欧州のスタートアップシーンで存在感を増す中国ーー7億1500万ドル規模の新ファンド設立へ

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欧州における中国の存在感がじわじわと増している。ロンドンに拠点を置く Cocoon Networks が7億1500万ドル規模という巨大なファンドを設立した。Cocoon Networks は、中国最大の検索エンジンBaiduに最初に投資した存在として知られるChina Equity Groupがスピンオフした企業だ。

VentureBeatの報道によれば、今回の新ファンドの目的は「中国市場での成長が見込めるプロダクトやサービス」を開発するスタートアップへの投資であるとのこと。

その領域はメディカル、フィンテック、バイオテック、ファッションテックなど多岐にわたる。新ファンドの設立に加えて、Cocoon Networks はロンドンで新たにインキュベータースペースも立ち上げるそうだ。

欧州のスタートアップシーンにおける、中国の存在感は徐々に増している。昨年2月には、スイスに拠点を置くモバイル・オンラインゲームのパブリッシャーとして有名な Miniclipの株式の大部分をテンセントが取得し、欧州進出に乗り出した。Miniclipは2001年に設立し、モバイルゲームのダウンロード数は5億を超え、月間アクティブユーザーは7000万に上る。

その翌月、昨年3月には中国のモバイルネット企業 Cheetah Mobileが、フランスに拠点を置くモバイル広告企業の MobPartner を5800万ドルで買収している。欧州以外に目を向ければ、イスラエルスタートアップを中国企業が買収する事例も増えている

今回の新たな巨大ファンドの設立と共に、欧州で中国の存在感がさらに増すことは間違いない。

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via. VentureBeat

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