不整地向けロボット開発のCuboRex、汎用クローラユニット「CuGo」の自律制御開発キットを販売開始 #IVSPRWeek #IVS2023

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#IVSPRWeek はスタートアップカンファレンス「#IVS2023」とプレスリリース配信サービスのPR TIMESが企画する「Startup!PR Week」参加企業による新製品情報。同社のプレスリリースはこちらから

ニュースリリース:CuboRex は30日、不整地向けロボットの開発を加速させるため、「CuGo ROS 開発キット」を発売した。これは、CuboRex が提供してきた汎用クローラユニット「CuGo シリーズ」を使用して自律制御が可能になるキットだ。CuGo シリーズは、組み立て可能なキットとして提供され、現場の研究開発に広く利用されている。CuGo シリーズの累計販売台数は850台を超えているという。

CuGo ROS 開発キットは、テスト用の CuGo V3クローラユニットを使用して、自律運転ロボットの開発を可能にするパッケージだ。キットには、CuGo を正確に制御するマイクロコントローラ、高度なアルゴリズムを実行する Linux コンピュータ、バッテリーや電源システムが組み込まれている。購入後、ハードウェアの設定を変更することなく、自動運転プログラムの開発に集中できる。CuGo ROS 開発キットでは、SLAM や Navigation などの自動運転を実現するアルゴリズムも利用できる。

CuboRex は不整地作業に特化したサービスロボットを開発するスタートアップだ。不整地作業とは、舗装や整地がされていない場所で行う作業で、具体的には、屋外だと、勾配の大きい丘陵地に作られた農地での運搬作業、太陽光発電プラントでの除草作業、屋内だと、し尿処理層の清掃作業などだ。これらの環境では条件や季節により異なる機材が必要になり、金銭的負担が大きい。同社ではあらゆる不整地に対応し、電力を供給するだけで稼働できる移動機構を開発した。

話題のポイント:ロボットの操作方法は、遠隔制御と自律制御に大別されます。遠隔制御を行う場合、ロボット1台につきオペレータ1人が必要になるため、ロボットによって作業負担は緩和されるものの、無人化・省力化には限界がありました。ROS(ロボット OS)が搭載されたキットの発売により、自律制御、つまり、無人による自動運転が実現できます。複数のロボットを連携・集中制御するマルチロボット・オーケストレーションも可能になるでしょう。

この開発キットの背景には、少子高齢化による人手不足があるそうです。倉庫や工場内などでは自動化が進んでいますが、不整地の現場では機械化が難しく、人手に頼る作業が多いのが現状です。CuboRex では、クローラ製品のノウハウと自律走行の技術を組み合わせやすい開発キットを提供することで、現場の問題解決を目指しています。また、追加オプションの Jetson 活用で、画像 AI や人の検出、表情やポーズの推定などにも対応できるため、コミュニケーションロボットやサービスロボットの開発も支援するそうです。

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