アーティストとファンを効率的にマッチングするSNS「artics」/KDDI ∞ Labo9月全体会レポ

中辻新さん

本稿はKDDIが運営するサイト「MUGENLABO Magazine」掲載された記事からの転載

articsは「表現の分配革命を起こし、21世紀のルネサンスを奮い起こす」というビジョンを掲げて活動しています。代表の中辻新さんは早稲田大学の4年生で、「Forbes JAPAN 30 UNDER 30 2023」に選出されています。中辻さんは幼い頃から音楽が好きで、世界中のステージでパフォーマンスを披露。2019年にはボーカリストとして、合唱世界大会で優勝した実績もあります。

周囲にアーティストが多い中辻さんは、社会が物質的に発展したにもかかわらず、自身の好きなことで食べていくことができず、理想の人生を諦めなければならないアーティストが多いことに疑問を感じていたといいます。中辻さんはアーティストが生計を立てることが難しい本質的な原因は、可処分時間の限界にあると考えました。

中辻さんは解決策として、アーティストとファンを効率的にマッチングすることが重要だと考え、自分が本当に好きな作品と出会えるSNS「artics」を開発しました。「artics」は好きなものを共有し語り合えるコミュニティプラットフォームの役割を果たします。友人のレコメンドにより、映画や音楽、アニメ、マンガ、小説などさまざまな作品に出会うことも可能です。

また好みの作品を追加すればするほど、同じ作品が好きな人とつながれます。さらにアプリ上で出会った作品が「artics board」に蓄積されることで、自分の感性や世界観を一目で表現できる「ジブン美術館」とすることが可能です。

articsは最初からグローバルを目指しているため、創業メンバーにはアメリカ在住の日本人やシリコンバレーで活躍したエンジニアも含まれている。Uberを輩出したIPO数世界1位のアクセラレーターTechstarsにも採択された。今後は、アーティストとの連携も強化し、アプリ開発を加速したい。(中辻さん)

7月1日のローンチ後、広告やマーケティング施策を実施していないにもかかわらず、自然流入で2000人以上のユーザーを獲得しました。日本だけでなくアメリカやオーストラリアでも利用されています。

artics の競合優位性は市場で唯一、ジャンルを横断したコンテンツ特化型のSNSであることです。好きなものを通じてつながるSNSはこれまでも存在しましたが、若者をターゲットにしたUI/UXが原因で、流行り廃りが激しい特徴がありました。そのため同ジャンルで普及しているSNSはないといいます。

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