インドネシアのメディアコングロマリットEmtek、電子マネープロバイダDokuとEspayの買収を認める

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Espay

インドネシアのメディアコングロマリットである Emtek グループは、電子マネー企業 Doku と Espay の買収を「静かに」認めた。

Emtek の2017年第1四半期の財務報告書(およびそれ以前の2016年度の年間報告書)において、Doku の持株会社である PT Nusa Inti Artha の株式の50%を、Emtek の子会社を通じて2016年10月までに取得したと報告した。

Emtek はまた、2017年1月までに PT Espay Debit Indonesia Koe の株式の90%を取得した。Doku とEspay はどちらも、電子マネーを扱う認可を同国中央銀行の Bank Indonesia から受けている。

Doku の買収は、DailySocial が2016年10月10日に初めて報じた。Doku は報道を肯定も否定もしておらず、また独立した体制で営業を続けている。50%の株式取得の正確な取得額は明らかになっていない。

電子マネーのライセンス事業とは別に、Doku はインドネシアの主要な決済ゲートウェイサービスを提供している。

Espay が BBM の電子マネープラットフォームに活用される可能性

Espay は2016年、同社の uNIK という商品について電子マネーライセンスを取得した。Go-Jek が MV Commerce を買収してからというもの、業界の大手企業の多くは、Bank Indonesia にゼロから登録手続きを行うよりも、既存のライセンスを持つ企業を買収した方が早いと考えるようになった。ただし、1つの企業(とその子会社)が2つの電子マネーライセンスの所有を許可されるかは別途確認する必要がある。

Emtek の Espay 買収に伴う今後の計画についてはまだ情報がないが、昨年買収した BBM(Blackberry Messenger)プラットフォーム上に電子マネーが導入される可能性が高い。

Emtek は以前、BBM の決済システムプラットフォームを構築するため、中国 Alibaba 傘下のフィンテック大手 Ant Financial とのジョイントベンチャーの設立を発表している。BBM は、ニュースおよびゲームプラットフォームの構築と並行し、Bukalapak や他のサービスと協力することで、「プラットフォーム内のプラットフォーム」としての進化を遂げた。今後決済プラットフォームが加われば、この進化はさらに完全なものになる。

2017年の第1四半期の報告書では、ジョイントベンチャーの設立や、Grab による Kudo 買収の情報はまだ含まれていない。 Emtek は Kudo の株式の25%を所有している。

【via DailySocial】 @DailySocial

【原文】

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