先週、アメリカのエレクトロニクス産業の大手GE(General Electric)と、オープンソースデザインに特化したマイクロモノづくりのLocal Motors(ローカルモーターズ)が提携を発表した。
両社は提携して、新しいモノづくりプラットフォーム「FirstBuild」を立ち上げる。FirstBuildはオープンコミュニティとなっており、何か製品のアイデアを持っている人はこのコミュニティに提案することで、他のメンバーやGEのエンジニア、デザイナーと共にその製品アイデアをブラッシュアップさせる。
その後、FirstBuildはラピッドプロトタイピングに必要なツールやワークスペースの提供を行うことで、ラピッドなマニュファクチュアリングを実現しようとしている。さらにマーケットプレイスの提供など、製品の実現に向けたサポートなども行う。
GEはこれまでにもモノづくりプラットフォーム「Quirky」と提携し、GEが持つ数千もの特許や新技術をQuirkyコミュニティに開放するなど、クラウドの力を活用する試みを実施してきた。いよいよオープンコミュニティ、Co-Creationによるモノづくりの方向に舵をとりはじめたと考えられる。
FirstBuildで行われるのは同種のプロダクトを大量に生産し、大量に販売するというモデルではない。アイデアをオープンに募り、プロトタイプを作成し、小さなボリュームで生産するというモデルだ。このプラットフォームが登場することにより、インハウスのデザイナーやエンジニアの役割も変化するだろうし、業界の構造が変化することも考えられる。
FirstBuildは、2014年夏頃に本格的に始動する予定だという。
GE, Local Motors Partner to Pioneer New Model for Manufacturing Industry | Business Wire
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