医師向け臨床支援アプリ「HOKUTO」運営、9億円をシリーズB調達——リリースから4年、日本の医師3人に1人がユーザに

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Image credit: HOKUTO

医師向け臨床支援アプリ「HOKUTO」を運営する HOKUTO は5日、シリーズ B ラウンドで9億円を調達したと発表した。このラウンドは、グローバル・ブレインがリードし、ジェネシア・ベンチャーズ、GMO VenturePartners、グリーベンチャーズ、HERO Impact Capital、90s、名前非開示の投資家が参加した。これは同社にとって、シリーズ A ラウンドに続くものだ。

グローバル・ブレイン、ジェネシア・ベンチャーズは前回ラウンドに続くフォローオン。累積調達額は20億円を超えたと見られる。

HOKUTO は2016年3月、医療従事者のファミリー出身の五十嵐北斗氏らにより創業。医学生向けの国内最大の研修病院口コミメディア「HOKUTO Resident」と臨床支援アプリ「HOKUTO」などを運営している。医療の進歩に伴い医学の情報量は増える一方だが、医師は患者と日々向き合うのに忙しく、論文に目を通したり、学会に出席したりする時間を十分に取れないことがある。

HOKUTO は、実際の臨床に基づいた情報をスマートフォンでも簡単に利用できるのが特徴。医師は PC の前に居なくても、スキマ時間を利用して簡単に最新の生きた臨床の情報を手に入れることができる。医師はサービスを無料で利用でき、コストは主に「HOKUTO Marketing Solutions」を利用する製薬会社からのプロモーション・マーケティング費で賄われている。

医師会員数は、リリースから約4年で10万人を突破したという。これは、2020年12月現在の医師が約34万人であることを考えると、日本の医師のほぼ3人に1人が HOKUTO を利用していることになる。他方、HOKUTO をマーケティングチャネルとして利用する製薬会社を見てみると、国内売上高上位15位までの製薬会社のうち、80%以上が HOKUTO を利用しているという。

HOKUTO では、今回調達した資金を、プロダクトの強化、医師会員の更なる獲得、人材の採用に充当し、新たな医師プラットフォームとしての地位の確立を目指すとしている。

via PR TIMES

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