2020年バーチャルイベント総括:2年の収益目標を数カ月で達成したHubilo(2/5)

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バーチャルイベントプラットフォームのHubilo/Image Credit : Hubilo

すべてはリモートに

(前回からのつづき)ビジネスの現場がリモートでのイベントやミーティングを受け入れる準備ができていることを示す兆候はあった。多くのクラウドベースのコミュニケーションコラボレーションツールはCOVID-19以前から、至るところで示されていた「差し迫った兆候」に対応するに十分なトラクションを得ていた。

Zoomは2019年のIPO以来、すでに少なくとも150億ドルの価値に達しており、ビデオネットワーキングツールとしては相当な数字だった。さらにその数字はロックダウン中のピーク時には1,600億ドル以上に爆発し、石油とガスの巨人Exxon以上の時価総額を獲得したのだ。

代替手段がほとんどないことから、大規模な年次カンファレンスをインターネットに移行することは必然のこととなった。そして投資家のピッチ、スタートアップのアクセラレーター、オールハンズミーティング、ハッカソン、顧客との対話など、あらゆるイベントは、それに追従せざるを得なかったのだ。COVID-19はそうした人々のリクエストに応じてあらゆる物事を加速させた。Mohapatra氏はこう続ける。

「私たちはかなり前から、あらゆる形態のリモートコラボレーションやリモートワークツールについて深く検討しており、論文を作成していました。しかし、顧客、従業員、コミュニティとの関わりの中核となるツールとしてのバーチャル会議やイベントは、これほど急速に成長するとは思っていませんでした」。

MicrosoftのCEOであるサティア・ナデラ氏は、4月に行われた四半期の決算説明会で、新たな「リモート・エブリシング」について言及し、たった2カ月で2年分のデジタルトランスフォーメーションを実現したと付け加えている。

「リモートでのチームワークや学習から営業やカスタマーサービス、重要なクラウドインフラやセキュリティに至るまで、私たちは日々お客様と一緒に仕事をしており、お客様がリモートすべての世界に適応し、ビジネスにオープンであり続けることができるよう支援しています」。

Hubilo(訳註:オンラインイベントのスタートアップ)は3月に20日間の目まぐるしい「Hail Mary(訳註:アメフットの苦しい終盤で投げるロングパスのこと)」のピボットを成功させ、年末までに組織を30人から100人以上に拡大させた。たった数カ月で当初の2年間の収益目標を達成したのだ。

Mohapatra氏は「サティヤ氏の予言はまさにHubiloにも的中したんですよね」と振り返る。

バーチャルイベントの「強制的な受け入れ」は結果的に核心的な利点を強調することに成功した。特にやはり優れているのはオフラインであれば非常に多くのリソースを必要とするレベルに簡単に拡大・スケールさせることができる、という点だ。Hubiloの共同設立者でCEOのVaibhav Jain氏はこの点をこう指摘する。

「大きなイベントに参加する人が増えています。これはイベント主催者、スポンサー、出展者にとって無視できない規模です。物理的なイベントを成功させるためには人手が必要でしたが、今ではバーチャルなイベントを成功させるために必要なのはたった数人のメンバーと技術的なプラットフォーム、そしてマーケティングだけなのです」。

Jain氏によると物理的なイベントがどうなるかに関わらず、すべての企業はバーチャルイベント戦略を今後も進めてることになるだろうと予測する。これはスケーラビリティに起因する部分もあるが、それよりもオンラインイベントがオフラインイベントと比較して、エンゲージメントやセールスリード、ネットワーキングなどの測定可能なデータを豊富に蓄積できる点が大きい。彼はこう続けた。

「2020年は、パンデミックの影響で多くの物理的なイベントがオンライン化された年でした。2021年は多くの新しいバーチャルイベントが初めて登場する年になるでしょう。大規模なイベントでは物理的なイベントと仮想的なイベントの両方の選択肢がありハイブリッドなものになるはずです」。

Hubiloはすでにいくつかのクライアントを対象としたハイブリッドイベントを開催している。Jain氏は、チケット価格はバーチャルイベントの方が低い傾向にあり、オンラインとオフラインでの一般的な設定は異なると説明する。例えばデジタルイベントは通常、物理的なイベントよりも多くのスポンサーを抱え、より多くの録画コンテンツを使用するといった具合だ。

オンラインイベントでは、オフラインでは難しい機能や機能を導入することもできる。例えば、参加者はセッションの視聴、バーチャルブースへの訪問、仲間の参加者へのメッセージ送信など、Hubilo内での「エンゲージメント」アクションを完了させることでポイントを獲得できる。最もエンゲージメントが高かった参加者は賞品を獲得することができるのだが、このようなゲーミフィケーションは参加を促進させるため、Hubiloで最も利用されている機能の一つになっているという話だった。

Image : Hubiloの参加者ボード

Hubiloはこの「データ」がイベント主催者を勝利に導くとその役割を強調する。つまり、すべてのものがより測定可能で追跡可能になるからだ。これにより、オンラインとオフラインの隔たりを埋める多くの新機能や付加価値ツールへの扉が開かれることになるだろう。Jain氏はHubiloの今後の展開をこう語る。

「(参加の状況を示す)エンゲージメント・レイヤーの上にこれらを解析するインテリジェンス・レイヤーを用意しています。今後はイベント主催者がオフラインのイベントでも情報をダッシュボードに追加することができるようになるので、そうなれば物理的なイベントや仮想的なイベント、ハイブリッドなイベントすべてをひとつのソースでまとめることができるようになります」。

(次につづく)

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

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