新広告サービス「Slideshow」をローンチしたFacebookーー勢いを増す新興国市場への投資

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Image credit: Facebook
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<ピックアップ> Facebook’s new Slideshow ads could transform how the company sells ads in emerging markets

Facebookの新興国市場への投資が半端でない。先月29日、Facebookは主に新興国市場を対象にした新たな広告サービス「Slideshow」を発表した。ブランドが3〜7枚の写真で簡単に5〜15秒の動画を作ることができるサービスだ。

VentureBeatは先日の記事で、Slideshowをローンチするに至った背景を紹介している。記事は、チーフプロダクトオフィサーのChris Cox氏の言葉に触れる。「過去10年間のFacebookの取り組みは、障壁を取り払って新しいユーザーに使ってもらえるようにすることでした」とCox氏はいう。

大学内のソーシャルメディアとしてスタートしたFacbookが、高校生、大人、海外のユーザーと新ユーザーを拡大してきたのはご存知の通り。そして、これから新たにFacebookが引き込もうとしているユーザーこそ、新興国のユーザーだ。Slideshowはまさに、Facebookが新興国市場におけるプレゼンスを拡大するための一手である。

Slideshowの開発が決定した背景についても具体的に触れられているが、新興国市場担当のプロダクトマネジャーであるNikila Srinivasan氏が注目していたトレンドは、動画の流行、オンラインユーザーの増加、Facebookのユーザーは少なくとも1つの動画を視聴しているという点であった。

だからこそ、中小規模の企業が「より簡単に、コストをかけずに動画を作る方法」が必要であると考えたという。接続スピードによってユーザー体験に差がでないようにと、2G、3G接続でもアクセス可能なサイズになるような仕組みにし、Slideshowは同じ長さの動画よりも5分の1のファイルサイズで広告を配信できるそうだ。

上: Facebook Slideshow Image Credit: Facebook
上: Facebook Slideshow
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なお、Facebookは2013年に「ネット環境を持たない50億人をネットにつなげる」というミッションの元、Internet.orgをローンチしている。以来、発展途上国におけるインターネットへのアクセスを促進するための取り組みは継続しており、最近ではフランスの衛星企業と提携して多くのアフリカの人々にインターネット環境を提供する計画が発表された

「世界をつなぐ」というミッションを掲げる一方で、Internet.orgはFacebookや特定の地元サイトなど、決まったウェブサイトのみユーザに無料でアクセスできるようにしている、とネット中立性に疑問をあげる声も周囲からは聞こえている。

公益性の高さも重視する姿勢を見せる傍ら、新興国市場で成長が見込めるオンライン事業での戦略も着々と進めているFacebook。同社の新興国における活動が今後も活発になっていくことは間違いなさそうだ。

via VentureBeat

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