中国の e コマース大手 Alibaba(阿里巴巴)は、ベルギー政府と越境貿易を促進するとの合意を交わし、ベルギーの都市リエージュにスマート物流ハブを開設する計画を確認した。この合意は、同地域の中小企業の物流効率を改善し、世界的に E コマースが賑わいを見せる中で、Alibaba がより優位になることを狙ったものだ。 声明の中で、Alibaba CEO の Daniel Zhang(張勇)氏は、次…
Image credit: Alibaba(阿里巴巴)
中国の e コマース大手 Alibaba(阿里巴巴)は、ベルギー政府と越境貿易を促進するとの合意を交わし、ベルギーの都市リエージュにスマート物流ハブを開設する計画を確認した。この合意は、同地域の中小企業の物流効率を改善し、世界的に E コマースが賑わいを見せる中で、Alibaba がより優位になることを狙ったものだ。
この動きは、先月に上海で開催された China International Import Expo(中国国際輸出入展)で明らかにされた、今後5年間で中国に2,000億ドル相当の製品を輸入するのを支援するという Alibaba の決意を感じさせるものだ。Alibaba はこれまでに、発展途上国市場に参入すべくマレーシアやルワンダ政府とも合意を交わしている。
Alibaba の物流部門である Cainiao Network(菜鳥)も今回の出資に参加した。Cainiao は5月、中国から世界のあらゆる場所に72時間で荷物を送り届け、中国の物流コストを GDP の15%から5%にまで下げることを目標に、世界の物流業界に156億米ドル(1,000億人民元)を投じることを明らかにしている。
GoGoVan の共同創業者で CEO の Steven Lam 氏は、今回調達した資金が、新市場への進出やサービスメニューの拡大に使われると語った。後者については、「小型アイテムの需要を満たすべく、ドアツードアのサービス」を提供すると、Lam 氏は付け加えた。
今回の GoGoVan の調達は、アジアのレイターステージ物流スタートアップ各社による一連の大規模資金調達の中で最新のものだ。GoGoVan の香港における同業 Lalamove は昨年10月に実施したシリーズ C ラウンドで、Xiaomi(小米)代表の Lei Jun(雷軍)氏が創業した Shunwei Capital(順為資本)のリードにより、1億米ドルを資金調達している。シンガポールの Ninja Van は、今年初めシリーズ C ラウンドで8,700万米ドルを調達した。
Alipay は将来、決済処理に顔認識機能を導入するかもしれない。注文処理を実行する時に Alipay(支付宝)アカウントにログインする際、ユーザの ID をフェイススキャンで確認するのだ。Alibaba は、顔認識機能を活用した決済処理が将来技術的に可能になることを示している。9月、Alibaba の系列会社である Ant Financial(螞蟻金融)が、アメリカ拠点の Eyeprint ID 用バイオメトリクスプラットフォームを製造する EyeVerify を買収している。
Alibaba Group のロジスティクス系列会社 Cainiao(菜鳥)は、ビックデータを活用するインテリジェンスロジスティクスのプラットフォームを提供している。中国におけるロジスティクス関連の問題を解決しようと、Cainiao は倉庫やロジスティクス企業と提携した。巨大 e コマース企業である同社は、国内配送を24時間以内、国外配送を72時間以内に完了させることを目指し、AR による仕分けシステムの試験や調査を実施している。Microsoft Hololense AR ヘッドセットを用いた同ソリューションを取り入れることで、従業員は指定の棚まで最短距離で移動し荷物を手にすることができる。AR ヘッドセットはさらに、バーコードをスキャンし、商品の品質確認も行う。