Alibaba の物流部門である Cainiao Network(菜鳥)も今回の出資に参加した。Cainiao は5月、中国から世界のあらゆる場所に72時間で荷物を送り届け、中国の物流コストを GDP の15%から5%にまで下げることを目標に、世界の物流業界に156億米ドル(1,000億人民元)を投じることを明らかにしている。
GoGoVan の共同創業者で CEO の Steven Lam 氏は、今回調達した資金が、新市場への進出やサービスメニューの拡大に使われると語った。後者については、「小型アイテムの需要を満たすべく、ドアツードアのサービス」を提供すると、Lam 氏は付け加えた。
今回の GoGoVan の調達は、アジアのレイターステージ物流スタートアップ各社による一連の大規模資金調達の中で最新のものだ。GoGoVan の香港における同業 Lalamove は昨年10月に実施したシリーズ C ラウンドで、Xiaomi(小米)代表の Lei Jun(雷軍)氏が創業した Shunwei Capital(順為資本)のリードにより、1億米ドルを資金調達している。シンガポールの Ninja Van は、今年初めシリーズ C ラウンドで8,700万米ドルを調達した。
投資家である The Venture Reality Fund(The VR Fund)によれば、AR(拡張現実)のエコシステムは2018年上半期も成長を続け、AR 企業の数は2017年末から50%増えて290社となったことが明らかになった。Magic Leap の印象深くクレイジーな資金調達の力に支えられ、AR 市場は堅調な新しい投資領域として確立しつつある。しかし、The VR Fund のジ…
クリックして拡大 Image credit: The Venture Reality Fund
投資家である The Venture Reality Fund(The VR Fund)によれば、AR(拡張現実)のエコシステムは2018年上半期も成長を続け、AR 企業の数は2017年末から50%増えて290社となったことが明らかになった。Magic Leap の印象深くクレイジーな資金調達の力に支えられ、AR 市場は堅調な新しい投資領域として確立しつつある。しかし、The VR Fund のジェネラルパートナー Tipata Chennavasin 氏は GamesBeat とのインタビューで、Magic Leap の多額の資金調達能力を除外しても、上半期の AR 業界はすべてのセクターで投資活動が堅調にあったと語った。
1円前、The VR Fund は AR 企業150社を追跡していたが、その数もは2017年末には約200社にまで増えた。これらの企業は、インフラ、ツール、プラットフォーム、アプリ、AR エコシステム向けのコンテンツを開発しており、Chennavasin 氏はこのセクターが世界的に健康な状態を保っていると述べた。
Apple、Google、Facebook のような主要企業に加え、モバイル AR を主導する Snap や、デベロッパ、投資家たちも着目し始めた。(Chennavasin 氏)
2018年上半期には、Apple や Google の携帯電話 AR プラットフォームをターゲットにしたアプリやコンテンツで、最も大幅な成長が見受けられた。モバイル AR エコシステムではアプリダウンロードを1,300万件以上に上るが、これまでの Pokémon Go や今後の Jurassic World Alive を超えて、多くのユーザを魅了して成功する AR アプリはまだほとんど存在していない。Pokémon Go は2年間で18億米ドルを稼ぎ出した。
こういった他とかけ離れたアプリは強いが、大きな成功はまだ見たことがない。Snap のような、ソーシャル AR はうまく行っている。(Chennavasin 氏)
現実世界で恐竜を見つけることができる「Jurassic World Alive」 Image Credit: Ludia
The VR Fund によれば、成長の多くが見受けられるのはモバイル AR 向けコンシューマアプリの分野であるものの、AR スマートグラス、3D ツール、SDK、エンタープライズアプリケーション、AR ヘッドマウントディスプレイ向けのディスプレイコンポーネントなど、すべてのカテゴリで特筆すべき成長が確認できたそうだ。
主要なテクノロジー企業は、よりリッチなモバイル AR 体験をデベロッパやデザイナーに作ってもらおうと、ツールをリリースし始めている。Apple や Google に加えて、Blue Vision Labs、6D.ai、Niantic といったスタートアップが、ソーシャル AR 体験を実現する AR クラウド SDK をリリースしている。
フロリダを拠点に、Magic Leap One という AR グラスを開発する Magic Leap は、水曜日に AT&T から調達額非開示の資金を調達するより前、すでに23億米ドルを調達している。しかし、仮に同社を除外しても AR 業界への投資総額は数億米ドルのレンジで堅調に推移している、と Chennavasin 氏は語る。このような背景から、AR エコシステムの企業数は増加の一途をたどっているわけだ。
Snap に加え、Facebook、Amazon、Adobe、Unity 3D がモバイル AR 向け制作ツールを発表している。
その結果として、Williams Sonoma や L’Oréal といった非テクノロジー企業による AR テクノロジー企業の買収が続いており、このことから、AR が E コマースなどの業界に、いかに広くインパクトをもたらすと期待されているかがわかるだろう。
ソーシャル AR は、利用頻度の高い大きなカテゴリーになりつつある。Snap、Facebook、Instagram、Apple Messages、Snow などの主要なソーシャルアプリは、すべて AR 機能をサポートしている。Snap は昨年、約7,000万人のユーザが、ARのレンズ機能を1日あたり平均3分間使ったと報告した。