IPや著名人とコラボしてAIチャットサービスを開発するSpiral.AI/KDDI ∞ Labo9月全体会レポ

Zhou Han(周涵)さん

本稿はKDDIが運営するサイト「MUGENLABO Magazine」掲載された記事からの転載

Spiral.AIは2023年3月に創業した生成AI領域で事業を展開するスタートアップです。主にChatGPTに代表される大規模言語モデル(LLM)技術に特化しています。現在、生成AIは業務効率化や社内情報の整理を目的として企業に導入されるケースが多く見受けられます。

しかし、Spiral.AIは業務改善以外にも、生成AIを活用する道があるのではないかという問いから事業を開始しました。また、生成AIに対して正確さを追求するトレンドの中で、よりワクワクした使い道を提案していきたいといいます。

そこでSpiral.AIが展開するのが「AIキャラクター事業」です。同事業の特徴は3つあります。1つめは会話を楽しむことにフォーカスし、キャラクター性を持ったAIと対話できるプロダクトの開発。2つめはテキストに加えて音声や画像も交えた自然なコミュニケーションの実現。3つめがユーザーの好みや思考にあわせた利用体験の提供です。

Spiral.AIが着目するのは「推し活」マーケットです。従来の推し活は1対Nの方式で、パーソナライズされた体験は存在しませんでした。そこでSpiral.AIは1対1のコミュニケーションを推し活市場に提供していきます。ピッチ当日には10月から、タレントの真島なおみさんとコラボして、事務所公認のAIチャットサービスを発表しました。

Spiral.AIのAIチャットサービスは、LLMを活用し、タレントの個性を表現したり、テキストに加えて音声でのコミュニケーションを実現したりします。また、ユーザーとの対話が記憶としてAIチャットの中に保持され、記憶を踏まえたコミュニケーションができる機能も実装されています。会場で披露されたデモでは、人間らしい自然な発話によるスムーズなやり取りが見られました。

来年の早いタイミングで、著名人だけではなく、一般のライブ配信者も簡単にAIキャラクターを生成できるプラットフォームに進化していきたい。また、教育や物販などエンタメ領域以外への拡大も見据えている。(ビジネス統括ディレクターZhou Han さん)

10月にローンチされる第一弾と並行して、複数の芸能事務所やIPホルダーとの開発も進められているそうです。

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