#IVSPRWeek はスタートアップカンファレンス「#IVS2023」とプレスリリース配信サービスのPR TIMESが企画する「Startup！PR Week」参加企業による新製品情報をお伝えします。同社のプレスリリースはこちらから

ニュースサマリー：米カリフォルニア本社のColoridoh Inc.（コロリドー）は6月28日、カラフルなクッキー生地「Coloridoh」を大幅にリニューアルし、日本市場での本格展開を開始することを発表した。

Coloridohはアレルギー指定28品目不使用のクッキー生地で、子供から大人まで幅広い年齢層の人々がオリジナルのクッキー作りを楽しめるもの。粉ではなく常温の生地の状態で提供されるため、解凍や計量の準備が必要ない。お気に入りの形を作り、オーブンで10分焼くだけでオリジナルのクッキーが完成する。

Coloridoh Inc.は2019年に米カリフォルニアで設立したスタートアップ。フードテックでありながら親子のコミュニケーションを増進させる新しいエデュテイメント（エデュケーション+エンターテインメント）を提供することを狙う。CEOの竹内ひとみ氏は、米国現地でスタートアップする多くの起業家たちを食事の面でサポートする活動なども手掛けていた人物。また、同社はクッキーを使った企業向けプログラム「コロリドービーイングプログラム（Being Program）」の提供も手掛ける。

アレルギー指定材料を含まないほか、これまで使っていた増粘剤や乳化剤の使用も廃止し、カラフルな色も全て天然素材で作られている。この独自の製品は国際特許出願中で、昨年12月にはユーグレナ入りの緑色生地が追加され、バナナやイチゴの風味がラインアップに加わった。

従来製品では卵などを使っていないため、焼き上がりで崩れるなどの問題があったが、今回のリニューアルでその問題を克服したという。Coloridohクッキー生地（6色）セット」は3,520円で7月からオンライン販売が開始される。

話題のポイント：Coloridohと竹内さんのストーリーはとても興味深く、さまざまな顔を持っていてどこから紹介するのがよいか迷うほどです。竹内さんはご家族の事情で渡米するのですが、当時、小さなお子さんが4人いらっしゃったそうです。私も小学校になりたての子供を持つ親として、お子さんがよくついてきましたね、とお聞きしたところ「学校におやつ持って行っていいって！Yay！」と喜んでいたのだとか。現在、一番大きなお子さんはスタートアップ準備中だそうです。

そんな竹内さんがなぜクッキーかというと、米国で起業する若者たちが高騰する生活費に苦しむ現実を見たことが原体験なんだとか。せめてご飯だけでもみんなで一緒に食べようと始めた活動が「食を通じてコミュニケーションが深まる」Coloridohのコンセプトに繋がっていきます。

Coloridohの話を聞いた時、いや、聞く前、「フードテックといってもカラフルなクッキー・・・」と思ったのは正直に申し上げておきます。もちろんアレルギーなどで食に課題を持つ方々がいらっしゃる中、ここへの挑戦は大変素晴らしいものがあります。一方、スタートアップという成長モデルに相性がいいのか？という観点は外せません。しかしその予想は裏切られます。Coloridohのクッキー、なにも子供たちだけが対象ではないのです。

彼女たちを特徴づけるのが「Being Program」です。これはクッキーを通じてビジネスパーソンなどがコミュニケーション研修をするプログラムで、情報非公開ながらとある事例で企業の大きな大人たちが楽しそうにクッキーを焼く姿を見せていただきました（研修内容は非公開です）。役員のおじさまたちが楽しそうにカラフルなお魚さんクッキーを焼いているんですね。竹内さんによると、それぞれが作ったものを通じてコミュニケーションを図るモデルはレゴがヒントになっているそうです。

レゴはブロックの販売はもちろん、教育分野で子供向けにブロックを使ってSTEAM知識を学ぶレゴエデュケーションやスクールを展開しており、またビジネスパーソン向けにレゴ・シリアスプレイという展開をしています。これはワークショップ形式で実施されるもので、コミュニケーションやアイデア、問題解決能力を高めることができるプログラムです。竹内さんたちが提供するBeing Programはこのモデルなどをベンチマークにしているとのことでした。