【アドバイザー講評】ジェフリーとセルカンの視点 (i.ntere.st と Socialacts について)

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以前お伝えしたように、スタートアップ・デイティングでは、毎月のイベントで披露いただいたサービスから、いくつかをチョイスし、アドバイザーを務めてくれているジェフリー・ペイン氏とセルカン・トト氏に、世界のウェブサービスを知る者の観点からコメントをもらうことにしている。

今回はその第1回。3月28日のイベントで披露された、i.ntere.st と Socialacts について。これらのサービスを提供するスタートアップのみならず、これから新たにサービスを生み出そうとしている人にも、参考にしていただけると幸いである。

(ジェフリー・ペイン氏とセルカン・トト氏の詳しい紹介は、こちら。)

〈訳責:池田 将/原文はこちら。〉

 


 

i.ntere.st

i.ntere.st についての詳しい説明は、スタートアップ・デイティング記事はこちら

 

ジェフリー・ペイン氏

【プロダクト】

関心や意思を伝えるオンラインやモバイルサービスは、これまでも試されてきました。Hunch.com もそうですし、Sparkbuy などの新興勢力は、家電に焦点を当てることで、独自性を出そうとしています。サイトの作りはよいと思いますが、「ソーシャル・ディスカバリー(訳注:ソーシャルメディアによる、新しいモノの発見)」に潜在する価値は、すぐには明らかにならないでしょう。Sparkbuy のように、ニッチに焦点を当てれば(Sparkbuy は、買い物に焦点を当てています)、より多くのユーザを集め、利用を高めるために多くのフィードバックを得られるのではないでしょうか。私は、独自性を高めることに集中し、それによって、利用のリピートを高めるよう、アドバイスしたいと思います。Blippy で交わされるやりとりのような、ソーシャル・ショッピング・エンゲージメントでありながら、本当にユニークなものを目指すとよいかもしれません。

【ディストリビューション】

ユーザ獲得については、もっと考える必要があるでしょう。新しく、そして、よりよい方法でその問題が解決できれば、サービスを牽引できると思います。

 

Serkan Toto
セルカン・トト氏

人々の興味や関心によるソーシャルグラフは、ホットで新しい分野でありながら、深く開発が進められてはおらず、それに挑もうとするアプローチは非常に面白いと思います。

特に日本では、(関心とかに関係なく、ただひたすら)新製品やアクセサリーを紹介するような雑誌(月刊誌)が多いように思います。

全体として、アイデアは面白く、サイトもよくできていると思いますが、努力が求められるのはユーザの集客とリテンションでしょう。

やがて迎えるのは、鶏が先か卵が先かの問題。ユーザはサイトを訪問し、自分の関心事が、最初に表示されることを期待しているのではなくて、他のユーザが提示した新しい関心事を見つけたいのです。

サイトをより分野に特化した作りにし、大きなニッチに焦点を当ててみる。例えば、特別なターゲットグループとか、女性に焦点を当ててみるとよいかもしれません。

 


 

Socialacts

Socialacts についての詳しい説明は、スタートアップ・デイティング記事はこちら

 

ジェフリー・ペイン氏

【プロダクト】

社会活動を記録するモバイルアプリは、シンプルなものから洗練されたものまで、さまざま存在します。今のところ、解決しようとしている課題やユーザ属性が私にははっきりわかりませんが、このアプリは、新しい社会活動を見出すためのものなのでしょうか? それとも、社会活動を記録し、その活動を一層促すためのものなのでしょうか? サービスの独自性のことを論じるなら、ソーシャルアクションの RunKeeper や GreenGooseのことが上げられます。(基本的に、これらのサービスも、行動を記録し、自らの行動を促し、SNSを通じてさらに促す、というようなもの) このようなサービスをより詳しく検証してみるとよいでしょう。

【ディストリビューション】

サービスを始める者にとって、社会活動家の市場規模は、あまり大きなものではありません。また、社会活動を記録したり共有したりすることは、彼らが望んでいることでもないでしょう。考えうる市場の最大規模を理解し、誰がパーフェクトなユーザになってくれるかを考えましょう。しかし、この製品が社会活動家のかゆいところに手が届けば、面白いものになると思います。ターゲット・グループの属性によっては、マネタイズできる可能性もあります。

 

Serkan Toto
セルカン・トト氏

自分以外の誰かに何かをしてあげる行為や、そのような行為をアプリを使ってソーシャルにするというアイデアとコンセプトは、すばらしいと思います。

しかし、Socialacts は、分野ごとのユースケース(訳注:行動のパターンセット)を持ったアプリを、ケータイにインストールする必要があるでしょうから、この製品単独でユーザを集めるのは大変ではないでしょうか。

アプリがまだにせよ、次のような疑問が挙げられます。

誰がターゲットか? 個人か組織か、アドホックグループか。互いにどのようにして連絡を取り合うのか。どのタスクが本当に実行されたかということを、誰がどの程度、管理するのか、など。

また、Socialacts のアイデアは、すでに世間に出ているソーシャルアプリ、例えば、ソーシャルタスクマネージャーなどでも、包含されるように思います。

 

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