インドネシアのデジタル保険スタートアップPasarPolis、シリーズBでSBIなどから約8,000億ルピア(約57億円)を調達

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PasarPolis のチーム
Image credit: PasarPolis

InsureTech スタートアップの PasarPolis は、シリーズ B ラウンドで大幅オーバーサブスクライブで資金調達完了を発表した。全体では、7,967億ルピア相当(約57億円)の投資総額を計上することに成功した。このラウンドに参加した投資家は、LeapFrog Investments、SBI Investment、Alpha JWC Ventures、Intudo Ventures、Xiaomi(小米)。

このラウンドは、東南アジアの InsureTech スタートアップの中では最大の調達金額になると言われる。これまで保険サービスを提供するいくつかのスタートアップも、PolicyPal(2,000万米ドル)や CXA Group(5,800万米ドル)など多額の資金を調達したが、いずれもシンガポールを拠点としている。

PasarPolis は、この新たな資金を事業の成長を支援し、加速させるために活用する予定だ。これには、インドネシア以外にタイやベトナムの事業も含まれる。LeapFrog Investments が投資家に加わったことで、同社の東南アジアのネットワークを通じて、PasarPolis が新規消費者へのアプローチを加速させるのに役立つと言われている。一方、Xiaomi とは、より身近で総合的な InsureTech を創造したいとしている。

PasarPolis は2018年、シリーズ A ラウンドで Gojek、Tokopedia、Traveloka から金額非公開の資金調達を実施した。当時は人工知能やビッグデータ技術の開発が中心で、3つのプラットフォームが投資家になるなど、いくつかのパートナーアプリケーションとの提携拡大、サービスの連携が行われていた。

彼ら(投資家)のサポートは、業界や社会にポジティブな影響を与えていることを証明する大きなものだ。(PasarPolis 共同創業者 兼 CEO Cleosent Randing 氏)

PasarPolis の主な戦略の1つは他社との提携によるもので、現在、保険商品の販売を支援するデジタル企業のパートナーが少なくとも25社存在する。2018年以降、同社は毎月発行される保険契約が80倍に増加したとしている。また、同じ期間にパートナー企業の数も4倍に増加したとしている。

LeapFrog Investments のパートナーである Fernanda Lima 氏は公式声明の中で次のように述べている。

保険会社30社とデジタルパートナー25社により、(PasarPolisは)2020年6月に400万人以上の新規消費者にサービスを提供している。デジタルエコシステム、デジタル決済、モバイルプラットフォームを利用し保険サービスの初めての購入者に提供されることから、ポジティブなソーシャルインパクトへの可能性は大きい。

DSResearch が発表した「Insurtech Report 2020」では、インドネシアの保険ビジネス支援エコシステムがかなり完成していることがわかる。デジタル領域では、すでにいくつかのプレーヤーが存在している。以下の図の通り、PasarPolis と似たようなビジネスモデルを持つ直接の競合企業が複数存在する。

【via DailySocial】 @DailySocial

【原文】

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