観や共通点を可視化することができる。同じ国に行ったことのある人、同じ趣味を持つ人、業界、飲食習慣などで接点のある人を探することができ、互いに会話の糸口も見つけやすい。名刺交換に代えて相手との連絡先交換が可能で、仕事関係に特化した SNS の機能も持っている。

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Simila.Me は先週、柯文哲・台北市長が参加したことでも知られる、月例の異業種交流会(次回は1月22日)の運営組織と提携を果たし、4月には、トルコのコジャエリ大学で開催される Social Media Days にも導入される。2月末にトルコのアンタルヤで開催される、投資家と起業家がつながるためのイベント Startup Turkey(関連記事)への導入も打診中ということだ。

この分野では、カンファレンスなどで、自分に興味を持ってくれている人をつないでくれるサービスとして、シンガポールの Jublia などが存在する。イベントの最中では無いが、興味や関心に基づいて出会いを創り出すという点を考えると、広義では CoffeeMeeting なども Simila.Me の競合になるかもしれない。

筆者は人見知りするので、映画「プラダを着た悪魔(The Devil Wears Prada)」で Anne Hathaway が演じていたような、パーティーで会った方がいいと思う人のもとへとエスコートしてくれ、相手のプロフィールを耳音でささやいてくれるようなサポートをあったら、ぜひ使いたい。残念ながら Anne Hathaway は雇えないけれど、Simila.Me とスマートグラスが連携すれば、夢のようなユーザエクスペリエンスが実現できるだろう。

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イベント参加者の動向を、Google Analytics を用いて表示。

  1. 今回出資した投資家については情報が開示されていないが、デジタルコンテンツ制作やゲーム業界の経験を経験した日本の連続起業家で、社員数500名以上の会社を経営している人物とのこと。 

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