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ママリ創業の大湯・島田氏が取締役を退任ーー廃業危機からの復活、KDDIグループ入りを経験

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KDDIグループで家族情報メディア・Q&Aアプリ「ママリ」を運営するコネヒトは6月7日、経営体制の一新を発表した。創業者で代表取締役を務める大湯俊介氏と取締役でCTOを務めた島田達朗氏は退任し、新代表として代表取締役社長に北吉竜也氏、取締役に田村優氏が就任する。大湯氏と島田氏は顧問として経営のサポートにあたる。 また、運営するコネヒトが3月29日付けでKDDIの直接子会社になっていることもブログで…

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写真左から大湯氏、北吉氏、田村氏、島田氏

KDDIグループで家族情報メディア・Q&Aアプリ「ママリ」を運営するコネヒトは6月7日、経営体制の一新を発表した。創業者で代表取締役を務める大湯俊介氏と取締役でCTOを務めた島田達朗氏は退任し、新代表として代表取締役社長に北吉竜也氏、取締役に田村優氏が就任する。大湯氏と島田氏は顧問として経営のサポートにあたる。

また、運営するコネヒトが3月29日付けでKDDIの直接子会社になっていることもブログで明かしている。

コネヒトの創業は2012年1月、シードアクセラレーターのMOVIDA JAPANに参加し、創業当時はポートフォリオサービス「Creatty」を運営していた。

しかしサービスの成長が思ったようにならず、2014年からママリの前身となる健康情報サイトを手がけ、その中のヒット記事からヒントを得て、出産や子育てなどのハウツーをまとめた情報サイト「ママリ」と、ユーザーによるQ&Aアプリの「ママリQ」を立ち上げた。

2015年3月にはB Dash Venturesとプライマルキャピタルから1.5億円の資金調達に成功し、その後の事業成長に繋げることに成功する。KDDIグループ入りを果たしたのはそこからわずか一年後、2016年6月のことだった。

<参考記事>

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コネヒト代表取締役を退任すると発表した大湯俊介氏(著者撮影:2016年6月)

大湯氏はKDDIグループでの事業推進を手がけつつ、後進となるスタートアップ起業家の支援や育成などにも力を入れていた。彼は今後のことについて未定としつつ、ブログでこう綴っている。

進退については、正直に申し上げて何一つ決まっていない。

ここ半年ほど、暦の休みを利用して海外に足を伸ばす機会を作ってはいたもののコネヒトが生活の中心にあったので、何を見ても「この会社にどう活かせるか」ばかりを考えていた。
それができる対象がある幸せを感じつつ、これからはコネヒト以外のことも考える時間をとりたいと思っている。その途上で出会ったモノや人からの刺激を受け、自ずと次の10年, 20年のテーマが決まるのかなと思う。

より桁の大きな数の人を支えられるような、自分らしいチャレンジをしていきたい。

追記:島田氏もブログを公開しており、大湯氏同様、今後は未定としている。

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失敗を乗り越えた起業家がスタートアップに贈る、3つの言葉

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7月15日から開催となる、シード・アーリーステージのスタートアップ向け経営合宿イベント「Incubate Camp 9th」が開催を前に参加希望者などを対象とした勉強会を開催した。 先日、KDDIグループ入りを果たした「ママリ」運営のConnehito代表取締役、大湯俊介氏とその創業期から交流のあったプライマルキャピタル佐々木浩史氏の話が聞けるとあって、会場は30名ほどの起業家志望者たちで満席、私…

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7月15日から開催となる、シード・アーリーステージのスタートアップ向け経営合宿イベント「Incubate Camp 9th」が開催を前に参加希望者などを対象とした勉強会を開催した。

先日、KDDIグループ入りを果たした「ママリ」運営のConnehito代表取締役、大湯俊介氏とその創業期から交流のあったプライマルキャピタル佐々木浩史氏の話が聞けるとあって、会場は30名ほどの起業家志望者たちで満席、私も個人的に興味深い話が聞けた。

みなさんにも一部共有したい。

2016年7月に起業家/投資家合同経営合宿『Incubate Camp 9th』を開催。

創業のリスクとは?

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大湯氏は支援プログラムを転々とした。Incubate Campもそのひとつ。

スタートアップすることは非常に簡単な世の中になった。そもそも法人を作る際、資本金として1000万円(株式会社の場合)必要だった時代に比べ、人・モノ・カネといったリソースの壁も低く、インターネットやモバイルの急激な発達でビジネスチャンスも格段に増えている。対象的に安泰と思われた大企業が落日の憂き目にあう話題も耳にするようになった。

スタートアップが選択肢として手に入った今、私たちはどのようにして生きる道を選ぶべきなのだろうか?

大湯氏は「機会を逃すこと」これが1番のリスクだと語る。

「大学卒業して就職する前、内定を貰った会社から半年ぐらいの猶予を頂いて留学していたんですね。その時、このテーマについてはやりたいなと思うことが3つほどあったんです。しかも共同創業者する友人もいる。この面白いメンバーで3年後にさあやろう、と言っても集まらないと思ったんです。しかも自分は性格的に会社に入ると突き詰めて頑張ってしまうだろうなと。機会を逃してはならない、それが1番のリスクだと気がついたんです」(大湯氏)。

創業期の事業プランなんて重要じゃない

Connehitoオフィスにはママリユーザーと同じ視点の主婦や妊娠中の女性たちが多く働く(写真は大湯氏)

ではスタートアップしようと決めて、次に考えるのがプランだ。

大湯氏が最初に取り組んだCreattyというクリエイター向けのポートフォリオサービスは失敗に終わっている。その後に生み出したママリは「ピボット」ではなく完全な事業転換であってその面影はない。その辺りの経緯はこちらの記事でも少し触れた。

「(最初の)事業選定なんて正直、重要じゃないですよ。だって(自分も市場も)変わるじゃないですか。プランはそれこそ無数に考えたし、そこから3つ選んだ内のひとつがCreattyだった。ただ、今から考えると稚拙なものが多かったなと思います。自分の能力も変わっていくし、周囲を見渡すと考えすぎている人たちが多い。早くトライして動き出すことの方が重要じゃないかなと」(大湯氏)。

机上の空論ではなく実行してこそ初めて理解できる世界がある。その先にこそ本当にやるべき事業プランが待っている。

自分の人生をかけられるものとは

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大湯氏の創業期から親交のあるプライマルキャピタル佐々木氏

もう一つ、彼の失敗から得た大切な学びに「必要とされるものを作る」というものがあった。彼らが最初に取り組んだCreattyはクリエイターの支援を謳っていたが、実際のところ、クリエイターの多くが趣味であったりサイドビジネスであったりと、そこまでCreattyに必要性を求めていなかったと振り返る。

大湯氏はある時ふと、自分は人生かけてやってるのに、利用者はそこまでここを求めていないのではと思案することになる。

この気づきは非常に残酷だ。私もそうだがこのサービスは本当に人の役に立っているのかと考えることが多い。ただこのラインは明確ではなく、いつまでもその当確線上で葛藤し続けるのが起業家に求められるひとつの能力なのかもしれない。

「狙ってのイグジットなんてできませんし(もし売却やIPOできたとして)みなさんが予想しているより倍の時間が必要になります。であればやっぱり好きなことしかできないんです。ほとんどのパターンでは心が折れてしまう。1円も貰えなくてもハッピーでいられる領域を選ぶべきなんです」(大湯氏)。

登壇している彼の姿は、イベントのお手伝いをしている元気よい学生起業家候補生ではなく、既に30名近くのチームをまとめる経営者のそれになっていた。彼がこの先、大企業グループの中で経験するであろう出来事もまた、この日本の起業エコシステムにとって役立つものになるだろう。

また機会あれば彼の声を共有したい。

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技術の力でもう一段上のコミュニティ創りへーー隠れたキーマンを調べるお・KDDIグループ入りした「ママリ」島田氏

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編集部注:「隠れたキーマンを調べるお」は、国内スタートアップ界隈を影で支える「知る人ぞ知る」人物をインタビューする不定期連載。毎回おひとりずつ、East Venturesフェローの大柴貴紀氏がみつけた「影の立役者」の素顔に迫ります。 先日KDDI傘下のSyn.ホールディングスの連結子会社となったことを発表したConnehito。生活応援サイト「ママリ」等を運営する同社を創業以来、代表の大湯俊介氏と…

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編集部注:「隠れたキーマンを調べるお」は、国内スタートアップ界隈を影で支える「知る人ぞ知る」人物をインタビューする不定期連載。毎回おひとりずつ、East Venturesフェローの大柴貴紀氏がみつけた「影の立役者」の素顔に迫ります。

先日KDDI傘下のSyn.ホールディングスの連結子会社となったことを発表したConnehito。生活応援サイト「ママリ」等を運営する同社を創業以来、代表の大湯俊介氏と二人三脚で成長させてきた「隠れたキーマン」取締役CTOの島田達朗氏にお話を伺ってきました。

大柴:昨日の発表(※編集部注:6月16日)ビックリしました。全然知らなくて「明日行くじゃん!」って一人で盛り上がってました。その話は後ほど聞くとして、今日はよろしくお願いします。

島田:お願いします。「調べるお」ずっと見てたので嬉しいです。

大柴:ありがとうございます(笑)。島田さんは今おいくつなんですか?

島田:27歳です。今年28歳になります。大湯と同じ歳です。

大柴:そうなんですね。大学も同じ?

島田:はい。でも学部も違うし、面識も無かったんです。

大柴:へぇ、そうなんですね。ではどこで大湯さんと出会ったんですか?

島田:共通の友人がいまして、その友人に「面白い人がいたら紹介して」って言っていたんです。大湯も同じことをその友人に頼んでいたようで、それで会うことに。

connehitoがサービス運営するママリ

大柴:なるほど。で、会ってみてどうでした?

島田:変な奴だなって(笑)。大湯は大学卒業をずらしてアメリカに留学してたんです。アメリカに留学して、そこでインターンしてたと言うんです。相当意識高い奴だなぁって(笑)。

大柴:(笑)

島田:でも興味深い人だなって思って、その後も定期的に会って話したりしました。面白いし、何より真面目。自分も真面目な方だと思うのですが、その辺でも「合う」気がしました。良いディスカッションできる相手だなって感じました。

大柴:それで「一緒に起業しよう!」みたいな感じに?

島田:そうですね。大湯は「新しいチャレンジをしたい」と思ってた時期で、自分は「事業の立ち上げをしたい」って思って。前に事業をゼロから作った経験があったので、もう一度やりたいなって。

大柴:経験があったのですか?

島田:はい。大学3年くらいの時にSansanで1年間インターンしてたんです。その時に『eight』を作ったんです。社長のアイデアを元に3人で。自分は資料作成したり、テストコード書いたり。8card.netというドメインは自分が取得しました(笑)。

大柴:そうなんですか!へー、知らなかった。

島田:プログラムを本格的に始めたのはその頃です。「とりあえず動く」ものを作るところから始めました。大湯と会社を始めるにあたっても大湯はプログラム書けなかったので「自分がやるしかないな」と。

写真左から:16日にKDDIグループ入りを発表した島田氏と大湯氏

大柴:その後の会社の紆余曲折、事業転換からの『ママリ』の成長、そしてKDDIグループ入り。その辺についてはBRIDGEの記事を見てもらうとして、ここでは割愛しましょう。ところでオフィスは移転されるんですか?

島田:いや、このままですね。「人の生活になくてはならないものをつくる」というミッションの下、これまで以上にサービスを良くしていく。これまでもこれからも変わりはありません。昨日大湯から社内に今回の件の発表があったとき、発表あった瞬間は拍手とかあって盛り上がったんですが、直後にはいつもの風景が広がっていました。通常の業務をみんなが粛々とやっている光景。

大柴:いいですね、そういうの。

島田:きっとKDDIもそういうとこを期待してると思います。僕達プロダクトが好きなので。

大柴:きっとそうだと思います。ところで島田さんのプロダクトを創るモチベーションってどんなところから湧いてくるんですか?

島田:子供の頃、「何で」をずっと聞いていたんです。ある日、先生が「自分で調べてみなさい」って言うので、図鑑などを調べてみたり。図書館にもよく行きました。でも図書館が家から少し遠くて。そんな時に兄の希望で家にパソコンがやってきたんです。ダイアルアップで接続されたインターネットの世界。検索窓に「何で」を打ち込むとすぐに回答が出てくる。「これは凄い!」と感動しました。

大柴:なるほど。世界が一気に広がったわけですね。

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島田:自分はインターネットのおかげで成長できたと思うし、今度は自分達がインターネットを使って多くの人達に感動を届けたいと思ってます。そのためにこれからもプロダクトを磨いていきたいと考えてます。

大柴:島田さんはCTOとして技術を、大湯さんがビジネスを、といった感じの分担ですか?

島田:ざっくり言うとそんな感じです。でも最近は大湯が外部とのやりとりが増えてきているので、自分が社内のコミュニケーションを担ってる部分が多くなっています。大湯が手が回っていない部分を見るのが自分の役目かなと。

大柴:なるほど。

島田:僕、全従業員の日報にコメントをしてるんです。イベントで地方に出かけた時もかかさず毎日やっています。日報読んでるとその人の変化を感じることができるんです。良い変化も悪い変化も。そこを見逃さないように日報に目を通し、コメントするようにしています。

大柴:僕も昔日報にコメントしてた時期もあったんですが、自分の部門だけでも結構大変だったんですが、全従業員の日報にコメントするって凄いですね。

島田:コーディングも重要ですが、こういう役割も重要だと思ってます。

大柴:なんか社内から反響あります?

島田:そうですね。ウチでは「THANKS CARD」というのがあって、小さなことでも嬉しかったことなどをカードに書いて投稿する取り組みがあるんですが、そこでたまに「いつもコメント有難うございます!」と感謝の言葉をもらったりします。やっぱり嬉しいですね。

大柴:良い制度ですね。この制度もそうだし、日報にコメントしたりと社風を表してる感じがしますね。最後に今後の展望などを。

島田:そうですね。今後はテクノロジーでコミュニティをもっと居心地の良い場所にしたいと思っています。

大柴:ほう。それは具体的に言うとどういうことですか?

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島田:うちは『ママリQ』という コミュニティQ&Aサービスを運営してるのですが、その中でユーザーが出会うコンテンツをシステムで工夫してるんですね。例えば、同じ妊婦さんでも、初めて妊娠された妊婦さんと既に2人子育てを経験された妊婦さんでは求めるコンテンツが違うじゃないですか。

大柴:なるほど。確かに全然違いますね。

島田:そうなんです。ユーザーとコンテンツの適切なマッチングが行われれば、 ユーザーがもっと楽しく使ってくれるので、今後はさらにそこに注力したいですね。自分は自然言語処理や機械学習が好きで、大学でもそれを学んでたんです。技術の力で、今よりももう一段階上のコミュニティ創りをしたいですね。

大柴:なるほどー。では今後は自然言語処理に詳しいエンジニアも募集していくんですかね?

島田:そうですね。もちろん自然言語処理に詳しい方はウェルカムなのですが、それに加えてサービスを創ることが好きな方だと嬉しいですね。欲を言えばですが(笑)。

大柴:なるほど(笑)。今日はありがとうございました!

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廃業危機からの復活と成長ーー生活応援サイト「ママリ」運営会社がKDDIグループ入り

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やり通せば必ず未来はある、そう思わせてくれるニュースだ。 出産や子育てなど女性のライフスタイルに合わせた悩み、不安を解消するコミュニティサービス「ママリ」を運営するConnehitoは6月16日、5月31日付でKDDI傘下のSyn.ホールディングスの連結子会社となったことを発表した。売却した株式の内容や価格、その他詳細については非公開。 ママリの成長についてはちょうど1年前に書かせてもらった。代表…

やり通せば必ず未来はある、そう思わせてくれるニュースだ。

出産や子育てなど女性のライフスタイルに合わせた悩み、不安を解消するコミュニティサービス「ママリ」を運営するConnehitoは6月16日、5月31日付でKDDI傘下のSyn.ホールディングスの連結子会社となったことを発表した。売却した株式の内容や価格、その他詳細については非公開。

ママリの成長についてはちょうど1年前に書かせてもらった。代表取締役の大湯俊介氏とCTOの島田達朗氏らは廃業ギリギリのところからママリの原型を立ち上げ成長させることとなる。

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1年前に100万人ほどだったユーザー数は500万人に拡大。Q&AコミュニティのママリQは出産予定日迎える女性10人に1人が利用しているという。(大湯氏の説明では全体の数は100万人ほどでママリQには十数万人が登録しているそうだ)

ビジネスについてもこういった濃厚なコミュニティに対してリサーチを含めたマーケティングプランが売れ行き好調で、例えば彼らの顧客のひとつである衣料品メーカーなどは幼児向け商品のモニター調査をこのコミュニティで実施し、商品改善に役立てているという話だった。

こうして同社は月商数千万円規模のビジネスを生み出すことに成功している。同社は今回、Syn.ホールディングス傘下となることで、こういったマーケティング商品の拡販、メディアの更なる成長を目指すとしている。

やめない選択

「創業期から一緒にやってる島田さんと二人三脚でここまでやってきました。ママリQはそもそもQ&Aコミュニティなんですが、匿名の人たち同士で出産日に生まれた子供たちの写真をあげて報告したりしてるんです。ママリで質問に答えてくれてありがとう、と」(大湯氏)。

自分たちが生み出したサービスで人々が幸せそうにしている、そう大湯氏は嬉しそうに語る。

現在、開発7名、30名近いメンバーの多くは主婦だったりユーザーの層に近い。大湯氏は最初から一貫してメディアではなくコミュニティを作りたいと話していた。クラウドソーシングで適当に記事を作るのではなく、コミュニティに寄り添ったサービスを作りたい、そういう考えがチームにも表れていたように思う。

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connehito社内に飾れたユーザーの写真

現在販売が好調というモニター商品も、こういった濃密なコミュニティがなければ成立しない。彼らがキュレーションやコンテンツマーケティングの事業者と一線を画している部分だ。

ただ、ここまでやってくるのはとても平坦ではなかった。現在28歳の大湯氏が創業したのは2012年1月。MOVIDA JAPANのアクセラレーションプログラムで手にした500万円ほどの資金で最初のサービスを作り成長を目指した。

KDDIの主催するプログラム「KDDI ∞ Labo」に参加したり、VOYAGE GROUPのBOAT、経済産業省の助成金プロジェクトなどを転々とするが、どうしてもサービスが伸びない。ここで初期のサービスCreattyを諦めることになる。

その後の成長については前述の通りだ。

「会社をたたむことも考えた」ーー事業転換で生まれた女性向Q&Aの「ママリQ」、BDVなどから資金調達

大湯氏が他の若者と違ったのはここからだともう一度力を振り絞ったこと、コーチ・ユナイテッドの有安伸宏氏やANRIの佐俣アンリ氏、前回ラウンドで支援したB Dash Venturesやプライマルキャピタルの佐々木浩史氏らなど、支援者が多かったことだ。

「自分が成功しないと次がないんです」。

学生起業家が創業し、大手グループ入りして次にどのような成長を見せるのか。スタートアップや大企業の取り組みが注目されつつある今だからこそ、大湯氏たちの次の活躍に期待が集まる。

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「会社をたたむことも考えた」ーー事業転換で生まれた女性向Q&Aの「ママリQ」、BDVなどから資金調達

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女性向けQ&Aアプリ「ママリQ」を提供するConnehitoは3月3日、B Dash Venturesおよびプライマルキャピタルを引受先とする第三者割当増資を発表した。調達した金額は総額約1億5000万円で、払込日や株式比率などの詳細は非公開。調達した資金を元に現在提供中のサービス開発を強化するとしている。 Connehitoが現在運営しているのは出産や子育てなどのハウツーをまとめた情報サ…

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Connehitoの代表取締役、大湯俊介氏

女性向けQ&Aアプリ「ママリQ」を提供するConnehitoは3月3日、B Dash Venturesおよびプライマルキャピタルを引受先とする第三者割当増資を発表した。調達した金額は総額約1億5000万円で、払込日や株式比率などの詳細は非公開。調達した資金を元に現在提供中のサービス開発を強化するとしている。

Connehitoが現在運営しているのは出産や子育てなどのハウツーをまとめた情報サイト「ママリ」と、ユーザーによるQ&Aアプリの「ママリQ」の二つ。共に女性特有の課題を解決する目的で情報配信およびコミュニティを形成しており、月間の閲覧ユニークユーザー数は合計で100万人を突破、Q&Aのコミュニティは(直近2月の)前月比で140%成長するなど、ユーザーのニーズを掴みつつある状況だという。

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さて、Connehitoの代表取締役、大湯俊介氏のことを知ってる人は少しこのニュースに驚くかもしれない。なぜなら彼は以前クリエイター向けのポートフォリオサービス「Creatty」をずっと運営していたからだ。創業は2012年1月、シードアクセラレーターのMOVIDA JAPANに参加していた当時、私も何度か取材をしていた。

ただ、その時から持っていた疑問ーークリエイター向けという限られた市場でどこまでトラクションが得られるのか、という問題はやはり大きかったらしい。大湯氏が力不足と表現していたように、Etsyのような海外勢とやり合うには少し骨の折れるテーマだったようだ。ーーそして彼らは方向転換を決意する。

「会社をたたむことも考えてました。でも創業メンバーと話し合って、もう一回勝負しようって気持ちを切り替えたのが2013年の年末ぐらいです」(大湯氏)。

そうして生まれたのがママリの原型となるサービスである。彼らが創業時にいくつか考えていたアイデアのひとつに「体の情報をアーカイブする」というものがあり、まず手始めに関連する情報コンテンツをとにかく書きまくったのだそうだ。

「2014年に入って健康全般のサイトを立ち上げて、怪我とか肩こりとかそういう記事をみんなで毎日書いてました。1カ月ぐらいやった時にあまり刺さってる感じがなくって、いろいろ調べてみたんです。そしたら400本ぐらい書いてる記事の中で唯一読まれていたのが陣痛タクシーに関する記事だったんです」(大湯氏)。

大湯氏も実は23歳の若さで結婚し、子供を授かるなど出産や育児についての課題を感じる一人でもあった。この記事の発見と自身の体験が合致した大湯氏は、女性の課題解決にテーマを絞ることを決意。これまでの記事を全て捨ててママリを公開することになる。

ママリ_mamari____妊娠・出産・子育ての疑問を解決するママ応援サイト

前述の通りアクセスは好調ながら、100万人という数字は決して大きくはない。もちろん、今回の調達で更に数字は伸びるだろうが、彼らはどこに事業のポイントを見出しているのだろうか。大湯氏はママリの後に立ち上げたQ&AコミュニティのママリQがその鍵となるという。

「女性のイベントというのは人生においても大きな転換期になるんです。例えば私もそうでしたが、子供のために貯蓄をしたり、保険を買ったり。家もあるでしょうし、車などの購入を考える人も多いと思います。ここに大きな事業チャンスが眠っていると考えています」(大湯氏)。

Q&Aは記事情報を単に読んで終わりというメディアではなく、ユーザーが積極的に参加して自身の持つ問題を共有してくれるところにポイントがある。それらの情報をしっかり分析し、適切に課題を解決するソリューションを提案できれば、そこには確かにビジネスチャンスが見えてくるかもしれない。

ママリQ_-_ママの疑問を解決する女性限定Q_Aアプリ

これはお金の課題に対して適切な解を提案しようとしているマネーフォワードの世界観とも似ている。もちろん個人情報の扱いなどは大いに検討課題に上がってくるだろうが、よい情報とのマッチングを否定する人は少ないだろう。

大湯氏には今回参加したベンチャーキャピタル以外にも、コーチ・ユナイテッドの有安伸宏氏やANRIの佐俣アンリ氏など、若手経営者や投資家で応援している人も多い。私も招待制イベントでスタッフとして活動する大湯氏に会うたびに事業の状況を聞いていたので、今回の方向転換がより多くの人たちのためになることを期待している。

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