スマホで製造日報をデジタル化、製造現場DXの「Smart Craft」正式発表 #IVSPRWeek #IVS2023

SHARE:
IVSのプレスセンターで会見したSmart Craftの浮部史也氏

#IVSPRWeek はスタートアップカンファレンス「#IVS2023」とプレスリリース配信サービスのPR TIMESが企画する「Startup!PR Week」参加企業による新製品情報をお伝えします。同社のプレスリリースはこちらから

製造業向けのデジタル化支援を手掛けるSmart Craftは6月28日、製造業向けDX(デジタルトランスフォーメーション)プラットフォーム「Smart Craft」の正式提供を7月1日より開始することを発表した。

Smart Craftはモノづくり産業のDXを支援するクラウドサービスで、生産指示、工程管理、実績収集、データ分析といった一連の業務プロセスをデジタル化し、現場の見える化やデータ活用を通じて企業のDXを支援するもの。従来であれば一日の生産過程が完了すると「日報」などのノート類を手書きで残していた。これをスマートフォンやタブレットを使用して、作業時間や停止時間などの生産データを記録。生産完了後に日報を作成する手間を省く。また、カメラを使用して不良の記録を写真で残すことも可能。

さらに、Smart Craftを使用することで、離れた場所からでも生産の進捗状況をリアルタイムで確認することができるようになる。これにより、管理者が時間をかけて現場に行く必要がなくなり、現場の進捗状況を把握するための手間を軽減することが可能となる。蓄積されたデータはダッシュボード上で自動集計し、改善活動のための分析に利用することもできる。

Smart Craftの創業は2021年6月。キーエンスやアクセンチュアで経験した起業家、浮部史也が設立した。特にキーエンスでは中小・中堅を中心とする製造業の顧客に対してセンサーや測定器などの販売を経験したことから、製造業における自動化や省人化の課題に触れてきた経緯がある。

2022年1月には5,000万円の資金調達を実施し、β版サービスをリリース。製造企業でのトライアル導入を経て、6月21日に1億1,000万円の資金調達とともにプロダクトのリニューアルを発表している。

ここ数年にわたって取り組みが進んでいる働き方改革の流れにより、時間外労働の上限規制が進んでいる。2024年4月からは建設・運輸・医療などの業界に対しても時間外労働の上限が法律で規定されるなど、人に対する効率化は喫緊の課題だ。特に製造企業では、紙やExcelでの管理業務が多く、記録した情報の利活用に課題があった。特に生産管理が複雑化する中、その引き継ぎや担い手不足問題が重なり、情報管理が大きな課題になっているという背景がある。そこでSmart Craftでは製造現場の一連の業務プロセスをデジタル化し、製造データを一元化することでこの課題解決をはかろうとしている。

今後、Smart Craftでは、IoTデバイスを使用した設備データの自動収集機能やトレーサビリティ機能を順次拡充していく計画。さらに現在の帳票類だけでなく、品質管理や在庫管理などの領域にも機能を拡大している予定。

Members

BRIDGEの会員制度「Members」に登録いただくと無料で会員限定の記事が毎月10本までお読みいただけます。また、有料の「Members Plus」の方は記事が全て読めるほか、BRIDGE HOT 100などのコンテンツや会員限定のオンラインイベントにご参加いただけます。
無料で登録する