花粉症・ドライアイ研究アプリで医療DX、順天堂大発のInnoJinがロート製薬からシリーズB調達——累積調達額は7.2億円に

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「アレルサーチ」
Image credit: InnoJin

順天堂大学発スタートアップの InnoJin は1日、シリーズBラウンドで資金調達を実施したことを発表した。このラウンドに参加したのはロート製薬(東証:4527)。ラウンド単体での調達額は明らかにされていないが、前ラウンドの調達額などから5億円程度と見られる。

これは同社にとって、2023年7月に発表したシリーズAラウンドに続くものだ。今回の調達を受けて、InnoJin の累計調達額は7.2億円に達した。

InnoJin は、デジタル技術を用いた医療機器の研究・開発・承認・事業化を通じて、医療のDXに取り組む順天堂大学発のスタートアップだ。主な製品である「アレルサーチ」は、花粉症研究のためのスマートフォンアプリ。画像撮影による目の赤み度やアンケートを通じて花粉症レベルを数値化し、花粉症のタイプや対策を提案する。

さらに、ユーザは「みんなの花粉症マップ」を通じて、自分の住む地域の花粉症の状況をリアルタイムで確認することも可能だという。これにより、花粉症対策としての「セルフメディケーション(自己管理)」を推進し、医療費の削減にも貢献することを目指している。

また、「ドライアイリズム」というアプリでは、スマートフォンを使用して短時間でドライアイをチェックできる機能を提供している。ユーザーが自身のドライアイの症状を評価できるように設計されており、ドライアイの早期発見、予防、および効果的な治療への貢献を目指している。

2023年8月に発表された研究結果では、アプリによるドライアイ疾患特異的質問紙の電子版と従来の紙版の同等性が示されたそうだ。これにより、スマホアプリに搭載した電子媒体ドライアイ疾患特異的質問紙票を遠隔診療やオンライン診療に活用することで、ドライアイの早期発見・早期治療の実現が期待できるとしている。

今回の資金調達により、InnoJin は、開発中の製品を市場に導入するための臨床研究と治験の加速に加え、組織基盤の拡充にも力を入れる計画だという。また、ロート製薬をはじめとする出資者や協業パートナーとともに、市場導入に向けた出口戦略の構築に取り組み、より多くの患者や医療従事者へのソリューション提供を目指すとしている。

via PR TIMES    Summarized by ChatGPT

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