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米国の配車サービス業界は、どんな新種のスタートアップを後押ししているのか?(後編)

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前編からの続き 利益の推進力 その他多くの企業がドライバーの手取りを増やすためにさまざまなアプローチを採用している。 Techstars の卒業生でピッツバーグを拠点とする Gridwise は、大量のデータを利用していつどこに行けばよいのかをドライバーに教えることで、1時間の収入を39%も向上させることができるとしている。同社が提供しているモバイルアプリは、交通サービス、ソーシャルメディア、天気…

前編からの続き

利益の推進力

その他多くの企業がドライバーの手取りを増やすためにさまざまなアプローチを採用している。

Techstars の卒業生でピッツバーグを拠点とする Gridwise は、大量のデータを利用していつどこに行けばよいのかをドライバーに教えることで、1時間の収入を39%も向上させることができるとしている。同社が提供しているモバイルアプリは、交通サービス、ソーシャルメディア、天気、コンサート、地元のニュースといった、外部の多数の情報源から得られたデータならびに自社ドライバーのネットワークから得られたクラウドソースデータを集約している。

Gridwise のアプリ
Image credit: Gridwise

また Gridwise は予測アラートを発しており、ドライバーがいつどこの路上にいるのが最善なのか分かるようにしている。この機能は空港の混雑状況、天気予報、およびその他の乗客の需要が増大しそうな要因といった情報を基にしている。

これは PredictHQ というスタートアップと似たものである。同社は需要の急増をより正確に予測できるよう、(Uberのような)配車サービス企業と直接提携している。しかし Gridwise はビッグデータの力をドライバー自身の手に委ねている。

そしてさらに、ニューヨークを拠点とする Cargo は車内販売を提供し、製品を作るブランドと提携することで、ドライバーがイヤフォンからチョコレートまでさまざまなものを売って副収入を得ることができるようにしている。Cargo はこれまでに3,000万米ドル近くを調達してきたが、この中には昨年行われた2,250万米ドルのシリーズ A ラウンドも含まれている。このラウンドはPeter Thiel 氏の Founders Fund がリードし、Zynga の設立者である Mark Pincus 氏のような著名人も参加した。

ドライバーは商品を前面の小さな透明のケースに陳列し、乗客は Cargo Store モバイルアプリで商品代金を支払うことができ、ドライバーは売り上げの一部を受け取る。Cargo は以前、ドライバーは手数料や紹介料、ボーナスを通じて最大で月に500米ドルの副収入を得ることができると VentureBeat に語っていたが、現実的には平均的なドライバーが稼ぐ額は130米ドル程度となっている。

Cargo

Cargo は元々、配車サービスのドライバー向け非公式の業者として運営していたが、昨年 Uber が公式パートナーとして参加し、ドライバーが商品を取りに行くための専用の場所である Uber Greenlight Hubs がローンチされた。

設立者兼 CEO の Jeff Cripe 氏は、どんな変革的なビジネスが現れても、その周囲には「商品とサービスの価値ある経済圏」があるものだと考えている。他の例としては、iPhone のローンチと開発者向け Apple App Store、Airbnb の民泊マーケットプレイス周辺に生まれた無数のサービスなどが挙げられる。

Uber もまた世界的な、革新的な企業です。私たちは2016年に、急成長する配車サービスプラットフォームをベースとした企業としては初である Cargo を設立しました。その目的は、道のりや、乗客として過ごす時間という新たに出現した真に価値ある特典をもっと効率的にマネタイズすることです。航空便が食事や飲み物、娯楽、Wi-Fi で行っているように、配車サービスもより良い経済性と乗車体験を加速させるような付加価値サービスに傾注するようになるし、そうなるべきであると考えたのです。(Cripe 氏)

こういった新しいサービスを支える主な推進力は低賃金であると指摘することは簡単だが、おそらくそれは完全に正しいというわけではない。実情としては、これらのサービスにはドライバーによる少々の同意が必要であり、少々のリスクが含まれている。言い換えれば、たとえ配車サービスのドライバーが事前により多く稼いでいたとしても、その多くはやはり Octopus や Cargo と提携して手取りをさらに増やそうとするだろうということだ。Cripe 氏はそう固く信じている。

(低賃金と Cargo を利用するドライバーという)2つのことには少し相関があります。弊社は低労力で補足的な収入です。もしドーナツを毎日仕事に持って行けば収入が10%増えると言われれば、その額がいくらであっても、私はそうしようとするでしょう。

さらに、Octopus や Ivee のような企業が報告するチップの増加で証明されているように、顧客満足度という点からも付加価値サービスにはビジネスとしての意味が大いにある。この点はまたより良い評価にもつながる。

弊社が実際に聞いた各地のドライバーからのフィードバックでは、Cargo の主な利益の1つは、目に見える経済的な利益以外にも、乗客に最高の乗車体験を提供できることであり、それによって受ける良い評価であるということでした。

確実な視聴者

Octopus の車内広告表示デバイス
Image credit: Octopus

これらのさまざまなスタートアップは確かに巨大な経済圏における低賃金という問題を浮かび上がらせているが、それは本当にドライバーに自分の車を広告を乗せた商業拠点へと変えさせている主な要因の1つに過ぎないのだろうか。ここで重要な点は、乗客は閉鎖空間の中に30分かそれ以上の間いることが確かなので、確実に視聴するターゲットを熱望している企業や広告主にとっては、自動車が大きなチャンスを体現しているということである。

リーチしにくいミレニアル世代の消費者を捉えて視聴してもらうための理想的な状況であるとは考えていましたが、ドライバーや乗客に弊社のシンプルな製品をここまで気に入ってもらえるとは思ってもみませんでした。弊社はライドシェア業界を注意深く見て、そして気づいたのは、ライドシェアの利用は急上昇を続けているものの、ドライバーの収入は過去数年間で50%以上下落していたということでした。乗客とドライバーに愛される製品を作れば、ブランドとマネタイズを結びつけることができるかもしれないと分かったのです。(Thomas 氏)

Sinclair の投資もまた非常に戦略的な動きであり、これによって Octopus は乗客が移動している場所に基づいて、もっと関連した地元メディアのコンテンツにアクセスすることができるようになるだろう。

Sinclair のエグゼクティブチェアである David Smith 氏はこう述べる。

弊社がここで見ているものは、座席に座って見てくれる確実な聴衆への、まだ活用されていない媒体です。弊社が Octopus に投資を行った理由は、このチームがイノベーティブで他とは異なるブランディングの機会を上手く作り上げ、弊社がそのさらなるスケールをお手伝いできると考えたからです。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

イベントデータと機械学習を組み合わせ、航空会社の需要予測を手助けする「PredictHQ」

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ビッグデータはデジタル革命の中で金になる副産物として登場した。これはスマートフォン、センサーのネットワーク、クラウドベースのアプリやデータベースといったものから集められた膨大なデータの塊によって可能となったものだ。このデータから得られる有意義なインサイトで、例えば都市がリアルタイムな人や交通の流れを把握できるようになったり、生命保険会社がより正確な死亡率を立証したりすることができるようになっている…

Predict HQ の航空需要ランキングに表示された、需要に影響の大きなイベントの例

ビッグデータはデジタル革命の中で金になる副産物として登場した。これはスマートフォン、センサーのネットワーク、クラウドベースのアプリやデータベースといったものから集められた膨大なデータの塊によって可能となったものだ。このデータから得られる有意義なインサイトで、例えば都市がリアルタイムな人や交通の流れを把握できるようになったり、生命保険会社がより正確な死亡率を立証したりすることができるようになっている。IDC が最近明らかにしたところによれば、分析を通じてビッグデータから意味を抽出することは、今日では2,000億米ドルの産業だと推定されている。

そういった背景で PredictHQ は次のようなことを実現させている。同社が提供している特設のデータ集約プラットフォームは、イベント(祝日、コンサート、お祭りなど)に関連した無数の情報源から情報を取り出し、それをさらに「見つけにくい」データと組み合わせ、機械学習を少々加えて混ぜ合わせ、アプリケーションプログラミングインターフェース(API)を通じてサードパーティ企業に販売している。

それまで目立っていなかった PredictHQ は昨年、1,000万米ドルの資金調達と、多数の大物クライアントで頭角を現した。例えば、配車大手の Uber は需給管理を手助けするサージプライシングメカニズムの一部として PredictHQ を使うことができ、また Domino’s のような企業はビッグデータのスマートを使い、一度に何人のドライバーを用意するのかといったことを見極めることができる。

飛行中

本日(9月3日)、PredictHQ は同社初となる特定業界向けの製品を発表した。正面から航空会社を意識して作られたものだ。航空ランクと呼ばれる新たなツールは、ベータ段階では PredictHQと(非公開の)複数のヨーロッパ航空会社の協力によって開発され、機械学習モデルを使用してどの世界的なイベントが航空便予約の需要にインパクトを与えるのかを予測することができる。対象は注目度の高いもの、たとえばミュンヘンのオクトーバーフェストや、マディソンの業界イベント World Dairy Expo など、2万人近い人が飛行機に乗って参加しに来るイベントだ。主要なカンファレンスは1年ごとに場所を変えることもあり、航空会社がフォローするのは特に困難だ。

しかし航空会社が、例えば配車企業と比べて、特に専用の製品を必要とする理由は何だろうか?まあ、すべてのイベントが等しく作られているわけではなく、中にはインバウンドの乗客を非常に引き寄せるであろうものもある。PredictHQ はノイズを切り分け、どのイベントが特に空の便にインパクトを与えそうかを見出すのだ。

PredictHQ の CEO 兼共同設立者の Campbell Brown 氏は VentureBeat にこう語った。

航空ランクはイベントを独特な、そして非常に明確な基準で特定します。どのイベントがどれくらい航空券予約にインパクトを与えるのかという基準です。

例えば、Kevin Hart 氏のお笑いのイベントは4万人の人々を引き付けると思われ、弊社のユーザの多くに大きく関係しますが、航空会社にとっては国内向けの旅行客を増やしません。究極的には、ビッグデータは扱いづらく、単にデータが多いからといってそこから意味を抽出できるわけではないということです。ビジネスが必要とするのは市場の競争の中で、電光石火の速度で意思決定をするためのスマートデータと関連性です。

特定の地域がほぼ同時期に複数のイベントを引き寄せることもありえるので、航空ランクが特に有用であることを証明できると推測される。航空会社が1つのイベントに1点集中していては検知できないであろう、同社が「完璧な需要の嵐」と呼ぶものを検知するのだ。

Brown 氏はこう続ける。

弊社が航空会社の顧客から受ける最も大きなフィードバックの1つは、真の金脈は見過ごされがちな小さめのイベントの集まりを明らかにしたところにあるということです。これらの完璧な需要の嵐はしばしば、少なくとも最大級のイベントと同じほどのインパクトがあります。

航空ランクはコンサートやカンファレンス、スポーツイベントやその他を含む、世界中で行われる2,000万件のイベントのデータベースを活用し、PredictHQ はそれぞれのイベントが空の便に与えるであろうインパクトを、インパクトなしの0点から大きなインパクトの100点までの間でスコアを割り振っている。PredictHQによれば、同社は航空会社にとって「高インパクトな」イベントが毎月およそ3,000件あることを浮かび上がらせた。

Predict HQ の航空需要ランキングに表示された、需要に影響の大きなイベントの例

航空会社はそれぞれが認識する重要性に基づいてイベントをフィルタリングすることもでき、例えば、「重要視すべき」および「主要な」イベントにのみ注力するよう選ぶこともできる。

Predict HQ の航空需要ランキング機能

また、航空ランクは単にイベント情報を集めるだけではない。その基礎をなす技術は、どういったタイプのイベントが催されるのか、参加人数の予想、季節、時期、その他を見極め、構造化データと非構造化データの両方を網羅している。これを支えるのは機械学習と深層学習のアルゴリズムであり、自然言語処理(NLP)技術を活用して、どこで、なぜ、どのようにして世界的なイベントが催されるのかを、イベントが航空便に与えるインパクトも含めて見出す。

結果として得られた PredictHQ 航空ランクのナレッジグラフは、航空便の時系列データを用いて需要の急増を確認し、それをイベントデータと組み合わせる。この組み合わせは同社の機械学習システムのトレーニングに使用され、その予測モデルを向上させる。

予測

他社もまた航空業界に予測スマートを持ち込もうとしている。過去の価格データを用いて顧客に航空券を買う最良のタイミングを知らせるプラットフォームを開発するモントリオール拠点の Hopper は、2億米ドル近くを調達した。また、航空運賃の推移を予想するデータ分析製品を開発するサンフランシスコ拠点の Flyr は最近、1,000万米ドルを調達した

航空会社がイベントデータのまとめや情報を使うことをどのように選ぶのかについては、分かりやすい活用事例がいくつかある。Uber のサージプライシングと同様に、航空ランクは特定の日時における航空便の価格設定にインパクトを与える可能性があり、またより多くの新規顧客を乗せられるよう追加の航空便を加えることに使われるかもしれない。

Brown 氏はこう付け加える。

航空ランクが明らかにしたのは、毎月多くのイベントで需要が急増し、それは航空会社が需要のある路線で追加の便を加えるに値するものであり、また航空会社に数十億米ドルのチャンスを提供するものであるということです。航空ランクはより良い価格設定を可能にするものであり、同時に、どのイベントが市場のシェアを競合から奪うチャンスなのかを教えてくれる、またとない機会なのです。

ここが重要なポイントだ。航空ランクは航空会社が競合に対して競争力を持つことができる方法だとピッチされてきた。もしある航空会社が、地域内で同時に催される3つか4つのイベントを予測できるならば、その航空会社は需要に合わせて便を増やし、その過程でより多くの顧客を勝ち取ることができるのだ。

Brown 氏はこう続ける。

航空会社の需要予測という極めて重要な機能は、あまりにも長い間当て推量のままでした。航空ランクは、航空産業における需要情報にブレイクスルーを起こすものです。チームは毎週数時間かけてイベントを Google 検索し、そのインパクトを推測するのではなく、瞬間的にアクセスできるファクトに基づいて意思決定できるようになり、より多くの時間をフライトの舵取りに費やすことができるのです。

そして、もし将来的に PredictHQ が他産業に特化した予測ツールをローンチしても驚くべきことではない。

Brown 氏は述べた。

弊社は交通ランクのような、将来的なランクもそれぞれにユニークなものになると予想しています。弊社はそれぞれの産業独自の詳細やパターン、それにイベントの特性を学んでいますから。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

NZのPredictHQがステルスを脱し正式ローンチ、1,000万米ドルを調達——Uberなどのサージプライシング(ピーク料金)のタイミングを予測

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大規模なスポーツイベントの最中や集中豪雨の間に Uber を利用しようとしたことがある人は、見積価格が通常よりも高いことに気づいたかもしれない。それは全てサージプライシング(ピーク料金)によるもので、Uber が長年採用してきたメカニズムだ。需要が高い時の供給を管理するためと、そう、より多くのお金を請求するためでもある。 たいていの場合、サージプライシングが始まるタイミングを知るのは難しい。おそら…

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ノートパソコンで PredictHQ を使っているところ
Image Credit: PredictHQ

大規模なスポーツイベントの最中や集中豪雨の間に Uber を利用しようとしたことがある人は、見積価格が通常よりも高いことに気づいたかもしれない。それは全てサージプライシング(ピーク料金)によるもので、Uber が長年採用してきたメカニズムだ。需要が高い時の供給を管理するためと、そう、より多くのお金を請求するためでもある。

たいていの場合、サージプライシングが始まるタイミングを知るのは難しい。おそらく Uber 自身もタイミングはほとんど知らないだろう。特定のエリアで普段より多い配車リクエストを検知すると、ただ自動的に反応するようになっているからだ。近くのドライバーも、10マイル以内にサージエリアがある場合通知を受信でき、サポート(と、収入の増加)ができるようになっている。

しかし、あるステルス企業が Uber のような会社を手助けしようと乗り出している。サービスへ大きな需要が起こる可能性が高いのはいつか、もっと前から予測するのだ。

イベントインテリジェンス

ニュージーランドに本拠地を構える PredictHQ は、祝日のイベントや行事、コンサート、フェスティバルなどに関する無数のソースから基本的にデータセットを集約する。他にも、自ら手動で収集・整理した「見つけにくいデータ」や独自のデータも加え、全てを1つの API にまとめて、Uber や Domino’s、Booking.com に使用権を提供している。

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PredictHQ プラットフォームのイメージ図

同社は具体的にどのソースを使用しているかは VentureBeat に明かさなかったが、商業用データベースや「提携先を豊かにする」正当なオープンデータベース、各メディア、ユーザが生成したデータセットなど、幅広いソースを使用していると話す。

PredictHQ の共同設立者兼 CEO、Campbell Brown 氏は VentureBeat に対し次のように語った。

イベントはビジネスに多大な影響を与えます。ほとんどの場合、実感されていないだけです。弊社では、需要のきっかけを、発生する前に企業が知ることができるようにして、群衆が束になって押し寄せてきた時になって慌てて需要に対応することがないようにしています。

ある例を引用すると、Brown 氏によれば、American Society of Hematology(米国血液学会)という学会が毎年アメリカの異なる都市で開催され、2万5,000人以上の人を動員するという。(来月サンディエゴで開催予定)きちんとした準備がされないと、地元のサービスに大きな負担をかける可能性がある。そこに大きなロックコンサートが偶然同じエリアで開催されるとなると、実際に局所的なリソース問題になりかねない。

Brown 氏はこう付け加える。

ほとんどの人は、「American Society of Hematology」なんて学会が存在することすら知りません。そこに Fleetwood Mac や宝石見本市が組み合わさると、需要が推定40%も増加するという事実も知りません。毎年その都市で旅行や観光、物流、もてなしにどれほどの影響があるかは、言うまでもありません。予測していない需要の急増に対して準備をすることは不可能ですが、イベントインテリジェンスなら可能です。食品チェーン店を運営しているなら、十分対応できる量の材料を確実に注文することができますし、Uber でしたら、先を見越して道路により多くの車を投入し、乗客を拾う時間を改善することができます。

ステルス

2015年にオークランドで設立した PredictHQ は、ステルスモードを経て本日(11月6日)公式にローンチした。同時に、Aspect Ventures がリードし、Lightspeed Venture Partners、Rampersand VC、AddVenture Fund が参加したシリーズ A ラウンドで1,000万米ドルを調達したことを明かした。同社はこれまでに200万ニュージーランドドルを調達しており、これは米ドル換算でおおよそ140万米ドル程度になる。

また、PredictHQ はアメリカ市場への強化を見据え、本拠地をニュージーランドからサンフランシスコに移す予定だ。事実、PredictHQ が初めてアメリカ拠点の投資を確保できた理由は、CEO の Brown 氏がアメリカに会社と家族を移す用意があったからだ。

Brown 氏は次のように話す。

私たちが PredictHQ を始めた理由は、旅行業界は人が動くきっかけを理解することで、利益を得ることができると実感していたからです。ただ、イベントデータインテリジェンスの潜在的チャンスは、旅行といったある特定の業界にとどまらないということをすぐに実感しました。このため、私たちは、データインテリジェンスの提供者から新しい形のインテリジェンスへ進化し、企業が顧客のニーズを理解するお手伝いができる道に進むことになったのです。弊社は国際的な存在感を高め、アメリカとニュージーランドの両方で熟練のチームを採用し、全ての業界がイベントデータをインテリジェンスの形で使用できるよう支援する予定です。

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PredictHQ チーム:右から2人目がCEO Campbell Brown 氏

最初は、PredictHQ のほとんどの従業員が引き続きニュージーランドを拠点にするが、そのうち変わるだろうと同社は予測する。特に、将来ある段階で新しくヨーロッパオフィスを開設する予定もあるからだ。

ビッグデータ

ビッグデータを活用し有意義な情報を引き出すということは、多くの業界にとって大規模なビジネスだ。過去数ヶ月だけ見ても、Hopper が自社のビッグデータ駆動の航空運賃予測プラットフォームの拡大に1億米ドルを調達している。ZenCity も、都市がデータを高速処理し住民の意見を追跡できるよう支援する AI プラットフォームで600万米ドルを調達している。他にも、Launchmetrics は、ビッグデータを利用しインフルエンサーを狙うブランドへの支援に5,000万米ドルを確保した

Aspect Ventures の共同設立者である Theresia Gouw 氏は以下のように語る。彼女は今回、PredictHQ の取締役会に加わることになった。

非常に長い間、企業は、世界中の人の動きがいかに収益や商品の利用、サプライチェーン、運営に影響を与えるか、ということを真に理解する能力に欠けていました。PredictHQ はこうした問題を解決します。

PredictHQ を使えば、Booking.com は、その地域で開催されることが判明しているイベントをもとに、ホテルの部屋の「価格を最適化」できる。別の角度から見ると、データを利用してより高い価格を請求できるようになるということだ。同じことは、もちろん Uber にも言える。さらに、Domino’s のような企業にとっては、データはとてつもなく役に立つ。どの時間にドライバーを何人シフトに入れるか、どの店舗にどれだけの材料を割り当てるべきか、ということがわかるからだ。

結局のところ、要はサプライチェーンへの理解を深めるということだ。潜在的には、航空業界や飲食業界の多国籍企業から衣料小売業者まで、あらゆる種類の企業での利用が考えられる。

実際の商品やサービスを販売する企業なら、運送業からソフトドリンク、パソコンのハードウェアまで、あらゆる会社がサプライチェーンを最適化し、需要を理解する必要があります。PredictHQ なら、サプライチェーンを理解するために企業が必要なデータを今利用することができます。

Lightspeed Venture Partners のパートナー、Arif Janmohamed 氏はそう付け加えた。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】