中国版Slack「DingTalk」、Apple Vision Pro向け没入型ワークプレイスを発表など——中国スタートアップシーン週間振り返り(2月5~9日)

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Apple Vision Pro 向け「DingTalk(釘釘)」
Image credit: Alibaba(阿里巴巴)

本稿は、Technode(動点科技)が、2月5日〜2月9日に配信した「News Feed」記事の中から主要ニュースを翻訳したものです。

中国の LiDAR メーカー Hesai(禾賽)、ブラックリスト掲載を受け米国防総省を提訴へ(2月8日)

中国のレーザーセンサースタートアップ Hesai(禾賽)は8日、アメリカ国防総省を提訴すると発表した。中国軍とのつながりが疑われ、国防総省の公式ブラックリストに掲載された Hesai は、「不当で、気まぐれで、メリットがない」と述べた。CEO David Lee(李一帆)氏は声明で、アメリカ政府の決定を「何の説明も正当化もない」とし、Hesai は軍事企業ではなく、同社の製品は民生用であり、軍事用に設計・検証されたことはないと述べた。

この動きは、アメリカ当局が1月31日に Hesai を中国軍と協力している企業などとして指定し、同社の評判を落とし、他の政府部門からさらなる制裁を受ける可能性のあるリストに載せた数日後のことである。上海に本社を置き、NASDAQ に上場している Hesai の株価は7日に7.9%下落し、4米ドル未満となった禾賽

Taobao(淘宝)、買い物客に約210億円相当の紅包を配布(2月6日)

Alibaba(阿里巴巴)の国内マーケットプレイス「Taobao(淘宝)」は、指定された期間内に Taobao と「Tmall(天猫)」の両プラットフォームでのショッピングに使用できる総額10億人民元(約210億円)相当の紅包(お年玉袋)を配布する方向であると、同社は5日に発表した。

2月5日から12日間、ボーナスが貯まるキャンペーンが行われ、ユーザは友人とリンクを共有することで、最大1,888人民元(約4万円)の現金報酬を得ることができる。

Taobao と JD(京東)は、買い物客を誘致するために実質的な補助金を与えることが増えているが、競合の Pinduoduo(拼多多)が高い収益成長率に停滞の兆しを見せないため、低価格戦略が依然として運営の中心となっている。淘宝

Didi(滴滴)が観光に特化した会社を設立、事業拡大を目指す(2月5日)

企業データベース「Qichacha(企査査)」によると、中国の配車サービス大手 Didi(滴滴)は最近、旅行関連会社を設立した。新会社はチケット販売代理店、ミニバスリース、観光プロジェクトコンサルティングなど幅広い事業をカバーしており、この動きは同社が観光に注力していることを示している。

2月2日に設立された天津迎客松科技有限公司は、DiDi を運営する北京小桔科技有限公司が全額出資しており、登録資本金は1,000万人民元(約2.1億円)である。企査査

DingTalk(釘釘)、Apple Vision Pro 向けの没入型ワークプレイスを発表(2月5日)

Alibaba(阿里巴巴)の企業向けコミュニケーションツール「DingTalk(釘釘)」は、Apple Vision Pro 向けに構築された正式版を、アメリカでの Vision Pro リリースから2日後の2月4日に発表した。このソフトウェアは、仮想環境でのチャットや会議など、さまざまなワークプレイス機能を備えている。

VisionOS の新機能に基づき、DingTalk は iPhone メーカーの革新的な空間コンピュータのネイティブアプリ用に「完全な3D 環境」を構築し、多くの「ユニークな機能」を誇ると、同プラットフォームは WeChat(微信)の公式投稿で述べた。

これらのユニークな機能には、マルチタスクの並列処理や、ユーザの顔や手の動きをリアルタイムで表示する「Persona」などがある。Apple Vision Pro はまだ正式に中国に上陸していないが、CEO の Tim Cook 氏は、中国での発売は「近いうち」と述べた。釘釘

【via TechNode】 @technodechina

【原文】

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