AIで太陽光発電を予測、福岡スタートアップ「Tensor Energy」予測サービスを正式公開 #IVSPRWeek #IVS2023

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IVSのプレスセンターで会見したTensor Energyの堀ナナ氏

#IVSPRWeek はスタートアップカンファレンス「#IVS2023」とプレスリリース配信サービスのPR TIMESが企画する「Startup!PR Week」参加企業による新製品情報をお伝えします。同社のプレスリリースはこちらから

再生可能エネルギーの発電事業者向けAIプラットフォームを開発するTensor Energyは6月29日、太陽光発電量予測サービスを正式に提供開始した。このサービスはAI技術を用いて発電量を高精度に予測するもので、再生可能エネルギーの電力オペレーションを効率化する。

Tensor Energyは福岡拠点の地域スタートアップで、2021年創業。同社が提供する「Tensor Cloud」は月額サブスクリプション制で、電力オペレーションの知識や技術を持たない再生可能エネルギー発電事業者に対し、オペレーションの内製化を支援する。

太陽光や風力・水力などの再生可能エネルギーは環境に影響を受けるという問題がある。特に太陽光発電は、天候や季節などによって発電量が変動する変動性の高い電源。そのため、太陽光発電量の予測が正確になれば、他の電源や蓄電池などとの調整が容易になり、安定した電力供給が可能となる。

また、再生可能エネルギーは固定買取制度(FIT)によって、固定価格で全量買取が保証されていたが、2021年の制度改正で、新たな発電所は発電量を予測し、毎日、公的機関に提出することなどが義務付けられている。

Tensor Cloudの発電量予測サービスは、発電所ごとに最適化されたAIモデルを用いて発電量を予測する。発電所ごとに最適化されたAIモデルは予測誤差を低減し、発電所の収益性を確保してくれるほか、このモデルの更新も自動で可能。

2024年上半期には、ベータ版として提供している電力市場価格予測サービスと開発中の蓄電池充放電スケジュール生成サービスを組み合わせ、太陽光発電所と併設の蓄電池運用をサポートする。同社では再生可能エネルギーのファイナンスや開発、資産管理、保守運用、需給調整、売電管理、アグリゲーションなどに関わる企業との協業や連携を模索するとした。

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